2022/03/31 のログ
■黛 薫 >
「……べーつーにー。ちょっとびっくりしただけだし」
それは揺れていると表現して差し支えないのでは。
簡単な矛盾に気付けない程度には動揺している。
「お風呂の掃除は終わってっから、っつーか、
入った後にすぐ洗ぅ習慣になってっから。
沸かす前はやるコトなぃ。ボタン押すだけ。
お湯沸くまでにそんな時間かかんなぃけぉ、
入った後の掃除まで含めっとそこそこ時間が
要るからご飯の準備はその後。掃除長引くと
ご飯冷めっし」
やや早口で説明しつつ、湯沸かしのボタンを押す。
一緒に、と言いながら手伝いを頼むのは湯上りの
後になるのでもう少し先。
「沸ぃたらメロウ先入ってイィよ。
順番、いつもあーしが後だから。
てか、動物好きかって聞かれたの、ストラップ
貰ったときよな。よく覚ぇてんな、そんなの」
寧ろ黛薫が覚えてない。あのときは返事を濁したが、
パーカーの趣味を見れば丸分かりでもある。
ご案内:「堅磐寮 部屋」からメロウさんが去りました。
ご案内:「堅磐寮 部屋」から黛 薫さんが去りました。
ご案内:「堅磐寮 部屋」に黛 薫さんが現れました。
ご案内:「堅磐寮 部屋」にメロウさんが現れました。
■メロウ > 「そういう所、察してこその良き道具・パートナーだと思わない?
ちゃーんと覚えてるし、ふふふふ。今も感じてるって事で」
前者は動物の事。推測であるが、最早公然とまで言える程度だったと思いたい所
後者は...今も浮かぶ笑う声で察しても良いのだろう。薫様、揺れ揺れなのだ
「マスターより先は気が引けるけどぉ。今日は体験だもんね
言う通り、順番通り。お先の香りを頂きますって事で」
お湯が張るまで。そういえば、お店に浴槽はなかったな
先に色々、把握しておいた方が良いのかも?
メロウは立ち上がる。先程はちらりと覗いただけのお風呂場の事を知る為に
台所の二の舞にはなりたくない。彼女なりの意地であった
■黛 薫 >
黛薫の視線はメロウの笑みには向かず、浴室へ。
来客を想定していなかったから、不備がないか
確認しているのだろう。でも揺れている内心を
誤魔化してそっぽを向く意図もきっとある。
「浴室の使い方はー、特に説明しなくてイィか。
お店のシャワールームとあんま変わんなぃし。
あ、このボタンだけは押しちゃダメだかんな。
栓のボタンだから、お湯抜けちゃぅ。
バスタオルは左の棚の1番上の段に入ってる。
使ぃ終わったら脱衣所のカゴん中入れとぃて。
直接洗濯機の中入れるでも構わねーけぉ。
寝巻きは今から持ってくる……あー、んん……
それから、そっか、どーしよ……」
不慣れなりに、むしろ不慣れだからこそ手厚く
細々と説明を並べる。しかし寝巻きを用意する
段になって軽く悩む様子を見せた。
「……ま、イィか。タイツと替えの下着は新品
出しとくから。んで、だから、バスタオルの
下の段の棚は開けなぃで。その、そーゆーの
入ってっから」
メロウは以前下着を着けていなかったけれど、
今はちゃんと履いているのだろうか、と。
考えはしたが聞けなかった。だって聞いたら
セクハラみたいになるし。
■メロウ > 聞かれなければ、理解しない。即ち、下着の返答は彼女の口からはなく
後程、彼女が脱ぎ並べた衣装から察すれば良し。えぇ、用意していないが正解でした
逆に言えば、口に一度出て来かけた物へは一度興味を示す。悩んだ間もそう、『そーゆーの』もそう
「どしたの、薫様?」
ちょっと扉を開けて、健気に貯まっていく浴槽を認め
次の彼女の目線は、様々な疑問に満ちたものを向けている
『開けないで』と言われると、開ける事はしないのだけれども、
興味の程は、貴女の言葉が応えるのか、或いは秘かなままなのか
■黛 薫 >
黛薫は電子機器の機能を魔術媒体に移植するに
あたって、最近プログラミングを学び始めた。
その過程で理解したのは『機械は命令通りに動く』
ということ。間違っても『意図した通り』ではない。
言外の内容を察してもらうなんて出来やしない。
それがメロウに当てはまるかどうかはさておき、
曖昧な言葉で逃げがちな自分の言動を多少省みる
きっかけにはなった……ような気がする。
「……だから、そこの段……あーしとかフィールの、
その……し、下着、入ってっから。見られんの、
ちょっと、恥ずかしぃ、から、開けたらダメ」
まあ、理解と感情は往々にして食い違うもの。
きちんと言葉に説明するべきと意識が変わっても
内容次第ではこうして耳まで真っ赤になったり
言い淀んだりするのに変わりはないのだった。
「ほら、もー沸いたから入って。上がったら呼んで。
あーし、お風呂上がったらすぐ浴槽とか洗ぅから、
そん時になったらまた呼ぶから。一緒にやるって
言ったもんな」
良いタイミングでなった浴室のアラームに内心
胸を撫で下ろしつつ、ほぼ押し付けるような形で
替えの寝巻きを渡した。
■メロウ > 「あ、うん。分かったよ?」
その恥ずかしげも、設定されていなければ反映されないのだろうか
彼女の場合、ただただ疎いだけな様な印象も与えうるのだろうか
下着が入っている、うん。だから不許可、真白な肌を変える様子もなく、
返事をしようとしたところで、押し付けられるようにその着替えは胸元に収まった
松葉杖姿でも、随分と感情に任せたパワフルさ。調子も、段々ではあるが戻って来てるのかな?
