2020/07/31 のログ
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に雨見風菜さんが現れました。
雨見風菜 > ある晴れた昼下がり。
空調の効いた、ほぼ満員のファミレスの中に、雨見風菜は居た。

「なるほど、なるほど」

手には先日、落第街の露天で購入した魔術書。
読めば読む程スルスルと頭に入ってくる。

「破格だったにもかかわらず、いい買い物でしたね。
 あの淫魔のお姉さんには感謝ですよ」

そう独り言ちながら、注文したハンバーグステーキを待つ。

雨見風菜 > なお、その魔術書の内容。

性魔術である。

表向き清楚な風菜には全く似つかわしくないと思われそうな。
でもその実痴女なので適材適所と言わんばかりの魔術書。

「早速試したいところですが何処で試したものでしょうかね」

少なくともここは駄目だ、人が多すぎる。

ウェイトレス > 「おまたせしました、ハンバーグステーキです」

風菜の注文した品が運ばれてくる。

「ご注文は以上でよろしかったでしょうか」

雨見風菜 > ウェイトレスが来たと見るや、魔術書を『物体収納』して。

「ありがとうございます。
 ええ、とりあえずは以上で」

とりあえず、と言ったのはデザートを頼むつもりだからだ。

他の客 > 「そういえば、最近怪談話が需要あるんだってさ」

「ああ、トイレの花子さんとかね?」

「そのトイレの花子さん。
 なんか学校外の男子トイレでも出るって噂」

「え、何処で?」

「なんかそこらの小さい公園の公衆トイレ、色んな所で目撃証言あるみたい。
 今のところ、何の被害も出ていないけど……出会ったが最後、生気を吸いつくされて干からびて死んじゃうとか」

「うわ……ちょ、悪い冗談はやめてよー!」

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に誉アリソンさんが現れました。
雨見風菜 > もちろんそれは風菜のことだろう。
だが流石に生気を吸い尽くす、なんていうのはいつの間にか付いた尾鰭だ。
そして、その当事者たる痴女はと言うと。

「んー、おいしい♡」

ハンバーグステーキを堪能していた。

誉アリソン > 昼下がりも少したった頃に、
空調の行き届き来ながらも満席な店を訪れたメイドが一名。
髪の毛が長くて時代と場所がそこだけ切り抜かれた錯覚を持つ程
時が止まっているかのなりをしている。

口を僅かに開いてからちっと軽めの舌打ちをし

「満席というものですね、少し待ちましょうか」

いつものように異能を使い場を把握、人の配置や客の動きも把握。
…どこに誰がいるのかさえだいたい見て取れるくらいに掌握した。

雨見風菜 > ふと、顔を上げた。
見知ったメイドが一名。

「あ、アリソンさん!」

風菜の御主人様(仮)だ。
手を上げて彼女を招いてみる。

誉アリソン > …漏れ発生していた模様。見知った痴女ならぬペット(仮)がいた。
クラシカルメイドとしてはそこはご主人様枠が理想なのだが今はさておき。


「…風菜…さんですか。相席失礼しますね」

向かいの席にすんなりと椅子を引きすとんと座ってしまう。
メニューがささっと置かれ、お冷やも置かれたようだ。

ちらっと向かいの彼女の食べているものを見た。
ハンバーグステーキという代物。ふむ…。伏せ目に為りながら考える…考えて黙ってしまったり。

雨見風菜 > 「どれも美味しいから目移りしちゃいますよね」

表面上清楚な風菜、食べ方も例外ではない。
きちんと口の中のものを飲み込んでから喋る。

誉アリソン > 「彩り野菜のお蕎麦、にしますか、冷やで。」

まさかの麺類を注文取りに来たウェイトレスさんに頼んでみた。
彼女が清楚なのは疑ってはいないのだけど 痴女?な一面もわかるだけに。
ちらちらと彼女を見やりながら 頼んでいたものが来るのを待つ。

