2020/09/05 のログ
ご案内:「常世寮/女子寮 ロビー」に雨見風菜さんが現れました。
雨見風菜 > 女子寮のロビー。
何の変哲もない日に。
雨見風菜がソファに座ってのんびりとジュースを飲んでいた。

雨見風菜 > 「今日も今日とて平和ですねえ」

濃縮果汁を炭酸水で割っ100%オレンジ炭酸ジュースをのんびりと飲んでいる。

ご案内:「常世寮/女子寮 ロビー」にカトレアさんが現れました。
カトレア >  
「ふーなさんっ♡ こんな時間に何してるんですかぁ?」

エレベーターのドアが開き、降りてきたのはツインテールの少女。
同じ寮に住む同級生の姿をロビーに見つけて歩み寄ってくる。

雨見風菜 > 「やっぱり果汁100%ジュースは良いですねえ……。
 なんか水っぽいような薄い味、ではない美味しさ……」

と、堪能していたら声をかけられる。

「いやあ、実はなんとなく喉が渇いて。
 でも水やお茶という気分でもなかったもので」

カトレア >  
「あはっ、ふーなさんって濃いのが好きなんですね♡」

わざと含みを持たせるような言い方に深い意味はない。
小さく首を傾げれば、ふわりと束ねられた髪が釣られて揺れた。

「あたしも何か飲もっと。オススメありますかぁ?」

ソファの近くにある自販機の前で、どーれーにーしーよーうーかーなーと指を彷徨わせている。

雨見風菜 > 「ええ、濃いのが好きですね」

くすくすと笑って、同じように返す。
小悪魔然とした彼女と対照的な、清楚な見た目の風菜。

「私のオススメとなると、やっぱり果汁100%ジュースですね。
 あとは白い自販機のいちごオレやバナナオレも、薄くなくて美味しいですよ。
 最近の他のメーカーのは薄いものばかりで嫌になります」

ふう、とため息一つ。
それだけ、その商品を信頼しているのだろう。

カトレア >  
オススメを聞いて白い自販機の方を見た。
いちごオレとバナナオレの二つまでは候補を絞り込んだらしい。
てーんーのーかーみーさーまーのー、と指が右往左往する。

「いっぱい出そうと思ったら、どうしても薄くなっちゃうんでしょうね~。
 味がしないレベルはちょっとな~って思いますよね」

その中で果汁100%を安定供給できるのは企業努力の賜物。
信頼を置くのも納得というものだ。

「いーうーとーおーりっ、と」

最後に指が向いたのはいちごオレだった。

雨見風菜 > 「しっかり濃い物をお願いしたいところですよね。
 水っぽさを感じさせるのはちょっと駄目だと思います」

果汁100%でなくても美味しいものは美味しいが。

「中々炭酸でもコーヒーでもないそういうジュースが割合的に少ないのが困りものですよね」

カトレア >  
がこん、と排出されたパックにストローを挿して口をつける。
軽く吸い上げれば、口の中に甘い味わいが広がった。

「ん~っ、甘くておいし♡ それにとっても濃ぉい……♡」

評判通りの濃厚な味に思わず頬が綻ぶ。
そのままソファへ向かい、あなたの隣にちょこんと腰掛けた。

「あたし炭酸はニガテだな~。苦ぁいのは平気ですけど」

そして薄いジュースの話から炭酸とコーヒーの話に逸れていく。

雨見風菜 > 「ふふ、それは良かった」

いちごオレに舌鼓を打つ少女のほころぶ顔に、風菜もついつい笑顔になる。
隣に座るのは特に毛嫌いもしていないから嫌がることもなく。

「あら、そうなんですか。
 意外ですね」

同年代では異邦人でもなければ炭酸は嫌いということはないだろうと思っていた。
とくに彼女の見た目から嫌いという言葉が出てきたのには少し驚いた。

「私は炭酸は問題ないですね。
 コーヒーは、缶コーヒーくらい甘くないとブラックでいいやってなりますね」

カトレア >  
「だってぇ、炭酸って口の中がチリチリするじゃないですかぁ。
 それにガスが貯まって……げっぷとか、カワイくないですしぃ」

飲めないわけではないのだが、主に後半の理由が大きい。
カワイイかカワイくないかは彼女にとって重要な要素であった。
口にするのも憚られる、といった様子で小声ぎみに話す。

「ふーなさんはコーヒーの甘さ加減、こだわるんですね~?」

雨見風菜 > 「なるほど、それはカトレアさんにはおおごとですね」

ある知人のひどいゲップは本当に聞いてる側として心配になるレベルだった。
彼女のゲップがそうでないのは当然としても、やはりそういう姿を他人に見せたくはないのだろう。

「ええ、中途半端だとどうにも美味しく感じられないんですよね。
 コーヒーの苦味を中途半端な雨見では台無しにしてるとしか思えないんですよ」

カトレア >  
「あれは忘れもしない、初めて炭酸を飲んだ時……周りに誰もいなくてよかったですよぅ」

以来、苦手意識が染み付いてしまい炭酸飲料には手を出していない。

「なるほど~。甘ければいいってワケでもないんですねぇ」

カトレア自身はそこまで味に拘りはないが、風菜の言い分もわかる。
感心したように頷いて、いちごオレをもう一口。

雨見風菜 > 「なるほどなるほど……」

そこまで言われればひどかったんだなと察してしまう。

「そうなんですよ、甘味と苦味酸味が不協和音になってるような。
 なので自分で砂糖などを入れるときはもうブラックで飲んでますね」

とは言えども。
偶に自販機に並んでいる度を越して甘そうなコーヒーは怖くて手が出せていないが。

カトレア >  
「自販機じゃ自分で調整きかないですもんね。
 ま、そーゆーのもスキな人がいるから売ってるんでしょうケド……」

炭酸然り、甘すぎるコーヒー然り。
需要と供給が成り立っているからこそ根絶やしにされることはない。
結局、好きなものを好きに飲めばいいという話である。

「───っと、あたしこの後用事があるんだった!」

ふとスマホを見て予定を思い出し、慌てて立ち上がった。

「それじゃふーなさん、また学校でねっ!」

いちごオレ片手に、もう片方の手を振って駆け足気味に去っていく。

ご案内:「常世寮/女子寮 ロビー」からカトレアさんが去りました。
雨見風菜 > 「むしろ自販機の缶ジュースは大量に砂糖を入れてるわけですしね。
 冷たいものは甘味を感じ取る能力が鈍るんだとか」

のほほんと会話を楽しんでいた所に。
カトレアが急に用事を思い出して立ち上がる。

「あらまあ、お気をつけて。
 ええ、また学校で」

駆け足で去っていく彼女を軽く手を振って見送るのであった。

ご案内:「常世寮/女子寮 ロビー」から雨見風菜さんが去りました。