暢気な思考。貴女の事を見送ったことだろう。薫様のこと、余りお待たせしたくないよね
脱いだものは畳み、着替えはその横に。そうして少女のバスタイムは始まる
...二人分のバスグッズが並んでいれば、常にそのどちらを使おうだなんて迷いながら
■黛 薫 >
バスグッズ、身体を洗うためのタオル類は来客を
想定していなかったにも関わらずほぼ新品同様。
誰の、どちらの物かと考える意味は無さそうだ。
シャンプーやリンス、ボディソープ類は共用。
取り立てて特徴的な香りはついていないものの、
メロウの知る黛薫の香りの構成要素と合致する。
その割に浴室の香りは『黛薫』から遠く思える。
洗い流され、清潔に保たれた匂い。カビどころか
汚れのひとつも残らないのではないかと疑うほど
磨かれたタイルに残るのは、ケチらずに使われた
洗剤の匂い。貧乏性の彼女にしては意外なほど。
……
…………
さておきメロウが入浴している間、部屋主たる
黛薫はというと、冷蔵庫の中身とにらめっこ中。
最近フィールが初心者なりに料理を始めたから
出来合いのお惣菜より材料が増え始めた。
(あーしも料理は得意じゃねーのよな……)
黛薫の料理の腕は小学校の家庭科レベル。
満足に食事を得られない期間が長かったから、
賞味期限にだけは人一倍気を使っている、が。
不自由な身体も相まって出来ることは少ない。
■メロウ > (そういえば。洗剤を使った事はあんまりなかったっけ)
丁寧に身を流して、昼間と眠っている間の汚れを落とし、
清潔さを担保すると香りは自分の身体から選んで纏う
ボディソープやシャンプーリンスを使うより、
人外としてのケアは上手だと思っている所はあるが
(今回は、体験だもんね)
常識的な範囲の所作であれば、予め身についている
そうして、彼女の『洗い事』は始まって...
---
(そういえば。薫様、先に何か始めてないかな?)
かぽーーーーん、との幻聴。彼女は浴槽に顎を乗せて、浸っていました
貴女の性格。なーんだか、私を『もてなそう』だなんて考えて無いかな
折角、ただいまって言ったんだから。手伝いたいって言った事、減らさないで欲しいけれど
香りを嗅いでも、湿気と満ちた香料に阻まれ、台所まで意識が届かないのは、
さて機能の限界か。急ぎたいけど、ゆっくりもしたい。湯船の魔力は容易く少女の心を捉える
(香り、強くなってる。薫様もフィール様も、随分と薄れて...元々、だっけ?)
