2020/10/25 のログ
ご案内:「堅磐寮 部屋」に綿津見くらげさんが現れました。
ご案内:「堅磐寮 部屋」に火光雷鳥さんが現れました。
綿津見くらげ > 堅磐寮のとある一人部屋。
読みかけの漫画やら、やりかけのゲームソフトなどで、
少々散らかったその部屋の主は、常世の学生の綿津見くらげ。

狭いキッチンで夕食の準備中。
いつもより量が多いのは、今日は来客の予定があるためだ。

火光雷鳥 > 「…うん、女子寮に突入よりはマシなんだけどさ……まさか第三の寮があるとは思わなかったわ。」

と、その男子寮、女子寮に続く第三の寮――堅磐寮の出入り口でぼそり、と呟く。
ここは男女問わず、また種族問わずのカオスな寮らしい……おかしいな?くらげがここに入寮してるのに凄い納得してしまったぞ?

ともあれ、ここでぼんやり眺めていても仕方ないので寮の中にお邪魔しつつ、予めメールで聞いていたくらげの部屋の前まで移動。
…で、いざ扉の前に立てばめっちゃ緊張する!考えたら女の子の部屋にご訪問とか人生初じゃん。と、いうかお泊りじゃん――俺の理性大丈夫?

「おーい、くらげーー俺だ、雷鳥だけどーー?」

ともあれ、意を決して扉をノックしてから控えめな声で呼び掛けつつ待機しておこうと。

綿津見くらげ > 住人が住人だからだろうか、何処となく異質な雰囲気が漂う堅磐寮。
ここの最大のメリット、それは家賃がタダであると言う事だ。


ノックして、待つ事数秒。
がちゃり、と鍵が開く音がして扉が開く。

「来たか。
 上がれ。」
少女が顔を出すと、部屋の中へと招く。

奇怪な言動の多い少女ではあるが、
部屋の中はそれほど奇天烈な様子は無さそうだ。

火光雷鳥 > そういえば、ここは家賃が無料とか聞いた事が――無料!?マジで!?俺、こっちに移ろうかな…まぁ、それはそれとして、だ。

ノックと呼びかけから数秒後、がちゃっと鍵が開けられる音と共に扉が開いた。
顔を出したのは友人の少女――相変わらずマイペースな空気は健在で何よりだ。

「お、おぅお邪魔しまーす…。」

緊張で声が上擦ってしまう。繰り返すが女の子の部屋に訪問は人生初なんだ、そりゃ緊張するわ!
ともあれ、招かれたのでお邪魔しつつ…ちなみに、肩に引っ掛けた簡易リュックの中身は一晩分の着替えと後は歯ブラシとかそういうの。

「――へぇ、これがくらげの部屋、か。…意外とまと――ごほんっ!きちんとしてるんだな。」

もっとこう、カオスというか奇天烈なのを想像してたのは否定できず、思わず本音が漏れかけたが言い直した。
取り敢えず、リュックは肩から下ろしつつ何処か邪魔にならない隅っこに置かせて貰おうかな。

綿津見くらげ > 「座れ。
 ひとまず。」
それほど広くない部屋に、
テーブルとTVとベッドが1つ。
少女は急須に茶葉を入れつつ、適当に座れと促す。

「まぁ。
 適当に。
 しててくれ。」
辺りには漫画本や、流行りのゲームやら。
それらで適当に時間を潰していろ、という事か。
緑茶を淹れたカップを雷鳥の前に置くと、キッチンの方へ。
何か良い匂いが漂っているのは、夕食の準備をしている途中の様だ。

火光雷鳥 > 「お、おぅ…つーか、俺の部屋より物がある気が…。」

うーん、しかし女の子の部屋ってこんな感じなのか?正直初めてだからよく分からん!
くらげに促されるままに適当に腰を落ち着けつつ、改めて彼女の部屋を見渡す。
漫画本に流行のゲームが直ぐに目が止まる。自分も取り敢えず知ってる漫画やゲームでちょっと安心。
とはいえ、ぶっちゃけ緊張してるので暢気にゲームや漫画を楽しむ所ではなかった。

(よーし、落ち着け俺!取り敢えず素数を数え…素数わっかんねーよ!!)

と、アホなノリツッコミをしながら目の前に置かれた緑茶に手を付ける。ずずー…

「…ふぃ~……よし、ちょっと落ち着いたぞ。」

緑茶すげぇな。と、少し落ち着いた事でキッチンの方から漂ってくる良い匂いにやっと意識が向いた。

(―――え、くらげって料理出来たの!?)

口には出さないが物凄い失礼発言である。いや、口に出さないだけまだマシだろう、多分!

