2022/02/16 のログ
ご案内:「常世寮/男子寮 部屋」に霧島 孝介さんが現れました。
ご案内:「常世寮/男子寮 部屋」に高梨美子さんが現れました。
■霧島 孝介 > 2月14日。バレンタインデー。
キリスト教圏では一般に恋人や家族など大切な人に贈り物をすることが習わしとなっている。
が、非キリスト圏の日本では女性が男性にチョコレートを贈る日、とされている。
去年は彼女どころか、友達と呼べる人すらこの島に居なかったから
「普通の日」として過ごして来たが、今日は違う。
最愛の彼女、なんて臭い言葉になってしまうが、大好きな異性と過ごすと決めていたのだ。
「ん、よっす。入って入って」
部屋のインターホンが鳴り、扉を開ければ美子が居て
パァっと明るい笑顔になって、部屋の中に招き入れる。
チョコレートケーキもジュースも、ゲームや他にも色々と嗜好品を集めている。
今日は楽しい日になりそうだ、そんな期待に胸を膨らませながら
美子に手を差し出して、手を取って貰ったらリビングへと向かうだろうか。
■高梨美子 > ドキドキと胸を高鳴らせる響きのバレンタインデー
普段であればしょうもないと唾を吐いて部屋でゲームに興じ
死んだ目で過ごしていたのだけれど。
だが今日は違う。
愛しの人ができたために色々と調べ材料を調達し
あーでもないこーでもないと作ってきたのである。
部屋のインターホンを鳴らし、扉が開けばとびっきりの笑顔を浮かべ。
「よっすよっすー! おじゃましまーす」
明るい笑顔の孝介に見惚れるように一瞬立ち止まるものの
すぐに足を進め、そそくさと部屋の中へと入る。
片手には、底が平らになっている大きめの紙袋を下げ。
孝介に続きリビングへと入るなり
目に入ったチョコレートケーキに表情を面白いくらいに
固まらせたものの、すぐに咳払いをし。
ゆっくりとテーブルの前に座り、きょどきょどと。
■霧島 孝介 > 「?」
笑顔を浮かべる美子を可愛いなんて思いつつ
一瞬立ち止まる様子に首を傾げる。
そうして、大きめの紙袋を持っているのを確認すれば、今は何も言わずに案内して
「えーっと…大丈夫?」
リビングへと案内した後に、飲み物とコップを持って来る
そのときに、テーブルの前できょどきょどとしている美子を見て、心配そうに声をかける。
もしかして、何か気に食わないことでもあったのだろうか?
チョコレートケーキが苦手だったのか、などと勘ぐりながら、美子の隣に座る。
■高梨美子 > 「だ、だだ大丈夫! 元気一杯!」
リビングに通された後に見えたチョコレートケーキには
動揺を隠せなかった。なにせこっちも作ってきたからである。
被ったー! とか、やっちまったー! とか思っても後の祭り。
流れ出る冷や汗を軽く拭いながら孝介へと視線を向け。
「持ってきてくれたんだ、ありがとなー」
飲み物とコップを持ってきてくれた孝介へ
お礼を告げながらも、隣に座る孝介の香りにドキドキとして。
渡さなかったら作った意味なくなるし、喜んでもらえないし
と葛藤を数瞬繰り広げたものの、ゆっくりと息を吐き。
「孝介、ハッピーバレンタイン!」
ということで、持ってきていた紙袋の中からまずは直径10センチはある
ピンクの箱を渡す。中にはハート型のチョコレートがデン、と鎮座して。
■霧島 孝介 > 「そう?体調とか悪かったら無理しないでね?」
美子が何故動揺しているのか、冷や汗を流しているのか分からずに
眉をハの字にして、心配そうにする。
鈍感というかなんというか、チョコレート被りしても気にしていない様子で
ケーキは二人で食べればよいと、楽観的な考えを持っているのだ。
「うん!ここに来るまでに喉乾いてるだろうし…」
冷えたリンゴジュースをコップに入れて、美子に差し出す。
ここまで歩いてくるのは疲れただろうと思って、気を遣ったように笑顔を向ける。
そして、隣に座ってドキドキしているのは美子だけではなく、自分も
美子の香りに心拍数が上がって、顔が赤くなって。
「え、えぇー!ありがとう!
