2019/03/02 のログ
ご案内:「浜辺」に尋輪海月さんが現れました。
尋輪海月 > ――――調子のいい吹け上がりの音。
スロットルを捻る度に、マフラーから噴き出す排気は、とても良い調子だ。

浜辺付近の路上にバイクを止め、愛車の調子を聞き尋ねるように、スロットルの捻りを何度か行い、優しくキーを捻ってエンジンを止める。

最近買ったばかりのシステムヘルメットのバイザーを上げて、潮風の匂いに、ふっと目を細めた。



「……あーぁ。ツーリングの季節にはまだ遠いけど、やっぱりいいなぁ走るの……」

尋輪海月は、バイクと共に浜辺へ訪れた。
久々の休みに、ちょっとだけ普段いかない場所へと赴きたかったからだ。
ゆっくりとバイクのサドルから降りて、センタースタンドを立てる。
そうしてそこでようやく、そのヘルメットを取った。

雲の隙間からの月光に、黒染めの下の、うっすらと光る紅色を照らされて。
その黒い瞳の中の赤で、海辺を見渡した。

ご案内:「浜辺」にルギウスさんが現れました。