2021/12/03 のログ
ご案内:「浜辺」に朝宮 小春さんが現れました。
ご案内:「浜辺」に東山 正治さんが現れました。
朝宮 小春 > ざっざっざっざ………。

冬はリベンジの季節である。

朝宮 小春 > 今回は浜辺に来ました。
ここなら落下して死ぬことはありません。

代えのメガネをきっちりつけて、いつもどおりのスーツに上着を一つ。
仕事終わりのそのままに浜辺にやってきて、釣り竿をがっちり抱える女教師が一人。

「今日は釣り日和ですね、寒いですけど。」

やる気だけは(ひどい目にあったにも関わらず)いつでもMAX。
生物教師、朝宮小春。

明るい茶色の髪を軽くまとめて、ぽやんとした雰囲気が特徴のメガネ教師。
先日生徒に煽られて釣りに挑んで、溺死直前でなんとか回避をしたのだが。

東山 正治 >  
そんな朝宮教師の散歩後ろを歩く気だるそうな中年教師。
気を使って煙草は無し。釣り人キャップを被ったまま、クーラーボックスまで担いでいる。

「朝宮ちゃんさァ……寒くないワケ?」

引き攣った笑みを浮かべて、男は尋ねる。
そう、時は冬。海辺は馬鹿みたいに寒い。
服の下には張るタイプのカイロがあるけど、それでもバカ寒い。
波が連れてくるような寒風は、容赦なく中年肌に突き刺さる。

「リベンジかなんか知らないけどさァ……温かくなってからで良くない?」

荷物持ちは男の仕事。
とりあえず抱えた竿を組み立てながら適当にクーラーボックスを置いてどかっと上に座る。
その隣にはぽいっ、と投げた折り畳み式の椅子。
投げるだけで広がって椅子になる、キャンプ用品だ。

「ハイ、お隣どうぞ?おじさんが見とくからさ。海にだけは落ちないでくれよ?」

釣竿を組み立てながら、くつくつと笑う。

朝宮 小春 > 「そうです? そりゃまあ寒いか寒くないかと言われると寒いですけど……
 ほら、フィールドワークとか随分やってたんで、こういうのは得意なんです。」

明るく振り向いて、にひ、と笑う教師。
誰とでも別け隔てなく会話をするタイプである。

先日の釣りの失敗を口にして、反応してくれた人をサポートに連れてきたのだけれど。
一人だと死ぬし。


「……いーえ、いえ。 生徒は11月にこれくらいの大きさの魚を釣り上げてるんです。
 せめて同じくらいのサイズには達しておきたいんですよね。
 生物教師なのに、生き物捕まえるの下手なんですかー? とか言われたら引き下がるわけにはいきませんし。」

むん、とやる気だけは変わらぬ炎。
やる気のままに胸を張って、釣り竿を受け取りつつ。

「……だ、大丈夫。多分大丈夫です。
 何か改善点があったら教えて下さいね?」


そんなことを言いながら、正にへっぴり腰からの貧弱スイング。
ひろろろ、っと仕掛けはとんでいって、割と近くに着水。

東山 正治 >  
「得意、ねぇ……行った先々で死にかけてんなら世話ねぇけどな」

なんて適当言えば肩を竦める。
学者肌の生物教師。フィールドワークをするのもよく分かる。
研究者って奴は、如何にもこういうのに熱心らしい。
ただ、なんというか。これは東山の所感だ。
如何にもこの小春教師。妙に"鈍臭く"感じる。
放っておくとマジで海でおぼれかねないので、たまたま手が空いてたので致し方なく、だ。
まぁ、彼女は"化け物"とは違うし、少しくらい他の教師よりは気兼ねない。
これ位は、お安い御用と言う訳だ。

