2019/05/02 のログ
ご案内:「常世神社」に狗上 春華さんが現れました。
狗上 春華 > 神社の祭殿の手前、賽銭箱や鈴の並ぶ前に黒髪の少女の姿がある。

「ええと」こほん、と一つ咳払いをして。
「挨拶に伺いました。狗上神社の者で……」などと、神社の祭殿の方に向けて、挨拶のように言葉を告げていく。
彼女は狗上春華。本島から今年の春づけで学園に越してきた、新任の教育実習生である。まあ詰まるところが教師見習いだ。
何かと引っ越しのあれこれが忙しく、ようやくこの場所の神への挨拶に伺った、というところだ。
何故挨拶に?――そう、ある意味では職業病と言えるのかもしれない。
彼女は教育実習生ではあるが、それよりも前に"狗神憑き"であるゆえに。

ご案内:「常世神社」に佐藤重斗さんが現れました。
狗上 春華 > 春華「……では、末永く宜しくお願いしますっ!」
なけなしの千円札を賽銭箱に入れ、改めて二礼二拍手一礼。
どうも巫女としての神秘だのなんだのというよりは、社会人の挨拶のようでさえある。
お世辞にも多いとは言えない給料から、なけなしのお賽銭を放り込む。
流石にこれだけやって、神罰やら何やらが飛んでくることはないだろう。おそらく。
春華「……よし、挨拶終わりっ!」
改めて祭殿に深々と頭を下げる。

佐藤重斗 > 風紀委員初めての仕事。それはパトロールだった。
危険人物を取り締まるためではない。この季節に多い新入生などを助けるためだ。

「なんかなぁ。風紀委員ってもっとドンパチやるものだとばかり…。」

独り言を呟きながら神社の階段を上っていく。
すると、前から同い年位の女性が歩いてくるのを見つけた。

狗上 春華 > 「お守りとかは狗神様がヘソ曲げるし……お神酒でも買って帰りましょうか………」
あまりお小遣い沢山はないのに……。なんていうボヤキが聞こえる。
外見としては、四捨五入しなくとも20なのだが。背の割に顔立ちは幼さが残る。
異能者として覚醒した時から、成長が止まっているのかもしれない。

「寮、お酒の持ち込みは駄目ですよね……」
そんな少女(20)から漂う、不穏な発言である。

佐藤重斗 > 女性の発言にピクリと眉を動かす。
今までの凡人だったならば見逃しただろう。
しかしながら今日から風紀委員。学園での警察だ。
未成年かもしれない彼女の飲酒は止めねばなるまい…!

「すいません。風紀委員の者なんですが…。
今お酒の話してたよね?
未成年者の飲酒はダメなんだぞ?」

この男、相手が未成年者だと信じて疑わない。
正真正銘のバカがここにいた。

狗上 春華 > 春華「うぇぇ!?」
金の算段に思考をすっかり持っていかれていた様子で、その声に。

春華「え、ああ、風紀委員さんですか!?あの、私にどんな御用で……」
教育実習生とはいっても、まだ現場に立ってはいない。
挨拶回りなどばかりで、ほとんど顔も知られていない。
それは同時に、彼女が生徒のことも知らないということでもあるのだ。
そして、彼女は風紀委員という言葉だけしか、耳に入っていなかったのだ。

佐藤重斗 > あ、かわいい。
ってそうじゃない未成年飲酒!
この男は諦めがすこぶる悪かった。故にこれくらいでは退かないのだ。

「えっと…。君、未成年?
お酒の話をしてたから注意しようと思って。」

かわいいけどダメなものはダメ。
凡人は割とまじめだった。

狗上 春華 > 春華「……未成年に見えるんですか?」
うぐ。と、まずその一言がグサリと刺さる。
彼女はそこまで背がある方ではないが、雰囲気には自負があった。

春華「……お酒のお話をする事自体は、年齢で禁止されることではないと思うんですよ、私」
少しへそを曲げたような態度で、そう返してしまう。
売り言葉に買い言葉という言葉の、模範演技のような態度だ。
問題は相手が売っていないのに買っているということだが。

佐藤重斗 > あれ?正論じゃね?
確かにお酒の話は法律で禁じられてないよな…。
でも、ここで退いたら負けな気がする。

「……お酒の話をするのは自由だよ。
だけどな、未成年なのに風紀委員の前でするのはどうなんだ?」

完全喧嘩腰。
おらこいや!風紀委員さんだぞ。勝てるもんなら勝ってみろ!