2019/02/14 のログ
ご案内:「浜辺」にさんが現れました。
>  潮騒の音を聞きながら、のんびりと浜辺を歩く。
 これが夏場なら裸足になって波打ち際を歩きたいものだが、真冬の曇天の下、そんな冒険は出来る筈がなく。
 
 
 試験期間なので、午前中で学校そのものは終わっていた。購買でパンでも買って、そのまま図書館や空き教室で勉強……とも思ったのだが、何となく学園から出てしまい、ふらっと浜辺へ来てしまった。
 
 
 波の音と風の音が気持ち良くて、少女は紅い目を細める。風に靡く髪を押さえて、桟橋まで歩く。

>  曇り空のせいで海はそんなに青く見えない。
 むしろ灰色が混ざって、ちょっと残念な色。仄暗さを感じてしまうけど、そんな日もあるさと気を取り直して。
 
 すう、と大きく大きく息を吸って。
 
 
「縹だって、おいしいチョコレートが! 欲しいですよー!」
 両手を口許に当てて、大声で叫ぶ。
 試験に対する焦りやモヤモヤも含めて、心の中のものを全部吐き出すように。
 
 ひとしきり叫んだ後、肩で呼吸をして。
 
「はぁ…………スッキリしました」
 上体を起こして大きく両腕を上げる。ぐっと伸びをしてから、だらんと腕を下ろす。

> 「うーん。思いっきり叫んだら何だかスッキリです。本当は夕日に向かって叫ぶのがアオハル……青春みたいですけど、縹はまだ青春真っ只中じゃないですし」
 曇り空の向こうをじっと見つめて、紅の瞳を細めた。
 

 ……と同時に腹の虫が、ぐうぅ、と鳴いた。
 
 
「はっ……お昼まだでした! 何か買ってから帰らないと、勉強どころじゃないですね。飢え死にしちゃいます!」

>  両手を忙しなく動かして、桟橋に放り投げた鞄を拾った。早足で来た道を戻り――砂浜を駆け足で抜ける。
 乾いた砂が舞って、ちょっと噎せ込みそうになったけど我慢した。
 
 階段を駆け上がって、コンクリートの道に出る。
 砂浜とは違う、固くて冷たい地面の感触。
 
 スニーカーでしっかりと踏みしめて。
 
 
「なに買って帰りますか……縹、今日は焼きそばパンが食べたいですねー」
 鞄を大きく振って、大股で歩いて行く。

ご案内:「浜辺」からさんが去りました。