2020/07/09 のログ
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」にマルレーネさんが現れました。
マルレーネ > 冒険者………世の中の様々な困ったことを解決するお仕事。
世の中に未開の地があればあるほど、治安が悪ければ悪いほど、そしてその治安維持ができなければできないほど、仕事が増えると言ってもいい何でも屋。彼女はそんなお仕事をしていた。

教会は教会で、この世界とは教義こそ違えど、資金源としては同じ。信者の寄付やらなにやらで、また、場合によっては権力者に阿っての活動資金としていた。


現在の彼女は、どちらも無い。

マルレーネ > 頼まれごとはこなしてはいるが、それも不定期。安定した収入、というにはほど遠い。
ある程度助けてはもらっているが、いつまでもこの島という大きな場所に迷惑をかけ続けるわけにもいかない。

一人で生きる覚悟がいる。

右も左も、何もかも分からないこの世界を生き抜く力がいる。

そのためには、己の力でできることはすべてしなければいけない。

手段は選んでいられない。

仕方ないのだ。

マルレーネ > 「いらっしゃいませー! ご注文をお聞きしてもよろしいでしょうか?」

長い髪を赤いリボンでポニーテールにまとめ。
ふりっふりのフリル付きウェイトレス衣装は、胸の下できゅ、っと止めているから豊かな胸が強く強調されるデザイン。夏だから、というアレソレで半袖で胸元もきっちり開いた感じの衣装を身に着け、笑顔で愛嬌を振りまくシスターがそこにいた。

神へ。

今回が一番試練なんですがそれは。

マルレーネ > 「はーい、今お持ちしまーす!」

同じように働いた経験はある。むしろ酒場などでやっていた経験もあるから、仕事の内容を覚えるのは苦労しない。
この手の仕事に大切なのは、笑顔と声の大きさと愛嬌である。
経験者であるが故にそこらはよく分かっている。

よいしょ、っと両手に料理のプレートを抱えてテーブルまで運んで、食べ終わったプレートを代わりに抱えてキッチンに戻って。

「お代わりの水ですね、はーい、お待ちくださいね?」
「かき氷ですか? えーっと、多分もうできるはずなので確認してきますね。」
「いいお尻って言いましたー? 怒りますよー? お客さん二度目ですよー?」

大奮闘をしながら、額に汗して働くシスター。汗をハンカチで拭って、ようやく一息。

「……山は越えましたかね………。」

ぜーぜー、はーはー。
団体のお客さんを見送って、少しだけ疲れた表情を見せる。

マルレーネ > 「頭痛いし。」

色々あって棒でしこたま殴られている。顔は腫れてないから仕事はできるけど。
お客さんがいないとなれば、あぅー、と頭を押さえて唸るシスター。

写真を撮られたのも恥ずかしい。 いや、私に限らず女性店員はよく撮られているらしいのだけれど。

最初の頃は恥ずかしくて後ろで微笑むだけだったのだけれど。
次第にもう段々忙しさから自棄になってきて、ウィンクなりピースサインなりしていた気がする。

後悔してきた。

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」にモノ・クロさんが現れました。
モノ・クロ > 「すみません、席空いてますか」
薄汚れたコートを羽織った、いかにも奇妙な姿の少女が、店に入ってくる。
特異の一言。
露出している部分全てに何かしらの紋様が刻まれている。

敏いモノなら最近出没している怪異と気付くだろう、

マルレーネ > 「……っとぉっ!?」

声をかけられればポニーテールがぴょんっと跳ねて、くるりと振り向き。

「はい、席はどこでもご自由に………どうぞ?」

一瞬言葉に詰まるが、それでも笑顔で案内をする。
怪異と呼ばれる存在に特別聡いわけではないが、逆に紋様のようなものがどんな意図で、どんな思念で描かれたものかは感覚でつかみ取れる。

「ご注文がお決まり次第お呼びくださいね?」

でも笑顔、プロの仕事でえへへ、と笑う。

モノ・クロ > 「ありがとうございます」
そういって手を振る。

紋様で描かれた手。

肉がない。

モノ・クロ > 紋様は、服で隠れている部分は見えないが。

明らかに、悪意ある代物だ。憎悪や、怨念に満ちた、呪いの紋様。

マルレーネ > 「………いえいえ、大丈夫ですよ。」

もしかしたら、自分の勘違いなのかもしれない。
何より私とは世界が違う。自分の判断で動いてはいけない。
まあ、……何より、今はお客さんですし。
シスターであるのは捨てないが、それでも今はこのポニーテールでセクシー衣装のウェイトレスの方が優先されるのだ。


