2021/11/10 のログ
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に霧島 孝介さんが現れました。
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に高梨美子さんが現れました。
霧島 孝介 > 学校終わりの放課後。
ファミレス「ニルヤカナヤ」のテーブル席にその青年はいた。
テーブルの上には炭酸飲料の入ったコップと、勉強道具一式が置いてあった。

「魔術ってムズイな…」

先日の時計塔での出来事。
魔術の教師と一対一で対話したことに触発されたのか
近代魔術の参考書とノートを開いて、勉強進める。

「……はぁ…」

勉強はしっかり進めているも、なんだか集中出来ずにいて
どこか上の空でため息を吐く。

高梨美子 > ああ、今日も一人であったと学校終わりの放課後に少し黄昏れていた
一度寮に戻って煙草を吸った後、気合を入れ直して、どこに行こうかと
迷ったのだが、ちょうどお腹が空いていたので
ファミレスにでも行こうと立ち寄ってみた、のだけど

「……お一人様……ですが?」

店員の人数を聞く発言に黄昏れていた時間を思い出してしまった
ついつい威圧感のある笑みをだしてしまったものの
笑顔で応対してくれた店員さんに感謝しつつテーブル席に案内してもらう
と、見覚えのある背中を発見して。

「あ、店員さん……連れいました」

前言撤回しつつ、孝介の元へと向かい

「よ! 勉強?」

背中を軽く叩いて、嬉しそうにニコニコしながら孝介の前へと座ろうかと。

霧島 孝介 > 「ん~…今日はダメかもなぁ…」

頭を癖で掻こうとするが、包帯を巻いていることに気付いて手を下ろす。
これもそろそろ取りたいなと視線を上に向ければ

「っ…ビックリした、高梨か…!」

声と背中を軽く叩かれて体をビクッと震わせる。
その声の主は自分の信頼できる友人のもので。

「あ、あぁ…いや、まぁ、お前が来たからもうやめとくわ」

彼女の嬉しそうな笑顔を見て、自分も何だか悩みが吹き飛んだように笑顔になる。
少し肩の力や漠然とした不安が落ちていって、勉強道具を片付けながら
前に座る彼女に視線を移して

高梨美子 > 「孝介の高梨でーす」
驚いた様子にケラケラと可笑しそうに笑って冗談も付け加えて
嬉しそうな笑みに戻したのなら孝介の前にうんしょと着席

「えー? やめんの? 真剣な表情
 かっこよかったんだけどなー」

どれどれ、と何を勉強していたのかテーブルに
置かれている参考書を見てみれば近代魔術と書いてあって

「……え、魔術使えんの?」

そう聞いて目を上げると、頭に包帯を巻いている姿を見つけて
目を見開いた後に、猛獣のように目を鋭くさせて。

「誰にやられた? 教えてもらえばボコりに行くけど」

ぎりぎりと片手を握りしめて、怒りに震えながら
手を握りしめて。

霧島 孝介 > 「いや、俺のじゃないだろ!?

 っていうか…前々からかっこいいとか言ってくれてるけどさ
 そういうのって本当に好きな人に言うべきじゃないのか?」

ケラケラと笑う彼女にツッコミを入れながら
ちょっと呆れたように頭を抱える。
初対面の頃から彼女は自分に対してグイグイと来ていたが、最近はもっとすごくなっており、
彼女への対応がだんだんと難しくなってきたのだ。

「え、いやぁ…アハハ、指先に火付けるくらい?」

初級も初級。
指先にマッチ程度の火をつける程度なら行使できる。
自分にとってはあまり役に立たないが、タバコを吸う彼女ならば
ライター要らずで便利、と認識されるだろうか。

「え、い、いやいやいやいや!?
 転んだだけだから!お、落ち着いて!?」

実際、転んだというのは嘘だけど、彼女の猛獣のような目と
怒りに震える拳を見て、焦った様子で否定をする。
というか誰にやられたかは自分も分からないので、正直に告げてもどうしようもないのであった。

