2020/06/12 のログ
ご案内:「常世神社」に水無月 斬鬼丸さんが現れました。
■水無月 斬鬼丸 > さわさわと風が吹けば葉鳴りの音が耳に届く。
喧騒もなく、日が落ちかけた境内は静かなもので
スマホで遊んで時間を潰すには最適だった。
おかげさまで、少し帰る時間を見誤ったか、すでにあたりは暗くなり始めている。
スマホの明かりが顔を照らすようになってから、そのことにようやく気づいた。
顔を上げ、天を仰げば森の木々が鬱蒼と黒い影となって覆いかぶさり
何かえたいのしれぬ化け物のよう…
「………(やっちゃったなぁ…さっさととかえろ…)」
まだ日は暮れきっていないが、寮にたどり着く頃にはとっぷり日も暮れて
夜になっていることだろう。
■水無月 斬鬼丸 > 少し薄暗い境内…吹き抜ける風は少しだけ生ぬるく
夏の香りを感じさせるもの。
それと同時に雨の香りも。
振られないうちにさっさと帰ろう
暖かい季節だが、濡れてかえれば風邪でも引きそうだ
■水無月 斬鬼丸 > 夏といえば、怪談のシーズンだが
この場所もそういうスポットになるのだろうか?
自分は転入してきたばっかなんでよくわかんないですね…
確かに日が落ちてきた今となっては、昼間の静謐で荘厳と言った雰囲気に比べれば
なんというか…おどろおどろしいといった風が似合うのかもしれない。
正直いきなり木陰からなんか飛び出してきたら
恥も外聞もなく悲鳴を上げてしまいそうだ。
というか、街灯少ないなこの辺。
神社だからそういうの少なめにしてんのか?
ご案内:「常世神社」におこんさんが現れました。
■おこん > (さささ、と草むらが小さく揺れ動く。
周囲を警戒しているかのような少年の前に飛び出したのは、
着物を纏った金色の小さな姿であった。)
ばあ―――!!
(両手を上げて驚かそうとするが、果たして少年がどう出るか。
リアクションはさておき、といった調子で上げていた手を組み直し、相手に語りかける。)
常世島はのう、少年。 本土とは違う…。 黄昏時には気をつけねばならぬのじゃ。
黄昏時は逢魔が時…。 そういった時間にうろついておると、人ならざるものがおぬしに声をかけてきてしまうぞ。
「キミかわうぃーねー!どこ住み?SNSやってる?今日暇?ゲーセン行く?」とか言われても困るじゃろ。
まあ言ってくるだけなら「彼女待ってるんで…」とか返せばよいかもしれぬが、そういう輩ばかりでもない。
おぬしがもし誰かを待っておるなら、せめて神社の外…区切られた世界の外で待つが良いじゃろう。
(自分の言葉に納得するかのように、うむ、と何度もうなずくと、髪と同じ色の尻尾が揺れ動いた。)
■水無月 斬鬼丸 > 「きゃあああああああ!?」
絹を裂くような悲鳴。
ただし男子学生。
なんかでたーーー!?
「…あ…ああ…ぁ?」
何かが飛び出たと思えば完全に防御姿勢を取っていたが
そむけていた顔を恐る恐る向ければ…女の子?金髪の?
金髪なのに着物?つか、めっちゃ驚いて恥ずかしいんだけど。
ゆっくりと防御姿勢を解除し、視線を少女に向けて。
「はい」
はいではないが。
というか、なんか説教されてる?むしろかわうぃーねーとか、それいわれるの女子サイドじゃない?
てか尻尾?そういえば海であったあのこも尻尾あったっけ。
この子も異世界のお方だろうか?
「……えーと…すんません…」
とりあえずあやまっとけ。
■おこん > わっはっは!驚かせてしまったかのう。
とはいえ、今の大声でじゃな………。 よし。
ナンパな連中は失せたようじゃ。 安心してよいぞ。
(彼の大きな声に反省していない素振りで頭を下げる。
頭を上げ、ゆっくりと周囲を見回して、彼に声をかけようとしていた気配が
消失したことを確認し、満足げにうなずいた。)
ふーん……? 謝るところを見ると、おぬし、ワシのことを知らぬようじゃな。
新入生と見えるのう。 ウム、ウム……。腕っぷしも強そうじゃ。 目に映るものもよい。
(手を後ろに組み、男子生徒を見上げる。
そのままぐるっと、何かを確認するかのように周囲を周った。)
確認を終えてから、相手を指差し確認。)
■水無月 斬鬼丸 > 「へ?はい?ナンパ?
