2021/12/31 のログ
ご案内:「常世寮/女子寮 一人部屋」にセレネさんが現れました。
ご案内:「常世寮/女子寮 一人部屋」にクロロさんが現れました。
■セレネ > 陽が落ち、神社からだろうか、鐘の突く音が鳴っている。
12月の最後、大晦日。
明日になれば新しい年の始まり。
『…にしても、今日も冷えるわね。』
待ち人は元の体質もあって暖房が苦手なようだから、室温をあまり上げられない。
ではどう暖を取るかというと、やはり温かい飲み物しかない訳で。
湯気立つ紅茶のカップを両手で包み、冷えがちな白い手を温める。
部屋に満ちるのは己の纏うローズと、微かな紅茶の香り。
■クロロ >
ガチャリ。無遠慮に開く玄関。
もうこの部屋の位置を覚えるのも慣れたものだ。
今日はリクエスト(?)にお応えして人間形態。
これは本当に手間だしひ弱だし出来る限りなりたくないが
彼女の部屋を焼くわけにもいかない。
「よォ、きてやッたぞ」
無遠慮に上がっていけば彼女を見下ろす金色の瞳。
相変わらず不遜な態度は変わらない。
「つーか寒くねェのか?お前。
前まで普通にダンボー?つけてなかッたか?」
明らかに前来た時より寒い。
何処となく彼女も寒そうに見える。
まさか、自分を気遣ってのものだとは思うまい。
■セレネ > 鍵を開けておいた玄関が開く。
蒼を向けると、そこには見知ったガラの悪い青年。
己の待ち人だ。
「えぇ、お待ちしておりました。
お忙しいのにご足労頂き感謝します。」
見下ろす金と不遜な態度。
それをものともしないのは、ひとえに己が慣れているからか。
「寒くないといえば嘘になります。
…けれど、貴方が暑がって機嫌が悪くなるよりマシかと思って。」
以前の百貨店でもイラついていたみたいだし。
貴方も貴方で厄介な体質ですよね、とお互い特殊な体質同士。
「貴方にくっついていれば寒くなさそうなのですけれど。
もしくは、暖房上げても良いなら上げさせてもらいますが。」
どっちがいい?と首を傾げて問いかけて。
■クロロ >
「おう」
相変わらず不遜な態度は崩さない。
とりあえず手ぶらと言う訳にもいかないので
適当にコンビニで買ってきたものをテーブルに置いた。
ビニール袋にはスナック菓子やホットスナック等割と適当だ。
「あのなァ……」
思えば彼女はやたら自分の事に気を使う。
理由は分かるが過ぎたるはなんとやらだ。
流石にそんな些細な事で付けていないとなると、此方も顔を顰めた。
「確かに鬱陶しいかッたが、お前にまでメンドー掛ける気ねェよ。
つーか、ココはテメェの部屋だろうが。テメェで過ごしやすくしとけよ」
そこまで気を使われる必要などない。
やれやれ、とどかっとその場に座ればリラックス。
無意識か意識か、彼女に対する信頼とも言える。
「つーか、わざわざオレ様を呼びつけてなンの用だ?」
金色の瞳が相手を見上げる。
生憎、年越しなど年末年無し何て概念は記憶と共にすっぽ抜けた。
■セレネ > 「あら、わざわざ買ってきてくれたのです?