高梨美子 > 「……ふ、そうかな?」
またも冗談めかしていってみるものの
次いだ言葉には、頭の中が少し真っ白になってしまって。
パクパクと口を開け閉めして目をウロウロさせたけど。

「ご、ごめん。馴れ馴れしすぎたよな
 で、でもかっこいいって思ってるのはマジだぜ!?」

最近は友人が増えつつあるけれど
距離感は今ひとつ測れずにいて
そして、孝介へ感じる気持ちにも、嘘はなくて。
未だ名前はつけられていないけれど。

でも、指先に火をつけれると聞いたら目を輝かせた。

「充分じゃん?異能だよりの俺なんてそんな事もできねえよ」

煙草に火をつけるのに魔術を使う。
それがとてもかっこよく感じて目を輝かせていたが
包帯に気づいた後、孝介の言葉にゆっくりと息を吐いて。
安心した。

「なんだよー、びっくりさせんなよー
 気をつけろよなー?」

焦った様子に、勘違いだったと
すぐに怒りは四散したけど、心配そうな視線を孝介に送って。

「病院いったかー?」

霧島 孝介 > 「な、なんだよぅ…
 い、良いけどさ。お、俺も高梨にそう言われるの嫌いじゃなし」

(それに俺も高梨の事可愛いって思ってるし)

顔を若干赤くしつつ、口をとがらせる。
自分も最近は友人が増えつつあるが、彼女は何だか普通の友人とは違う。
その証拠に、対応は難しいがグイグイ来られるのは嫌いじゃない。
かっこいいと言われて嫌な気持ちはしないし、何なら彼女の事も可愛いと、内心でつぶやいた。

「ん、そういえば高梨の異能って何なんだ?」

目を輝かせる彼女の発言にふとそのような疑問が浮かぶ。
今まで気にしてこなかったが彼女はどういう異能を持ってるのだろうか。
コップの炭酸飲料を一口飲んで、自分も心を落ち着ければ

「あはは、うっかりしてたわ…
 うん、1~2週間で包帯も取れるって医者に言われたよ」

引きつった笑いをして、病院で言われたことを述べる。
医者に言われたことは本当だ。幸い、表面上の傷だけで
脳の障害などはないこと付け加えて彼女に伝える。

高梨美子 > 「ほ、ほんとか? じゃあ今度から思ったら言うな?」

返ってきた言葉は嬉しくて、極端な話をしよう。
それで嬉しそうに、顔を笑みで一杯にして口を尖らせている
孝介を頬杖をついて眺めて。
でも、本当に好きな人、と考えて孝介を見たら顔が熱くなって。

「す、好き?まさかこれって……うぇ!?
 あ、あー……パイロキネシス。こんな感じの」

掌を開いてテーブルの上に乗せて
野球ボール程度の火球を出現させた。
そうしてすぐに握り消して。

「うん、大事にならなくてよかった」

そのくらいで包帯が取れるのであれば大丈夫だろう
更に付け加えられて言葉にほっと胸をなでおろして。

「安心したら喉乾いた」

ボタンをよして店員を呼ぶと、とりあえず
ドリンクバーを頼んで、取りに席を離れる。
葡萄ジュースを選んで、コップに注いだら席へと戻って。

「孝介って氷入れるタイプ?」

なんても聞いてみて。
 

霧島 孝介 > 「あ、うん……ん?」

彼女の言葉に同意をするが何だか違和感。
しかし、頬杖をついて眺められれば、そっちに気が行って
見つめられているのに慣れてなくて、視線をつい逸らしてしまう。

「だ、大丈夫か!?もしかして、熱でも…?
 ん、パイロキネシス。炎か…」

顔が熱く、赤くなる彼女におしぼりを渡しながら問う。
その後の説明と掌の野球ボールサイズの火球を見て、復唱するように呟く。
恐らく、野球好きの彼女のことだ。今の火球を投げて攻撃するんだろうか?などと考察をして
 