「立派に対抗すんのはいいけどさァ、それ朝宮ちゃんに持ち上げれる?」

精々海に引っ張られるのがオチだ。
ひょい、と何処と無く手慣れた感じでスイング。
沖の方へと着水する。ぽちょん。

「まぁ、とりあえず腰は引かない方がいいんじゃない?」

見事なへっぴり腰だ。
さて、釣りってのは我慢大会みたいなものだ。
ゆるりと水平線を眺めながら、自分のウキを見ていると……。

東山 正治 > [3d6→2+2+6=10]
東山 正治 > <小さい キラキラとした 冒涜的何か>
東山 正治 >  
…が、一瞬顔を出した瞬間思い切り釣り糸を切った。

「おっと、いけねェ。地球に引っ掛かったか」

思い切りハサミでぶった切ったけど、もうハサミをポケットにしまったからセーフ。
からからと笑ってごまかしながら、糸を張りなおす。

「で、朝宮ちゃんの方はどーよ?」

朝宮 小春 > 「……あ、あれは不幸な事故ですし。
 まさかあんなに大きな物が釣れるなんて…‥…。」

ぶつぶつと唇を尖らせる。
彼女は基本的には熱心な研究者である。
むしろ、そちらのほうが素だと言ってもいい。
何時間でも山を歩いて、疲れ切って倒れるタイプ。


「大丈夫です、こう見えて、力はありますから、ねっ!」

何の根拠も無い自信。
実際は貧弱ではあるが、そのために、地面に立てられるように竿の端には滑り止め。
なんとかなるといえばなりそうではあるが………。

朝宮 小春 > [3d6→1+2+5=8]
朝宮 小春 > [1d10→10=10]
朝宮 小春 > 「ん、これは軽いから釣れそうですね?」

よいしょ、っとリールをくるくると回して思いっきり引っ張ろうとする。
なんだか暴れているようだけれど、釣りはそういうものだ。

「よーっし、これなら釣れそうです!」

朝宮 小春 > \ 迫りくる確実な死 /
朝宮 小春 > (小さい キラキラした 10万ボルトを放つ準備万端のデンキウナギ)
東山 正治 >  
「おっと手が」

\ちょきんっ/

東山 正治 >  
何たることか!巻き上がるリール、容赦なくハサミが隣の釣り糸を切った!
なんか水面に明かりが危ない明かりが見えたから反射で切った。しょうがない。手が滑ったんだから。

「ああ、悪い悪い朝宮ちゃん。手が滑ったわ。いやぁ~、簡単に釣れると面白くないし?」

半笑い。

朝宮 小春 > / 死は去った \


「あーーーーっ!?」

寒空に響く悲鳴。

「ちょっと、駄目じゃないですか。 もうちょっとで釣れそうだったんですよー?」

ぷう、と頬を膨らませながら糸だけを引き上げる女教師。
それでも、本気で激怒はしないのが彼女の彼女たる所以。

もう、とぷんすこしながら今度は自分で仕掛けをつけていく。
不器用に見えて、こういう手先の作業は割と得意である。

東山 正治 >  
「やー、知ってるでしょ朝宮ちゃん。俺が意地悪な事。有名でしょ?」

少なくとも東山と言う男がどういう人間か知っていれば
この場に連れてくるのが不釣り合いだ。
嫌味で、意地の悪い男。いけ好かない悪漢。
わざとらしく両手を広げ、肩を竦めて見せる辺り反省などしていない。

「所で朝宮ちゃんはさ、最近どう?教師として。調子はいい?」

さて、張り終えた糸を構えスイング。
同じように奥の沖へとぽちゃん、と落ちて。

東山 正治 > [3d6→3+4+5=12]
東山 正治 > [1d10→10=10]
東山 正治 > <ちゅうくらいの ぬめぬめとした デンキウナギ>
東山 正治 >  
「お」

ウキが揺れる。それなりの手ごたえ。
コイツは手ごろな相手だ。思い切りリールを回し、竿をしならせ、思い切り釣竿を引っ張り上げた。

「悪いな、朝宮ちゃん。いちぬ─────」

\バチィ!!/

東山 正治 >  
閃光が二人を包む。
まぶしさと共に文字通り、痺れる痛みが全身に走った。
コイツさっきよりでけぇデンキウナギじゃねぇか!!
10万ボルトうつって何???常世のウナギどうなってんだ???

