2020/08/31 のログ
ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」に綿津見くらげさんが現れました。
綿津見くらげ > 夕暮れ迫る海際の堤防
一人の少女が沈む夕日を見つめ黄昏る。

彼女の名は綿津見くらげ
この夏を、課題や補講に追われて無為に過ごした学生の一人である。

せめて夏休みの最後に夏らしい気分を味わおうと一人海へとやってきたが、
ただただ虚しさばかりが募るばかりであった。

ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」に葉山翔一さんが現れました。
葉山翔一 > 夏休みも終わると最後の荒稼ぎに海水浴場へ。
そうして目的通りに売るだけ売り気が付けば夕暮れ時。
後は引き上げるだけとトランクケースを引っ張り歩いていれば堤防に人影を見つける。

沈んでいく夕日を眺めているのだろうとは思うが万が一落ちればそれはそれで問題だろうと…。
お節介だと思い溜息を吐いてはルートを変更して堤防を歩き。

「夕日が沈むのを見るのも良いとが思うんだが沈んだら真っ暗になって足元が危ないぞ」

ある程度近づけばそんな事を声をかけていき。

綿津見くらげ > 「大丈夫。
 落ちない、海には。
 浮かぶから。」
そういうと少女は能力を発動、
ふわりと宙に浮いて見せた。
なるほど、これなら足を滑らせ海に落ちることもあるまい。

「………。
 お前、だれ?」
浮かんだまま葉山へと向き直る。
首を傾げて、何者かと葉山に問う。

葉山翔一 > 「浮かぶ…?あー……それは便利な能力だな」

何の事だと思えば浮き上がる少女。
確かにそれなら落ちないなと納得し、同時に便利なものだと感心してしまう。

「俺か?俺は通りすがりの露天商だよ。
葉山って名前だよ。落ちないかちょっと心配になったから声をかけたお節介だよ」

問われればただのお節介だと返して。

綿津見くらげ > 潮風に揺蕩う様に宙を漂う少女。
そのまま沖の方に流されていきそうになる前に、着地。

「物売りか。
 ふふふ。
 何を売ってるんだ?
 あいにく私は、金持ってないけどな。」
興味深そうに、トランクケースにじーっと視線を送る。

葉山翔一 > 浮かぶという普通に出来ない事は魅力的に見える。
どうせなら自分にあんな能力でもあればと考えてしまい。
まさに隣の芝は青く見える状態。

「何をか…?大体なんでもあるぞ。
ジュースに菓子に…スイカは売り切れたな。
後はぬいぐるみに小物が今はあるな。
…水着とかは流石にないからな」

トランクケースに注がれる視線に見るか?とケースを叩いて見せて。

綿津見くらげ > 「……喉乾いた。
 ジュースを貰おう。」
財布を取り出し小銭を数え始め……

「うむ。
 見てやってもいいぞ。」
何故か上から目線でトランクの中を見せろと要求。

葉山翔一 > 「そりゃそうだろ……というかな、暑くないか?
ま、最初なんだ。一本ならタダでいいぞ」

堤防なんて日陰のない場所に何時から居るかは判らないがそれで済んでるなと感心。
そして新しい顧客ゲットのチャンスかとトランクケースを見えないように開けてジュースを取り出し差し出して。