「本当にな。
 え、何か、ごめん?」

自分でもこの程度の怪我で済んでよかったと、当時の景色を思い返す。
その景色は、彼女の想像とは乖離しているだろうけども。
そして、喉が乾いたという発言に謝罪をする。

「俺は当然、入れる派だな!
 味が薄くなるのもちょうどいいってもんだよ!」

自信満々に自分のコップの飲み物を見せる。

高梨美子 > 「ん?どした?」
なんだか疑問を感じているであろう孝介に首を傾げて
でも、視線をそらされたら、ムキになって頬杖をやめて
孝介の視界に入ろうと頑張るはず。
でも、異能の話になったらそれもなくなって。

「い、いや!熱はないから大丈夫!安心せぃ!
 お、おう……温度は測ったら八百度くらいでライターレベル
 で、投げて当てるとすぐに消えるんだよなー」

テンパってしまって変な語尾になってしまった。
衝撃はあるみたいだけど、と付け加えたら
何度か炎を何度か出し入れして、飽きたらやめるだろうけど。

「孝介の無事が一番だから謝んなよ
 勝手に喉乾いただけだし?」

なにか思い出しているような様子に目をパチクリとさせたけど
コップにジュースを入れて持ってきたら、小さく笑って席について。

「入れる派かー、俺は入れないかなー
 なんか勿体ない気するし……ぷふっ」

自信満々にコップの飲み物を見せられたら
小さく吹き出して笑ってコップに口をつけて。

霧島 孝介 > 彼女が視界に入ろうとすれば、抵抗はしないものの
入ってきた瞬間、自然と距離が近くなり
タバコと甘い匂いが混じった『彼女』の匂いがしてドキッとして顔を赤くする。

「そ、そかそか
 へぇ~…野球ボールレベルで投げて当てるとどうなるんだ?」

変な語尾なのはあえて突っ込まずに
衝撃があると聞けば、どういうことだ?と考えて顎に手を添える
普通の炎というよりかは爆炎なのだろうか?

「はは、ありがとうな
 それより、高梨は何でここに来たんだ?」

頬を掻いて、照れ臭そうに答える。
恐らくご飯を食べるために来たのだろう。
お腹がすいてるはずなのに自分と話して大丈夫なのか、と心配して

「まぁ、気持ちはわかる。ハンバーガーのセットで氷抜き頼む人とか結構居るしね」

何で笑った?と頬を膨らませながらも
その後に、彼女と一緒に笑う。

何故だろう、さっきまでの不安感が、彼女といると一切ない。

高梨美子 > こっちもこっちで、相手の視界に入ろうとして
距離が近くなってしまって、孝介の匂いが香って
更に顔も近いことに気づいて、顔を真赤にして。

「あー、その程度の質量で
 投げた速度分の衝撃が入るみたい。で、すぐに掻き消える
 だからちょっと弱いんだよ。だから体術メイン
 ……そういや、孝介の異能は?」

顎に手を添えて考察してくれている様子を
じっと眺めながら、相手の異能も気になって聞いてみて

「良いっていいって
 あ゛、飯食いに来たんだった」

頬を掻く様子も絵になるな、とか乙女思考全開で孝介を
飽きずに眺めていたのだけれど、孝介の言葉で思い出して
再びボタンを押して、店員さんを呼んだらオムライスセットを注文