おっかけられてた…のか…な?」
状況を理解していない。
この少女がナンパロリコンに追われてて、こちらを驚かせ声を出させることでおっぱらった?
まさか自分がそんなもんに狙われてるわけはないだろう。
あと、彼女の特徴的な喋り方のせいか、距離感が割と測りづらい。
説教されたし、敬語のままでいいか
だが、見た目は少女も少女。ロリに両足突っ込んでる。
立ち尽くしたまま、一体何が起こっているのか…少し考えた。
「どこかで会い、ましたっけ?会ってないよね?え?なに?ですか?」
どうも安定しない。
やっぱりなんかすごそうな喋り方だし…センパイなのかもしれない。
ここは年齢や見た目での判別は難しい。
ぐるりと周囲を歩く少女を目で追って、指を刺されれば首を傾げた。
■おこん > 追いかけられていた、というか…じんわりと寄ってこられておった。
”彼ら”は何も知らぬ相手を珍しがるんじゃよ。 言うなれば…。
「あっ初見さん!おいすー!」みたいな感じじゃな。
(まあそんなに軽いもんじゃないんじゃけど、と加えて言葉を終える。
相手の不思議そうな態度と問いかけには、狐耳をぴんと建てて手を打った。)
おお、ワシとしたことがすまぬすまぬ! 歳を取ると焦ってばかりでかなわぬな。
ワシはおこん。 常世学園で生徒たちにものを教えておる。 先生というやつよな。
(自分のうっかりが恥ずかしくて、くるりと前に回した尻尾を抱き寄せながら相手の言葉に答える。
肝心の名前を名乗ってから、誇らしげにぽん、と自分の胸をたたいた。)
まあ、このナリでは先生といっても怪しまれることはおかしくあるまい。
では、新入生くんの名前をあててみようではないか。
たしか…えっと…うぅー…ちょっと、ちょっと待つのじゃぞ。
ちょっとな、思い出すのに時間が…水無月! 水無月であろう!
(これだけではきっと疑われる。 きちんと相手の名前を知っていることを示そうとしたが、
齢数万年の脳みそでは検索に時間を要すも、答えられた胸をなでおろす。)
■水無月 斬鬼丸 > 初見さん。さっきの人ならざるもの云々カンヌンといった話。
やっぱり俺のことなのか?
その、なんか…人間じゃない妖怪かなんかに絡まれそうになってたということだろうか?
彼女の言葉どおりなら…やたらとフレンドリーなため危機感がまったくわかないのだが…
「たすけて、いただいた…ってことでいいんっすかね?
ありがとうございまし、た?」
やはりピンとこないため、お礼もどこか歯切れが悪い。
おこんとなのる少女は…センパイどころではなく教師…らしい。
もちろんそんなふうには見えない。が、先の驚かせムーブもあって
嘘を付く理由があまりなさそうだ。
彼女が言うように、自分も怪しんでいるわけなのだが…。
尻尾を抱き寄せたり胸を張ったり…アクションを見る限りどうも教師感は感じられない。
「あー…自分は…あっ、はい」
名乗ろうと思ったが、当ててみるという。
しばし黙って、少女の答えを待つが…驚いたことにあたってる。
半分、名字だけではあるが、それでも十分にすごい。
「あ、はい。そうっす、水無月っす。えーと、ってことは…やっぱ先生ってことなんスね…
どうもすんませんでした!!」
疑ってたとは口には出していないが、疑っていたのは事実なので謝っとく。
■おこん > ワハハ、きっちりと人に例を言えるとは、実に誠実よのう!
