2022/04/01 のログ
■黛 薫 >
「そーだよなぁ。香りはもちろんなんだけぉ、
あの店の居心地がイィのって全部メロウが
整ぇてっからだもんな」
目の当たりにして改めて実感する裏での働き。
香りだけでなく、掃除からレイアウトまで全て
来客のために、人のために整えられた空間。
その手腕の一端を垣間見たお陰で実感できる。
「ま、今日は『一緒に』って前提もあったし?
疲れたってもメロウのお陰でいつもよか楽だし。
あーしとしちゃ間近でメロウの仕事見れたから
満足かも?真似しておんなじくらぃ上手に、
ってのはとても無理だけぉ、参考に出来るトコ
たくさん教ぇてもらぇたかんな」
それから、メロウにしては珍しく分かりやすい
直情的な労いを求められて。きょとんとしたのも
束の間、頬を緩めてメロウの手を取った。
「ん、そーだな。今日は、ってか今日に限らず
いつ世話になってっけぉ。メロウがいてくれて
本当に助かった。ありがとう、メロウ」
軽くメロウを抱きしめ、感謝と労いを伝える。
「っし、んじゃ、次は晩御飯の準備だ。
引き続き手伝ってもらぅから、宜しくな」
■メロウ > 「うん、うん!」
貴女の事をひしと確かに抱きしめ返す
彼女に犬のような耳と尻尾があったなら、
それはそれは激しく動いていたに違いない
彼女が女の形で中で、少女の形をしている意味
感情的に動く事が想定されている筈の身体
『素直』である事を秘かに控えた彼女の瑕
確かに確かに、今回の件が修復の一助となるのだろう
「ここは、あんまりかもしれないけどね
教えて貰えば、きちんとできるようにする
あなたの為の私なんだから、ね?いひひ」
身を離す、ささやかな残り香。体験の夜はまだまだ終わらない
■黛 薫 >
メロウが少女の形、女性の形をしているのは
男性を想定した主人に『使ってもらうため』。
そう教えてもらったし、納得もしていた。
けれど、それだけではなかったのかもしれない。
男性視点での『用途』は性欲に起因するもので、
それなら生殖に適した年齢の女性を模していても
良かったのではないだろうか。
好みに合わせて様々なモデルが存在しただけ?
その中で少女の姿を模った彼女の需要は何処に?
純粋、清純は近いようで遠い。メロウの言動は
無垢より未定義に近かったし、清純を求めるなら
自分の『用途』の把握自体が成熟を匂わせる。
もしかしたら『少女らしく』はメロウの在り方で、
取り止めのない日常の中でメロウが抱いていた歪は
自然に戻りつつあるのかも……なんて想像は流石に
自意識過剰が過ぎるかも知れないが。
「料理の話なら、あーしもまだあんましだから
気にしなぃで。一緒に覚ぇてけばイィんだし。
あ、でも最近フィールの上達が結構早くて。
2人して後を追っかけなぃといけねーかも?」
フィールが卵焼きを作れるようになっただけの日も
感心していた黛薫、フィールの成長を喜ぶ親目線が
入っている可能性も無きにしも非ず。
「もやしと卵の賞味期限がそろそろ切れそーだから
使っときたぃのよな。インスタントの焼きそばが
あっから、キャベツも混ぜて目玉焼き乗っけよか。
スープは即席ばっかだけぉ、好みとかある?」
ご案内:「堅磐寮 部屋」から黛 薫さんが去りました。
ご案内:「堅磐寮 部屋」からメロウさんが去りました。
ご案内:「堅磐寮 部屋」に黛 薫さんが現れました。
ご案内:「堅磐寮 部屋」にメロウさんが現れました。
■メロウ > 「あー。なんだかそれは分かるかもね
フィール様、なんだか不器用だけど器用そう
うん。なんか変な言葉だけどね?」
貴女の想像、その真偽。果たして彼女の意味とは
...そんな事は表に出なければさておいて
メロウの思考は、もやしと卵+焼きそばに集中している
あと、スープ。スープといえば、いえば
「好み、というのは難しいけど
強いて言うならば、温かい方が好きかな?
蒸気と一緒に上がってくる、香りを追ってみたいから」
逆に、温かくない即席スープとは如何に
即ちその言葉、『何でもいい』と同義である
■黛 薫 >
「んひ、言ぃ得て妙かも?細かぃ機敏には疎ぃのに
試したり取り入れたりにゃすごく積極的だかんな。
手先の器用さだって、人には真似できねー動きが
出来るのに融通効かなかったり。
案外、メロウと反対こだったりすんのかもな?
