2022/09/15 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に紅李華さんが現れました。
紅李華 >  
 ――カフェテラス「橘」。
 先日、夏の限定スイーツが終わったばかりだが、今度は秋の味覚祭りがやってくる。
 栗と芋の黄金色に彩られたスイーツ祭りだ。

 そんな、イベントが始まった初週ともなれば、客入りもよく、混雑する店内。
 そんな中、窓際の外からよく見える席で、テーブルの上に大量のパフェやケーキを並べている少女の姿がある。

 少女は『紅李華』、常世学園の養護教員であり、保健体育の一般科目に加え、臨床医学や薬学、臨床心理学、生物学、植物学、超常植物学と、複数の講義を持っている。
 その小柄な姿と、サイズのあってない白衣、伸び放題な髪。
 おまけに、頭に咲いた二輪の大きなスモモの花が特徴的で、見覚えのある生徒はそれなりに増えて来たことだろう。

 そんな少女らしい教員が一人、窓際の席で、スイーツを常識外れな規模で楽しんでいれば、客寄せにもなろうというもの。
 カフェはあっという間に、相席を頼む必要があるくらいに、満席になりつつあった。
 

紅李華 >  
 
「――くり~!
 おいも~!
 どっちも很好吃~」

 ぱへを一口。
 ケーキも一口。
 すいーとぽてと?
 好吃! 好吃!

「んふー、秋はおいしーものいっぱい~。
 甘いのもたくさん、开心死了!」

 ――次々と運ばれてくるスイーツの山。
 それをどんどん平らげては、新たな注文を繰り返す。
 まるで底なしのような勢いで甘味を楽しむ少女の姿は、流石に周囲から注目の的となっている。
 李華が座る四人席は空いているが、そんな李華と相席でもいいという猛者は、まだ今のところ現れていないようだった。