2021/05/20 のログ
ご案内:「浜辺」にシャンティさんが現れました。
シャンティ > 「……………」

女は、ただぼんやりと海を見つめていた。いや、正確にはただそちらの方に目を向けているだけだった。

「あぁ……時が、経つのは……早い、わ、ねぇ……あの頃が、はるか、昔の……よう、だ、わぁ……」

気怠そうに、言葉が紡がれる。その答えるものは、潮騒だけ。
ざざん……ざざん……と、静かに寄せては返している。

「……静か、ねぇ……何処も、此処も……はぁ……」

ため息のような吐息を付き、女は砂浜に横になる

シャンティ > 「……とは、いえ……今から……も、ねぇ……? ふしだら、な……感じ、よねぇ……」

ぽつり、と手にした本をさすりながら言葉を漏らす。

「休学も、して……団も……無くなって……ああ、ああ……本当に、半端……半端な、私に……できることは、なに、かしら……ねぇ……」

視線の先には穏やかな空が、ただそこに在るだけ。

「大きな、花火……でも、小さな……花火、でも……なにか、火種……ない、かしら、ねぇ……」

シャンティ > 「なにか……そう……なに、か……楽しい、こと……ない、か、しらぁ……」

虚ろな瞳の、虚ろな声が、虚ろに響く

「エア―スイムは……そう、よかった、わ……よ、ねぇ……また、どこか、で……みたい、もの、だ、わぁ……そういえ、ば……彼、どうし、て……いる、か、しら……ねぇ……」

ころり、と横に小さく転がる。砂が身体にまとわりつくがさして気にした風ではない。

「あっち、の……彼、は……そう……今日は、大人しい、の……ねぇ……砂糖、とりす、ぎない、と……いい、けれ、どぉ……ふふ。中年、太り、とか……したり、して……?」

どこか遠くを見るようにして、くすくすと笑う。