「そうそう、それそれ
 セットの飲み物って後半に飲むとほとんど水じゃん
 あれがいやなんだよなー」

頬をふくらませるのを見たらごめんごめんと笑いながら謝って
孝介と一緒に笑ったら、本当に面白くて落ち着いて
いつまでも一緒にいたくなってしまう

「孝介といると飽きねえなー」

霧島 孝介 > そういえば、この前のプリクラの時もこれくらい近かったなと
深呼吸をしながら思い出して、飲み物を飲んで顔の赤みを
なんとか元に戻す

「なるほど…?なんだか難しい能力だな。
 体術か!いいね、俺も拳で戦うのには憧れるな。
 
 ん、俺は…創造系の異能だな」

彼女と同じように手をテーブルの上に出せば、掌の上に
二重螺旋状に蒼い光の粒子を漂わせる。
「これが武器とかになるんだ」と付け加えれば、それを握って消し去る。

「飯か…そういえば俺も食べてなかったな
 何頼もうか…」

乙女思考全開であることには気づかずに眺められるのにも何だか慣れてしまって
こちらもメニューを眺めて、彼女に合わせて店員さんにハンバーグセットを注文する

「あー、俺はあれだな
 氷抜きって頼むのが面倒だし、氷食べたりするから…」

氷を食べる。
恐らく彼女にとっては理解されない癖だろうか。
いつまでも一緒に居たくなり、放たれた彼女の言葉に冗談のつもりで
次の言葉を発する。

「ん…なら、ずっと一緒にいるか?」

高梨美子 > 顔を赤くしながらそそくさともとに戻って
こっちもこっちで深呼吸しながら顔の赤みを引っ込めて。

「簡単に言うと、熱い野球ボール投げる感じ
 かっこいいよなー?ボクシングが基本なんだ
 ……おー!かっけぇ!」

掌に現れた芸術作品のようなそれに
感動の声を出して、刀とか?と付け加えて
目がキラキラしている。

「孝介ってば飯食わずに勉強?すげーな
 あーでも飯食ったあとは眠くなるかー」

暇さえあれば眺めてしまっていることに気づいて
とっさに視線を下げたけど、目はゆるゆると孝介の
顔へと戻っていってしまって。

「……氷を、食べる?
 あー、でもガリガリ食う人いるね
 孝介はそのタイプか……」

余り理解は出来ないけれど、ガリガリ食べてる人を
見かけたことはあって。
なるほどなーと納得していたのだけど、次いだ言葉には
思わずと思考が止まって、目元を朱に染めて孝介を、みつめ。

「一緒に、いたい。み、みみ味噌汁も、作らせてください」

そんな、言葉を真面目に発してしまって。

霧島 孝介 > 「おお、ボクシング!
 いいなぁ…いつか俺にも教えてくれよ
 ふふん、かっこいいだろ?」

彼女の発言に感嘆の声を上げる。
自分も体は鍛えているが、徒手格闘はまだまだ。せっかくだし彼女に教えを乞うておく。
そして、武器について聞かれれば、刀も銃もと、目をキラキラさせる彼女の発言を肯定する。

「いやぁ、腹減ってなかったんだけどな
 でもこれから減るだろうから、一緒に食おうかなって」

彼女が眺めていることは咎めたりしない
むしろ、彼女の顔を見れるのが少しだけ嬉しく
目が合えば、笑顔を向ける。

「そうそう、癖みたいな感じだよ
 あんまし理解されないだろうけど」

ははっと、頬を掻いて苦笑いを浮かべる。
店内で飲み物を飲むときついつい、それをやって白い目で見られることがたまにある。

「あっ…いや、でも…
 その……ごめん、…勘違いさせたら悪いけど

 今は高梨と付き合えない」

目元を朱に染めて、真面目に発した彼女。
その言葉に困惑しつつも、告白だと察する。
ドキドキと心臓が高鳴るが、今家に居る人物の事を考えて、彼女の告白を断る。

断った瞬間、自分の背中が冷たくなって、心臓がちくっと痛くなる。

高梨美子 > 「良いだろボクシング!
 孝介にならいつだって教えてやるよ 
 おう、かっこいい!今度見せてな?」

孝介の言葉には勿論だと頷き。
手取り足取り教えると約束。
教えるついでに刀も銃も見せてもらおうと考えて。

「これから減る……ああ、もう夕食の時間だしな
 んじゃあ一緒にくおうぜー?」

孝介を眺めていても咎められないことに気がついて
暇があれば見ていて、目があって笑顔を向けてもらえると
内心胸は高鳴って、ドキドキとしてしまって。

「いや、そういう癖あるの分かる
 俺も煙草吸うのが癖だし」

癖というよりは、依存しているだけなのだけど
そうして、飛び降りる気持ちで、告白をしてしまった
返事を待っている間、心臓が口から飛び出さんばかりで
でも、返答が帰ってきたら、頭が真っ白になってしまって
何も考えられなくなる。