「いってぇ!?テメェふざけんなよ!?」

衝撃にのけぞりながら釣竿ごと海にぶん投げた。
これほど声を荒げるのは脅迫する時位だ。どぼん。釣竿と共にデンキウナギは海に還った。

「ったく、ふざけやがって……朝宮ちゃん、大丈夫?」

朝宮 小春 > 「あきゃああぁああぁあっ!」

閃光に打たれて何か新しい能力に目覚めるとか、よくあるよなあ、なんてスローモーションの世界の中、ぼんやりと与太が浮かぶ。
まあ、回避なんぞできずに悲鳴を上げながらぶっ倒れるんですけどね。

電気のせいか、釣り竿を握ったまま倒れ伏せて。

大丈夫かという返事を待つまでもなく、釣り竿にかかっていたものが宙を舞う。

朝宮 小春 > [3d6→2+3+5=10]
朝宮 小春 > [1d10→1=1]
朝宮 小春 > (小さいギラギラしたアジが、ぺふん、と彼女の顔の上に落ちた。)
朝宮 小春 > 「………ぁ、あぅ、ぅうあ、なに、なんです? 何があったんです…?」

電気ショックに頭をやられたのか、ふらふらしながら身体を起こせば、ぴちぴちと隣で跳ねるアジ。

「………………。………。」

「……釣れました!」

ダメージはありありとあるのにも関わらず、釣れました、と笑顔を見せる教師。
タフになったわけでもないけれど、この学園でしばらく教職を続けている所以をちょっぴり見せていく。

東山 正治 >  
「って、気絶してるし……」

そりゃまぁ黒焦げになるレベルの電気ショックだししょうがない。
多少自分が場慣れしてるだけだ。やれやれ、と焦げた頬を強引に指で拭った。

「おはよう朝宮ちゃん。そりゃ、良かったねェ
 ま、アジの割にはちっちぇェけどな」

まぁ、何であれ喜んでるならそれでよし。
それでも水を差すのは忘れない。水辺だけに。
とりあえず顔のアジを取ってあげるついでに、ずれた眼鏡を軽く直してあげた。
ぺい、とアジをクーラーボックスにIN。流石に海にリリースするほど意地悪くはない。

「ま、見ないうちにタフになったじゃない。
 どうよ。常世学園にはなれたってことかい?」

適当に釣り針に、餌をくっつけている最中だ。

朝宮 小春 > 「……うぐ。」

小さい、と言われれば、唇を尖らせる。
まあ、小さいと言えば小さい。それに、なぜかライフを削っていた気がする。

「…………教師としては、そうですね。
 少しずつ分かってきた気はしていますけど、そう思うと新しいわからないことがあって。
 3歩進んで3歩下がってる気はしますね。」

あはは、と苦笑まじりに笑いながら、メガネを直されて、ふふー、と笑う。
ありがとうございます、と口にしながら、よっこいしょ、と身体を起こして。

「……そうですねー、タフにはなったかもしれないです。
 どっちかというと、気持ち?

 何が起こってもまあ、仕方ないなって思えるというか。」

お尻から倒れたから、ぱんぱん、と自分のお尻を叩いて。


「………ところで、東山先生は大丈夫だったんです?
 私はちょっと外れたみたいだったので、少しの感電で済んだんですけど。」

東山 正治 >  
「俺は朝宮ちゃんと違って、荒事には多少慣れてんの」

だからこの程度平気だ。
拷問の耐性は、"一通り付けた"。
公安の後ろ暗い話をするほど、野暮じゃない。
それ位の空気は読む男だ。予備の竿を持っといてよかった。
こっちにも餌を付けておこう。

