2020/08/22 のログ
■水無月 斬鬼丸 > 「え?ええ?え?ちょ…」
沙羅ちゃんコワイです。
などと戸惑っていたらいきなりゴミ箱ひっくり返された。
ティッシュの山に薬剤のゴミ。
「きゃーーー!?」
なんてことすんだ。いや、うん、心配はごもっともですが
ってか、フェイも正直に答えちゃうし。
いや、事実なんで返す言葉もございませんが。
「…あのー…沙羅、さん?」
■水無月 沙羅 > 「お に い ちゃ ん ?」
先ほどより怖い笑顔、間違いなく威圧感の漂うそれ。
妹は間違いなく、怒っていらっしゃる。
「あのねお兄ちゃん、ピルってそもそも避妊薬じゃないんだよ?
分かってる? 月経不順を治したり痛みを和らげるためのお薬であって、服用し続けていいものじゃないの。
ずっとそんなことし続けたら体調だって悪くなるんだからね?
何かの病気になるのだっておかしくないし、わかってますか、おにいちゃん!?」
もうそれは烈火のごとく、自分が一度恐怖に落ちたのを覚えているからこそ割と必死。
女性にとって男性が思っている以上に大切なことだと教え込む必要があるだろう。
「フェイさんも! お兄ちゃんを甘やかしてばっかりじゃだめ……っていうか。
夜から朝まで……?」
もうなんというか、爛れているってレベルではない。
「ケダモノ。」
兄を冷たい目線が貫いた。
■妃淵 >
「おおー…お前の妹コエーな斬鬼丸」
劣化の如くキレている少女を見れば大変ダナー、と
そんな対岸の火事ムーブをしてたらこっちにも火矢がトンできた
「甘やかしてるワケでもねーけど…。
別にヤリ盛りだったら毎日くらいフツーじゃね?」
フォローになってないようなフォローが入っているような、いないような…
ゆらゆらと座ったまま身体を揺らしつつ、斬鬼丸にも視線を向ける
「気にすンなヨ。俺も別にイヤな思いしてるわけじゃねーシ」
■水無月 斬鬼丸 > 「はひぃっ!?」
沙羅ちゃん顔怖いです。
思わず身体が浮いた。
身体が勝手に正座、そして平服のスタイル。
ジャパニーズフェイマスシッダンスタイル…土下座である。
「ごめんなさいごめんなさい申し訳ありません
今後気をつけますからどうかどうかお許しをぉぉ!!」
沙羅ちゃんの怒りももっともなので、もはや謝るしかない。
フェイはまったくの他人事なのではあるが。
フォローはしてくれているが…視線がぶっ刺さってるのがよく分かる。
「あーえー…でも、その…安易に薬に頼ってたのは事実だし…
これからはやり方を考えていければなと…はい…」
なんかこの一瞬だけで20kgくらい痩せた気がする。
■水無月 沙羅 > 「二人が良いっていうならまぁ、頻度はいいけど。
兎に角ちゃんと避妊具は買ってくださいお兄ちゃん。
フェイさんの為だとおもって。」
ゴホンと咳払い。
「気にするよ、だって将来のお姉ちゃんかもしれないんだから。
そういう人には健康でいてほしいって思うもの。」
全くこの二人は、と肩をすくめる。
そういえば、いつもの癖で買い物をしてきたのを忘れていた。
炎天下の中に買い物袋を置いておくとは何たる失態か。
「いっけない、買い物袋。
あ、せっかくだから二人ともご飯食べる?
何か食べたいものがあったら作るけど。」
バタバタと玄関のドアを開けて、買い物袋だけ回収する。
使い切りの食材しか買ってこなかったが失敗だったか。
冷蔵庫がはちきれるばかりに買いだめしておくべきだった。
この二人に任せていたら夏バテでどっちか倒れるのではなかと心配だってする。
「……あーと……、一応、どうしてもっていうなら資金援助……するけど?」
ここら辺は兄のプライドもあるだろうし、あくまでも提案程度だ。
風紀委員の自分には一般学生より多くの貯蓄があるのは間違いない。
まぁ、その風紀委員も今は謹慎処分中なのだが。
■妃淵 >
「なんだっけ小姑っていうんだっけこういうの」
とにかく兄のことが心配で仕方ないらしい沙羅に愉快そうな視線
「周りが気にしすぎたって、しゃーねーってハナシ。
それともオマエのアニキってそんなに信用ねーノ?」
土下座している斬鬼丸へ手を伸ばして腕を引っ張る
そのまま首元をロックするようにして自分の身体に押し付け、抱き寄せた
「ワルいけど今コイツ俺のなンで。
妹だからってあんまり勝手に世話焼きしねーでくれヨな」
「ア、それはそれとしてステーキ食いたいナ。
今はパン食ったばっかでそんな腹減ってねーケド」
なぜか余裕、謎の余裕をその表情に浮かべているフェイエンであった
■水無月 斬鬼丸 > まぁ確かに…自分がフェイと結婚するようなことがあれば
沙羅ちゃんにとってフェイは姉に…
……ん?