入った時の漂白されきった空間は、どこか『不自然』な気持ちもあったが過去の物
結局、彼女がお風呂場から出たのは30分程経ったころ。彼女にしては、ゆっくりしすぎたとの所見である
■黛 薫 >
「おかえり。湯加減とか寝巻きのサイズとか
へーきだった?足りなぃ物とかなかった?」
幸いというべきか、黛薫が先に料理を始めていた
なんてことはなかった。とはいえ何も準備をして
いなかったわけでもなく、買い置きと相談しつつ
晩御飯のメニューを決めておいた。
今は松葉杖で身体を支えている分だけ黛薫の目線が
やや低いものの、メロウとの身長差はほとんどない。
寝巻きとして使っているスウェットがゆったりめの
サイズなのもあり、大きさは気にならないだろう。
香りの洗い落とされた浴槽とは異なり、寝巻きは
分かりやすく黛薫の匂い。寝る前に香水を付ける
習慣は無かろうが、常用のお陰か昼間の残り香も
仄かに感じ取れる。
部屋だと外より密着するのか同居人の匂いもする。
丁度メロウが纏って出てきたシャンプーの匂いと、
入浴より食事が後だからか、食べ物類の生活臭も。
それに、やっぱり抜け切らない血と汗の匂い。
同居人に求められた故か、性の交わりの匂い。
同じ彼女の匂いでも、少しだけ違っている。
「じゃ、あーしもお風呂入ってくっから。その間
好きに寛いでてイィよ。つっても面白ぃ物とか
あんま置いてねーけぉ」
■メロウ > 「どれもこれも、大丈夫だったよ」
パジャマも、用意された物はきちんと全て身に付けた
そこに在ったならば、普段は身に付けない下着もきちんと
想った以上に丁度のサイズで、何処へ向けるでもない優越感が浮かぶ
ご飯の準備も、進んで居ない様で。ならば、貴女の言葉に従うのが吉であろう
「薫様も、ゆっくりね。私はなにもしないから
待つのも出来るよ。だって、既に面白いものがあるから」
袖口をすん、と。漂う数多の匂いの絡み合い
1つ1つ紐解いて、過程を読んで、思いを馳せる
彼女にとって、これ以上の楽しみもない。何時間だって、つぶせそう
「お掃除、しっかりするのなら。私のチェックも出来るんだし
普段もだけど、今回も頑張ろうね」
後の抱負。彼女の笑みは、能天気に見えたのかもしれない
■黛 薫 >
「あぁ、そっか。メロウにゃそれで事足りるのな」
声音が納得が半分、しかしもう半分は戸惑いか。
といっても会話の内容に不備があったのではない。
すれ違ったメロウに感じる匂い、普段使っている
シャンプーの匂いが混じり合い、馴染み深い筈の
それらが急に知らない香りに感じられたから。
(あーしも思いの外、匂いで判断してんのかなぁ)
それが『香り』の持つ力と言われればそうなのかも。
なんてことを考えながら入れ違いで黛薫は浴室へ。
メロウが入った後の浴室に彼女の残り香があったら
慣れたはずの香りにまた面食らうのかもしれない。
部屋に残るのは貴女と香り、それに音だけ。
浴室から届く水音は緩慢で、しかし踏み外したり
バランスを崩したような大きな音は聞こえない。
高名の木登りというように、危険な動作は自然と
注意せざるを得ないから慣れやすいのだろうか。
■メロウ > 残り香には『cohullen druith』。貴女と会う時には意識し始めてる
泡と消えて、ほんのり浮かんで。その最中が一番華やかに薫る
目立つ香りではない。それでも、先程までここにメロウは居たのだと、たしかに遺していたのだった
(...普段と同じ、だから大丈夫、な筈なんだけど)
彼女にしては珍しく、聴覚にも意識が寄る
香りに落ちるには、彼女自身の『慣れ』が足りなかった
安心には慢心が不可欠で、至るには機会がない
堪能半分、注意半分。貴女の様子を、無意識ながら探っている
■黛 薫 >
音から察するに、ゆっくり堪能したというよりは
慎重を期した趣き。浴室の扉を開ける音がした後も
着替えに時間がかかり、衣擦れの音が微かに、長く。
メロウと同等か、それ以上に時間をかけて
ようやく脱衣所の扉が開いた。
「お待たせ。退屈は……してねーよな。メロウだし。
湯冷めとかしてなぃ?何なら羽織る物貸そうか?
