2020/07/01 のログ
■持流 童男 > 「さてと、それじゃぼちぼち帰るでござるか、日も回ってきたでござるし」
とすっと立ち上がりながらいそいそと片付けて。
ふと思ったのか『青春らしいことしよう」と思ったのか
「愛してでござるぜーー!!!!!!」
と誰に向けたかもわからない告白を海にする。
帰ってこないだろうがまぁいいだろうと浜辺を後にした。
ご案内:「浜辺」から持流 童男さんが去りました。
ご案内:「浜辺」にソフィア=リベルタスさんが現れました。
■ソフィア=リベルタス > 「海開きには、まだ早いかな……っと。」
夜も更け、暗い海に少女が一人。
暗闇に黄色い眼光を光らせて、海風を一身に浴びてる。
珍しく白を基調とした、ゆったりとしたレースのついたワンピースを身に着け
自らを『化け物』の形容する少女は、エメラルド色に光る夜空を水面越しに眺めていた。
麦わら帽子を飛ばされない様に深めにかぶり、砂に埋もれそうになるサンダルに気を付けながら
波の寄せる浜辺に身を晒す。
「うん、ここは良い風が吹くね、それに、良い夜だ。」
波の音と、少女の声と呼吸音だけが、静寂の中を揺蕩っていた。
■ソフィア=リベルタス > 「浜辺に来た理由は釣りじゃないのかって? まぁ、別に私も釣りと見回りをしているばかりではないよ。」
いつもの様な、おどけた雰囲気が少女にはなかった。
どこか、寂し気、とでもいうべきなのか。
ここではないどこかを、水面を通して眺めている、
そんな雰囲気が、彼女が漂わせている哀愁から感じとれる。
「いや? 別に故郷が懐かしい、とかではないよ。
あぁいや、別にまったく顧みていない、というわけでもないんだ。
悪い記憶ばかりではない、そのはずだよ。」
ソフィアは多くの年月を、望郷の地で過ごしてきた、この常世学園で過ごした日数など
それに比べたら天と地の差、というものだろう。
だからと言って、かの地に還りたくなった、というわけではない。
ただ、やはりあの世界にも、この世界にも
ソフィアと同じような存在はいないのだ、と確認していたに過ぎない。
ご案内:「浜辺」に閃 天兎さんが現れました。
■ソフィア=リベルタス > 「ま、わかってはいたけどね。
自分の存在を好き勝手にいじれる、そんな存在こそいる方がおかしいんだ。
わかってる、わかってるさ。」
彼女の内にあるのは、寂しさだった。
この、異能、魔術の集まる地でさえも、彼女と等しい、若しくは同族と呼べる存在はいなかったのだ。
別段、仲間が欲しいわけではない、別段、友がいないわけでもない。
ただ、この胸のうちの不安を、分かち合う人が欲しかっただけ。
「望むべくもなし、か。」
砂浜に座り込んだ少女は、しばらくそうやって、静かに揺れる海を眺めている。
海は神の流した涙がたまってできた物だ、というのは、だれの言葉だっただろうか。
泣きたいわけではない、ただ、こんな気分で海を眺めていると、
確かにそうかもしれない、と思う自分がいるだけ。
■閃 天兎 > 「こんばんはソフィア先生
隣、よろしいでしょうか?」
砂浜に座り込むソフィアへとゆっくりと歩みを進める白衣の男が、声の届く範囲から彼女へと控えめに声を掛ける。
今夜はどちらの私にも用事はない。ならば偶には砂浜など面白いかもしれない、と砂浜に顔を出したのだが、そこにあったのは職場を同じくする教師であるソフィアの姿。
彼女らしくもない寂しそうな、静かな姿を見て、つい声をかけてしまう。
「釣りが趣味と聞いていましたが、今日は釣りではないのですか?
それともただの噂だったのでしょうか?」
彼女の隣で歩みを止めて、穏やかとも、無気力とも言われる黒い瞳を向け、優しく語りかけて。
「私で良ければ、お聞きしますよ」