でも、これ以上迷惑をかけられないと、思い直して。

「……そっか、まぁ孝介にはもっと
 ふさわしい女いると思うしな。俺みたいなんじゃなくてさ
 でも、今は……て言葉忘れんなよ?」

懸命に、自然になるように笑顔を浮かべよう。
ここで恋は終わりだとしても、友達の関係だけは続けたいと
勝手な思いを胸に抱いて。

「あ! そういやこの前格ゲーでガン待ちしやがって!
 あれは卑怯だろ!」

なんて、こっちはあいも変わらず害悪キャラを使っていたのだが
そんな他愛もない話を振ってみよう。

霧島 孝介 > 「へへ、ありがとうな
 おうよ!正直なこと言うと、俺の異能は強いぜ」

彼女に教えてもらえるなら安心だと、胸をなでおろす。
その後、刀や銃の話になればなぜかドヤ顔で自分を指さす。

「そうだな。はは、最初の時みたいにあーんってするか?」

笑顔を向けながらも、彼女に冗談を言い放つ
ドキドキとする彼女に対して、こちらは余裕の表情…
と、言うわけでもなく、最初の頃を思い出せば、こちらも体温が上がって

「へぇ、タバコ吸うのか
 もしかして、高梨って不良なのか?」

さっきの猛獣のような目つきや、ゲーセンの時の口の悪さ
タバコって発言を聞くとそのように問いかける。
普段なら不良って聞くと、ビビって縮こまるのだが
彼女の場合は乙女チックな部分を多く見ているから、そんな臆病な部分は出ずに

「あぁ~…いや、違う!
 その、他に好きな女の子が居るとかじゃなくて…!

 っつか俺もお前のことが好きだし!!」

何かを勘違いしている彼女。
どこぞのラノベや恋愛漫画の主人公ならば、このまま勘違いしたまま話を終わらせるだろう

だが、この男は主人公じゃない。
だから、中途半端に話は終わらせない。


(あぁ…もう、全部、話してやる…!)

「……落第街での騒動は知ってるだろ?そこに俺も参加してたんだ。
 その時、助けた女の子と今一緒に住んでる。
 頭の傷もその時に出来たんだ。…嘘ついてごめん」

彼女に、何もかも正直に話す。
落第街で戦争があり、そこに参加して人助けをしてたこと
正体を隠して風紀委員と戦闘し、頭の傷はその時できたものであること
そして、ある人物に頼まれて、一人の女の子と一緒に暮らしてること

何もかも、全て話す。
彼女の他愛もない話は、今は遮る。

「今は、その女の子が1人で暮らせる場所を探している。
 …なぁ、高梨。どこかいい場所、知らないか?」

彼女の手を取って、真剣な眼差しを向ける。

高梨美子 > 「いいって。ん、強そうだから期待してる」

きっと格好いいところが見られるはずだ
そんな姿を妄想して、えへへ、なんて嬉しそうに笑って。
刀とか銃好きなのかな、と思って今度調べよう、と。

「……してください…!」

乙女思考な女は頭を下げてお願いをしてきた!
頭を上げたら、ワクワクとした視線を向ける
体温は上がりっぱなしで、熱でも出そうだけど。

「……あ゛!あのー……吸います
 煙草とか苦手?ていうか、不良では、あるのかな
 喧嘩とか昔してたし……今はしてねえよ!?」

今は不良と言っても良いのかわからないほど大人しい
煙草を吸ってるのをいっていなかったと思いだして
アワアワと慌てだして。

でも、終わったなー、とか内心で考えながら
涙はこぼすまいと頑張っていたのだけれど

「……は、え?
 違うって……え?俺のこと好き?
 マジで言ってる?夢じゃねえ?」

終わったと思ったら両思いだった
頭はこんがらがっているけれど、失恋ではないと
その逆だと感じたなら、涙が出そうになるけど
続く言葉は、涙を引っ込めさせるようなもの。