雨見風菜 > ちらちらと見られている。

「なんですか、アリソンさん?」

そう言って、切り分けたハンバーグをひと口。

誉アリソン > 見ていたことに気づかれると いえ何でもないです、と小さくこぼして、
ウェイトレスによって運ばれてきた『彩り野菜のお蕎麦・冷や』が目の前にコトリと置かれた。

「委細は聞かぬ様に致します。特に問題はありません」

箸を手により慣れた手つきで野菜を食べ始めるメイドなり。

雨見風菜 > 「え?
 あ、はい」

頭にクエスチョンマークが浮かんでいそうな顔で。
いや実際何が何だか分からない。

「そういえば。
 何やら大きな騒動があったんでしたっけ?」

先の、トゥルーバイツ騒動や特殊領域騒動。
風菜自身、それらに深く関わっている自覚はない。
特に後者、自分の見た悪夢がその関係だとは露ほども。

誉アリソン > 謎な言葉を投げかけて罠にかけようとしたが
彼女はそんなものに引っ掛かりもせずに過ぎ去ってしまった。
もうちょっと自然体に振るわなければダメな様です、と一人反省を心の中で項垂れる。

「一連の騒動は一切関わり合いをしておりません。その間は休んでました」

先のトゥルーバイツ騒動なり特殊領域破廉恥騒動。
その間全く行動をしていないのもあり正直に答えながら
蕎麦をずるずる、野菜をコリコリぼりぼりもさもさと食べてた。

雨見風菜 > そんなアリソンの反省も、風菜にはわからない。
そして騒動中休んでいたという言を聞けば。

「あら、そうだったんですか。
 まあ私もあまり関わってないんですけど……
 トゥルーバイツの人の、死体は見ちゃいましたね」

彼女が何故死んだのか、風菜にはわからない。
トゥルーバイツが何をしようとしていたのかが分かっていない以上。

誉アリソン > 「死体は見てしまった過去は戻せないかもしれません。
 然し 見慣れてしまったらそこで危険と思って下さいませ。
 死は強烈な意思であり語らぬ遺言でありますので…」

誰かが死に 彼女がそれを目撃してしまったらしい。
もそもそと確実に食べていたので最後の一口を食べ終えてしまった。

「また暫く休むかもしれませんが…難しいですねとても」

雨見風菜 > 風菜の方も食べ終わる。

「まあ、そうですね。
 たしかに、きっとそうなんでしょう」

思い起こすのはあの悪夢。
果たして、私はあの後何をしたんだっけ?
そう考えてしまって、首を振って気を取り直す。
デザートを頼むつもりだったけど、今はそんな気分じゃなくなった。

「……アリソンさん、大丈夫ですか?」

怪我なら治せるが、怪我をしてるようには見えない。
風菜の異能は、疲れや病気には無力だ。

誉アリソン > お冷の水も飲み終えると会計を掴み、

「早くカウンセリングを受けるとよいでしょう。
 死とか恐れを慣れていないうちは戻れます。
 よいですか 忘れる事を強く推しておきます。

 私?あまり大丈夫でもないです、何かしら問題があるようで…」

アンドロイドなのに病気になってしまったこのとんちんかん。
うっとしながらもお腹辺りを摩ってから会釈をし、一言とある病院名を口にして入院しますので、と。

「お先に失礼しますね、暫くのお外での食事だったので風菜さんと食べる事が出来て善かったです」

等と口にしてから 会計を済ませてふらふらとした足取りで帰っていったという。

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」から誉アリソンさんが去りました。
雨見風菜 > 「……ええ、ご忠告ありがとうございます」

カウンセリング。
さて、一体どう受けたものか。

「なるほど。じゃあ、折を見てお見舞いにでも向かいます」

病院名を告げて入院するというのは、見舞いしてほしいとしか受け取れない。
せめて一度くらいはお見舞いにいかないと不義理かも、と考えて。
フラフラとした足取りには少し心配になりながらも。

「……さて。デザートは他の店で食べ直しましょうか」

アリソンを見送ったあとで、風菜も席を立った。

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」から雨見風菜さんが去りました。