2021/02/08 のログ
ご案内:「浜辺」に杉本久遠さんが現れました。
ご案内:「浜辺」から杉本久遠さんが去りました。
ご案内:「浜辺」に杉本久遠さんが現れました。
■杉本久遠 >
真冬、というには盛りを過ぎたとはいえ、寒い事には変わりない。
テントの設営をしていても、じわりと掻いた汗が冷えると体が震える。
何棟かのテントを立て終えた久遠も、少し冷えた身体を温めるよう熱いお茶の缶を握っていた。
「だはー、やっと一段落かー」
解説実況席、選手控室、運営委員本部、応急施設と用意する事が出来た。
これで一先ず、会場の形は作れただろう。
■杉本久遠 >
とはいえ、これから観客席に、観戦用モニターの設置も必要だ。
その後は、フィールドやレンタル品の搬入もある。
開催には間に合うが、スケジュールに余裕があるわけではない。
「やっぱり人手が足りんなぁ。
まあ何とかなってるうちは問題ないんだが」
むしろ、何とかしてしまっているのが問題なのかもしれないが。
お金も人も足りないのだから仕方ない。
この大会も、参加費すら取っていないのだから当然赤字なのだ。
■杉本久遠 >
それでも、支援してくれるスポンサーが居るのには理由がある。
当然スポンサーたちも、エアースイムの認知度が上がって欲しいのだ。
だからこそ、間口の広いアマチュア大会として、こういった催しをするわけだ。
「一人でも二人でも、興味を持ってくれれば御の字だしな、うむ」
お茶を飲むと、体の中からじわじわと熱が広がる。
久遠は休憩を取らせてもらっているが、まだ設営は続いている。
白い息を吐きながら、堤防の上から海岸をぼんやりと見下ろした。