2021/05/03 のログ
雨見風菜 > まだまだ夏の陽気は遠い。
それでも風菜は、泳ぎたいと思ったから泳いでいる。
エアースイムではなく水泳を。

「~♫」

エアースイムほど自由自在、とは行かないが泳ぐことを満喫している。
それこそ、エアースイムよりも生き生きとした表情を見せている。
エアースイムはそれこそ自身の経験がうまく噛み合い、何の抵抗もなく自在に動ける。
だが、水泳は水圧が身体にかかる。
その感触が、抵抗が、心地良い。

雨見風菜 > そうして暫く泳いだ後、浜辺に上がる。
浜辺にはあまり人はいない。
そして、風菜の荷物もない。

「ごっはんーごっはんー」

『物体収納』していたレジャーシートを敷き、弁当箱と水筒を出す。
雨見風菜の得意魔術だ。
この魔術は収納している間の時間が止まるため、弁当は作りたてほやほやの状態で食べられる。
そしてその下位互換のような魔術、『液体収納』で身体を滴る水はレジャーシートに座る前に回収されている。

「~♪」

そのまま、海を眺めながら自分の弁当に舌鼓。

雨見風菜 > 昼食を食べた後は、軽く腹ごなしの運動をしてからまた入水。
泳ぐ風菜は豊満な胸なのに結構速く、水泳部から勧誘を受けるほど。
だが風菜は水泳部には所属しない、なぜなら自分がそういったグループにとってトラブルの塊だと知っている。

「まあ、水泳選手になって全国大会を目指す、のもいいかもしれませんが」

それでも、自分の趣味は一般的にはよろしくないものだ。
この島に来る直前、地元で権力者と『遊んだ』時に死なせかけてしまった。
今ではソレを知るのは風菜と揉み消しに奔走した権力者とその手の者たちだけだ。
両親は察してるかもしれないが、何も聞いてこないので細かくは知らないはず。

雨見風菜 > 「……うん、ないですね」

万が一、誰かに調べられてソレが公表されれば終わりだ。
所属にも迷惑をかけることは間違いないだろう。
そうでなくても、いろいろな相手と『遊んで』いるのだ。
完全にスキャンダルの塊である。
自分だけが迷惑を被るのは仕方ないが、相手に迷惑をかけることにはならないようにしたい。
誘ったのは自分だから責任は自分が取る、というのが風菜の趣味へのスタンスである。

とはいえ、今や地元の権力者のスキャンダルを調べるものはもう居ない。
風菜は知らないが、その相手は病死してしまったからだ。
其処まで血道を上げてスキャンダルを調べる必要がない人物で終わったのだった。
とはいえ関係者は隠蔽に関わったことで未だ警戒しては居るが。

雨見風菜 > 「……うん、黒歴史を思い返すのはやめましょう」

そう言って、気を取り直して泳ぎだす。

なお、帰省している以上その情報を知っているはずの友人は。
そもそも風菜とその権力者が仲が良かったことまでは知っているから、
当然死亡したという話も聞いているはずだと思っているので教えていないのであった。

嗚呼、すれ違い。

雨見風菜 > そうして、日が暮れるまで泳ぎを満喫するのであった。
ご案内:「浜辺」から雨見風菜さんが去りました。