2020/06/21 のログ
ご案内:「浜辺」に日ノ岡 あかねさんが現れました。
■日ノ岡 あかね > 海に沈む夕日が、水平線の向こうで燃えている。
黄昏時の浜辺。
季節外れの海水浴場に人気はない。
そんな海水浴場の片隅。
砂浜から突き出した大きな岩に腰掛けて……黒い瞳の少女、日ノ岡あかねは静かに歌う。
大昔の物悲しいバラード。
あかねが生まれるずっと前に、異国で生まれた歌。
戦に帰らぬ恋人を待つ歌。
実は恋人が死んでいる歌。
それでも……ただ、静かに帰りを待つ歌。
英語の歌詞をただ遠く、囁くように。
海に歌う。
■日ノ岡 あかね > 「ふぅ……」
最後の曲を歌い終えて、小さくため息を吐く。
日は沈み切り、黄昏は宵闇へと時を移す。
ほど近い公道の街灯が、控えめにあかねを照らしていた。
夜は、始まったばかり。
■日ノ岡 あかね > 夜道を一人、あかねが歩き出す。
猫のように足音もさせず。
女は夜に溶けていった。
■日ノ岡 あかね >
「さて、今日は……どこで『楽しみ』ましょうか、ふふ……」
ご案内:「浜辺」から日ノ岡 あかねさんが去りました。