手作り?」
ゆっくりと息を吐く様子に疑問符を浮かべてたが、直後に箱がデンと出て来て
ちょっとだけワザとらしい反応をする。
紙袋を持っているのを一目見た瞬間から、自分へのチョコだということは解っていたが…
パカっと箱を開ければ、10㎝はあるチョコが!いや、大きくない!?
持って来てくれたことよりもその大きさに驚いて、少し顔を引き攣らせながら聞いてみる。
■高梨美子 > 「大丈夫! さっきも言ったけど元気だから!」
眉がハの字になって、心配そうなので
むん、と両手を握って元気いっぱいと証明するが
冷や汗だけは流れ続けている。
はぁ、はぁ、とすこし不審者のような吐息も漏れているけれど。
「そ、そうだね。ありがと!」
持ってきてくれた好きな飲物のりんごジュースを受け取って
それを一気に飲み干したのならば不審者のような息も落ち着いて
顔が赤くなっている孝介に、気持ちは一緒なんだろうかと嬉しげに。
「もっちろん手作り! ちょっと、気合い入れ過ぎちゃったけど」
気合を入れ過ぎたら大きくなるらしい。
顔をひきつらせている様子の孝介に首を傾げつつ
2つ目の箱も差し出す。長方形の箱の中にはトリュフチョコが10個も
それを差し出した後は、冷や汗の原因である、大きめの箱をヨイショと取り出し。
■霧島 孝介 > 「お、おう?そう?」
今はとりあえず、美子の言葉を信じて引き下がる
が、やっぱり冷や汗が流れ続けているのは心配で
ススっとハンカチを差し出す。不審者のような吐息にも少しびっくりするが
とりあえず、今は美子を信じてみて
「うん、来てくれてありがとね」
ニコニコしながら、美子がリンゴジュースを飲み干す様子を見て
吐息が落ち着いたのなら安心したように息を吐く。
美子が近くにいるのは安心するが、同時に大好きであるというドキドキや緊張感は
抜けきっておらず、未だに顔は赤いままで。
「お、おぉ…え、二つ?」
確かにチョコ一つにしては紙袋が大きい気はしたが
まさか二つ目が出てくるとは思わずに目を丸くして、その箱を見つめる。
トリュフチョコ。大好きではあるが流石に今日一日で二箱完食できるだろうか…
そんなことを考えていたら、さらに大きめの箱が出て来て、身体をビクッと反応させる。
え、まだあるの!?
そんなことを考えながら、その箱の正体が明かされるのを待ってみて
■高梨美子 > 「ありがと……」
すすっと差し出されたハンカチをスッと受け取り
流れ出る冷や汗を拭ったのならば、洗って返そうと
それを懐にしまおうとしながら。
「いやいや、招いてもらってありがとう!」
大好きなりんごジュースは甘く、心を落ち着かせて
ひゃっはー、とコップを上に上げたのならばそっとテーブルに置いて
未だに顔が赤い孝介を愛しげに眺めた。
「うへへ、3つめもあったりして……」
目を丸くしているのに気付かず、いそいそと
箱を開けてみれば、4号サイズのハート型チョコレートケーキが入っていた
ケーキが被ったので大丈夫だろうかと心配していたのであった。
「あ、今日一日で食べられるとは思ってないからゆっくり食べて?
ケーキは俺も食うしさ」
チョコレートマシマシである
ケーキ被っちゃったー、とか呑気に言っているが色々と重い
■霧島 孝介 > 「う、うん」
何故だかハンカチを懐に仕舞われてしまって、動揺する。
恐らくは洗って返す、の奴だと思うけど、美子が重い女であることを知っているからか
スーハ―とかされそうな気が…
いや、そんなことしないよね!流石に!うん!
「へへ、今日はいっぱい楽しもうね!」
ちょっと気恥ずかしそうに笑って、バレンタインデーに
美子と一緒に居られることが幸せで
顔が少し赤いまま、美子の手をぎゅっと握ろうと手を伸ばす。
「3つ目…!」
その言葉にドキッとして、息を呑みながら箱の正体を観察する。
中からはハート形のチョコレートケーキが!
量が多い、事よりもその完成度の方に目が行って、手をパチパチと叩いて
「お、おぉ…!すごい!
これ本当に美子が作ったの!?上手じゃない!?」
チョコレートマシマシのラインナップには驚きつつも
ハート型のチョコレートケーキには素直に感嘆の声を上げて
美子にずいっと詰め寄って問いかける。
前回の肉じゃがの時もだったが…自分の彼女、料理上手いのでは?