「……何で偉そうなんだ?」

まあいいんだけどとあまり気にせず、何度かトランクケースを叩いてから横倒し。
蓋を開ければ数種類の飲み物とチップス系のお菓子がケース一杯に詰まっているのを見せて。

綿津見くらげ > 「タダ………!!」
甘美なその言葉に露骨に食いつく少女。
ジュースを受け取り、ふたを開けると勢いよくグビグビ。


「何故か?
 自信を持って生きろと言われた。常に。
 ばあちゃんから。」
祖母のありがたい言葉は、
少女に若干間違った方向に受け継がれているのであった。

「………。
 普通だな。
 なんだか。」
トランクケースの中身を覗くも、
そこにはありふれた品ばかり。

「儲かるのか?
 この仕事??」
少女が考える限りでは、
この程度の品が売れたくらいでは大した儲けにもなりそうにない。

葉山翔一 > タダという言葉にはだれもが弱いもの。
露骨に食いついた姿につい笑ってしまい、勢いよく飲む姿を微笑ましく眺めて。

「あー…いい言葉だけどな。
相手はちゃんと選んでやれよ?」

そうじゃないと絡まれるぞと少しの忠告。
自分は大して気にはしないが怒りやすい奴はと…。

「そりゃ普通だぞ。一体どう言うのを期待したんだ?」

見せたのは主におやつになるような物ばかり。
蓋を閉じて数度叩き、もう一度開けば今度はゲームセンターにあるようなぬいぐるみが多々、そして財布や小物入れといったものに中身が変わっていて。

「そこそこ儲かるぞ。何だ、興味があるのか?」

食べ物はある意味固定客を得るためのオマケ。
メインはやばいものであるがここでは見せるつもりはなくてぼかして。

綿津見くらげ > 「そうね。
 白い粉とか。
 銃器とか。」
どう言うものを、と聞かれて答えるのは非合法な品々。
葉山の見た目は、そういう品を扱っていそう……
と、少女は思ったのであった。

「興味は……そんなに無い。」
と、率直に。
少女も金は儲けたいが、
物売りはあんまり向いてそうも無いのだ。

葉山翔一 > 「白い粉は流石に扱ってないが……あんたは銃が欲しいってタイプじゃないだろ?」

投げられた非合法な品々にまるで扱っているかのように返し。
要らないだろうと確認をついしてしまい。

「そうか。まあ、興味がないならしない方がいいな。
失敗して借金を抱えるのが目に見えてる」

興味があるなら多少は教えてもいいかと思ったがないならそれはそれ。
それよりある事に気が付き…。

「名前は何て言うんだ?俺はさっき名乗ったぞ」

綿津見くらげ > 「いらない。
 私は。
 ハジキとか。
 白い粉も。」
別に自分が欲しいというわけではない。
銃なんか持ったところで、使う予定もサラサラ無い。

「うむ。
 商売は、向いてない。多分。」
この性格だ、まず客とコミュニケーションが取れる気がしない。
その上、一番致命的なのが、頭があんまりよくない……!

「名前か?
 くらげ、綿津見くらげ。」
と、奇抜な名前を名乗る。

葉山翔一 > 「だろ?そう言うのを必要ないのに持ってると目を付けられるぞ」

要らないという言葉、それにそれが良いと何度も頷く。
ただ自分は持っているので言葉に説得力は無かったりするのだが。

「多分じゃなくて絶対に向いてないな。
客に売り込みできないだろ」

少し話して判ったのが話すのが苦手だろうという事。
口が上手い必要があるとは言わないがある程度話せないと出来ない仕事なので。

「変わった名前だな。なんていうか名前は何かを表すって奴か?
で……欲しいものはないのか?」

奇妙な名前だと思うが少女を表すには似合う名前だと思い。
欲しい物がないかと確認してトランクを閉じようとする。

綿津見くらげ > 「………。
 葉山は、もってるに違いない。
 そのトランクの裏に、かくしてありそう。」
訝し気に、ありふれた品が詰まったトランクをじろーっと見つめるのであった。

