2021/11/08 のログ
ご案内:「常世寮/女子寮 一人部屋」にイェリンさんが現れました。
ご案内:「常世寮/女子寮 一人部屋」にセレネさんが現れました。
■セレネ > 「大したことは出来ませんけれどね。」
彼女が今まで出会ったであろう、神族やそれに類する者達と比べれば。
己はか弱い乙女なのだろう。見目相応に。
「…成程。別れてから、失ってから、気付く事ってありますよね。
もっと早く気付いていればこんな想いはしなかっただろう、とか
後悔してもその時には戻れなくって。
それを引き摺るか前に進む為の糧にするかで、その人の心の強さも分かりますけれど。
……そのお話、聞いた事があるような…。
んー。すみません、其方の地方の神話はそこまで詳しくはなくて…。」
彼女が話してくれる話に聞き覚えがある気もするけれど、
いまいちピンとこない。なんだったっけ。モヤモヤした気持ち。
開けた袋から衣服を取り出し、広げてみる。
…これはやはり、己からしてみるとかなり大胆なものだと思う。
■イェリン > 「生きてて触れられる、それだけで十分よ。
それに話もできない乱暴な人も沢山いたし、貴方をあの人達と比べるなんてしたくないわ」
力を基準に彼女を見る事は無い。
月下の公園で出会った時から、好き好んでいるのは彼女の人柄だ。
「えぇ、自分の思いに素直にありたいと願うのはそれが原因なのかも知れないわ。
後悔は、もうしたくないから。
進むしかないの。立ち止まって振り返っても、過去に虚しく縋るだけだもの。
それなら遥か未来でも、何年かかっても会いに行くわ。
民謡の中の英雄譚だから、きっとどこかの神話に源流になる神様だったりがいるとは思うんだけど、ね。
ベリテスって、名乗っていたわ」
自身、必死になって原典を探しはしたが山岳地帯の英雄譚に一度名前を見たくらいで、
広く知られる人の名では無いのだろう。
ただ、似通った特徴の神話等は各地に見られるので、それが本当の名かどうかは、今となっては分からない。
遂に衣装を取り出したセレネの方を見つめる。
明らかに困惑している様子は織り込み済み、
実際土壇場で断られる可能性も考慮はしているが、
そのうえで機体の視線を向ける。
■セレネ > 「…有難う御座います。
――その口ぶりならもう私の種族も予想がついて居そうですね?」
己は人では無いというのは彼女も分かっている筈だ。
少しばかり試すような口調でそう問いかける。
彼女は傷だらけの手を見せてくれたのだ。だから、己も種族について告げても良いと判断した。
「…凄いですね。貴女は本当に強い人。
私もそうあれたら、と思うのですけど…なかなか難しいものですね。
――ベリテス。
……初めて聞くお名前です。」
確かに似通った神話や伝承はあるが、己はその名に聞き覚えはない。
仮にあったとしても、それはこの世界の神や英雄ではないのだ。
彼女が会いたいと願う人物ではない。
視界の端に映る彼女の期待の籠った蒼。
約束は守らねばなるまい。
「…ちょっと、着るの手伝って頂けないでしょうか。」
彼女が了承してくれるなら、己は着慣れないそれを着る為に今着ている衣服を脱ぎにかかるだろう。
■イェリン > 「えぇ、優しい月の女神様。
――私の大切な友人」
人では無い事を知って尚、くすぐるような彼女の問いに答える。
知った上で友人であると。
種族が違えど、心を通わせることができる事に、頬を緩めながら。
「折れた事が、まだないせいかしら。
後ろ向きになりそうなら、隣で前に押すくらいならできるわよ?