そんなことを考えながら、まじまじとケーキを眺める。
■高梨美子 > 懐にそそくさとしまったハンカチ
ふと気づく、これって孝介の匂いが染み付いているのでは、と
そう思い立ったら、帰った時にでも匂いを嗅いでおこうと
孝介の期待を見事に裏切ったのであった。
「うん、色々とやること準備してもらったし!」
ゲームもあるし、他にも色々とあるから楽しめるだろうと
このバレンタインに一緒に居られる事が嬉しくて
手を伸ばしてくれたのならば手を握ってもらって、その手を握り返し。
「うひひ、気合い入れ過ぎちゃった……」
何せ、初めてチョコレートを送るものだから
ついつい舞い上がって作りすぎてしまって
手を叩いてもらえたら嬉しそうな笑みが浮かぶ。
「う、うひひ……レシピ通りに作っただけだからそうでもないって
あ、でも愛情も入ってるからな!」
感嘆の声を上げてもらって照れくさそうに後頭部を掻いて
詰め寄ってくる孝介の眼鏡の奥、その瞳を眺めたら
再び顔を赤くしてしまって視線をそむけ。
ケーキは、チョコがコーティングされていてツヤツヤとして
真ん中には、ホワイトチョコの板がちょこんと乗っていて
いつもありがとう!、と書かれていたり。
■霧島 孝介 > 美子に託したハンカチがまさか本当に匂いが嗅がれるとは思わずに
とりあえずは笑顔を向けて、美子の冷や汗が止まった様子に安堵する。
というか匂いくらい好きなだけ嗅がせるのに…なんて思考になってしまうのは
恋人が出来て、色々と経験してしまったからだろうか?
「へへ、んふふ…!」
手を握り返して貰えたら幸福感が増して
気持ち悪い笑い声をあげる。
ケーキを食べて、ゲームもして、それからそれから…なんて、幸せな妄想が止まらず
ニヤニヤとしてしまうのであった。
「おぉ~…暫く糖分には困らないな…」
初めて彼女という存在からチョコレートケーキを貰うからか
これくらいの量が普通なのだろうかと改めて、顎に手を添えて考える。
ゲームの時とか、頭に糖分が足りてない時間に食べながらやろう、なんて考えて頷く。
「いや、普通に凄いよ!レシピ通りに作るのも難しいのに…
え、あぁ…うん、ありがと…」
完成度の高いケーキを作った美子を褒めていたら、瞳が交差して
愛情が入っているという発言にこっちも顔を赤くして、視線を逸らす。
「あ、写真!」
ちょっと気まずい空気が流れた後に思い出したかのように、ケーキとチョコの入った箱を並べる。
スマホを取り出して、写真をカシャっと撮れば、その出来栄えに改めて感心しつつ
皿とフォークを持ってきて並べる。
「食べよっか!」
ニシシと笑って、包丁も持ってくれば、どのように切ろうか考えつつケーキを眺めて
■高梨美子 > 最近はタバコと同じく孝介の匂いが必要になり
自分の部屋にいる間でも孝介の匂いが欲しくなる様になってきた変態
今は周りが孝介の匂いに満ちているので心なしか息が深い。
にヘニへ笑っていれば、孝介からの笑い声に目をキランと。
「うへへ、俺の笑い感染った?」
孝介から聞こえる初めての笑い声は
とても幸せそうに聞こえて、手をニギニギと
ニヤニヤしている様子に首を傾げつつも孝介からの言葉に頷いて。
「だね、あ……"当分”の間、"糖分"に困らない……なんちって」
調子に乗った結果がこれであった、少し場が凍りついたかもしれないが
それを察したら顔を赤くして咳払いを一つ。
ケーキ以外は日持ちするからと付け加えながら。
「お、んひひ……動画とかも見たし、勉強したから……さ
ある意味初めてのバレンタインだし」
こうやって、昔は鼻で笑っていた行事に参加するのは初めてで
そんな思い出をくれた孝介に感謝を懐きながら。
そうして、孝介が写真を撮れば、気合を入れてきてよかったと
心から安堵して、皿とフォークを持ってきてくれたのならば
ありがとう、と礼を告げながら笑みを口元へ。
「うん!美味しいといいけど……あ、横から切ろ!