メロウは器用で機敏にも聡ぃのに、変なトコで
頑固だったり、割り切り過ぎだったりするし」
会話に興じつつ、冷蔵庫から使いかけのもやしと
キャベツ1/4玉、卵を2つ取り出し、キッチン下の
棚からインスタントの焼きそばを引っ張り出す。
「んと、メロウは料理慣れてなぃって話だけぉ。
完全に未経験?知識くらぃならある?あるなら
キャベツ切るのと卵割るの任せよーと思ってて」
刃物の扱いと繊細な力加減、いずれも黛薫には
あまり向いていない作業。安全を徹底するなら
加熱も良くないが、IHなのでギリギリ許容範囲。
「やっぱ香りに意識が行くのな。イィ香りする
スープって何があんだろ。あんま意識したコト
なかったかも……中華スープとかかなぁ」
家庭料理特有の統一性がない献立。
■メロウ > 「私が頑固?違うね、こだわりがあるだけだもん」
言いたい事は分かります。それでも彼女の主張はこう
女の子に、硬い称号は似合いません。そういう所も、頑固の一助
「それに。私の事を甘く見てるのかな?
香りのいい物なら作れる、お菓子も作れる
調香の為の材料を刻んだり、色々
あなたが思うより、基礎の方は完璧なんだから」
しゃきん、握った包丁。なんでも来いとの構えです
振り回しはしません。マスターに万一があってはいけませんし
■黛 薫 >
「…………そーな。」
その言い換えが既に頑固なのでは、と言いかけて
口を噤む。人の拘りに口を出すべきではないと
何かの本に書いてあった気がしないでもないので。
メロウの拘りの強さにも異論はないし。
「ん。じゃあ先にキャベツともやしお願ぃする。
キャベツはー……2cm四方くらぃのざく切りで。
もやしは半分くらぃの長さかな?」
黛薫、野菜があまり得意でない現代っ子。
細かめに切った方が野菜感が薄れて食べやすい。
メロウに野菜を任せている間、電気ポットで
お湯を沸かしたり、インスタント焼きそばの
裏面の注意書きを読んだり、袋を開けたり。
手順的に、沸いたお湯でインスタント焼きそばと
カップスープを作り、その後目玉焼きを作る予定。
要するにお湯が沸き、野菜が切り終わるまでの間
手持ち無沙汰。
■メロウ > 「細かく刻んだ方が、抽出には向いてるんだよね
うん、わかるでしょ?柑橘の皮とか、沢山刻んでから潰すと本当に華やかでね」
そんな、芳香小話を口遊みながら。とんとん、一定の音が続く
機械なのだ。言われた2cm四方を几帳面を超えた精確さで刻んでいく
お料理、誰かのために。彼女の調子は常に上機嫌というもの
もやしもあっという間に刻まれるに違いない
要するに、彼女の待ち時間も薫の物と重なったり。後ろから、説明を覗き込んだりと
「薫様。そういえば、普段もおんなじ物を食べてるの?
作り置きって言ってたけれど」
■黛 薫 >
「あぁ、うん。それは分かる。要は断面部分から
成分が流れ出すワケだもんな。分野は違ぅけぉ、
魔法薬の抽出もそんな感じ。似通ってんのかな」
機械のように正確な包丁さばきに舌を巻く。
いや機械だったわ。ともかく沸いたお湯で
乾麺を解しつつ、水気が飛びかけたところで
粉末ソースを投入。切ってもらった野菜類も
まとめて炒め始める。
「作り置きってか、買ぃ置き?フィールが料理を
始めたって話したけぉ、やっぱいきなり全部の
献立を手作りに置き換えんのは無理があっから。
フィールが1品、残りはお店で買った惣菜とか
インスタントとか。
栄養バランスの問題があっからインスタントは
頻繁に食べねーよーにしたぃんだけぉ、楽だし
美味ぃからな……結構頼っちゃぅ。
そんなワケだから、あーし1人のときはコレよか
雑になっちまぅのよな。誰かが一緒だとちょっと
気合ぃが入るってか、美味しぃモノ食べさせたぃ
ってキモチのお陰で一手間が面倒じゃなくなる」
「あ、そろそろ卵割っとぃてもらってイィ?」
■メロウ > 「成程ね。さっきも言ってた玉子焼き、繋がってくるんだ
一品練習、他は程々。んー、確かに薫様だけだと厳しいのかも
気合入れて、頑張ろうとする人。お仕事のモチベーションと言えばそう」
指示を受けて、はぁい。卵を割る仕草も、とんとんぱかっと
現代の機械にやらせるには、もしかしたら力加減など難しい動作かもしれませんが、
繊細なだけな動作ならば、普段の調香の方がよっぽど難易度の高いもの
「...というか。私が言っても説得力ない?