そういうの…ワシは嫌いではない……かわいがってやりたくなるほどじゃ…。
(相手の謝罪ににこにこと相好を崩しながら、問題ないとばかりに手を振って返す。
一瞬だけ、ぬらりと瞳が妖しく光る。 にわかに立ち上った淫蕩な気配は、
瞳が戻ると即座に消え失せた。)
ワシは生徒の顔と名前、全て覚られるようにしておるんじゃが、最近は物忘れが激しくて困る。
「ねえ、僕のパンツはどこ~?」といった具合じゃな。
まあパンツ履かぬがな。締め付けがどうも…まあよい。
さっきからワシが言うておったのは、要するに…魔とかアヤカシとかそういう話じゃな
奴らは、そこにいると意識しなければ見えることなく、そのくせ人間に干渉する。
とはいえ、、おぬしが階段に差し掛かったところで背中を押す、とかされたら事じゃ。
見かけたので声をかけた、というわけよ。 …理解できるかのう?
(彼のスタンスにもよるけれど、見えないものの仕業と言われて納得する人は多くないだろう。
彼がこの島に来て彼我浅いのもあり、念の為確認。 少しだけ心配げなッ顔で、相手を見上げた。)
■水無月 斬鬼丸 > 「え?は、はい。恐縮っす」
でいいのだろうか?誠実と褒めていただけてるようだし。
かわいがる?というのはあれ?教師的な意味で…だろうか?
なんか背筋におかんがぞわぁと走るが…多分気の所為。
でかいカマキリに後ろから狙われているような…まぁ、気のせいだ!
「はー…えっと…その割には、お若く見えるっすよ」
どうみても少女だ。ロリ系の。
物忘れが激しいとか言ってるけど、本来は何歳なのだろうか?
いや、一応女性だし…聞かないでおくのが花だろう。これくらいのデリカシーは少年にも存在した。
あと、パンツに関しては………そういう情報をぶっこまれると、相手が少女の見た目であっても少しバツが悪い
というか、あからさまに視線をそらしてしまう。
まあ?着物なら?はかないっていうのがよくあるらしいですけど?それはそれ。
「え…そんなことするんスか?ナンパ野郎怖いっすね…
ともあれ、その…なんつーんですか?アヤカシ?
いるって注意してりゃいいってこと…なんすかね?」
流石に階段から落ちたらやばい。石段だし。
半ば訝しげではあるが、少女の話を少し噛み砕きつつ、心配げな表情を見れば
真面目に考える。
■おこん > 水無月はかわいいのう、まるでやや子のようじゃなあ…。
ワシが…母が存分に愛でて、愛でて…母の元を離れぬように、大事に大事に……。
はっ、違う違う! 今ワシの見てくれを褒めてくれたんじゃなあ。
嬉しいのう! とはいえ、じゃな…。 本当の姿はもっと大人びておるんじゃよ。
人間が穴蔵で暮らし始めるはるか前は、ワシもまだ雲を衝くような背丈だったんじゃがのー。
(うっとりと相手を見つめていたところで、自分を褒めてくれた事に気づく。
恥ずかしさにくねくねと身体を動かしつつも、元気よく答えた。
大言壮語も甚だしいので、彼が納得してくれるかどうかは別だが。)
ウム、ナンパ野郎は怖い。 見えぬものを払うには、お主のいうように注意することじゃな。
「こっちを見ている」と思わせるだけで、ああいった連中は自ら身を引くんじゃよ。
あとは犬を連れることかのう。 ああいう存在は大きな声を嫌う。 犬がワンと鳴けば一発じゃ。
昔の日本では犬の鳴き真似をして魔を払う職というのもあったぐらいじゃから、効果はある。
(自分なりに解釈しつつも、自分の言いたいことをきちんと把握する相手の賢さに感心しつつ、
対策方法について示す。 彼ぐらいの力があれば、気をつけていればなにも起こらないだろうし。)
■水無月 斬鬼丸 > 「あはは…あぁ…えっと、どうも…」
可愛いといわれるとちょっとくすぐったい。
高身長系の美人のセンパイとかなら素直に喜んでしまうところだが
相手は自分よりもかなり小さい少女。色んな意味で可愛らしい少女にそういわれてしまうと
なんだか複雑だ。
苦笑なんだかなんだかよくわからないが、笑いつつ頬を掻く。
まぁ、少女に言われて複雑ー…ではあるが、気恥ずかしくはある。
とはいえ、なんとなく包容力?的なものを少しばかり感じてしまうあたり
自分もバブみサイドなのだろうか?いけない。それは。
「本当の?姿?っすか?えっと、あれ?え?」
尻尾といい、言ってることといい…むしろこの人、ほんとに人か?
