2020/08/20 のログ
ご案内:「常世寮/女子寮 部屋」に修世 光奈さんが現れました。
■修世 光奈 > 「はふー…」
今日も酷く暑かった。
日課の依頼が終わって…部屋に着いたら。まずはシャワーを浴びよう。
お湯は少し熱め。ほぼ一日溜めていた汗や…纏っていた熱気が流れていくような感覚が気持ちいい。
一通り汗を流したら、お気に入りのシャンプーとボディーソープで体と頭を洗い。
シャワーを止めれば、化粧水をぬりぬり。
湯を浴びたことで得た水分は、しっかりとお肌に留めるのだ。
これでも、女の子だから。
少しは調べて、探して。綺麗で可愛くなるために努力はする。
それが終われば、次はタオルで全身を拭く。
…こういう時、胸が小さくて良かったのか悪かったのか。
体を吹き終われば、下着は付けずに少し大きめの緩いショートパンツとシャツを着る。
予めエアコンに予約を入れておいたから、部屋は涼しめ。
■修世 光奈 > そして、まずは違うタオルで短めの髪を優しく拭き。
そこから更に、光奈の母おすすめの乳液を顔に塗っていく
後はドライヤーで髪をさ、と乾かしていけば。
全身から力が抜ける脱力もーどだ。
ご飯は、依頼の途中で食べてきたからもう後は端末を見ながらのんびり寝るだけ。
楽で涼しい薄着でベッドに仰向けで寝転がれば…
「ふ、ぁ……」
気の抜けた声がぷしゅぅ、と漏れる。
何気なく端末を取り出せば、開くのは…彼の連絡先。
幸せな気持ちと共に、不安がゆっくりと沁みてきて。
(これから、どうしようかな。……このままじゃ、……。……それに…)
ぼんやりした思考で、これからを考える。
ただ、考えても…現状、良い案は思い浮かばない。
日常を謳歌するのは当然だ。けれど…足りない、と思う。
もう少し踏み込まないといけないとも。
(……おさいふ、もさびしーし……)
光奈は現在、両親からの仕送りで色々と生活している。
バイトをすることも考えたが…両親が、それを良しとしなかった。
『せっかく凄く得意なことがあるなら、お金のことなんて気にせずたくさんそれをしなさい』とは母親の言だ。
おかげで、学費に加えて…少し遊べるくらいのお金は貰っている。
申し訳ないとは思うけれど、ライフワークのことを考えれば…助かるのは事実。
けれど…だからこそ、『お小遣い追加』なんて言えるはずもなく。
彼にせがむ、という選択肢も存在してはいるが、それは嫌だった。
■修世 光奈 > そんな、少しもや、とした思考で…彼の連絡先を一旦端末のタブの後ろ側に回し。
次はのんびりと、ネットニュースを眺めていく。
「んー……。……?」
そんな時ふと、あるニュースに眼が留まる。
『熱い夏はおうちデート!彼・彼女の事をもっとよく知ろう♪ プライベートを知ることでぐぐ、と二人の仲は接近!ひと夏の思い出も…!?』
ティーン向け、というか。
想像力を掻き立てさせられるアオリだ。
指は自然に、その記事へと向かい。
「おうち、デート。…………さすがに、それは……でも……」
踏み込みすぎではないか、とごろりとうつぶせに。
否定のような言葉を出しながらも、しっかりと目と指はその記事を追ってしまう。
確かに、まだ付き合いたて。
好きなことも、嫌いなことも…お互いに色々あるのに、ほとんど知らない。
それに、元々隠し事をずっと続けていた彼のことを考えると…これは荒療治と言えなくもない。
(うん。それに…えっと、ちょっと、カタい恰好していけばいいよね)
流石に光奈も…彼と自分、どちらかの部屋で二人きり、となれば。
妙な想像が頭をよぎってしまう。
そういうのは、もうちょっと大人になってから、とも思うから。
ちょっとカッコイイ系の服を選んで、着ていこう。
(ってなに、その気になって…。でも、うー……)
考えている間に。
これは試し、下書きだから…と。
指は、彼に向けてメッセージを打ち始めてしまう。
■修世 光奈 > ≪次のお休み、ジェー君の部屋に行ってもいい?
あ、でも、別に変な事とかじゃなくて。この前、電話でぽろ、と愚痴零しちゃったじゃない。お金があんまりないって。
だから、その、節約で!それ以外に何にも――≫
段々言い訳がましくなってきたところに、いきなり、誰かがドアを開ける。
そういえば、鍵をかけ忘れていた。
■修世 光奈 > 『お。開いてる。光奈―!明日の課題なんだけどさぁ、ちょっと見せt』
入ってきたのは…前に依頼をこなして以来、少し話すようになった友人女子だ。
思わず、手に持っていた端末を放り投げてしまう。
「ひぁぁぁあああああ!?」
『どしたの。急に叫んで』
「な、ななな何でもない!…あ、あー!課題!課題ね!ノートごと貸すから!明日返して!」
『お、おー?』
慌ててその闖入者を追い返し、はふ、と一息。
今度は、ちゃんと鍵をかけた。
だが―――
■修世 光奈 > 「あ」
放り出された端末に表示される≪送信しました≫の文字
ベッドに落ちた時か、あるいは放った時か。送信ボタンを押してしまったらしい。
「う、ぅー…!えと、うー…取り消し…できないよね。ちゅ、中途半端なとこで送っちゃったし、それに――」
変な子だと思われないだろうか。
弁明の電話かメッセージを入れるべきだろうか。
■修世 光奈 > 女子寮の一室。恋する乙女の夜は、もだもだしたまま更けていく―――
さて、そのメッセージの結果がどうなったかは、また別の話。
ご案内:「常世寮/女子寮 部屋」から修世 光奈さんが去りました。