一人なら、そもそも食べないもんね。だって、要らないから
誰かといないと、料理って意味がないんだよね」
動くだけなら、以前も言ったか。光があれば事足りるのが彼女
人の事を言えないなぁ、と。香ばしさとソースの香りにすぐ浮気
「お皿、必要だっけ。コップと同じ場所?」
■黛 薫 >
「何にせよ、モチベーションに繋がる理由って
あった方が強ぃよな。単純に好きで楽しぃって
だけでも身の入り方って全然違ぅから。
あーしもさ、ホント最近まで魔術以外に向ける
モチベとか全然なくて、むしろ他のコトしてる
時間が惜しくて、削りたぃと思ってたくらぃ。
んでも、何だろ。出来るコト、楽しめるコト、
打ち込めるコトの幅って余裕に繋がるのよな。
だから、動機付け?の、理由に使ってるとか
言ぅとちょっと言ぃ方悪ぃけぉ。フィールや
メロウがきっかけで興味を持ったコトとか、
やろうと思ったコト、増ぇててイィな、とか。
思ったりなんか、したり、する」
考えながら話すと、面と向かって言うにはちょっと
気恥ずかしい結論に着地したりする。自分で言った
話なのに、終わり側の声音は少し拗ねたよう。
「ん。コップとおんなじとこに深めのお皿あっから
持ってきて。大きぃのと小さぃの、2つずつ」
焼きそば用とスープ用。どちらも温かいうちに
食べた方が美味しいものだからフィールの分は
一緒には作っていない。けれど炒めた野菜だけ
残しておき、一緒に摂れるように用意してある。
■メロウ > 「フィール様はともかく、私?
香りの事くらいしか出来てないから、
ここから動機を探すのも、難しい気がするけど...」
今日の例は特殊も特殊。普段から、そんな風に見られてるのだとしたら
...えっと、どうしよ?今更ながら、手本みたいな事?になれているのか反省してしまう
拗ねた様な口調、普段通り過ぎる癖はもう慣れてしまう程なのか、自然に受け取って
コップと同じ棚のそことそこ。彼女は重ねて、貴女の元へ
「おいしそうだね」
貴女の後ろから覗き込む。説明を見る時と、全く同じ行動
今日はこの仕草が癖になっているのかも
■黛 薫 >
「メロウってその辺無自覚っつーか、無頓着よな。
あーしの行動、メロウにも影響受けてんだから」
理解して欲しいような、理解を押し付けても意味が
無いような。声音に混じる捻くれた色は表現し辛い
内心のお陰で継続中。
「そー思ってもらぇんなら、手ぇかけた甲斐あんな」
2人分の器に焼きそばを均等に取り分けて、
その上に半熟の目玉焼きを1つずつ乗せる。
黄身が破れて涙目になったのが自分の分。
ポットに残ったお湯で即席の中華スープを溶いて
今夜の晩御飯が完成と相成った。
「あとコレな。好みで使ってくれ」
トッピング用に青のりと辛子マヨネーズ。
どちらも買ったは良いが、焼きそばくらいしか
使い道が思いつかなくて全然減ってくれない。
メロウは香りに影響する青のりの方が好きかも、
なんて取り止めのない想像を巡らせてみたり。
■メロウ > 「そう?私に影響されたマスター。薫様ぁ...」
配膳の姿勢は、台所とリビングを行ったり来たり
松葉杖で物を運ぶのは難しいのではなかろうか、
制止されない限りはきびきびと、動き続ける働き者
「逆に、私は薫様に影響されるとか
そんな場面って分かったりするのかな
設定される、とかならあり得るけれど」
自覚的に思い出されるのは、『触れられた時』位
食事はまず、マスターが手を付けるのを待ってから、
使ってと言われた物も。見よう見まね、自発的ではない
この行為も、影響されたと言えるのでしょうか?
■黛 薫 >
メロウの見立て通り松葉杖での配膳は無理がある。
普段はフィールに任せるか、1人なら魔力を多めに
消費して制限時間付きの自立歩行を行なっている。
魔力不足の日は車椅子に乗り換え。
配膳も終わり、2人で席に着いてから手を合わせる。
「いただきます」
食前の挨拶は手を合わせて丁寧に。
自分が手を付けるまで食指を動かさないのは
想定済みなので、先んじて箸に手を伸ばす。
細かな動きに難はあれど、服の脱ぎ着にすら
苦労していた頃よりはスムーズに動く手。
「影響って、案外簡単に受けるもんじゃねーかな。
人と話すとき、買ぃ物するとき、調香するとき。
何かのきっかけであーしのコト思ぃ出したりとか、
思ぃ出したから口に出たり行動に出たりとか?