「ま、いいんじゃない?動かないよりはよっぽどマシさ。
 停滞するよりも、動いてた方が人間生き生きすんのはさ。朝宮ちゃんが身を以て知ってるんじゃない?」

その言葉だけで、教師としては十分やっていけていると安心する。
くっ、と苦笑いを浮かべれば、釣り糸を海へと投げた。

「で、他の教師とは仲良くなれたかい?
 俺は職員室の空気がキモすぎてあんまりいかねーけどさ。朝宮ちゃんはどう?」

あんな"化け物の巣窟"、いるだけで息が詰まりそうだ。
水平線を眺めたまま、東山は尋ねる。
ちょっと釣れるまでは時間が掛かりそうだ。ひがしやまは ちからを ためている。

朝宮 小春 > 「そりゃあ………、まあ、確かに荒事はどうにもなりませんけど。」

姉さんなら、荒事でもなんとかしてしまうんだろうな、なんて思いながら、唇を少しだけ尖らせる。
荒事への対処法は、無い。
目の前で起こっても耐えられるようにはなったが、その刃が自分に向いたら、その時は諦める。

自分を守る力すら無いままにこの島に留まるのは、やはり彼女もただの人からは少しだけ外れている。


「それはもちろん。
 この島に来て、ぐるぐる同じところを回っているような気もしますけど。
 それでも、………生き生きはしていますよ。」

「あはは、他の教師の方ですか。
 まだまだ、生徒の顔を覚えたりに精一杯ですね。
 でも、別に気にはしませんよ?」

相手のことがわからないからこそ、誰にでも別け隔ては無い。
一般人だからこそ、あの場所でも気が付かずに普段通りに振る舞える。
それが彼女の持つ強さでもあり、ただ鈍感なだけでもあり。


「………ふふふ、次こそ私がいいものを釣り上げます、よっ!」

朝宮 小春 > [3d6→1+3+5=9]
朝宮 小春 > [1d10→4=4]
朝宮 小春 > 今度こそ! 小さいギラギラしたカワハギを釣り上げる。

「よーっし、今度こそちゃんと釣れましたよ!」

きゃー! と歓声をあげる。 小さいサイズだが、それでも彼女には十分な釣果である。

東山 正治 >  
「朝宮ちゃん。普通はどうにかならねェのよ、荒事って。
 ただ、"出来ちまう連中"が多すぎるってだけさ。マイノリティなのは向こう」

「要するに、拗ねるような事じゃねェよ」

子どもの喧嘩、チンピラの殴り合いならまだしも
電撃炎が飛び交うなんて行為がそもそも普通じゃない。
"なんとかしてしまう"、という行為自体がそもそも"異常"なんだ。
彼女の思いが間違いである、と言わんばかりにフォローめいて訂正する。
心底が覗けるわけじゃないが、職業柄と経験柄、何となく何を考えてるかはわかるのだ。

「ふぅん。ま、別にいいんだよ。楽しいんならさ。
 けどよォ、あそこもあそこで、右も左も化け物だらけだ。
 なァ、朝宮ちゃん。朝宮ちゃんはか弱いんだから、気を付けないと送り狼じゃすまないぜ?」

化け物(アイツ)等が何をするかなんて知らないが
何かしでかすような奴らなのは知っている。
何処となく吐き捨てるように言えば、淀んだ瞳が横目で見やる。

「まぁ、ちっちぇェけどな」

しっかりと水を差した。
水を差した矢先、東山のウキが動き……。

東山 正治 > [3d6→3+5+6=14]
東山 正治 > \ぷつんっ/
東山 正治 >  
切った。何の迷いもなく糸を切った。
今度は浮かび上がらせることなく、切った。

「ふぅ……なァ、タバコ吸っていい?」

ポケットから煙草の箱を取り出し、訪ねる。
表情こそ薄ら笑いだが、何処となく落ち着きがない。
額にも脂汗が浮かび上がっている。
如何やら本能的に、"何が引っ掛かった"のかを、理解したらしい。

