2022/03/03 のログ
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に神樹椎苗さんが現れました。
神樹椎苗 >  
 三月三日。
 世の中は桃の節句だ、ひな祭りだ、と若干の賑わいを見せる日である。
 そんな中、椎苗は珍しくファミレスまでやってきていた。

「――まあ、悪くはねーですね」

 そして、テーブルの上には大量のデザート、スイーツの皿。
 何本ものパフェが塔のように立ち並び、いくつものケーキがホールで山のように連なっている。
 テーブルを占領して、甘味の大渋滞が起きていた。
 

神樹椎苗 >  
 そう、この日は女性向けのサービスデイ。
 桃の節句にちなんで、ひな祭りをテーマにした様々なデザート類が期間限定で提供されているのである。
 ただし、当然、食べ放題とかではない。

「ここのところ、自分で作ってばかりでしたからね。
 たまには、他人に作らせるのもわるくねーです」

 そしてそのサービスデイを満喫して豪遊している椎苗である。
 どうやったらその幼い体に納まるのか。
 すでにメニューは全品一周を終えていた。

 店内はその、暴食極まる少女にざわついており、店の厨房は悲鳴を上げていた。
 そんな異様な光景に、好奇心を騒がせる者はそれなりにいるものの。
 さて、思い切って声を掛けようという人物は現れるのだろうか。
 

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」にさんが現れました。
> 「あ、やっぱりいたー!」

皿を積み上げる幼女に駆け寄る幼女。

いつか見た幻影か何かかと思うが現実で、髪は最初より伸びていて

神樹椎苗 >  
「――ん、久しぶりに騒がしいのがきましたね」

 現れた、少しだけ育った姿に口元を緩めると、テーブルへ手招きする。
 スイーツの山の向こうには、一年経っても全く変わらない姿があるだろう。

「ふむ、少し育ちましたかね」

 そんな、見てわかる事をあえて口にしてみた。
 

> 「えへへ、しーなちゃーん」抱き着きそうな距離まで近づいて、隣に座り。

「しーなちゃんは、うん、かわいい!」

まじまじ顔を見て、くんくん、として

「あ、私もメニューのここからここまで、ライスとスープセットでおねがいします」

なお、このようじょも、よくたべる、おもにハンバーグ類を

神樹椎苗 >  
「しいが可愛いなんてあたりまえです。
 ほら、ハンバーグばかりじゃなくて野菜も食べるのです。
 好きなものばかり食べてたら大きくなれねーですよ」

 どの口が言うのか。
 そしてすかさず、幼女のためにサラダを注文した。
 

> 「むう、しーなちゃんは甘いものばっかりじゃない」

仕方ないなあとサラダを頼まれて苦い顔になる。

「むー、確かに背は伸びてないけどー」

髪は伸びてるし、雰囲気は少し大人びた、けど。

神樹椎苗 >  
「しぃはいいんですよ。
 でも、お前はダメです。
 しっかり成長しねーとですからね」

 理不尽である。
 まあ理不尽なのが椎苗なので仕方ない。

「それで、今日はどうしたんですか?
 べつに面白い事はしてねーですよ」

 ケーキをひょいひょい、と口に放り込みながら隣に訊ねた。
 

> 「またそゆこと言うー」

ほっぺたを膨らませながらサラダを食べ、ハンバーグを食べ、ニンジンを避け、ご飯を食べ

「帰ってきたってメールしたもん、返信無かったから探してたら見つけた!」

もっしゃもっしゃ

神樹椎苗 >  
「ふむ――そう言えばほったらかしてましたね。
 ほら、おかえりなさい」

 そう言って頭をぽんぽんと撫でる。

「お詫びにごちそうしてやりますから、沢山食えばいーですよ」

 

> 「む、むう」

こうやって子供扱いされるが、しーなちゃんにこうされるのは、嫌ではなくて。

「えへへ」

嬉しそうに笑いながら

「えと、いいの?」

割と色々“協力”してきたので、小金持ちではあるのだが

神樹椎苗 >  
「かまわねーですよ。
 それにお前、どうせこの後もしいの部屋に飛び込んでくるつもりでしょう。
 今のうちにたらふくくわせておかねーと、部屋の貯えが消えちまいます」

 そう言いながら幼女にケーキの皿も押し出していく。