2020/09/08 のログ
■焔誼迦具楽 >
しばらく待つと、開発室からのテスト用項目が返ってくる。
上から下まで眺めて、眺めて――長い。
「あれもこれも――仕事だからやるけどさあ」
眉をしかめながら、項目が多すぎると文句だけは返しておく。
まあやれる仕事があれば回してくれと言ったのは迦具楽なのだが。
この模擬練習用ドローンとプログラムの商品化には、まだまだ時間がかかりそうだ。
「まあ少しでもそれらしく飛べるだけ、ありがたいけど」
台車から降りながら、操作パネルに表示される日付を確認した。
「あと一ヶ月かあ。
今回の会場は、ここだっけ」
すっかり、練習場所として馴染んだ浜辺を眺める。
――エアースイム・スカイファイト秋季大会。
年二回の世界大会開催が、目前に迫っているのだ。
前回、春大会では痛い目に遭わされたものだが。
ホームの会場での開催となれば、より気合も入るというモノ。
テストプレイヤーとしての仕事もいいが、そろそろ詰めていかなければならない。
「よし、そのためにも早いところ開発進めてもらわないとね。
他のヒトと違って――練習相手もいないんだし」
エアースイムは多人数競技だ。
一人で出来るトレーニングには、限界がある。
操作パネルを弄って、開発室から来た項目を放り込む。
一度に出来るテストは、可能な限り盛り込んでいこう。
「――さて、二回戦目やりますか!」
ぐっと大きく背伸びをして、再びカウントダウンが始まった。
ご案内:「浜辺」から焔誼迦具楽さんが去りました。
ご案内:「浜辺」に火光雷鳥さんが現れました。
■火光雷鳥 > 放課後、日雇いのバイトも終わり、地理把握の為の日課の散策がてら、浜辺があるというので少年はそこへと立ち寄ってみる事にした。
「おーー……いや、結構普通っぽい…。」
時刻が夜近いからハッキリと景色が見える訳ではないが、常世島特有の何か、というものがある訳でもない。
聞いた話では、海底遺跡とやらがあるらしいが…ただの一般男子学生がそんな所に行く機会は無いだろう。
「はーー…けど、思ったよりバイトは普通のばかりで正直ありがたいなぁ」
日雇いのバイトなので、肉体労働とかそういうのが多いが体も少しずつ慣れてきた。
ぶっ飛んだアルバイトも(今の所は)紹介されていないし、そういう意味では順風満帆だ。
「…あとは、学業とかかぁ…。」
項垂れる。そっちはどうにもこうにも上手くいかない。普通の科目なら本土の延長線上で何とかなるけど。
「…でも、発火能力ってほんとありふれてるんだなぁ。例題にも出てきたし」
基礎的な異能の制御やらなにやらの説明で、例題として発火能力者がクローズアップされていた。
わりとシンプルでわかり易く、同系統の能力者が比較的多いから、という事らしい。まぁそうだよなって。
よっこいしょ、と浜辺に腰を下ろして海を眺めつつ寛ごう。地味に歩き詰めだったし。
ご案内:「浜辺」に雨見風菜さんが現れました。
■雨見風菜 > ざばざばと、結構速い速度で泳いでいた風菜。
一通り泳いで満足したのか、浜辺に上がってきて。
「あら、こんにちわ……こんばんわ?」
同年代らしい少年を見かけて挨拶する。
豊満な乳房は布地の多いビキニで覆われて、水滴が滴っている。
ビキニでありながら清楚そうな見た目だ。
■火光雷鳥 > 「――…はい?」
ぼけーっと黄昏ながら海の方を眺めていたが、声を掛けられてそちらに間抜けな声で返事を返しつつ顔を向ければ。
―――おっぱい!!!…あ、いや失礼取り乱しました。いや、それよりも今、夜間なんだけどこんな時間に泳いでいたのかこの人?
「ど、どうもこんばんわ?……あの、こんな時間に泳いでたんすか?」
思わずそう尋ねてしまうのも無理は無いだろう。少なくとも夜間に一人で海で泳いでいる人を自分は初めて見た。
しかし、赤いビキニとはまた露出が少ないのに――おっぱい!!!…違う、そうじゃない。
ともあれ、びみょーに目線を明後日の方角に逸らしておく。ガン見駄目、絶対!!
■雨見風菜 > 彼のところに歩いてきて、隣に座る。
まだ身体は拭かない。
「ええ、ちょっと夢中になりすぎちゃったみたいで」
失敗失敗、と言わんばかりの笑顔で。
そして、相手が頑張っておっぱいから目をそらそうとしているのを理解して。
「あら、やっぱりおっぱいが気になっちゃいます?」
くすくすと笑いながら。
なにげなく、を装って腕を胸の下に入れて軽く持ち上げるように。
■火光雷鳥 > 何かいきなり現れた水着美女が隣に座ってくるんだけど、これどうすればいいの?