と、これから風呂掃除だから手伝ぃもお願ぃ」
風呂上がりの黛薫は普段とは随分印象が異なる。
ドライヤーを当ててはいるものの生乾きの髪は
しっとり重く、髪型はストレートに寄っている。
染めの入った前髪の色味はやや散らばっていて、
しかし櫛を通してあるから乱雑な印象は薄い。
メロウ視点だと香りの差は特に大きいだろう。
汗の匂いも血の香りもさっぱり洗い流されて、
湯上りでほこほこの清潔な匂い。ごくごく薄く
纏わりついた複雑な泡沫の香りまで含めると
まるで香りをお揃いにしたかのよう。
■メロウ > 「大丈夫だよ、私だもん」
温度が変わって気にする事と言えば、香りの感じ方位であるが
お風呂に入りたて。普段必要なシャワーではなく、
ゆったりと一人で洗い流す時間を経て清潔に、そして香りを纏い直す
香りから近づいていく彼女の姿は、人間というよりも小動物に近い
胸元を嗅いで、見上げて、微笑む。重い前髪の、その下から
二人並んで、おそろいで。私がゆっくり入っただけの意味はあったみたい
「ところで。今から片付けって事は。フィール様、今日は遅いのかな?」
どちらか分からない時に、同居人を蔑ろにする彼女でもないだろう
お手伝いの手順を問う前に、まずはそちらから。腕まくりもきちんと始めます
■黛 薫 >
「あー、んー……そいや話したコトなかったか」
考え込むような素振り。実のところ意図して
話題に上げなかった自分の『体質』について。
「あーし、怪異とか一部の人外種族とか。
そーゆーのを惹きつける体質持ってんのよな。
フィールは一緒に暮らしてる時間が長ぃから
大分耐性付ぃてきたんだけぉ、場合によっちゃ
その『体質』にアテられて暴走しかねねーのな。
条件とか対策は、まー色々あんだけぉ。
一緒に風呂入ったときが1番ヤバかったから、
フィールが入るときは残り湯も香りも全部
キレイに洗ぃ流しとかねーと危ねーんだわ」
嘘は一切無いが、全てを話してもいない。
黛薫の『体質』は『薫り』に近い性質を持ち、
芳香成分も何もないのに嗅覚から働きかける。
メロウと呼ばれる前の『調香師』には伏せていた話。
もし離れてしまいそうだったら『知らない薫り』の
存在をダシにして繋ぎ止めようと考えていたから。
今は、どうだろう。話しても良いのだろうか。
話したら、メロウは何を思うのだろう。
「……その辺の詳しぃ話、言いたぃよーな、秘密に
したぃよーな。あーしの中で整理付いてねーかも。
だから、まだ言ってねーコトもホントはあるけぉ。
今は……少し、考ぇさせて」
黙っていればきっとそのまま流せたのだろうけれど、
それはそれで嫌な気持ちになってしまいそうだった。
今は半端に伝えるに留め、掃除用の洗剤を手に取る。
■メロウ > 「ん~?」
メロウはそれに惹かれない。彼女を必要とする種では無いから
科学で受容できない香りを、彼女は感知出来はしない
もう一度擦り寄るように、貴女の胸元で鼻を鳴らしても、
意味が無いと理解するまで。すん...と
「...いいよ。薫様を信じるのは簡単な事だもん
私には分からなかった。だから話して貰えたから知った
それだけで、今は十分に思うな。うん、それはそう」
だが、プライドの側では話は別。知覚できなかった『程度』で、
自身の本来『出来る事』の問題を見逃したとは。あぁそうだ、悔しい事だ
それ故に、貴女を責める意図はなくとも。次に見上げた表情に、
笑みではなく、何処か不機嫌そうに見せたのだ。ここに来て、何回目?
今回のお掃除に『私』は役に立たないらしい。ならば、隅々まで
■黛 薫 >
「ん。ありがと、メロウ」
メロウの表情に滲むのはほんの少しの不機嫌さ。
黛薫は困ったように、それでいて嬉しそうに笑む。
雑談も交えつつ、浴室の掃除は徹底的に行われる。
折角お風呂に入ったばかりなのに、黛薫の額には
汗が浮かぶくらい。
浴室の掃除ばかりはフィールも手伝えないから、
不自由な身体で、魔力を注ぎ込んででも黛薫が
やらなければならなかった……の、だけれど。
「……いぁ、メロウ……すっっごぃな……?」
香りのことと掃除は出来る。そう公言していたし、
洗濯やら何やらはお店でお世話になったりもした。
だからメロウの能力を疑う気は微塵もなかったが、
それでもなお想定の上を行かれた心持ち。
この部屋の家事は身体が不自由な黛薫と不慣れな
フィールの手で回っており、つまりプロの仕事など
目の当たりにする機会などあろうはずもなく。
黛薫が普段魔力を使い果たして掃除したよりも
ずっと早く綺麗になった浴室の床に触れながら
感嘆半分、呆然半分の声を漏らすのだった。
■メロウ > 「勿論、だよ?あのお店も私が掃除してるんだから」
やっと、やっと役に立ったような気がします
動機もあって、特に張り切った部分もあるのでしょうが
見せつけた『出来る事』、表情よりも態度の主張が大きいのはいつもの事
湿気の残った空間で、汗ばむ表情の貴女には、改めてタオルを向けて
「本当なら、薫様には待っててもらった方が良かったのかな
そういう話も効果は余りないけどね。あなたは優しいもん
でも、お風呂の度にこれだったら、休んだ後につかれるような
大変だね。んふ、私ももっと慣れて、時間をもっと縮めたいかも」
褒められても尚、謙虚に見えたのか。しかしてその感情の幅を知るは容易
「...でも、今はそうだね
『私が居て良かった』だなんて。ね、聞かせてよ」
直情的な感想まで、求めてしまうくらい