されるのだ。

されちゃう。 少し遠い目になる。

モノ・クロ > 「すみません、注文お願いします―」
店員に声をかけようとする。

今の所、普通の客だ。

マルレーネ > 「はぁーい、ご注文をどうぞ!」

ぺか、っと笑顔で元気よく。
優しいシスターの普段の姿より、ちょっと元気よく。

相手の紋様はあれど、ちゃんと注文するならばしっかりお客様です!

モノ・クロ > 「これと、これと…」
メニューを開いて、指を指して注文する。

やはり、向こう側が透けてる。

マルレーネ > 「はいはい、ではしばらくお待ちくださいねー?」

よくよく考えれば、異邦人ばかりの異邦人街で過ごしているシスターだ。
カマキリ型の見た目ロボの方とも出会ったし、鳥の顔をしたおじさんともであった。

であれば、多少見た目が変わっていようが、彼女の対応が変わるはずもない。
えへん。

モノ・クロ > 「お願いします」
そう言って、また手を振る。

マルレーネ > まあ、気にはなるが、お客さんをまじまじと見るのは失礼に当たるので。
しばらくのんびりと。

ああー、この格好のお仕事は早く終わらせたい。
終わらせたいけど。 しらっと次のお仕事の名刺まで渡されてしまったんですよねー。
一つ溜息。

「……はい、ご注文の品はお揃いですかー?」

料理を出して、どうぞ、っと並べる。

モノ・クロ > 「ありがと」
お礼をし、料理に向かう。

久々のまともな食事だ。

しっかり味わって食べよう。

マルレーネ > 普通に食べるなら、こちらもそれに対して思い切り突っ込む必要性もないし。
っていうかやってきた一人の客に絡んでツッコミ入れる店員がいたら首である。

お皿を洗って、窓を拭いて。食べ終わった机を拭いて、と。 食べているところから離れてお掃除や整理をせっせと過ごすシスター。

モノ・クロ > 「…………」
黙々と。ナイフとフォークで食べている。美味しそうに。

美味しい食事は久々だ。

モノ・クロ > 「ふぅ、ごちそうさまでした。お会計お願いします」
そういって、立ち上がる。

マルレーネ > 「あ、っと。 わかりました!」

レジとやらの前に立ってにこにこと、穏やかに微笑んで。
お金も払うなら完全にお客さんだ。
何も言うことはない。うんうん。

モノ・クロ > 「これでお願いします」
と言って、お札を手渡そうとする。

マルレーネ > 「はい、お釣りになりますね。」

よいしょ、っとお釣りとレシートを取り出して。
完璧なウェイトレスムーブを見せる。 ええ、もう何時間やっているんでしょう。

完璧に慣れてしまいました。

モノ・クロ > 「ありがとう」
そう言って、お釣りとレシートを貰う。

そして、何事もなく、店を後にする。

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」からモノ・クロさんが去りました。
マルレーネ > ……なぜ来たのだろう。
いやまあ、どう考えても食事が理由なのだろうけれど。
ぼーっとしていたら、早く持ってきて! と怒られた。

「は、はいはーい! 今持って行きますねー!」

慌てて皿を持ち上げて、キッチンにまで運ぶ。

マルレーネ > なんだかんだでやったことのある仕事の量も幅も多い女。
思い出そうとすると頭痛がする仕事もたくさんある。うっ頭が。

「………こっちの世界だと仕事選んでられなさそうなんですよね……」

とほほ、と遠い目をするシスター。
遠い目をしながら、かちゃかちゃと食器を洗う。

お客さんが来たらすぐに飛び出せるようにしたまま。

っていうか一人でホールとか全部やるの大変じゃないです?
ぼやく。

マルレーネ > (お酒の席のホールは嫌だなあ。)(遠い目をするウェイトレス。 何かお仕事があれば何でもやるんですけれども。)
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」からマルレーネさんが去りました。