「ふっ……。
 できるわけない。
 私が、売り込みなぞ。」
と、謎の自信を滲ませて答える。

「……。
 ジュースおかわり。」
ふと少女の手元を見れば、一瞬でカラになっているペットボトル。
どれだけ喉が渇いていたんだ。

葉山翔一 > 「どうだろうな?知りたいならタダじゃないぞ?」

実際にトランクには入っているが裏ではない。
どうだろうなと揶揄うように見れば蓋を閉じてしまう。

「だろうな、それは見ればわかるって」

物を売るどころか商品にされるんじゃないか?
上から下まで少女を見てはそんな酷い感想をもって。

「次は金取るぞ。同じので良いなら200円だ」

同じペットボトルをトランクから取り出して見せて。

綿津見くらげ > 「ふふふ。」
この感じ、これは何か怪しい品を扱っていそうだ。
金を払ってまでそれを知ろうとはしないが。

「……高い。
 まぁいいや。」
財布から小銭を取り出して手渡す。
2本で200円と考えればお得ではある。

「貰おう。」
何らかの能力だろうか、
ペットボトルは葉山の手を勝手に離れて、少女の手の内へ。

葉山翔一 > こいつは好奇心で何時か何かをやらかす。
そう思える笑みを見せる少女を見れば肩を竦めて。

「場所が場所だ、この辺は販売機もないから良心的だぞ?」

もう閉まりそうな海の家で買えば同じ値段でもっと小さい物。
それを思えばお買い得で売っているという自負がある。
手渡された代金を受け取れば毎度ありと手渡そうとするが。

「本当に便利だな…それ」

手渡さずに勝手に少女へと向かっていくペットボトルを見ると本当に便利だと見て。

綿津見くらげ > 「……これはさっきと違う能力。」
ペットボトルを手に取り、ふたを開けてぐいっと。

「浮かぶ能力は、私しか浮かない。
 これは水を操る力。
 中の液体ごと、こちらに引き寄せた。」
そう説明しながら、ペットボトルを逆さにする。
わずかに残ったジュース(恐ろしい勢いで飲み干された。)が、
こぼれてぶちまけられた……かと思えば、
それは小さな水球となり、
ふわふわと宙に浮かんで少女のそばに浮かび始めた。

葉山翔一 > 「そうなのか?てっきり物を持ち上げる能力で自分を持ち上げて浮いてると思ってたんだが?」

つまりは二つ持ちかと聞き、簡単に暴露していいのかと。

「浮かぶのと水を操るか……便利なもんだな」

どれだけの勢いで飲むのだというほどに減ったジュース。
僅かに残るのを逆さにすれば零れるものだが…能力を聞き、目の前で水球となり浮かぶのを見ると疑ってはいないが簡単に見せるものだと呆れ。

「なんというか便利で羨ましく思うな、どっちも。
で……初めて会った俺にそんなに簡単に教えてもいいのか?」

綿津見くらげ > ふわふわと浮かんだ水球を眼前に浮かせると、
ぱくっと一口に飲み干した。

「便利、なのだろうか?
 あまり思いつかない。
 使い道。」
最近目覚めたばかりのこの能力。
使い方次第では応用の利きそうな力だ。
しかし少女はまだ、その力をうまく使いこなせていない。
……最も、その力を活かせる場面にも遭遇してはいないのだが。

「いーの。
 減るもんじゃなし。」
能力を他者に知られるリスクも、
まだ少女は知らないのだ。

葉山翔一 > 「俺は便利だと思うけどな。
菜に顔を溢した時や雨の時に役立ちそうじゃないか?」

もっとも自分が浮かぶ使い道もその程度ではあるが…。
少なくともじぶんの能力よりは日常で役に立つだろうとは思い。

「減りはしないが……なんて言っていいか……。
アレだ…襲われた時とかに能力を知られてると大変な事になるぞ?」

能力は知られないからこそ切り札となるが知られれば対策が出来る。
悪い考えのに知られたら大変だぞと少しだけ脅して。

ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」に綿津見くらげさんが現れました。
綿津見くらげ > 「あー。
 確かに。
 濡れなくて済む、雨の日。」
ぽん、と手を叩きなるほどと。
そう言われてみると、案外悪くない能力かも。

「……襲われ……?
 んー。
 そんなこと、あるだろか?」
浮遊能力しかもっていなかった頃は、
目立たずひっそり生きてきた。
争いごとにも無縁で、平和に暮らしてきたため、
いまいちピンと来ていない様だが……

