2020/08/13 のログ
■妃淵 >
「(そんなことホントにできんのかね)」
二級学生から正規の学生へ
そういう話は、スラムでもたまに聞く
それでもスラムの生活を捨てないヤツがいるのは、
既にそこでしか生きる術を知らないか、
既に完成している己の生活を捨て去ることが怖いか
そして他人を一切信用していないのか、のどれかだ
──自分は、どれだろうな
考えを巡らせながらごろんと横に寝返る
こんなに柔らかいベッドも、スラムにはなかった
■妃淵 >
あと何言ってたっけ
思い出そうとすると、必死な顔で自分の名前を呼んでる斬鬼丸しか出てこない
「ぷ」
なんかそれを思い出したら思わず吹き出しそうになった、というか吹いた
此処に滞在してまだそんなに経ってないのに、
合計で何回名前呼ばれてるんだろう。100回超えてない?
ご案内:「常世寮/男子寮 部屋」に水無月 斬鬼丸さんが現れました。
■水無月 斬鬼丸 > 「ただいまー…」
ドアを開ける音。
フェイがいるので鍵はかけなかったが…不用心だっただろうか?
それにしたってただいまーだって。寮の自分の部屋なのに。
思わずにやけてしまいそう。
部屋に入れば…フェイがいた。
裸で。
昨日のまま?
一気に顔が赤くなる。
「あ、え、えーと…服、そういえば洗濯、まだ…だっけ…?」
対するフェイはなんか楽しげだ。
なんかいいことあったのかな?
■妃淵 >
「ん」
ドアに近寄る足音
ドアノブに手がかかる気配
ドアが開けられればその気配より濃くなって
ああ、帰ってきたのか、と理解する
それから『ただいま』という声が続いて聞こえてきて…
「おー、おかえり。焼けたなー」
バイトがバイトだしそりゃ焼けるか、といった顔
タオルケットを一応羽織り、起き上がるとベッドに座ったまま、出迎える
「夏の間に真っ黒になっちゃうんじゃねえの」
誂うような言葉が降りかかる
■水無月 斬鬼丸 > 「俺日焼けに弱いんっすから…
このままだと真っ黒ってか真っ赤になっちゃいそうで」
真っ黒に日焼けした自分を想像すると…
なんというか似合わねぇ。
日焼けってウェイ系とかパリピのイメージ強いから余計に。
「えっと、おみやげっす。
海の家の売れ残り…」
焼きそばのパックとラムネをローテーブルにおいて
先日フェイから脱がせたパーカーと…ショーツも回収して奥へと戻る。
一緒に洗ってしまう算段だろう。
もちろんショーツ用に洗濯ネットも今日買ってきたのだ。えらい。
「ふぅ…あー、フェイ…えーっと…」
戻ってくればベッドの端に腰を下ろして。
■妃淵 >
「お、ちょうど起きてお腹空いてたトコだヨ。
気が利くなー斬鬼丸」
ローテーブルに置かれた焼きそばとラムネを交互に見る
自分が寝ているだけで勝手に食い物が出てくる…スラムでは以下略
「んぅ?」
横に腰を落ち着けて声をかける斬鬼丸へ視線を移す
さっそく焼きそばを口いっぱいに頬張っていた
■水無月 斬鬼丸 > 「まぁ、お昼過ぎちゃってるんで…
その分晩飯遅くしたほうがいいっすかね」
喜んでくれているようだ。
自分も一緒に持ってきた売れ残りの焼きとうもろこしをカジカジ
冷めててまぁ、大した味はしないが…
それでもフェイと一緒に食べているのだ。
幸せの味がする。
「あ…ぁぁ!えっとあれっす!
俺がでてる間ここでじっとしてんのも暇だろうから…
その、かぎ!この部屋の…えーっと、もらってきたんで!」
焼きそばの横に真新しいかぎをおいて。
正直、自分の部屋の合鍵を女の子に渡すとか
すごい緊張するな!
■妃淵 >
ずるるるー、と音を立てて焼きそばを啜る
いまいち女の子らしさに欠けるといえば、欠けている
遠慮がない現れかもしれないが
「やー、これだけで腹いっぱいになるわけでもないし、普通でいいヨ」
あ、口元にかじったトウモロコシがついてる
ひょいと手でとって自分の口へぱくり
「おー、合鍵とか勝手に誰かに作っていいのか?」
受け取って、なんとなく陽光に透かすように掲げて、眺める
「別にヒマってこともなかったけどな。
起きてオマエのこと考えてたらなんか面白かったし」
クス、と笑いながら
言葉通りの意味なのだけど、なんだかちょっとアレだ
■水無月 斬鬼丸 > 「そっすか…じゃー、麺類続くのもアレなんで
コンビニでなんかカッ…!?」
口元のとうもろこし…気づいていなかった。
不意打ち気味にそれを取られて食べられる。
おもわず言葉に詰まった。
なん、だ…これ…。こんな…こんな幸せでいいのか?
「ってくるっす…。
あぁ、まぁ、勝手に女の子とめちゃってるんで今更かなってとこは…」
男子寮とはいえ、女子の出入りも結構ある。
というか、自分の部屋は結構女子の出入りが多い。
妹とかネコとか保護者だけども。
「…ぇ…ぁ、おっ…俺もっ!!