むしろ、彼女のいう、アヤカシサイドのものなのでは?
でも、わざわざ注意してくれてるし…悪人も善人も人間にいるように、彼女はいい方のアヤカシなのかもしれない。
「あ、そんなんでいいんっすね。わりとチキンなんっすね…
でも、流石に犬は…自分寮生活なんで…とりあえず、注意してりゃいいってことっすね?
どういうことで絡まれやすいとかあるんっすかね…」
むむむと少し悩む。
そうすればいいと、対策がわかったしかんたんな注意だけで階段落ちを回避できるとうことがわかれば
一安心ではあるものの、ずっと注意できるほど常在戦場の心意気をもっているわけではない。
普通の男子学生なため。
■おこん > おお、本当の姿よ。 まさかおぬし、あまり考えたくはないのじゃが…アレか?
ワシのことを「喋り方が変な狐耳つけたコスプレ幼女先生」とでも思っておったのか?
耳も尻尾も動いとったじゃろ!? ま、まあ説明が足りなかったのう。
ワシは人間ではない。狐じゃ。害をなさぬよい狐じゃぞ。
(相手ののんびりとした反応に思わず眼を丸くする。
説明が足りなかったのだ。少し唸った。
改めてきちんと自己紹介をしてから、真剣な面持ちで口を開いた。)
水無月よ。 この島、機械であろうが異世界からの存在であろうが、
アヤカシであろうが、まったく憚ることなく暮らしておる。 なぜか?
そのほとんどは人間に害をなさぬからじゃ。 これはとても大事なことじゃ。
お主が授業を受けるときに隣に座っている学友は鬼かもしれぬし、機械なのかもしれん。
だが、それは”畏れる”相手ではない。 こみゅにけーしょんが取れる限りそれはおぬしの友人なのじゃ。
(身振りと手振りを駆使して、真剣に語りかける。 何も知らぬ者にこそ、
自分の修めている学業の信念を伝えねばならないと言わんばかりだ。
ひとしきり喋り終えると満足げに息を吐いた。)
すまぬな、脱線してしまった! 見えない連中については、おぬしの言うように気を張っておればよい。
絡まれる理由というなら…そうじゃのう。 おぬしがこやつらを”知らぬ”からじゃ。
今回の件でおぬしは”知った”。 相手からすれば、常におぬしの眼があるようなもの…。
それならうかつに手を出したりなどしてこぬ、安心せい!
(大丈夫じゃぞ!と元気よく彼を励ます。 ぽんぽん、と適当にお腹や腰あたりを叩く。
硬い質感が、相手が若いながらもオスであることを示していた。 眼を細める。)
■水無月 斬鬼丸 > 思ってた!!
まぁ、訝しんでいた…というのが正しいかもしれないが。
本人から改めて説明を受ければ、なるほどーとうなずく。
人間ではないと言うならば、今までの物言いや
少女のような姿でありながらも教師であることにも納得がいくというものだ。
「ははは…まさか……信じてましたよー…」
めそら。
しかし、続く言葉そしてその教えは教師のそれそのものであり
説得力…そして含蓄があるというか。
たしかに自分はビビリなので、ヤバそうな相手を恐れるフシがあったが…
「友人っすか…俺、こしてきたばっかで友達いな…いや、すくないんっすけど…
なんとかなりますかね?」
やはり、いいアヤカシ悪いアヤカシ…いろいろいるようで、真剣な語り口にこちらも真剣に聞き入る。
まるで授業を受けているようだ。
こうなってしまえば、彼女の言うことを疑う余地はない。
「とりあえず、だいじょうぶってことっすね?よかった…
流石になんかよくわかんないうちに事故とか困るんで…」
ポンポンと触れる手に安心感を覚える。
小さな手なのに…。なのになんでかしらないが…妙な感じがするのはなぜだろう。
■おこん > そうじゃよなー!! 水無月はワシのこと信じてくれるもんなー!