有難う御座います。」
彼が持ってきたビニール袋の中身。
テーブルに置かれたそれを見ると、微笑んで礼を。
どれもそのまま食べるのも美味しいけれど、ちょっとアレンジするのも良いかな。
あとで冷蔵庫の中にあるものと一緒に一品作ろうかしら、と思いつつ。
「…分かりました。なら、暖房上げさせてもらいますね。」
成程、気を遣い過ぎるのも良くなさそうだ。
ならばと遠慮なく室温を暖かくさせてもらおう。
暖房のリモコンを手に取り、己が過ごしやすい温度まで上げていく。
「一緒に年越しと年明けを過ごそうかと思いまして、お呼び致しました。」
用という用はない。強いて言うなら目的はそれ。
…後は渡せなかった遅いクリスマスプレゼントやら、お話やら、か。
会いたかったと素直に告げれば良いかもしれないが、それを告げて困らせたくもなかったので。
■クロロ >
「お前がどーゆー考えしてるかしらねェけど
他人に気遣うのはいいけどな、テメェを殺してまでやるンじゃねェよ」
他の奴がどうかは知らないが、返って息苦しい位だ。
別にもっと気兼ねない関係を望んでいる。
そう言う意味じゃ前の方が気楽だ。
"恋人"と言うのも今一わからん。
一人を特別扱いと言うのも、感覚が理解できない。
「(そこまでされてもな……)」
自分のやりたい事と、護りたいものと本末転倒だ。
自分と一緒にいる時位、偽りなくのびのびと生きて欲しいものだ。
ハァ、と溜息を吐けばア?と素っ頓狂な声を出す。
次第に温かくなる空気にとりあえず一息だ。
「なンだ?年明け?それなンかあるのか?」
生憎そう言う文化とは無縁だ。
不思議そうにしつつお茶、と要求する辺り大分ふてぶてしい。
■セレネ > 「……すみません。」
彼の言葉に蒼を伏せた。
嫌われたくないからと、普段より多く気を遣ったのが逆効果だったようだ。
…思えば此処に来てから己が気遣いなく、気兼ねなく話せる人は殆ど居ない気がする。
「いえ…イベント事ではあるのですけど、目に見えてどう、という訳では。」
新年のお祝いと、新年の挨拶と。
後は日本なら初詣くらいだが、己は文化が違うので。
要求された飲み物には
「…貴方、飲み物は致命的ではなかったので?
その身体なら大丈夫なのです?」
水や飲み物は彼には厳禁だったのでは。
彼の分も淹れるのは構わないけれど、そこが唯一の心配。
■クロロ >
何というか、己の事を気遣ってるのはわかるし
もしかしたら一定の距離を許すとこんな感じなのかもしれない。
過去の事を考えればわからなくもないが
だからと言ってそこまでやるか。
やっぱり惚れる相手は選ぶべきだと思うが、今は言う気はない。
「(コレが気ィ使うッつーことか……)」
恋人同士ってのはこういうのか。
いや、素人の自分でも微妙に違う気がする。
なんだかな。ごろん、と寝ころび頬杖だ。
その姿は休日のダラダラお父さん。
「寧ろ今しか飲めねェよ」
まぁ勿論味がわかるわけじゃないが
飲まないといけないらしい。水分補給って奴だ。
そう言う事は実が、何時ぞや貰ったマグカップは
使いどころを持て余しているわけだが、それは言わないでおこう。
「まァ、なンかの拍子で解けたら致命傷だけどな。
そンときゃそれ以前にこの辺一気に燃え広がンぜ」
冗談にもならない冗談だ。
■セレネ > 常日頃、他者に気を遣って生きてきたので
気兼ねなく誰かと話せる感覚がわからない。
己はこんなに人付き合いが苦手になっていたのか。
…だとしたら、今居る彼からああ言われるのも仕方ない事なのだろうか。
カーペットに寝そべり、頬杖をつく彼。
その大きな背中を見て、なんだかちょっと、悪戯をしたくなった。
カップをテーブルに置きそっと大きな背中に凭れるように上半身を預けてみる。
己の柔らかな胸元が、潰れて互いの緩衝材に。
「…味覚もどうにか再現できるようになれれば良いですね。」
紅茶の味も、食べ物の味も。分かればもっと、楽しくなりそう。
「そうなったら貴方に全力で水浴びせないといけませんね。」
火事になるのは勘弁して欲しい。冷や汗どころの騒ぎじゃない。
■クロロ >
「ンァ……?」
ふに。背中に掛かる重量と柔らかな感触。
なんか触った覚えのある感じだ。
何気なく後ろを見ると、乗りかかるような彼女が見える。
「なンだ急に?遠慮すンなッたけどなァ……」
少し振れ幅が大きすぎないか?