綿津見くらげ > 漫画は、あまり少女が好む様な感じでは無いコアなバトル物だったり、
ゲームも高難易度で有名なダークファンタジー物だったりと、微妙に趣味が偏っている。

そわそわと緊張した様子の雷鳥をよそに料理を続けるくらげ。
ふと、キッチンから顔を出せば、

「……嫌いなモノ。
 ……ある?」
などと、好みを確認。

火光雷鳥 > 「しかし、これ…少女マンガとかじゃなくてバトル物というか何というか。あと、こっちはダークファンタジーなゲームだし…男子寄りの趣味?いや、でも昨今男女問わずにこういう漫画やゲームも楽しむ時代だしなぁ」

と、しみじみ改めて緑茶をちびちび飲みながら漫画やゲームを眺めていたのだけれど。
いきなり声を掛けられてびくぅっ!?と、身を竦める。完全に油断していた!

「え!?あ、あぁ…と、特に好き嫌いは無いぜ?強いて言うなら辛過ぎるのは駄目かもってくらい?」

いわゆる激辛料理とかそういうの。ただ、くらげも流石にそういうのは出さないだろうし、まぁ大丈夫なのではないかと思っている。

綿津見くらげ > 「………把握。」
再びキッチンに引っ込んでいく。
一体何を作っているのやら……。
匂いだけは良さそうではあるが。


そして待つ事十分少々。

「待たせた。」
テーブルの上に運び込まれる夕食。
意外な事に見た目はまとも。
サラダにスープにハンバーグ……と、それなりに豪華だ。
しかし、果たして味は……。

火光雷鳥 > 「……匂いは問題ないから、大丈夫だと思いたいんだけどな…。」

特に刺激臭とかはしない、むしろ良い匂いだからそこを信じたい所だ。

で、そんな感じでそれから十分と少し経過した現在。
目の前のテーブルに置かれたのは意外に、というと失礼千万だがまともな手料理である。

サラダ、スープ、ハンバーグ……うん、見た目や匂いは問題無い、むしろ美味そうだ。

(と、なれば問題は味だな――いや、まぁ匂いも見た目も問題ねーし大丈夫だろう、…大丈夫であってください!!)

変なフラグは立てたくないので心の中でお祈りしつつ、取り敢えずハンバーグを切り分けて一口食べてみようかと。果たしてその味は!?

綿津見くらげ > 表面は香ばしく焼け、しかし口にすれば肉汁が溢れ……。
意外や意外。
味もまとも……と、いうか結構美味いのであった。


ふと気づけば、雷鳥をじっと見守るくらげ。

「……美味いか?」
ハンバーグを口にした雷鳥に、首を傾げて訊いてくる。

友人を部屋に招いた事など無く、
当然料理を振る舞ったのも初めてだ。
少女なりに、出来栄えが気になる様だ。

火光雷鳥 > 一口、ハンバーグを頬張ればゆっくりと味わうように口をもぐもぐと動かす。
――表面はしっかりと焼けているし中も程よく火が通っている。肉汁も溢れるくらいだ。
…ぶっちゃけ凄い美味い。あれ?くらげってもしかして料理得意なんじゃね?疑惑が浮上する。

(やべぇ、普通に美味いから逆にリアクションに困るぞ!!いや、美味いんだけどさ!!)

実はめっちゃ不味いのも覚悟は心の片隅でしていたので、良い意味で期待を裏切られたというか。いや不味いのを期待した訳じゃないんだ。
で、くらげの味の感想を求める声にそちらへと真顔を向けてから――

火光雷鳥 > 「めっちゃ美味い。お前料理の天才じゃね?」
綿津見くらげ > 雷鳥の率直な感想を受け……

「………。
 ……ふふ。」
笑顔を見せるくらげ。
いつもの顔に張り付いている様な、曖昧な笑顔ではなく、
珍しくはっきりと笑って見せた。


「やはりな。
 天才。
 私は。」
しかしまたすぐにいつもの表情に戻り、
そして一切の謙遜も無く自賛。

「御代わりもある。
 食え。
 遠慮なく。」
とか言いながら、自分ももしゃもしゃと食べ始めるのであった。

火光雷鳥 > 「………お、おおぅ…。」

え、何この笑顔!?破壊力凄くない?いや、元から美少女だから破壊力はまぁ凄いんだけども。
何時もの曖昧な笑顔とは違う、はっきりとした笑顔…おっと、これは少年ハートにはクリティカルヒットだ!!
……いや、見惚れてる場合じゃねー!落ち着くんだ俺!!

「……あ、何時ものくらげだわ」

そして直ぐに落ち着いた俺。うん、やっぱり何時ものくらげだわ…さっきの笑顔は幻覚かな?
とはいえ、美味いのは事実なのでサラダとスープにも手を付け始めつつ。

「……!…くっ、スープもサラダもどっちも普通に美味いとか…オチが無い時点で文句の付けようがねぇ…!!」

いや、元から文句は無いんだけども。御代わりもある、という事なのでそこは育ち盛りの少年。
あっという間に平らげたかと思えば即座にお代わりをご注文している。
何だかんだ、肉体労働系のバイトをやる事が多いので相応に腹も減るのだ。

――で、数十分後…。


「いやーー食った食ったご馳走様!誰かの手料理なんてこの島に来てから初めてだわ。」

と、軽く腹を摩りながら満足げ。顔もすっかりリラックスして緩んでおり。