ただのコスプレ幼女だなんて思っておらぬよな!!
(念押しするような感じで相手に言葉を投げかけるも、
ふいに飛んできた相手からの質問にきょとんとした表情を浮かべ。
その後気が抜けるような笑顔を向けた。)
おぬし、なーにを心配しておるんじゃ! 言うたであろう…。
機械も、あやかしも、等しく学友じゃ。 それは彼らから見たおぬしも同じ。
おお、なんとでもなるとも! もし誰かとのこみゅにけーしょんに悩んだら、
遠慮なくワシに言うがよい。 餅は餅屋、専門家に頼るのは悪いことではない。
(だいじょうぶだ、と相手の身体に触れながら、力強くうなずいた。)
ふむ、事故か…。 お主にはまだ勘所というものがつかめておらぬし、
不安に思うこともあろう。 ワシがまじないをかけてやろう。 手を出すがよい。
(相手の言葉を聞いて、なるほど、とうなずいた。
見えぬものが襲ってくるかもと言われてそうですかで終わる人はあんまりいない。
手を差し出すように、と相手に促してから、自らの唇をぺろりと舐めた。)
■水無月 斬鬼丸 > 「あははは…も、もちろんじゃないっすかー」
欺瞞!!
だが、最初のイメージはそうであれ
こちらの交友関係の悩みにすら乗ってくれる姿を見れば
次第にたよれる先生のように見えてくるもので
力強くうなずく彼女にはなんだか信頼を寄せられそうな気がして
表情もほっと気が緩んだ様子でうなずきかえす。
もちろん、そうなってしまえばまじないというのも疑うことなく
「え?いいんっすか?じゃあ、せっかくですし…お願いしてもいいっすか?」
促されれば手を差し出す。
右、左、どっちがいいっすかなどと聞きつつ。
彼女の様子には…気づかない。
■おこん > ウム、さすが水無月よのう。 人の言をまずきちんと
受け止めとするその姿勢、まさに学徒に相応しい!
(相手の返事にようやく満足した所で、相手の回答に笑顔を返した。
小さな両手で相手の左手を捧げるように持つと、
確認するように指で手全体を揉みしだく。)
ふむふむ…いい感じじゃな。 ではこれよりまじないを行う。
よいか、何があっても驚いて手を動かしたりしてはならぬぞ?
(見上げるような目線だが、言葉は真剣だった。 しっかりと言い含めてから、
そっと顔を相手の手に近づける。大きく口を開き――)
―――んむ…んっ、んっふ、んぅ…っ…。
(ぱくり。 小指を口に咥えこんだ。熱く湿った口内の粘膜が、柔らかい舌が指に絡みつく。
舌は指の付け根から先端に動く。 関節、そして関節にある
シワのひとつひとつまで丁寧に、塗りつぶすかのように舌を這わせていく。
眼を閉じ、かすかに鼻を鳴らして”まじない”を行いながらも、
大きな狐の尻尾は左右にゆっくりと揺れていた。)
■水無月 斬鬼丸 > 「うす、ありがとうございます。
あ、左手でいいんっすね」
おとなしく差し出した左手。こうやって見比べてみると
やはり教師といえおこん先生の手は少女のそれらしく小さい。
触れられるとちょっとくすぐったくもなんとなく心地よい。
「いい感じ…すか?あ、はい…んじゃ、よろしくおねがいします」
なんか痛いことでもするんだろうか?
まぁ、まじないと言っても予防接種みたいんもんだろうし
注射っぽい痛みくらいなら我慢…などと考えていたら
ぬらりとした感触。はい?なに?