訝しげな表情で彼女を見やった。
まさか、悪戯のつもりだとは思うまい。
悪戯と言う意味なら揺らぐ感じもしないので
ある意味失敗だ。逢瀬である意味、慣れてしまったかもしれない。
「気の長ェ話だ」
無から生み出そうというんだ。
それこそ、気の長い話だ。
まだ普通の体に戻る方法のが全然ありそうだ。
ヘッ、と鼻で笑い飛ばせばニヤリと口角を吊り上げる。
「オーオー、精々派手にやれよ?そンときゃ、オレ様を殺さないとな」
そうでなきゃ、あっという間に全てを飲み込む。
炎とは、須くしてそういうものなのだ。
■セレネ > 「ふふ、やってみたかっただけです。
貴方も身体が大きいですから、私一人乗っかっても全然平気そうですね。」
悪戯は残念ながら失敗に終わった。
けれど、スキンシップが図れたのでどちらにせよ嬉しい。
そのまま、彼が嫌がらないのなら。両腕を回して抱き締めてしまおう。
ふわりと香るローズは、少しばかり強く。理性を揺らすかもしれない。
「それもそうですね。」
けれど、彼を人の身体のままにさせるよりかは良いかもしれない。
己にとっては、勿論人の身体である方が嬉しいけれど。
彼の身体は彼のものなので。
「えぇ。多数の犠牲は出せませんもの。」
必要ならば。もしその時が来たならば。
己は躊躇う事なく彼を殺すだろう。
■クロロ >
「まァ、そーだな。力は無駄にありやがる」
人並みよりも上、喧嘩自慢とタメが張れる程度だ。
とは言え、この状態のか弱さは知っている。
人間の脆さ。それでも炎の体よりはよっぽどマシだ。
ぎゅ、と抱き着く彼女へ嫌がる事は無いが
漂うローズの香りに少し顔を顰めた。
「……オレ様がお前になンて言ッたか、忘れてねェよな?」
彼女の香りは人を惑わす。
鼻腔を擽る香りにふぅ、と息を吐き出ししっかり意識を保つ。
確信犯のようにしか思えないが、今の所振り払う気はない。
「それでいーンだよ」
そうでなければ、付き合ってる意味はない。
ニヤリと笑みを浮かべたまま何気なく時計に目を見やった。
もうすぐ0時を回る。彼女の言う、年を越す、という奴らしい。
「もーすぐ終わりだな、今年?ッて奴?」
■セレネ > 「力に自信がある人、私好きですよ?
男らしいというか、そんな感じがして。」
華奢な人より余程健康的に見えるし。
まぁ、喧嘩はあまり宜しくはないけれど。
己が抱き着いても振り解かれなかった。…良かった。
「私が貴方に何と言ったか覚えていますよね?」
その言葉、そのままそっくり返してしまおう。
貴方になら、何をされても。だけど、無理強いするものではない。
「…あぁ、そうですね。もうすぐ新年になりますね。
来年も良ければ、仲良くして下さいな。」
そうしてくれたら、何より嬉しい。
■クロロ >
「そーかい。オレ様はまァ強ェけどな」
自称裏切りの黒No.1。
それ以前に自らの強さを信じて疑わない。
その自信の裏付けには、解析不明な謎の魔術。
そして、己自身の膨大な燃え滾る炎がある。
不要とは言わないが、今は人間に戻る為に存分に使い倒すつもりだ。
口元への字。
覚えていない訳じゃないが
もう少し考えるべきなんじゃなかろうか。
「ちッたァ平和に年越しする気とかねェのか???」
流石に此処で誘惑に負けたら今度こそ朝までコースだ。
というか、その気になれば多分ずっと続けてしまいそう。
誘惑、魅了の力と言うのは恐ろしい。やや呆れ気味に首を振った。
「ア?別に今年も来年も関係ねェよ。
オレ様に関わる気なら、何時でも宜しくしてやンよ」
誰とかどうとか、場所とか時間は関係ない。
背中にいる誰かを区別しない。皆同じだ。
抱き着く彼女に手を伸ばし、軽く頭でも撫でてやろうか。
多分こういうのが喜ぶのだと思う。多分な。
■セレネ > 「貴方のその自信、少しくらい分けてもらいたいくらいですねぇ。」
どれだけ強いのか、是非ともこの目で見てみたい気もすれど。
相手の実力と釣り合う力が己にあるかと言われれば
流石にそこまで自信はない。そも、己自身未知のものもあるだろうし。
「ありますよ?勿論。」
見目相応に体力もあるのはよく知っているので。
でも魅了してしまうのは仕方ないじゃない。体質なのだもの。
「そう。それなら良かった。」
大きな手が己の頭を撫でてきた。
嬉しそうに蒼を細め、軽く擦り寄る。
相手の予想通り、頭を撫でられるのは好きなのだ。