縦に切るとハートが割れちゃってなんか嫌だし」
真ん中から割れるのはヤダ、とわがまま言いつつも
どきどきと孝介の手元を眺めて。
そうして切り分けて、食べたのならば甘すぎず
逆に少しのカカオの苦味がある大人なケーキとなっていて。
■霧島 孝介 > 自分も美子の匂いは好きで、良い匂いで安心する。
だけど、流石にハンカチまで匂いを嗅ぐまでは飢えてはおらずに
深くなっている美子の息に少しびっくりするくらいは変態度は低い。
「え、感染ってた?」
こういう笑い方は気持ち悪いと思われるだろうと考え、ずっと封印してきたが
ついつい安心して、嬉しくて、出てしまった。
直後、恥ずかしそうに口元を覆う。が、まだ手は握っていて
「え?あ、あはは…そう、だね!」
調子に乗って放った美子の言葉に、苦笑いしながら同意する。
場が凍り付いた後に顔を赤くして咳払いする様子に、かわいいなんて考えてしまう。
とんだバカップルだ。
「努力家だねぇ…
へへ、俺もある意味初!だからこんなに作ってくれて嬉しいよ」
自分の為に時間を割いて作ってくれたのが嬉しくて、自然と笑顔になってしまう。
家族以外から貰う初めてのチョコがこんな豪華で気合いが入ってるのは素直に嬉しくて
しかも、それを大好きな人と一緒に食べられるなんて、夢のような時間だと考える。
「あ、確かに!
横ね…!」
美子の我が儘に確かに、と手をぽんと叩いて、横に切り口を入れる。
そしてお互いの皿に切り分けて、フォークを持っていただきます。
パクっと一口食べればビターな味わいに舌鼓して、「美味しい!」と美子に笑顔を向ける。
■高梨美子 > 少しびっくりしているのを見て
少しは隠さなければと深くしていた息を
ゆっくりともとに戻しつつ、なんでも無い、と笑みを浮かべ。
「うん、でも孝介のは可愛い」
封印するなんてとんでもないと、笑みを浮かべたままに
可愛いと告げたがこれは恋をしているからなのだろうかと
恥ずかしそうに口元を覆う様子を見ながらに首を傾げたが
口元を覆う様子が可愛いので、細かいことは忘れ。
「ごめん、忘れて……普段言わないこと言っちゃった」
苦笑いしてくれるだけでもありがたく
目元に朱を作ったが、可愛いとか考えてくれているとは思わず
もじもじとしてしまう。
「孝介のためなら努力するし!
うへへ、孝介の初めて奪っちゃった」
作ったチョコレートを受け取ってくれたのが嬉しくて
勉強して作ってよかったと思いながら握っている手を
親指で撫でて、ニマニマとした後は、手を離し。
「うん、お願い」
わがままを聞いてくれて、横から包丁が入ったのを見れば
満足そうに頷いた後は皿に切り分けてもらって
味見はしたが、こうなってからは食べていなかったので
ドキドキと孝介を見ていたが、美味しい、と笑顔になってくれたので
胸の上で手を合わせ、ぱぁ、と明るい表情を見せ。
「やったっ! じゃあ俺も」
こっちも一口食べてみたら、問題なく、うんうんと頷いて
ぱくぱくと。
■霧島 孝介 > 「か、可愛いって…俺に使う単語か?それ」
可愛いなんて言われ慣れておらず、ビックリしつつも恥ずかしそうにする
自分が可愛いという分には未だしも、相手から言われるなんて思っておらず
不意打ちのような言葉に顔を赤くする。
「あはは、いや、面白かったよ?」
さっきのギャグが、というよりギャグを言った後の照れた様子や
照れている様子が可愛くて、それを見ていて飽きないという意味合いで
「ありがとう!
な、何その言い方?確かに奪われたけど…」
ニマニマとして、何だか変な言い方をする美子に動揺する。
確かにバレンタインデーとか他に色々と初めてを奪われてしまってはいるが
実際に口に出されると恥ずかしく、名残惜しそうに手を離す。
「美味ぁ~!