「……っ!?」
言葉を失う流石に。
咥えられてる?小さな口に自身の指先が触れ、口の中に含まれている。
あまりのことに目を白黒させるが、うごめく粘膜のくすぐったさと心地よさ。
漏れる吐息と舌で舐る音が状況を把握させてくれる。
「へ、え?あのっ!?あのぉっ!?」
声が裏返ってる。それもしかたない。
■おこん > っふーっ…んふふ、ん……っ♥
(突然の感覚に狼狽する相手を見上げる眼は悪戯っぽく笑っていたが、
相手がなにか言い出す前に再度眼を閉じ、指への”まじない”を続ける。
今度は舌と口内だけではなく、指そのものに軽く吸い付きながら、
舌の腹部分で指を何度も根本から先端へなぞりあげる。
下準備が出来たところで、今度はそっと口を開く。
付け根と第ニ関節の間に、軽く歯を立てた。)
んむ…。 もうふこひ……。 ぷ、ぁ……♥
(呟くように相手に告げる。 そのまま少しづつ甘噛みする場所をずらしていく。
噛み跡がぐるりと指を一周して、リングのように小さな跡をつけ終えた所で、
ようやく口を離した。 相手の指と自分の口の間に銀色の糸が伸び、
やがて音もなく切れる。 両手を捧げ持ったまま、掌に頬を寄せ 相手を見上げた。)
小指というのはな、日本で言えば縁を結ぶ場所なのじゃ。
その縁をワシの縁で上書いてやった。
これであやつらはおぬしに一切干渉できぬよ、安心するのじゃぞ…?
(うっとりと眼を細め、柔らかな頬を掌に擦り付ける。
甘えているかのような仕草を見せながら、囁くように告げ、満足げに喉を鳴らした。)
■水無月 斬鬼丸 > 「うわ…うわぁ…うわぁぁ…」
戸惑いつつも、視線はおこん先生の方へ。
見上げて笑い、指をなめしゃぶり続ける先生。
少女のような姿もあって…なんかこう…やばいことしてるような気がしてくる。
あくまでこれはまじない…なのだろうけど。
こう、なんというか。
いろいろよろしくない。男子として。
「んっ…!おぉ……?あ、はい……」
軽く硬いものがあたる感触。
噛まれているのだろうということはわかるが…痛いというほどではない。
だが、男子のアレのあれが色々とよろしくないのだ。
おとなしく身を任せてはいるものの…頬は赤くて火が出そうだ。
「は、ぁぁ…おわ、りました?」
口を離さえると唾液が糸を引く。
それほどまでにたっぷりじっくりねっとりと…おまじないされたわけだ。
何故かこちらも息が荒い。しかたないね…。
「あ、ありがとうございました…」
小指の周り。噛み跡がある。
頬を擦り寄せてくるのはこれもおまじないなのだろうか?
なのでされるがまま。
■おこん > おお、終わったぞ! もう何も心配することはないが…。
どうしたんじゃ水無月、耳まで真っ赤じゃぞ…?
(頬を掌に擦り寄せながら、相手の問いかけに答える。
可愛らしい声を上げながらも必死にまじないに耐えた彼を見上げる。
されるがままになっている彼を見て、ぴんと狐耳を立てた。)
どうしたんじゃ水無月、もっと”まじない”したほうがよいかのう?
ワシはやぶさかではないが、両手も両足の指も、真ん中も…
ぜぇんぶワシの縁で上書いてしまっては、きっと大変なことになってしまう。
…ほれ、しゃっきりせい! もう大丈夫じゃぞ!
黄昏時もそろそろ終わりじゃ、もう帰ってもなにもなかろうよ。
(彼の腰のあたりをぽんぽんと強めに叩く。 『ありとあらゆる存在を自分の子として愛でたい』
原初の地母神にも似た母性が首をもたげるも、片手を握りしめて必死に押さえつけた。
あたりの景色を見れば、日も落ちかけである。 逢魔が時は過ぎたのだ。)
■水無月 斬鬼丸 > 「え、あ?ひゃい!?」
真っ赤。自分でもわかるが、あくまでまじないをしてもらっただけだと言うのに…
これはまずいと言うか…なんというか、自分はロリコンではない。そうではないのだが
口であんなことされればこうもなろう。見た目の差とか関係なく。
エッチな動画で見たぞそれ。
とりあえず、自身の頬をパンパンとはたく。
大丈夫、まだ冷静だ。
「え?あ…は、はい…ありがとございました……
えーと、その先生はどーするんですか?」
これ以上やられたら、こうなんというか…色々と見られてはやばいことになるだろう。
っていうか真ん中?真ん中ってなんだ?