えーと、俺もその!バイト中フェイのことずっと…
考えてたらあっという間に時間来てて…あー…えぇっと…
その、嬉しい…」
あまりにも意外だった。
だからこそ驚いたが、それ以上に胸に去来する熱さで悶そうになった。
■妃淵 >
「ぷ。カオ真っ赤」
こんな男子、今どき絶滅危惧種じゃなかろうか
誂いがいがあるというかなんというか──良い意味でスレていない
なかなっこういうヤツと一緒にいるのは、新鮮でもあった
「ン。じゃあ一緒に行く。
シャツか何か貸してくれヨ」
さすがに裸にタオルケットで外はうろつかない
まぁ斬鬼丸のシャツだとサイズはぶかぶかだろうけど
とりあえず着れて隠せるものならなんでもいいかなといった風情だ
「あんまボンノー炸裂させてると仕事ヘマすんぞー?
俺はオマエの昨夜のすげー勢いで俺の名前呼んでるの思い出して笑ってたダケ」
そう言って、白い歯を見せて笑う
■水無月 斬鬼丸 > 「え!?日焼けとかじゃなく!?」
確かに顔は熱いがそんなに真っ赤だろうか?
おもわず手で頬をペタペタと触る。
触ってわかるわけはないのだが。
とうもろこしの芯を、フェイの食べ終えた焼きそばのパックの上において
「あ、フェイ、一口…」
ラムネを一口もらってから一息。
「あ、はい。下、どうする?
ハーパンとかでいいっすか?」
自分のTシャツ…なんかはまぁ彼女には大きいだろうが
それでもTシャツ1枚では流石に危険だ。
今はショーツも洗濯中だし。
「ぼ、ぼんのーって!今日はギリギリ大丈夫だったんで!
……ってか…ぁ…そんなに呼んでました…?」
正直あと少しで仕事中に歩行困難になるところだった、危なかった。
それはそれとして、楽しそうに笑うフェイ。
自分はそんなに呼んでた覚えはないのに…やはり無我夢中だったせいか?
■妃淵 >
「さあ?ドッチだろうナ~」
ラムネ一口ー、と言われればホイヨ、と瓶を渡す
間接キス?そんなのは流石に今更気にしないだろう、こいつも
「ウン。それでいーヨ」
ダボダボのTシャツにハーフパンツ
受け取って、ばさりと被って袖を通す
当然ボーイッシュスタイルになるがきっちりシャツの下から主張する部分は主張してる
「普段はギリギリアウトなのかよー。
呼んでた呼んでた。カウントもできねーぐらい」
んじゃいこーぜ、とベッドから立ち上がって、促す
一緒にコンビニに買い物に行くだけ、なのだが
スラムにはまともなコンビニもない。これもまた新鮮なのだ
■水無月 斬鬼丸 > 「日焼けで真っ赤ってのもだいぶ困るっすけどね…
ついでに日焼け止め買ってこようかな…」
むぅ、と悩みつつ
ラムネをテーブルに置く。
まぁ、コンビニ行って帰ってくるまでだ
そんなぬるくなったりはしないだろう。
服を渡せば…まぁ素がかわいいので何を来ても着こなしてしまう。
正直とても可愛い。
女の子として主張する部分はがっちり主張しているせいで
自分の服だとは思えない。
「そういうのも結構似合ってるっつーか…かわいいっすね。
まぁ、そのカッコでブーツってのもないだろうし…俺のビーサン使ってください」
ゴミを捨てて、自分も汗にまみれたシャツから別のシャツに着替えておく。
バイトの後の服のままでは正直気持ち悪い。
「…ぇー…まぁ…ぎりぎり、その…休憩時間には収めるんで…はい…
っつか…やっぱなんかああいうときって気の利いたこといったほうがいいっすかね…」
促されれば立ち上がって、フェイの背に続く。
履物をはいて…ドアに鍵をしめ…
閉めて…しめて…
隣の少女に手を差し出す。
「じゃ、その…いきましょか…」
■妃淵 >
「焼けてから日焼け止め塗ってもナア」
まあ更に焼けるのを防ぐことはできそうだけど
普段なんだかなまっちろいイマージがある分、むしろたくましく見えて良いのではないだろうか
なんて言葉は言わない、そういうことは言わない
それから可愛いと評されれば満更でもない様子でにこりと笑う
特別言われて嬉しい、という言葉でなくても、あれである
気分が良い、というやつなのだ
「えー、気の利いたセリフいうヤツなんてこれまでいなかったからわかんね…。
あ、場所しらねーから、ちゃんと連れてけよ」
部屋の外に出るとそこそkの暑さ
サンダルもサイズは大きいが歩きづらいというほどでもない
いつもどおりの命令口調
口にしながら、後ろから斬鬼丸の手をとる
日が少しずつ傾き始める時間
うだるような暑さの中、手を繋ぐとじっとり互いが汗ばんでゆくのを感じる
スラムには知らない場所なんてもうなかった
新たな発見、新しい体験というのは刺激的だ
退屈だろうと思いこんでいた学園周辺は思いのほか、刺激に満ちていた───
ご案内:「常世寮/男子寮 部屋」から妃淵さんが去りました。
ご案内:「常世寮/男子寮 部屋」から水無月 斬鬼丸さんが去りました。