「……は?」

あの騒動に孝介が関わっている
それだけで再び頭が真っ白になって驚いた。
ドスの利いた声が出たかも知れない。

「孝介さ、まず告白してくれてありがとう
 俺も孝介のこと好き。ラブでな?
 嘘ついたことも気にしてない。
 嘘ついてもしょうがないと思うし」

頭がぐちゃぐちゃだけど、孝介はなにか自分で決めて
行動したんだろう。それは否定しちゃいけない。
こっちの手を取って、見てくる眼差しはいつになく真剣で
聞かれた言葉で、必死に頭を回転させる。

「で、女の子の行き先だけど、女の子一人は流石に分からない
 でも、その女の子が良いって言うなら俺の部屋って選択肢がある」
 

霧島 孝介 > 「おう、俺も高梨のカッコいい所見れるよう、期待しておく」

彼女がどんな妄想をしているのかはなんとなーく察しがつくが
それは敢えて触れずに、自分も笑顔を向ける。

「え”っ…う、うん。し、しようか」

彼女の乙女回路を甘く見ていた。
たまに彼女の考えについていけなくなり
飲み物を飲んで、身体を何とか覚まそうとする

「あぁ~…あはは、そうだね
 苦手といえば苦手だな。で、でも!別に吸うのをやめろって訳じゃないよ!?
 禁煙は辛いって言うし!」

慌てる彼女に、やんわりとタバコが苦手であることを述べる
こちらもフォローするように、アワアワと慌てだす。
喧嘩に関しては、自分も―――人が相手ではないが―――やってるので、特に指摘はせずに。

「あっ………うん…」

彼女へ、少し大きな声で自分の気持ちを表明したことにハッとなって気付き
周囲の客の視線も心なしか集中しているように思える。
顔が真っ赤だ。それはもう、熱でも出たかのように。変な汗が出て来るし、暑い。
彼女の言葉にも、小さく頷くしかできなかった。

「っ…あぁ、ありがとう」

ドスの利いた声に体温が戻り、少し怖気づくが
自分を肯定してくれた彼女の言葉に涙が出そうになる。
それを堪えて、彼女に礼を言う。

受け止めてくれたことに、感謝を。

「ん…い、いいのか?でも確かに俺と二人暮らしよりかは安心できそうだが…」

彼女の言葉に確認するようにそう問いかける。
もし、彼女が了承してくれるなら、「今度女の子に聞いてみる」などと言って話を締めくくるだろうか

高梨美子 > 「ふへへ、期待しといてな?ふひひ」

妄想癖は止まらない。
孝介の格好いいところが見れると
ウキウキドキドキ。笑顔も向けてもらって幸せそうである。

「ありがとな?いっぱいあーんしてやるから…!
 いっぱいされたいし…!」

気迫が籠もっているとかいないとか
早く料理が来ないかと厨房の方に視線を向ける。

「に、にが…!?う、うん……減煙するね?」

禁煙はきっと駄目だから、減煙という言葉でお茶を濁しておく
どっちもアワアワと慌てだしてしまって
それがおかしくって、クスクスと笑って。
指摘をしないでくれたのには感謝しつつ

「……はぁ、良かった」

夢じゃないと、肯定してくれたら
途端に元気が出てきて、ちょうど料理を運んできた人も
少し固まっていた後に、妙な笑みを浮かべながら料理を置いた
乙女思考は周囲の目線は気にしなかった。

「孝介って人の為を思える優しい人だし
 何か決めて行動したんだろうしさ
 あ、怪我するなって言わないけど、死なないでな?」

そんな孝介に惚れ直しつつ、胸の前で両手を合わせて
恍惚とした表情で小さくため息を吐いた。
その後は心配そうに孝介を見たけれど。

「いいよいいよ、どうせ一人いないし
 孝介と女の子のためを思えば安い安い
 それに、一人がいいって言うなら俺ホテル止まって
 飯だけ作りに帰るし」

そうして、今度話を聞いてみると返答をくれたなら頷いて。