立ち止まった時に側にいるのも、ね。
……そう、よね。
もしかしたら貴方なら、って思いもあったけれど、こればっかりはしょうがないわよね」
折れたら治して頂戴ね、と笑う。
こちらの神か、どこかの世界の英雄が流れ着いたのか。
何かの因果でこちらに観測された世界の、物語の切れ端。
他の世界の人ならあるいは、と思うが人に話す予定の無かったものでもある。
会いたいのは自分なのだ。いずれこの手で見つけよう。
「えぇ、任せて頂戴」
即座に了承し、慣れぬであろうその衣装に悪戦苦闘するのを、脱いだ服を入れる籠等を用意しながら楽しそうに手伝う。
■セレネ > 「…そう。その通り。
この間言った、月に纏わる触媒は容易に手に入れられると言ったのもそういう事です。
ふふ、私から見ても貴女は大切な友人ですよ。」
頬を緩める彼女に己も釣られるように笑みを浮かべて。
「心が折れるとですね、立ち直るのって凄く難しいのですよ。
未だに私立ち直れていないのですもの、ここだけのお話ですけれど。
…私、メンタル面は弱いので…何かあったらお願いします。
ごめんなさい。全員の顔と名前を憶えている訳ではないので…
何か力になれる事があれば、お手伝いしますから。」
それこそ、神族関係のあれそれだったら人よりかは情報が集められるかも…しれないし。
彼女から了承を得られれば、ワンピースのボタンを外しまずは上半身から着替え始める。
…なんだかちょっと、胸元が苦しいような。
■イェリン > 「もし必要になった時には、頼りにさせてもらうわ」
仮にも神話の世界に触れようとするのだから、英雄に声をかけようとするのだから。
女神の助力も乞いたいというものだ。
「きっと立ち直れるなんて無責任な事は言えないけれど、
肩を借りたい時に、一人になんてしないわ。
えぇ、私には分からない事もあると思うし、その時はお願い」
自身では格もあり方も違い過ぎて、情報を伺う事すらできない相手でも彼女ならば対等に話す事もできる事があるのだろう。
それはいつか、自身を助けるのかもしれない。
「……おかしいわね。
背丈に合わせて注文したはずなのだけど」
目測だが、自身との差でおおよその身長にあたりはついていた。
だというのに、腕を通した先、胸の部分でつっかえている。
着れない、というほどではなさそうだが、いささか苦しそうだ。
背中のジッパーをグッと引き上げるとコルセットでもつけたかのような締め付けになっている。
■セレネ > 「えぇ、頼って下さいな。
触媒の生成に失敗して大惨事、とかは嫌ですから。」
か弱くとも神格は持っている。
人の身では難しい事も、己にならもしかしたら。
「なら貴女が辛い時や誰かの肩を借りたい時が来た時は、
私が傍に居られるように致します。
可愛い後輩の友人ですもの、悲しい思いや寂しい思いなんてさせたくないですし。
困った時はお互い様と言いますし、それくらいならば全然。」
何か役に立てるならば、と己は喜んで力になろう。
友人の力になるのはいつでも嬉しい事だ。
「…ぅっ…!」
背中のジッパーを上げられると、何とか着ることは出来たが。
己の豊かな凹凸が、ここにきて牙を剥いてくるとは…。
背丈に合わせて注文した、との言葉には言葉の槍がさっくりと胸に突き刺さる。
■イェリン > 己が蒼に蒼を映し、こくりと一つ頷く。
人の身で触れてはならない領域に踏み入れる時には、
神性による庇護が必要にはなるのだろう。
眷属とまでは言わずとも、その神格の威を受ける他無い。
「えぇ、お互い様」
いつかに交わした約束のように、小指を伸ばす。
主従の関係もあり得るその差を知りながら、
そうなってしまえば支える事はできても隣にはいられないと。
「っ、痛かったかしら」
ジッパーが噛んでなどしてはいないかとおろおろ。
自身が着ている物と同型のはずなのに、さらに胸元を強調するようなシルエットになったソレを見つつ、言う。
似合う物を、とダボついた服など着せられないという意思から来た言葉が友の心を刺した事には気づかなかった様子。
■セレネ > 神族であるという事に特別何か良いと思った事は今までなかったし、
どちらかというと不便な事が多いのだけれど、
こんな己でも何か役に立てることがあるのだなと、此処に来て初めて感じた。
「――ふふ」
伸ばされた小指に己も小指を絡ませて。
己が相手に求めているのは主従ではなく対等な関係だ。
契約でも制約でもなく、約束で良い。
「あ、いいえ。だ、大丈夫です…。」
おろおろと狼狽える彼女に大丈夫だと話す。
彼女は悪くないのだ。己の…身体つきが…。
とりあえず着れたのだから、と次はスカートを履き始める。
此方は問題なく履けた様子。
「……凄く、短いですね…。」
己の白い生足が晒される。良かった此処に同性しか居なくて…。
■イェリン > 「――ふふっ」
声は重なるように。
絡めた指を二度三度揺らし、小さな願いを込めて離す。
言葉にはしない互いの小さな幸福を、願う。
「そ、そう? 苦しそうだったから…」
大丈夫、との声に動揺の色は失せるが、心配そうに着替える姿を見守る。
しかしスカートに細く長い脚が通されると、息を漏らす。
「何だか、いけない事をしている気分ね…
でも、可愛いわよ、先輩。似合ってるわ」
晒された白い生足。
用意の足りない自分のせいでそれを隠すソックスの丈は無い。
何か見繕う事を考えたが、その姿に釘付けになったように目を離せない。
似合っている、としきりに笑顔で繰り返す。
これにして良かったと、満足そうに。
「ねぇ、先輩。今の姿、撮ってもいいかしら?」
■セレネ > 神は人の願いや祈りを聞き届ける身。
彼女が内心で願った事は、己に届いていた。
…小さな幸福を願う声に己は蒼を細め、小指が離れた手をそっと下ろした。
「苦しいのは別の意味ですかね…。」
いやまぁ、多少は物理的な意味でも苦しいけれど。
ダイエット、まだ足りないのか…。
「うぅ…この服着てよく平気ですね、イェリンさん…。」
可愛いと、似合っていると、満面の笑み褒めてくるものだから。
色んな意味で恥ずかしくなってきて、顔から耳まで赤くなる。
「……ほ、他の人に見せないと約束してくれるなら…。」
恥ずかしすぎて声も弱弱しい。