朝宮 小春 > 「もちろん、それは分かってますよ。
 ただ、この島でのマイノリティは私の方ですから。」

分かってますから大丈夫ですよ、と笑う。

「拗ねてるわけでは、まあ、ちょっとはありますけど。
 ………意地みたいなものです、こんな私でもやれることあるって。

 なーに言ってるんですか。
 か弱いって言われるの、久々ですよ」

ころころと笑いながら。


「……あれ、また切れちゃったんですか?
 もう、今日は私の勝ちですねー?」

にひひ、と笑いながら、とう!っと竿を振って更に仕掛けを投げる。

朝宮 小春 > [3d6→1+1+6=8]
朝宮 小春 > 「よーし、これで差をつけますよーっ!!」

ざぱっ、と海から上がったものは、小さな、小さな。
ツヤツヤとした。

「………………。」

ぼんやりと、海から顔をのぞかせたそれを見つめてしまって。
なんだろう、アレをじっと見ていてはイケない気がするんだけど、それでも目は離せなくて。

つやつやしてるなあ。
あれを触ったらすべすべっとしてるのかしら。

ふわふわと思考に靄がかかったようにぼんやりとしてしまいながら、きりきり、きりきりとリールを回し続ける。

東山 正治 >  
ぱちん。有無を言わさず、彼女の釣り糸をハサミが断った。
矢継ぎ早に、ひゅんとハサミが空を切る。ドボンッ!
水しぶきを立てて、"何か"と一緒に海に沈んだ。
刺さったかは知らない。絶命したかも知らない。
願わくば、二度と出会ない事を祈るばかりだ。
水面を見つめる胡乱な視線は、寒空に負けないほど冷たかった。

「朝宮ちゃん」

とりあえず、正気に戻すとしよう。
彼女のほっぺをつまんだと思えば、ぐぃーーーー!と思い切り引っ張った!

朝宮 小春 > 「…………」

名前を呼ばれてもぼんやりしたまま、ただ静かにリールを巻き続けているが。

「………ふにぅぁっ!?」

ぐにょん、っと引っ張られて、いだだだだだだ、と思わず声が漏れる。
よく伸びる頬である。
ぱちん、と手を離せば、はっとしたかのように目を見開いて、あれ? と周囲を見回して。
とてもわかり易い「正気に戻った」アクションをする。


「………あ、あれ、いつの間に切れて………うーん、これだけ切れちゃうと、釣りの仕掛けだけで大赤字ですねえ。」

東山 正治 >  
「とりあえず、貸し一な」

手を離した後に、くつくつと笑う。
だが、水面を見下ろす視線はまだ冷やかなままだ。

「なァ、朝宮ちゃん。"ここじゃマイノリティ"って言うけど、ソイツは違ェよ
 元々いたのは地球人(オレタチ)なんだぜ?ソレを、人外(バケモン)共が土足で入り込んできた」

「勝手に敷居をまたいできたのは、向こうだぜ?」

どちらがマイノリティなんて、言うまでもない。
異常なのは、飽く迄向こうだ。
それなのにどいつもこいつも、普通の人間が普通じゃないと思いやがる。
とんだ思い上がりだ。馬鹿は死ななきゃ治らないらしい。
くっ、と東山は思わず苦笑した。

「はいはい、朝宮ちゃんの勝ち。これ景品ね。まだ釣れるっしょ?」

そう言って竿を投げ渡した。雑な景品だ。

朝宮 小春 > 「あー、まあ、それも分かります。
 ………私の母親は、その考えに近い考えで、徹底的に異能を調べ尽くす人でしたから。
 その研究を引き継いで……ってわけではないですけど。
 部分的に正しいとは、今でも信じてるところもあります。

 私の母親は………。

 どっちが先にいた、後から来たは、特に気にしないんです。
 そこに調べるべき対象がいて、調べる環境があるなら、それを喜ぶ人でした。

 研究者って、そういう人ばっかりなんですよ。変人ですよね。」

苦笑を浮かべる。
そのまま、言外に………。私もそうですけど、と目で語る。
あくまでも研究者の端くれだ。
筋を通すとか、通さないとか、………そういうものから少しだけ、遠く離れた狂人集団。
その端くれである。


「ではでは、コツを教えてあげますね。」

ふっふーん、と笑いながら竿を受け取る。どやー、と顔を輝かせて竿を振って。

朝宮 小春 > [3d6→1+1+6=8]
朝宮 小春 > ざぱっ、と海から上がったものは、小さな、小さな。
ツヤツヤとした。

「………………。」

あれなんかハサミ刺さってる…?
あの血はなんだろう、青? 黄色……?