疑問は残るものの、促されれば頭をプルプルと振って意識をはっきりとさせる。
しかし、自分は帰るとして…先生はここに残るのだろうか?もう夜だ。
■おこん > ワシ? ワシはねえ、ゲーセンに寄っていくんじゃよ。
知っとる? レトロめのゲームばっかりやっとるゲームセンター。
御門ていうんじゃけど、なんか今日ねえ、入ったんじゃよ。
開発元が版権元に黙って作ったとかっていういわくつきのな…
「キメラビーストJET大往生ブラックレーベルRev.2」が!
ちょっとこれを遊んで帰らんと、ワシ死んでしまう。
(眼をキラキラさせながら答えるけれど、相手がどれだけわかってくれるかは不明だ。
しかし、語らねばならなかったのだ。 熱意だけはきっと相手に伝わってくれるに違いない。)
あっ、そうじゃ。 その指、洗っても大丈夫じゃからね。
そのままにしとかなくていいんじゃよ。
(それでは、と言おうとした所でぴたりと足を止めた。
相手の左手を指差して、にっこりと笑いかける。)
■水無月 斬鬼丸 > 「ゲーセン」
しかも自分がよく通ってる店だ。
キメラビーストJET大往生ブラックレーベルRev.2が稼働してるのは流石に知らなかったが。
そもそもの難易度が高くてプレイヤーに愛されていたものの…
内ゲバでなかったことになった伝説のSTGだ。
まじか。こちらも一気に目を輝かせる。
「え、まじっすか?今日?
まじで?オレも行っていいっすか?」
もう夜。普通の学生なら帰る時間だが…。
「あ、指…あー、ええ、そうっすか、はい…」
だが、話を戻されると、また顔に灼熱感。モテない男子にこれは強い。
■おこん > えっ、おぬしキメビーJDBL知っとるの!?
そういうことは先に言っといてくれんと困るんじゃよー!
キメビーJDBLが難易度がアレ過ぎてRev2出そうとしたのに
内ゲバで揉めてリリースされなくなったんじゃよなー。
あそこの店、どういう伝手があるのかわからぬが、
たまにそういうのを持ってくるんじゃよね…。
(ものすごい勢いで早口になりつつ、ぺちぺちと相手を叩く。
嬉しさ半分、照れ隠し半分といったところだ。
尻尾を激しく揺らしながら、提案には何度もうなずいた。)
ワハハ、愚問じゃよ! 二人で行くのも趣があるのう。
なに、見回りがおったらワシがうまいこと言ってやるから安心するんじゃぞ。
(見回りの人に生徒が咎められる可能性も有り得る。 しかし、レアなゲームを遊ぶのに
そんな邪魔など入れられては無粋の極みだ。
大人の権力で彼のゲーム生活を守る…確かな決意があった。)
なんじゃもー!顔を赤らめおって! ほれ、あとで手を洗えばよかろう!
急がねば並んでしまうかもしれぬ…近道を使うでな、遅れるなよ!
(生徒の左手を取って駆け出す。 さっきの”まじない”のときとまるで異なる、
外見通りの幼い態度を見せながらゲームセンターに向かうのでした。)
■水無月 斬鬼丸 > 「うっす、知ってますよ。
俺、落第街の入口の方にキメビーおいてあるって聞いてやりに行ってましたし
Rev2とか…まじっすか?いやー、流石にそれは見るの初めてっすよ
流石に行列できてんじゃねぇですかね…
シューターの間じゃアレやったなんての都市伝説扱いっすよ?」
ぺしぺしたたかれつつも早口で刻々とうなずく。
彼女がついているなら、多少の夜ふかしも問題ないだろう。
学生的にも。
やや興奮気味にガッツポーズ。
お供しますと言わんばかりに彼女の横へ。
「あ、え、はい…近道?ここから?