けっこん?
え?まじか?
いや、学生の恋愛が成就するなんてことは…
まぁ普通はない。そりゃ自分はフェイが大好きだしずっと一緒にいたいが……
「ぁー…うん…ごめ…ぐぇっ!?」
突然横からグイーッとひっぱられて
ぽすっとフェイの胸元に収まる。
がっちりロックされてるので仕方なく身体を委ねるが
妹の前でこれは正直恥ずかしい。
っていうか、俺のもんって言われた。
立て続けになんていうか…なんだろう。うれしい。
「ぁぁー…資金はまぁ…ともかく……少し工面してくれると嬉しい。
夏の間だけとはいえ、フェイには快適に過ごしてもらいたいし…」
フェイはこう言ってはいるがその申しではありがたくもあった。
プライドで幸せが買えるならそうするが、世間ではそのような事例は無きに等しい。
「ご飯は、フェイもこう言ってるし、肉料理……ちゃんとできるようになった?」
■水無月 沙羅 > 「むむむ……、フェイさんすっかり自分のもの宣言。
最初に会った時のあの曖昧な返事はどこに……。
いや、うん。 良いんだけどね。
でもそれはそれ、これはこれ。
世話は焼くよ? だってお兄ちゃん頼りになる時は頼りになるけど。
基本的にはヘタレだし、甲斐性もそんなにないと思ってるし。
何より経済力って思ってるより大事だしね。」
仕方ないなぁ、と。
実のところ以前から二つ分用意しておいた通帳の片割れを斬鬼丸に放り投げる。
万が一自分に何かあった時の為に、兄の為と思って溜めておいたものだ。
遅かれ早かれ渡すつもりだったのでちょうどいい。
買い物袋からお肉を取り出す、残念ながらステーキ肉は買ってきていない。
「ステーキは無いけど、生姜焼きなら作れるよ?
もう食べれない料理は作らないしね。」
腕まくりをしてにっこりと二人に笑って見せる。
■妃淵 >
「好きかどーか?ってハナシ?
まぁそれはまだ正直わからねーけど、
それとこれとはまた別…?」
別に好きじゃなかったら俺のもの宣言しちゃいけないってこともないだろうし
元々スラム育ちなので独占欲が強めなのは理解しているし
「ナンか、さんざんなこと言われてンなお前」
実の妹にここまで扱き下ろされるアニキがいるだろうか
いるかもしれない
「俺も兄貴いるけどさー、男にもプライドとかあるンだからそーゆーのやめとけヨ」
経済力とかそういう部分に納得するところはあるとしても、
もしかしてこの妹はドSなのだろうか
だとしたらこの兄貴はなかなかMなのかもしれない
■水無月 斬鬼丸 > 沙羅ちゃんの言っていることは割とザクザクぶっ刺さる。
まぁ、覚悟決まった風紀委員に比べればそりゃ頼りもないだろう。
ふつーの陰キャだしヘタレだし甲斐性もないだろう。
まぁ、この経済力の差を見れば明らかだ。
通帳を開けば割と引くような額がはいってる。風紀ってこんなに儲かるのか。
「まぁ、いままで沙羅ちゃんに対しては何もできてなかったし…
頼りない兄貴だと思われんのも仕方ないっていうか…」
フェイはフォローしてくれているが…
負い目とか思うところしかないので反論もできない。
M気質があるとかそういうわけでもなく単純に。
「でもさ、その…フェイにも…沙羅ちゃんにも、安心を与えられるようになれたら、ね。
そんときは胸はってやってくよ」
通帳のなかみは…まぁ、今はありがたく借りておこう。
すぐに返せる見込みはない。
今から返そうなんてなれば、バイトに追われる毎日になって何も手がつかなくなる。
それは沙羅ちゃんも望むところではないだろう。
それこそ、まともに稼げるようになったらで…
と、そういえば風紀で思い出した…
「あ、そうだ。沙羅ちゃん。学生の身元引受の書類って書式これでいいんだっけ?
