2022/09/26 のログ
ご案内:「常世寮/女子寮 一人部屋」にセレネさんが現れました。
セレネ > 今夜は新月。月からの魔力が得られない日。
どことなく不満げな表情の月色は、
膝の上に乗って丸くなっている愛猫の背を撫でながら温い紅茶を飲み
お茶請けのモンブランを食べながらゆっくりとしていた。

満月の夜はご機嫌だが、新月の夜は機嫌が少し悪くなる。
人前だとなるべくそういった感情は出さないよう努めてはいるけれど。
スマホを弄る手とは逆の手、白く細い指先がロ―テーブルをトントンと小突く。

――最近、歓楽街辺りが騒がしいらしい。

セレネ > 曰く、奇怪な魔人が種族問わず襲っているらしい。
曰く、一人の生活委員らしき女生徒がその魔人と戦ったらしい。
曰く――。

憶測、推測、その他諸々。
ネットニュースやSNSで拡散されている情報を蒼が流し見る。

歓楽街や落第街辺りは黄緑髪の彼の主な活動範囲だ。
ここまで騒動になっているのなら、彼が知らない筈はないと思うが。
……仮に其方に行く場合、己も十二分に気を付けねばなるまい。

ケーキフォークでモンブランを一口大に切り分け、口に運ぶ。
栗の風味と程良い甘さが口いっぱいに広がった。

セレネ > 一体どれだけの人々が、この脅威を恐れているのだろう。
果たしてどれだけの人々が他人事のように思っているのだろう。
探ろうと思えば、恐らく探れるのだ。
己は神族であるが故。
しかしそれをしないのは、己もその物事に対して然して興味がないからかもしれない。

ただ、頭の片隅には留めておこう。
己の器が無くなれば、確実に悲しむ人は居るのだ。
…己だけであればきっとそのような心配はする事はなかっただろう。

紅茶を含み、栗の香りを紅茶で流し込む。
この感覚はなかなかに良いものだ。

そうして、眠る時間まで緩やかに時間を過ごすことと。

ご案内:「常世寮/女子寮 一人部屋」からセレネさんが去りました。