2022/03/15 のログ
ご案内:「常世寮/女子寮 一人部屋」にセレネさんが現れました。
セレネ > 『……抜ける量、そこそこ多いわね。』

冬の寒さも和らぎ、過ごしやすくなる春の季節。
新しい出会いと、別れの季節。
動物にとっては繁殖期だったりもして、飼い猫の毛が生え変わる時期。
いつものブラッシングをすれば、大量の真っ白い体毛が抜け落ちていく。

――だがそれは、翼を持つ己にも言える事だ。
尤も己が抜け落ちるのは毛ではなく翼に生える羽根の方だが。
女神にも換羽期があります。

普段は翼は隠しているし、抜け落ちる羽根も見えていないし触れもしない。
落ちる羽根は日光に当たれば消えてしまうから、誰にも迷惑はかけていない…筈。
だから今現在部屋に抜けた羽根が落ちても、
後で集めて朝の陽が当たる場所に置いておけば自然と消滅してくれる。
なんてエコ。

セレネ > 今は誰も居ないからと、背の翼は折り畳んで出しっぱなし。
淡い蒼の光を放つ、穏やかな月の色の大きな双翼。
それと同じ色をした羽根が、部屋の至る所に落ちている。
女神の羽根。魔術や魔法等の触媒にはもってこいだが、
今の所良さそうな使い道は浮かんでいない。

『はいアルミナ、ブラッシング終わり。』

愛猫に英語でそう話しかければ、ふりふりと機嫌良さそうに尻尾を振って青いクッションの上へと戻っていく。
冬はもこもこだった彼女の身体も、冬毛が抜けて少しスッキリしている。

『…一応羽根も集めておきましょうか。』

愛猫の毛をゴミ箱に捨て、ブラシを仕舞えば落ちている羽根を拾い始める。
一人部屋だから、そこまで広くないしすぐに集め終える事が出来た。

『…完全に生え変わるまで飛行は控えた方が良さそうね。』

小さな山が出来上がるくらいの量。毎年の事だが、何度見てもやっぱりちょっと引く。

セレネ > 月色の羽毛はふわふわで、クッションに詰めれば良い感触になりそうなくらい。
…作る気は一切ないけれど。

翼を動かすとすぐに抜けるから、なるべくじっと動かさず。
黄緑色の彼が己の部屋に泊まりに来るまで、部屋はしっかりきっちり綺麗にしておかねば。

『…これ、隠しておかないと。』

一度身から離れた後は、背に生えている翼のように隠せないこれ。
鳥の羽根と偽るには羽根の量が多いし色も己の色だ。訝しがられそう。

…良さそうな隠し場所が思い浮かばず、とりあえず不透明なビニール袋に纏めてゴミ箱の横に置いておく。
そのまま捨てても良かったが、果たしてこれは燃えるゴミなのだろうか。
燃えなかったらどうしよう、だなんて一瞬考えて捨てない方を選択。

今一度部屋を見回して、綺麗になったのを確認すれば月色の翼を再度隠す。
やっぱり隠してた方が室内だと動きやすい。

セレネ > さて、愛猫のブラッシングと部屋の掃除を終え、暇な時間。
アイスティーでも淹れてゆっくり過ごそうか。

キッチンに立ち、ズラリと並ぶ様々な紅茶の茶葉から
一つ選んでポットに匙で茶葉を入れて慣れた手つきで湯を沸かし、グラスに氷を入れ冷やしておく。
湯が沸けばティーポットに注ぎ入れ、少し濃い目に淹れて完成だ。

アイスティーは猫舌な己にとって冷めるのを待たず飲めるのが良い。
カラリ、涼し気な音を鳴らしながら、ゆったりと一人の時間を過ごす事と。

ご案内:「常世寮/女子寮 一人部屋」からセレネさんが去りました。