そーゆーコトあったら、影響は出てんのかなって
あーしは考ぇるけぉ。
例ぇば……そだな。お店にスロープが付ぃたの、
アレとかあーしの影響って自惚れてもイィかも」
一口目をきちんと飲み込んでから返事する。
お世辞にも育ちが良いとは思えない黛薫だが、
根が真面目なので表面上は丁寧に見える。
「しかし設定……設定、なぁ。あーしがメロウに
『お願ぃ』したらメロウの出来るコトはもっと
増ぇてくってコトよな。今でもスゴぃのに」
特に今日はお風呂掃除の働きっぷりが甚く印象に 残っている様子で、感心したように頷いた。
■メロウ > 「薫様を思い出して。あぁ、それなら思い出せるのかも
例えば、『お願い』というのはまさにそうだ」
影響し合う合図というもの、初めから握りあっていた
スロープの事も頷くけれど。一番近いのはきっとそう
焼きそばの面をちゅる。お箸で一本摘まんで吸う
その仕草を器用と取るか不器用と取るかはお任せして
「『お願い』しなくても、基本的に出来る事は学んでいけるよ
そういう風に出来ている...って言うより。人間もそうでしょ?
手の方もほら、練習してどんどん動くようになってる
お店に居ると、毎日は見れないけれど
毎回変わってる。細かな仕草でも、その位なら分かるんだよね」
■黛 薫 >
「んひ、お互い影響し合ってるし、し合える。
『お願ぃ』はもちろんだけぉ、メロウの場合は
香りがくれる心境の変化が大きぃと思ってる。
あーしって色々悪く考ぇがちってか、自信とか
持つの苦手な方で。ダメダメになって凹んだり、
そーゆーのよくあるけぉ。いつも身に付けてる
お気に入りの香りがあると、どん底にまでは
落ちねーの。疲れたときに食べる好物みたぃな、
いつでも味方でいてくれるのがメロウの香り」
スープのカップは口を付けたらすぐテーブルに戻す。
落とさないようにやや過敏なほど気を遣っているが、
落としても割れない木製の食器。
「学ぶ。前に進む。そーな、人間も一緒。
心のある者なら一緒、かな。学園に通うみんな、
学んで前に進むために通ってるよーなトコある」
口周りについたソースをティッシュで拭いつつ、
じぃっとメロウの方を見つめてみる。
「メロウが『影響』の例として真っ先に挙げた
『設定』って、そーゆー学びとは別なのかな。
学ぶ方向性を決めるってんなら、似てっけぉ」
■メロウ > 「設定で決められた事は、何でもするよ
『出来るようになる』じゃなくってね
それに邪魔なものは全部変わる
薫様の事を好きになるのに、
私の迷いは必要ないもんね」
一方の一瞥。貴女にとっては喜ばしくもない事、だと思う
余りに『もしも』の事であるのだから、真面目な態度を取りたくなかったと
『設定』されれば、彼女は行う。噂通りの事だって
お店を訪れてくれるみんなが忘れさせてくれる事だけれども
『学習』を繰り返して、私は私のしていい事をしているのだけども
「...影響されてる事、確かにまだあるんだよね
例えば。あなたが言ってくれた感謝の言葉
私は最近、ちゃんと受け取れるようになったのかなって
私はあなたの為の香りを作っているけれど、
それを作れるようにしてくれる、受け取ってくれる
うん、そういうのが一番大事。言葉にしてくれて、ありがと
ありがと。いひ、もう一回言っちゃった」
気恥ずかしさをほんの少し滲ませた。今の表情の方が、きちんと見て欲しいもの
正面にするのは、そういうもので今はいいのだ。でも照れ隠し
また目が逸れて、スープをすすすと
■黛 薫 >
「言ってたな、あーしがメロウを『欲しぃ』って
口に出して言った日、お互ぃを知り合った日」
設定、或いは特権命令。機械にとって何よりも
優先されるべきタスク。他の全てを無視してでも
通されるプロセス。
「そーならなぃように祈ってるよ、あーしは。
んでも、それを『お願ぃ』したコト自体が
『想定外』だってコトも理解してる。
だからお互ぃ、学んで、進んで、お願ぃして。
変わってく。外れた道を今から正解にしてく。
うん、そーやってメロウが『ありがとう』を
受け取れるようになって、言ぇるようになって。
あーしからも、ありがとう。あーしのお願ぃを
受け入れて、あーしの物になってくれたコト。
素敵な香りを作ってくれるコト。行きたいって
思ぇるお店を続けてくれるコト。こーやって
あーしの部屋まで来てくれたコトも、全部。
んひ、珍しくさっきおねだりされちまったかんな。
お陰で抵抗無く言ぇたかもだ。折角メロウが2回
言ってくれたんだから、あーしも2回」
「メロウがいてくれてよかった。ありがとう」
掃除の後と同じ言葉を繰り返して、笑う。
抵抗無く、などと言いつつやっぱり気恥ずかしい。
でも今はメロウの表情から目を離してしまうのが
勿体なかったから、目を逸らされてもまじまじと。