ギラギラと光るその血を眺めていると、もっと近くで見たいとリールをかりかりかりかり、と巻き始めて。

東山 正治 >  
巻き始めた所を立ち上がり、竿を思い切り蹴り飛ばした。
足癖は悪い方だ。コイツには竿事くれてやろう。
水面に沈む良くわかないものを一瞥すると、とりあえず小春教師を軽く抱き寄せ。

「ふんっ!」

チョップ。
割と渾身のチョップが額にヒットしたー!!正気に戻れ!!(物理的精神分析)

朝宮 小春 > 「あんぎゃぅっ!?」

チョップを頭から受けて、なんだか出してはいけない声を出してしまいながら。
その場に轟沈する。

くらぁん、と、一瞬倒れかけてもたれかかり。
頭の上に星がチカチカと舞う。


「……ぁ、あれ?
 …………今、寝てました?」

しばらくのスタンの後、もたれかかったまま、ふぁ、と目を覚ましたように見開く。
あ、あれー、ちゃんと寝たはずなんですけどねー、と、少し頬を赤くして、へへへ……と照れ隠しのように笑う。


「うーん………、なぜか、頭が痛いような……?」

記憶が混濁している。

東山 正治 >  
正気に戻った矢先、ぐいっと顔を覗き込んだ。
レンズの奥底、無理矢理瞳を指先で開いて瞳孔を覗いた。
そのわずかな機敏さえ見逃さないように、光ない冷たい眼差しが小春教師の視線を覗き込む。

「……とりあえず、正気みたいだな」

それならよし。くく、と喉を鳴らして笑えば何事もなかったように離れた。

「釣ってる途中に頭打ったんじゃねェの?朝宮ちゃん、鈍臭いし」

「それよりも、もう竿もねーけどどうする?全部流れちまったよ」

冒涜的な存在は強敵だった……。
もう二度と思い出しさない方がいいし、何か次やったら釣れる気がする。
そう、イメージしろ……。

東山 正治 > [3d6→2+3+5=10]
東山 正治 >  
……良かった。仮装シミュレート(脳内)では出てこなかった。
東山はとりあえず安堵した。ちょっとアホっぽくなったが仕方ない。
人間冒涜的なものにはかてねぇんだ。

朝宮 小春 > ぐい、っとまぶたを引っ張られて覗き込まれて、目を瞬かせようとしてそれができずに、あのぉ、と困ったような声を出す。
それでも怒らないのだけれども。
素直に覗き込まれて。

「…………頭かあ、昨日も打ったから、それが原因ですかねえ。」

んんぅ、と唸る。竿も無くなってしまったし、これで終わるしか無いかな、なんて口にしながら、じー、っと海を眺める。

朝宮 小春 > [3d6→2+3+5=10]
朝宮 小春 > (平和におそろいだった。)
朝宮 小春 > [1d10→10=10]
朝宮 小春 > \ 迫りくる確実な死 /
東山 正治 > 「当身」どすっ
朝宮 小春 > 「うっ」
朝宮 小春 > そのまま静かに崩れ落ちる。
こう見えて彼女、当身に弱いのだ。

東山 正治 > 「さて……」
東山 正治 > よっこいしょ、と小春教師の体を担ぐ。
流石に俵みたいに担ぐのはまずいので両腕で。

「結構重……っ」

人間一人抱えるんだから当然だ。
東山はスーパーマンじゃない。成人女性一人抱えるのにも難儀するような男だ。

「ったく、最後の最期で何考えてんだが……とりあえず、帰るか……」

このままここにいても仕方ない。
とりあえず、彼女を車で寝かせ、片づけを済まして去って行った。

何とも、平和な釣り日和だっただろう(有無を言わさぬ圧)

ご案内:「浜辺」から東山 正治さんが去りました。
ご案内:「浜辺」から朝宮 小春さんが去りました。