2022/11/16 のログ
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に落花 彩晴さんが現れました。
■落花 彩晴 > 24時間営業のお店…とりわけ、学生が一人で訪れても目立たず違和感も無い店は実に有り難い。
ファミレス「ニルヤカナヤ」…南国風の内装をした学生経営の店、というのは初めて訪れた時は戸惑ったものだ。
「…慣れというか…人の環境適応能力は馬鹿に出来ないですね本当に…。」
ぽつり、と窓際隅っこ辺りのテーブル席で寛ぎながら独り言を静かに零す。
少女が島を訪れたのは約1年前…つまりはまだまだ『新参者』だ。
外の世界とは大分異なる島のあれこれにも、最近やっと一通り慣れてきた。
「……その一方で、委員会の仕事は中々…地味に頭を使うんですよね…。」
物静かな佇まいを見せていた少女が、不意にがっくりと項垂れる。
その拍子に、片眼鏡が少々ずり落ちるがくいっと指先で元の位置に戻す。
各種行事の潤滑な運営、進行、関係者及び団体や施設への交渉や打ち合わせ、生徒達への意見募集などなど。
まだ委員会に入って1ヶ月足らずの少女の仕事は細々とした雑用がメインだ。
先輩たちに付いて回り、仕事を覚えたりする日々は新鮮であるけど覚える事が地味に多い。
(…何故だか、あまり必要性の無い『護衛』役も任されているのはどうかと思いますが。)
少女の腕っ節の強さを買われていると思えば悪い気はしないが、一応乙女なので少々複雑。
■落花 彩晴 > 少女は”物覚えが悪い”…少なくとも自身をそう認識している。
学業も、委員会の仕事も、まだ入りたての新人である事を差し引いても、だ。
そもそも、何でも頭に詰め込める程、脳味噌の容量は大きくないのだと自負している。
「…なんて、言い訳にしないで地道に努力をするしかないんですけど。」
少々温くなってきたカップを手に取り、注文していたミルクティーを一口。
11月の学年行事は先輩達が主導しているが、12月の行事からは自分も立派な頭数に数えられる。
(…”前の場所”みたいに、数日でクビになるのは避けたいですしねぇ。)
ほぅ…と、小さく吐息を漏らしながら窓の外を眺める。景色も秋が深まりつつある。
もう少しすれば冬の装いに切り替わるのだろう。1年…長いようであっという間だ。
■落花 彩晴 > 「…まぁ、赤点取って補習という事態になっていないだけマシと思いましょうか。」
流石に、そこは何とか回避して平均点くらいは学業は叩き出せている…筈なんですけど。
いまいち、そこは自信を持って言い切れない。努力はしているのだけど…。
「…さて、そろそろ戻りましょうか。」
椅子に引っ掛けていた白いコートを手に取りつつ立ち上がれば、伝票を手に席を離れる。
会計を済ませて外に出れば、流石に熱帯に近い気候とはいえ肌寒さもあり。
「…来月が私の式典委員会の一員としての最初の登竜門でしょうかねぇ…。」
ぽつり、と呟きながら賑わう雑踏の中に踏み出して。そのまま寮へと帰路に就くのだった。
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」から落花 彩晴さんが去りました。