ま、待ってくださいよ先生!!」
手を引かれ走る。
縁を結ばれたと言われる小指。まだ噛み跡ははっきりと残っている。
洗ってもきっとそれは、明日までは残るだろう。おそらく、きっと。
ご案内:「常世神社」からおこんさんが去りました。
ご案内:「常世神社」から水無月 斬鬼丸さんが去りました。
ご案内:「常世神社」にディカル・Grdさんが現れました。
■ディカル・Grd > 時は昼を過ぎた頃に携帯端末片手に長身で色白のアロハシャツを着た男がやって来た。
まばらに人がいるのは広い敷地を利用した学生の憩いの場であるからだろうと携帯端末の画面に表示される簡易情報を読み男、ディカル・グラッドピードは答えに至る。
「right(なるほどね)!素晴らしいですね、BigFuckin(クソデカ)境内とは書いてありましたガー実際に見るといいですね」
鳥居を潜り周囲を一望しての第一声は喜びが分かる声色でとてもキラキラした瞳で視線を右往左往する。
■ディカル・Grd > 「トッリイ(鳥居)、特にイイですね!」
振り返りながら自身が先程くぐり抜けた鳥居を見つめる。
和と言えば、鳥居。鳥居と言えばジャパニーズテンプルの玄関だ。
つまるところ、自身は今聖域にいるのだと認識するとブルりと背筋を震わせる。
「この近所にステイ(住む)することにしたのは正解でしたネ」
うんうん、と頷きながらルートを…参拝の順路を確認すべく視線を巡らせる。
事前の調査でわかっているのは、口を洗いで手洗いして神前まで行って二拝二拍手一拝というのがあるらしいということだ。
異文化に触れるいい機会としてはご近所付き合いよろしくとやっておこうと、ディカルは考えた。
■ディカル・Grd > 胸ポケットから古びたコンパクトデジタルカメラを取り出し一瞬だけ息を止めて鳥居の位置から拝殿の方角を撮影する。
祖国にはなかった風景だ。逆に言えば祖国にはこちらにはない観光名所や街並みがあるのだが、まだまだ復興中の祖国はこれほどに美しくない。
一度、カメラを胸ポケットに戻して足を進める。
手水舎まで来て柄杓を右手で手にして回してみたり、掲げてみたりする。
これが所謂、浄化儀式MISOGIの簡略神器かと感嘆の声が無意識に漏れる。
柄杓で水を掬って、左手に清め、続いて左手で水を受け口をすすぐ。
最後に左手を改めて清めれば、自分がジャパン聖人になれたのかと感動に口角が上がるのを抑えられない。
そんな顔で最後に柄杓の柄を洗い清めて戻したら次は拝殿だ。
■ディカル・Grd > 石畳の上は左側、右側通行というルールがある神社の存在は知識であったが、若い学生諸君にはどちらでもいいしなんなら中央を歩くのもこの常世神社では問題なさそうな感じだ。
ここの神様は割と凄い神様らしいという知識はある。
凄い神様に礼儀をもって挨拶するのは祖国では普通だ。
日本人は八百万の神というのがあって私生活の中に常に神がいるので一見すれば信仰心がないように思えるが、その実あらゆる神を受け入れることの出来る柔軟な民族であったとか過去の研究資料を祖国で読んだ事がある。
拝殿前にたどり着き思わずカメラを取り出し一枚撮影。
「GOOD(良い)……」
そう呟いてしまうと肩を少し上下に揺らして姿勢を正して拝殿前へと歩む。
■ディカル・Grd > 間近でみる神社の造形は素晴らしいの一言だとディカルは思う。
姿勢を正して腰を曲げて二回礼をす―――胸ポケットからコンパクトデジタルカメラが嫌な音を立てて落ちた。
「Oh MY GOOOOOOOOOOD!!!!」
思わず悲鳴のような大声を上げて、胸ポケットから落ちたカメラを拾った。
手に拾うそれは安いアルミフレームがやや歪み凹んでしまった。角の塗装も剥げた。ノー、ノーと空いた手で額を抑えて首を横に軽く降った。
そうか、これは許可なく神社を撮影した罰というやつか……と自分の行いを恥じるまで至り、その場で膝をつき頭を下げた。
土下座である。
■ディカル・Grd > 拝殿前で二回、地面に額を擦りつけ。
心のなかで、謝罪と引越し挨拶を行い立ち上がるとしょんぼりとした表情で拝殿を後にする。
今日は失礼をしてしまったので境内をしっかりと見て回るのは後日に改める事にした。
イキった派手な色のアロハシャツが妙に地味になった気がした。
ご案内:「常世神社」からディカル・Grdさんが去りました。