葉山翔一 > 「だろ?そう言う意味じゃ羨ましいもんだぞ」

何しろ傘が必要ないのは大きい。
アレはあれで結構な荷物なので自分にとっては凄く便利と思える訳。

「そりゃあるだろ。そんなこと言ってるとお持ち帰りするぞ?」

少々変わってはいるが見た目は可愛いと言える少女。
危機感が足りな過ぎるだとと呆れ、冗談交じりにそんな事を告げて。

綿津見くらげ > ふと、巨大な波が打ち寄せ、二人に飛沫を浴びせかける。
とっさに能力を使う少女。
襲い掛かる飛沫は、二人を綺麗に避けていった。

「ふむ。
 悪くない。かも。」
初めて役にたった自分の能力。
静かに頷いて実感を噛み占める。

「葉山は、なんかないのか?
 能力。」
この島に住んでいるのだ、
なにか面白い力の一つや二つ持っているだろう、
と期待を込めて。

「えー。
 悪いぞ、趣味が。」
持ち帰り、などと言う葉山に言葉を返す。
自分に手を出す者はよっぽどの物好きだろう、という自覚はある。

葉山翔一 > 「やっぱり便利すぎるだろ……」

今まで平穏だったのがある意味奇跡だった堤防。
突然な波に舞う波飛沫。
普通ならばびしょぬれになる所だが少女の能力のお陰で濡れる事はなく。

やっぱり便利すぎだと羨ましそうに見てしまい。

「俺か?俺のは怪我の治りが早いだけだ」

もう一つあるのだがそれが隠して面白みがないだろ?と肩を竦めて見せて。

「そうでもないと思うんだが?くらげはちと変わっちゃいるが可愛い分類だしな」

持ち帰る価値はあるぞとどこまで本気か判らない口調で。

綿津見くらげ > 「丈夫な体。
 羨ましい。
 私には。」
犬にかまれた程度で春からずっと入院していた少女には、
充分羨ましい能力であった。

「まぁな。
 美少女。
 ガワは。」
自分で自信満々に美少女とか言ってのける少女。
そういうところやぞ。
確かに、見た目はまぁそれなりに美麗な部類ではあるが。

葉山翔一 > 「その代わり痛いのは痛いんだぞ?
早く治る分……治る時も痛いんだよな……」

当然それなりなデメリットもあり。
傷が治る時に急激に直っていくために痛みがあると顔をゆがめて。

「美少女なら十分だろ?男が持ち帰りたいで大体見るのはそこが一番。
二番三番はそれぞれだ」

美少女ってだけで充分理由だと笑って見せて。
そんな訳でと……簡単に逃げれるような動きでかるーく手を伸ばして。

綿津見くらげ > 「それは羨ましくない。
 嫌い、痛いのは。」
一瞬で掌返し。

「………。
 悪趣味な生き物だ。
 男は。」
ふわりと浮かんで距離をとる少女。
伸ばされた葉山の手は、空しく宙を切る。

「ま、悪い気はしない。
 もうちょっと知り合ってからな。
 互いに。」

葉山翔一 > 「だろ?だからな、水を操るに比べると特がない訳だ」

その能力がいいだろう?と笑って見せて。

「悪趣味と言われた事は無いな、今の所はな」

変態とある少女にやたらと言われる事をふと思い出すと頬が引きつったりはして。
そして手の届く範囲から逃げられても残念という色はなく。

「そうそう、自分は大事にしないとな。
初めて会った奴の誘いに乗ってたら頭に拳骨だったぞ」

悪い気はしないという言葉に笑みを見せてはそう告げ。
知り合ったらいいのかという突っ込みはせず。

「さてっと…お節介だけのつもりが話し込んだな。
俺はそろそろ引き上げるがどうする?帰るなら途中まで送るぞ?
勿論送り狼はなしだ」

そう言えばトランクを起こしてどうすると問いかけて。

綿津見くらげ > 「悪くないだろう。
 送るがよい。
 そのあたりまで。」
なんだか偉そうな態度のまま、
葉山に連れ添われて街の方まで。

結局この夏は特に何もなく終わりを告げたが、
しかし明日からはようやく学校生活が始まる。
果たしてそこに、何が待ち受けるのだろうか……。

葉山翔一 > 「……本当に持ち帰るぞ?
そんじゃ、ここでいいって所までな?」

最後も偉そうな少女を連れ添って街の方へと歩き出し。
そうしてある程度の場所で別れる事となれば歓楽街の自宅へと戻る事に。
明日からは正式な生徒として学園に通う日々となって。

ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」から綿津見くらげさんが去りました。
ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」から葉山翔一さんが去りました。