2021/12/25 のログ
ご案内:「常世寮/女子寮 一人部屋」にセレネさんが現れました。
ご案内:「常世寮/女子寮 一人部屋」にイェリンさんが現れました。
セレネ > 今日は聖誕祭、人々が浮足立つクリスマス。
そして己の誕生日でもある。尤も、生まれた日ではなく父に拾われた日ではあるのだが。

自室に人を招くとあって、一段と清潔を心掛ける。
何せ白い猫を飼っているのだ。あまり動き回らない大人しい子ではあるけれど、やっぱり生き物である以上毛は落ちる。
コロコロで丁寧に毛を取って、とりあえずのお掃除は完了。

時刻を確認すればそろそろ来るであろう時間だ。
白猫は青目を向け、不思議そうに見ている。
大人しくしていてね、と異国の言葉で呟けばインターホンが鳴るまでゆっくりしていよう。

イェリン >  
携帯の画面に映った父母におやすみを告げて、赤と白のラッピング袋を携えて。
履き慣れたロングブーツを鳴らして隣人のお部屋まで。

(……変なところないかしら)

通路のど真ん中で手鏡を取り出して。
少しだけ、着慣れないワンピースの裾を引っ張る。
緩く肌触りの良い質感は好みだけれど、身に纏うには未だ慣れず。

……気にし始めたらキリが無い。
吹き始めた冷たい風に背を押されるように、
細く長い指先、手袋に包まれた黒でインターホンに触れる。

セレネ > ピンポン、鳴らされた音。
ピクリと耳を動かした愛猫に蒼を向けつつも、己は腰を上げ
玄関へと足を進める。

「――はい、お待ちしておりました。
こんばんは、イェリンさん。」

鍵を開けて扉を開ける。するとそこには待ち人が。
ただ、いつものラフな格好とは違い、己と同じような色の白のニットワンピースを身に纏っている。

「あら。…ふふ、とても可愛らしい服装ですね。
お似合いではないですか。」

白の色と夜色の髪。対を成す色はとても映えて、だがそれが似合っていて。
微笑ましく笑いながら彼女を自室へと招こう。
部屋に満ちているのは己が常に纏うローズの香り。
相手が部屋に入るのなら、愛猫が見知らぬ人物に対しやや警戒してか、ぶわりと毛を逆立てるのが見えるかも。

イェリン > ガチャリと小さな音を立て開いた扉の先。
覗かせた月色の髪に自然と笑顔が零れる。

「こんばんは、先輩。
 メリークリ……ハッピーホリデー?」

聞き及んだだけの知識に引っ張られて言いかけた常套句を収めて言い直しつつ。

「ふふっ、だってクリスマスまでには可愛い物も着れるようにって
 言っちゃったもの。先輩に褒めて貰えるなら正解だったみたい」

おっかなびっくりに扶桑百貨店で購入した物。
店員の薦めのままに購入したけれど、彼女に褒めて貰えたなら自信もつくという物。
デザインは違うけれど同じ白のワンピースを身に付けたセレネの姿に心躍らせながら、

「お邪魔します……」
おずおずと扉の向こう側へ。

部屋の外まで漏れんばかりの彼女の放つローズの香り。
ふらふらと誘われるように部屋の中に踏み入りブーツを脱ごうとした所で目が合う。

「先輩、猫飼ってたのね」

明らかな警戒心を向けられ、少しだけしょんぼりしながら腰をかがめて小さな子猫にもこんばんは。

セレネ > 「ふふ、Happy Holidays.
よくご存じですねぇ。」

言いかけた言葉をわざわざ言い直す彼女に笑みを浮かべては、
慣れた口調でそう己も挨拶を。

「この調子で色々と可愛い衣服に挑戦してみるのも良いかもしれませんね。
…うん、見目も相まって素敵ですよ。本当に。」

お世辞ではなく、本当に。
やや褒めすぎかもしれないが、可愛い後輩で友人である彼女が頑張って着てきてくれたのだ。
嬉しくない訳がない。

「あぁ、そうなのですよ。
動物、大丈夫でしょうか?アレルギーや、苦手意識はありません?」

青いクッションの上に座り、警戒を向ける愛猫にも挨拶をしてくれる彼女。
警戒心が強いのは飼い主に似たのか、ごめんなさいねと代わりに謝りつつ。

「廊下、寒かったでしょう?今紅茶を淹れますから少し待ってて下さいな。」

告げるとやかんに水を入れ、コンロの上に置き火をつける。
茶葉は何が良いかなと、ズラリと並ぶ茶葉のコレクションを眺めて吟味。
しながら、彼女には白いクッションへ座るよう促すだろう。

イェリン > 「ふふっ、ありがと先輩。
 先輩もいつもに増して綺麗」

フリフリと、長い髪が上機嫌に横に揺れる。
着慣れない服を着てきた事も報われる思いがする。

「いいえ? むしろ動物は大好き……なのだけど、
 嫌われちゃったかしら」

小さく身に纏ったシトラスの香りが猫にはあまり良くなかったかと
不安にはなるけれど、見ているだけでも心が和やかになる。

「すぐ近くだから平気だったけど、
 明日あたりには雪でも降りそうなくらい。
 私も何か手伝える?」

招かれるままに上がれば、部屋に並んだ茶葉のコレクションに目を輝かせ。

「ねぇ、先輩。これ全部紅茶なの?」

好きで良く自分でも淹れるけれど、ここまで幅広く揃えられているのはお店でしか見た事がなかった。