流石美子だよ!こっちも食べよ!」
少し苦いが、ほのかな甘みもあって、癖になる味わい。
パクパクと食べ進んで行って、次は自分が用意したケーキを食べようと切り分ける。
こっちはスタンダードなチョコレートケーキ。
イチゴが乗っていて、普通の甘味が感じられるだろう。
苦味と甘みのコンビネーションにフォークがどんどん進んでいく。
「ん、そうだ。俺からもプレゼントというか…用意したものがあるんだよね」
そう言って、おもむろにフォークを置いて立ち上がる。
その後、台所の方へ向かってゴソゴソと何かを用意している。
■高梨美子 > 「うぇ、使わないかな……俺は可愛いって思っちゃったし
んー……なんだろ、格好いいのはもうデフォなんだけどさ
愛嬌があるっていうのかな」
恥ずかしそうな孝介も眼福なもので、じーっと眺めつつも
しかし、世間一般では男子に可愛いはあれなのだろうかと
顎に手をやり、少し考えながらそう告げて。
けれども、次いだ言葉にはうぐっ、と呻く
「慰めはいらねぇんだい!」
もう調子に乗って思ったことは言うまいと決意し
ぷくりと頬を膨らませたけれど次には小さく笑い。
「好きな人の初めて奪うのって幸せな気持ちにならない?」
動揺している様子を楽しげに眺めながらそう問いかけ
そうした後は、此方も名残惜し気に手を離してケーキへと向かい。
「うひひ、ありがとな? うん、こっちも……美味いー
んぐんぐ……孝介って甘党だっけ」
もう少し砂糖を入れればよかったと思うものの
ぱくぱくと食べ進めてくれているのでまぁ良しと
切り分けてくれたケーキを食べたのなら、ホッとするような甘さで
いちごを最初に食べながら、こっちもどんどんとフォークが進んでいく。
「んぇ……何?え、凄いドキドキする」
用意したもの、と言われてなんだろうかと
首をかしげるが、わからないのでワクワクと
フォークを咥えながら孝介の背中を見据え。
■霧島 孝介 > 「んん、流石に褒めすぎだよ…ありがと」
じーっと眺められるのは慣れておらずに顔を赤くして
カッコイイとか可愛いって褒められるのも、何だかドキドキとしてしまう
でも褒められるのは悪い気はしないので、感謝の言葉を述べる。
「ははは、ごめんごめん!」
ぷくりと頬を膨らませる様子を可愛いと思いつつ
先ほどの苦笑いより大きな笑い声を上げて、手を縦に向けて謝る。
「あ、まぁ…ね」
自分も彼女の初めてを色々奪っているからか
その言葉の意味は納得している。
何だか恥ずかしくなって、ケーキに気を向けて紛らわそうと
「甘党、なのかな?
甘いものは大好きだけど…」
パクパクと食べ進めながら、美子の質問には首を傾げながら回答する。
確かに、甘いものは大好物だ。
だけどよく食べるかと聞かれれば微妙な所だ。
今回のは普通に美子のケーキが美味しいからフォークが進んでるだけだ
「ん、お持たせ~」
持ってきたのは皿に盛られたオムライス。
ケチャップで『美子LOVE』と書かれていて、スプーンを添えたものを持ってくる。
いつか約束したオムライス。それを用意していた様子で。
「ちょっと、ケーキ食べてる最中に持ってくるのは可笑しいと思うけど…」
と照れたように顔を赤くしつつ、美子の目の前の机に置く。
美子が来る直前に完成させてたからか、まだ暖かく、食べ応えがあるだろう。
■高梨美子 > 「本心言ってるだけだって」
顔を赤くする孝介の気持ちはわかってしまう。
こっちもこっちで孝介に褒めちぎられたらきっと
赤くなってしまうし、照れてしまう。
でも、本心の言葉を言わないのもどうかと思うので
発信していこうと思いつつ。
「いいけどさぁ」
大きな笑い声に、笑ってくれたのならば
問題なしと、ニシシ、と歯を見せて笑ったのなら
なんだか歯切れの悪い様子にどうしたのかと思ったが
照れているのだろうと納得して少し顔を近づけたが
「んー、じゃあよく食べるのは何?」
今度、それを作ろうかと考えながらに
質問をしつつ、孝介の用意してくれたケーキと
自分のケーキを交互に食べて、幸せそうな表情を浮かべ。
「え……はぁ…! すっごい素敵…!」
オムライスに書かれている言葉はとても素敵なもので
座りながらぴょいぴょい跳ねた後にフォークをテーブルに置いて
ワクワクとした顔でテーブルに置かれるのを待ち。
「気にしないでいいよ!うわぁ……凄い嬉しい
食べるの勿体ない……はっ、バイトの客もこういう心理か!」
はよ食べろや、とか内心で思っていたのだけれど
今、その客の心を理解してしまい猛省。
すかさずスマホを取り出して激写しつつ
満足したのならば、スマホを仕舞ってスプーンを手に取りそれを口に運ぼうか。