あとでフェイにも書いてもらうけど…」
本部でもらった紙をひらひら。
■水無月 沙羅 > 「プライド……プライドかぁ。
そういうのがあるんだっけ……。
あんまり気にしたことなかったからどうしても口に出ちゃうな。
ごめんねお兄ちゃん。」
所謂自己主張というか、自信にまつわる物、そういった意味で兄を下げてしまうのは本意ではない。
思っていることは本心だというのも後押ししているかもしれない。
「まぁでも。」
抱え込まれている兄の腕を取ってこちらも抱え込み。
「斬お兄ちゃんは私の大好きなヒーローでもあるから、フェイさんだけのものじゃないんですよーだ。」
べーっと舌を出してウィンクして見せる。
ちょっとした対抗心だ。
「あぁ、学生身元引受……ね。 うん、大丈夫だよ。
大丈夫だけど……いや、お兄ちゃんが決意したのなら何も言わないよ。
手段はもう手元に渡した後だし。
ちゃんと守ってあげるんだよ? 身元引受ってそういう意味なんだから。」
分かっているとは思う。だからコレは念押し、釘を刺しておくというものに過ぎない。
護られるだけの少女ではないが、結局安心が欲しいのが女というものらしい。
「さて、じゃぁ私は料理でも作るかな……。 フェイさんもやってみる?
ずっと家でごろごろするのも暇じゃない?」
■妃淵 >
「いーや、俺のだね」
子供じみた返しをしてくる沙羅に対して余裕の笑み
更に自分の身体へとその頭を押し付けるようにして抱きしめはじめた
「身元引受…?なんだそれ」
何の話?といった感じの表情を浮かべる
が、すぐに勘づく
そういえばそういう方向で動くって言ってたな、なんて
バイト以外にも、自分が寝てる間に色々やってたんだな、と…
「アー、いいヨ。そういうの面倒クサ……。や、やっぱやるか。色々教えろヨ」
言いながら斬鬼丸ヘッドをようやく解放した
■水無月 斬鬼丸 > 「いいよ。沙羅ちゃんは今まで頑張ってきてるし…
どうしてもふつーの学生やってた俺じゃ甘いところとか…むえ?」
フェイに首を決められたままだが苦しくないようにしてくれているおかげで普通に喋れる。
謝る沙羅ちゃんに手をひらひらと振って。
だが、沙羅ちゃんが言葉を一旦切ると、そのまま腕に抱きついてきた。
なんだこれ。
「ぬあっ!?えっ…そ、そうだけどっ!?」
突然の不意打ちに顔が熱くなる…しかしフェイは許してくれない。
楽しげにやわらかな部分に押し付けてくるのだから
もう何がなんだか。耳まで真っ赤に茹で上がってしまった。
「あのっ…あれ…俺が、フェイの身柄を保証するから…
学生証の発行許可を求める書類っていうか…
書き方とかは、沙羅ちゃんが風紀だから教えてくれると思うけど…
フェイが良ければ…書いてほしいっていうか…」
抱かれたままに説明。
フェイが書かないのならば、まぁそれもあり。
しばらく後に持ち越しだ。
腕を妹に、頭を大好きな人に預けながら
二人の仲よさげな様子に安心する。
ようやく開放されればふたりともキッチン…なんかおちつかない。
■水無月 沙羅 > 「ふふ、守られっぱなしは性に合わない、って感じだものね、フェイさん。
いいよ、いろいろ教えてあげる、学生として必要な物とか、必要ならこの街の案内とか。
たぶん色々知らない事ばかりだろうし。
これから10日くらい謹慎処分中だから困ったことがあったら連絡して?」
料理の準備をしながら、携帯端末を取り出して連絡先をメモしておく。
謹慎処分は休日ではないのだが、数少ない平穏な時間という事に変わりは無い。
なら、その時間に出来る事はしておきたいのだ。
「がんばれーおにいちゃん、うかうかしてるとフェイさんに主導権全部持っていかれるよー?」
くすりと笑いながら、自分の想い人と思いだす。
今のあの人と同じくらい引っ張ってくれる人なら、心配もいらないんだけどな。