取り合えず、オパーイをガン見する度胸は無いチキン…いやひよこハートなので目線は逸らしたままである。
「夢中すか…泳ぐの好きなんですね。まーでも、見通しも悪くなるし、気をつけた方がいいですよ」
よーし、落ち着け雷鳥。こういう時は変に意識したら逆効果だ。まずは素数を…いや素数わかんないよ俺!
そして、美女に看破されていた模様――しにたい。
おそるおそーる、そちらに目線をちらり…丁度、水着美女が腕を胸の下に入れて軽く持ち上げるように強調する光景が目に飛び込んできた訳で――
■火光雷鳥 > 「ぶほぁっ!?」
■火光雷鳥 > ――鼻血を出して倒れた。少年にはレベルが高かったらしい。
■雨見風菜 > 「ええ、気をつけます」
今日はうっかりしていた。
まだ泳ぎたいな、と思って泳いでいたらすっかりこんな時間なのだ。
ここは流石に反省すべき点ではある。
「……あらー」
ちょっとやりすぎてしまったようだ。
鼻血を出して倒れるとは。
流石にこのまま放置するのも忍びないな、と思い、介抱することにした。
まずは魔力を集中させて『液体収納』で身体の水気を取って。
続いて、魔力をそのままに『物体収納』を使って水着からワンピースに一瞬のうちに着替える。
そして、同じく『物体収納』していたティッシュを丸め、彼の頭を膝枕する形で持ち上げて、鼻に詰めてあげる。
■火光雷鳥 > 「――――はっ!?」
ちょっと意識が飛んでいたようだ。赤い目を見開くようにして意識が戻る。
――なんかちょっとクラクラするが多分血を流したせいだろう。血は血でも鼻血だが。
あと、このまま放置されていたら殺人現場みたいな事になっていたので、色々な意味で助かったかもしれない。
「――って……あれ?」
見上げた視線の先に水着美女――否、ワンピース美女。あれ?何時の間に着替えたんだこの人?
と、いうより何で俺は膝枕されてんの?…膝枕――…膝枕ぁ!?
「なんっ…!?……おぉう…。」
鼻血が予想以上にドバッたらしく、慌てて起き上がろうとて貧血に似た状態でダウン。
今更だけど、何か鼻に詰まってるなこれ…あ、ティッシュか…。
「……いや、その、えーー……大変お見苦しい所を…。」
直視できないのか、目線を逸らしつつめっちゃ気まずそうにお礼というか謝罪を。
■雨見風菜 > 「あら、気付かれましたか」
序でに言えば、水気もまったくない。
タオルで拭けば、多少の水気は残っているだろうそれは、今の風菜なら『秘密です』と答えるだろう。
「っとと、無理しちゃだめですよ」
起き上がろうとして再度ダウンした彼を宥める。
「いえいえ、流石にあのまま、と言うには目覚めが悪いものですから」
まさかここまで純朴とは思わなかった、とは口には出さないが苦笑して。
目線をそらすのは、そりゃあそのまま見上げればおっぱいだから仕方あるまいが。
■火光雷鳥 > (――あれ?何でさっきまで泳いでずぶ濡れだったのに、もう髪の毛まで乾いてるんだ?この人)
流石に、このまま見上げるとおっぱい!!が俺の視界にダイレクトアタックしてくるので、目線はやや逸らしつつ。
どうやら予想以上に鼻血が盛大に出たらしく、滅茶苦茶気恥ずかしいが、素直にそのままもう少し横になっていよう。
――考えたら、本土で普通に生活してた時は、こういうハプニングとは無縁だったなぁ、とか思いつつ。
「…あーー…いや、まぁ。そのまま放置されてたら事件的な意味で風紀とかに通報されそうだったんで、助かりました…。」
何か男が浜辺に倒れていて、しかも顔面が血だらけとか事件性しかないだろう。
そんな事で風紀のお世話になるとか、色々な意味で死にたくなるので助かった。
「…と、いうか俺そこまで長くダウンしてました?何かそちら、もう着替えてるし髪の毛とかも乾いてるぽいんですけど」
周囲が既に暗いので、どのくらいの時間経過したのかがよく分からない。実際は数分も経過していないが。
■雨見風菜 > 「そして一緒に居た私が容疑者として疑われるかも知れませんし」
まあ、原因であることは確かではあるが。
そんなくだらないことで警察沙汰、もとい風紀沙汰にはお互いなりたくない。
「いいえ、少しの間だけですよ。
着替えや乾燥については……内緒です」
人差し指を立てて唇に付ける仕草も、彼がこちらを向いていないので見えていないだろう。