慣れた手つきで包丁を取り出すと、フェイにその扱いからまずは教え始める。
スラムで育った少女、ひょっとしたら姉になるかも知れない少女はきっと難敵だ。
■妃淵 >
ナイフなら触ったこともあるけどなー、なんて言いつつ包丁の扱い方に四苦八苦するフェイエン
「イイよ。オマエのすることなら、別に俺に悪いコトねーんだろうし、
飯食ったら、言われたとおりに書く」
キッチンに並んで立ちながら、そんな言葉を返していた
謹慎処分?なにかやらかしたのだろうか
「そういえば風紀委員だって言ってたな。
なんかうちの兄貴が今スラムまわりに帰ってきてるらしいから気ィつけたほうがいいぜ」
「"異能殺し"だとか言われてるから調べたらすぐわかるだろうし」
何も知らない少女は、つらつらと言葉を並べていた
■水無月 斬鬼丸 > もうすでにもってかれてないかなぁ…
少なくとも沙羅ちゃんにはもっていかれてるし…
などと考えつつも、とりあえず落ち着かないので食卓の準備と
インスタント白米の用意をしておく。
「ん、うん…ありがと。
それでまぁ、すむとこなんだけど…
沙羅ちゃんからもらったぶんでどっか、いいとこあれば…」
仲睦まじそうな二人。
こうなっちゃうと男は肩身が狭い。
なんか、異能殺しだとか、気ィつけろとか不穏な感じの言葉が聞こえはするのだが…
■水無月 沙羅 > 「……異能、殺し?」
ダンッ……と平和な雰囲気の中に大きな異音が混じる。
付け合わせの野菜を斬っていた筈の包丁は自分の指を掠めた。
紅い血が一瞬でまな板に広がるが、怪我自体は一瞬のうちに完治する。
頭痛がする、体の熱が上がっていく感覚がした。
視界には、フェイと斬鬼丸がいる。
今、それに身を委ねるわけにはいかない。
一瞬だけ、この空間に居た二人には少女が発した殺気が伝わるのだろうか。
激しい頭痛に頭を抱える。
きっと、眼は黄金色に変わりつつあるのだろう。
「フェイさんの、おにい、さん……?」
混乱した思考は整わずに、意識は遠ざかった。
『椿』と名乗ったらしい人格が出てくる事は無く、少女はそのまま床に倒れこんだ。
■妃淵 >
「? おい」
手元が狂ったか?と思った瞬間、頭を抱えて倒れる少女
その背中を抱えるようにして抱きとめて、床の寸前で支える
「斬鬼丸、ベッド空けろ」
貧血を起こしたようにも見えないが…
少女、沙羅を抱えつつ、斬鬼丸へとそう言葉を向ける
──タイミング的に、自分が兄の話を切り出したところだったが
フェイエンがその原因に気づける理由もなかった
■水無月 斬鬼丸 > 「え?」
視界の端、少女の身体が崩れそうになるのが見えた。
思わず手を伸ばそうとするも
隣りにいたフェイが先んじて彼女の体を支える。
「ぇぁ…うん」
何が一体どうしたのか。
何がわかるわけもなく
フェイに促されるままにベッドを片付ける。
後で話を聞く必要がありそうだ。
無論、フェイを交えた上で。
■妃淵 >
「指の怪我は…治ってンな。そういう異能かなんかか?」
以前落第街で会話した時に妙に勝気だったのを思い出す
となれば、倒れた理由がさっぱりだが
とりあえずベッドにその軽い身体を降ろして…
「まぁ脈も呼吸もフツーだし、そのうち眼ぇ覚ますだろうけど…」
ちら、とキッチンへ視線を向けて
「片付けなきゃいけないし、続きはオマエが教えろよ」
そうしてなんとか四苦八苦して調理を完成させた頃には、倒れた少女も気がつくだろうか
──何も知らないままにややこしい関係性を構築していた二人はそれらを整理する意味でも、会話を交わす必要がある
……が、それはまた別のお話
ご案内:「常世寮/男子寮 部屋」から水無月 沙羅さんが去りました。
ご案内:「常世寮/男子寮 部屋」から水無月 斬鬼丸さんが去りました。
ご案内:「常世寮/男子寮 部屋」から妃淵さんが去りました。