2020/07/25 のログ
ご案内:「常世神社【夏祭り期間】」に彩紀 心湊さんが現れました。
彩紀 心湊 > 蝉の声が響き始める早朝。
既に日は昇ってはいるが、人の通りは少ない参道で一人箒を持って掃除をする巫女服の姿。

「……っつぅ……。」

この格好を始めてようやく一週間といったところだがどうにもなれない。
なにせ凄まじく暑い。この炎天下にもなろうかという気候の中での巫女服はどうにも蒸れて仕方がない。
というわけで、早朝から活動することでそういった懸念を少しでも緩和しようとしていた祭祀局の人間である。

「しかし…夏祭りって参加したこと殆どなかったけど…。」

案外人はくるようで。
その証拠にかき氷のカップだとか、串だとか、そういったゴミが屋台周りには散乱していた。

それを毎日朝のうちに掃除するのが彼女の仕事というわけだが。

彩紀 心湊 > 「……ねむい。」

この女、普段はギリギリまで寝ているタイプの人間である。
加えて、夜も本を読みふけっているのもあり寝るのも遅い。
ここ数日の早朝からの活動は確実に彼女の疲労を蓄えていっていた。半分自業自得である。

もっとも、それが仕事をサボる理由にはならないわけで。
ただでさえ、神事だとかそういった方面は別の祭祀局の人間に任せっきりなのである。
こういうボランティアめいたことくらいはやっておかなければ所属しているのもお飾りとなってしまう。

「……。ふっ………。」

箒を置いて、代わりにゴミ袋を広げる。
そして、周囲のゴミへと意識を向ければ……それらはゆっくりと動き出し、ひとりでにゴミ袋の中へと収まっていく。

彩紀 心湊 > 一通り、袋の中へと放り込めば匂いを抑えるようにギュッと袋を縛り付ける。
やや生ゴミ混じりなのもあり少しばかり臭いがきつい。
眠気も思わず嫌な意味で覚めてしまうというものである。

「……見える範囲は、こんなものか。」

小さくため息をつく。
念動力での物体移動。それは勿論自身が認識しているものに限られる。
つまり、草陰だとか物陰だとか、そういった巧妙に隠されたゴミまでは自分の目で確かめるまでは拾いきれない。
串などはしっかり草陰を覗き込まないといけないものだから時間がかかる。

「……ったく。」

なまじ罪悪感があるから隠そうとするのだろうか。
この手合が一番厄介だと再びため息をつく。

彩紀 心湊 > 「さて、と…。」

屋台エリアまでは流石に必要ないだろうと、長い階段を下りきったところで足を止める。
気付けばこんな時間である。蝉の声もやかましくなってきた。
今日は1袋で済んだかと小さく息を漏らせば再び長い階段を登り始める。

「………今日は。」

ほんの少し、涼しく感じる。
雨でも降るのだろうか。
そんなに珍しいことでもないけれど、なんとなく肌が冷たくなるのを感じて階段から街を見渡す。

雲はなく、ただいつもどおりの景色が映るばかり。


気のせいかと、変な心配をする自分に向けて苦笑を零しながら神社へと戻っていった。

ご案内:「常世神社【夏祭り期間】」から彩紀 心湊さんが去りました。
ご案内:「常世神社【夏祭り期間】」に阿須賀 冬織さんが現れました。
ご案内:「常世神社【夏祭り期間】」に白亜 愛さんが現れました。
阿須賀 冬織 > 「よし、30分前に到着っと。」

待たせたら悪いと、待ち合わせの場所に早めにスタンバイ。
待ち合わせ場所は神社からは離れてるので浴衣姿に時々他人の視線が刺さる。
が、本人はそんなことを気にしている余裕はない。
時間合ってるよな、来なかったらどうしようなんて考えながらドキドキと相手を待つ。

白亜 愛 > パカパカと音を鳴らせて歩く。
草履など履く機会が全くないのでリズムはバラバラ。

「どーこーだー……?」

夏祭りがあるから浴衣を着て行かないか、と図書館で誘われ、白と水色のグラデーションの浴衣を買ってみて。
白髪に近い銀髪なのもあり、涼しい見た目になった。

人混みは一人だと怖くて、電柱や塀に沿ってこそこそ、パカパカと歩いている。

阿須賀 冬織 > 「おっ、いたいた。おーい! こっちこっちー。」

彼女の姿を見つけて、軽く手を振りながら声をかける。
草履に履きなれていないのは同じなので、転ばないようにゆっくりと近づく。

「おお、浴衣結構似合ってんじゃん。なんつーか涼しそうな感じだな。」

折角だし浴衣でなんて言ったのに合わせてくれたようだ。いつもと違った姿も可愛い。
そういう彼は、髪色に合わせて茶色がかった黄色に薄紫の帯をしている。

「付き合ってくれてありがとな。忘れもんとか特にないか?」

白亜 愛 > 「ぬにゃ?はーい!」

声をかけられ、知り合いの姿を見てホッとする。
人の隙間を走り抜け、彼の元へ。

「へへ、お金はあるんで、遊ぶ準備は万全で、す。
そっちこそま迷子にならないでくださいね」

阿須賀 冬織 > うおっ、走ってきた。彼女も草履に履きなれていないようだし転ばないかと少し心配する。

「おう、それなら問題ねーな。
……そりゃこっちのセリフだっつーの。
境内はもっと人多いし、心配なら……手、繋ぐか?」

時間もちょうどいいからか、人混みは神社に近づくほどどんどん多くなっている。
二人連れやグループと思しき集団が多いように思う。

……一人だと寂しいから一緒に夏祭りに行かないかと言って誘ったが、今日の目的は祭りを楽しむだけじゃない。
まあ、当然そちらも楽しむつもりではあるけれど。
普段ならこんなこと恥ずかしくて言えたもんじゃないが口にして、手を彼女の方に伸ばしてみる。

白亜 愛 > 「んー……仕方ないですね。んっ」

差し出された手を掴む。
髪で目は隠れており、隙間から見るくらいしかできないが、祭りが楽しみな表情をしているだろう。

「へへ、まずどこに行きましょうかね?わ私は屋台の前に行け、ば腕も腹も鳴りますよ。ふへ」

阿須賀 冬織 > 離さないように、握られた手を握り返す。
彼女の方を見ればどことなく楽しそうといった雰囲気が感じ取れる。

「んんっ。まあ、とりあえず屋台一周しながら、気になったものをって感じでいいか?
何か食べたいもんとかある? 俺はなんでもいいけど。」

少し見惚れていたら声を掛けられたので意識を戻す。
たこ焼きにフランクフルト、綿菓子といった飲食系や金魚すくいに射的といった遊戯系。
少なくとも縁日の屋台にありそうなものは大体あった。

白亜 愛 > 「なんでもいいって言われると結構困りますね。
ゴミを持ち歩くのもあれなんで、先に遊戯系を……、
……遊戯系って、なんで運動神経使うものばっかなんでしょう」

何にしようかなー、と屋台を眺めて。
自分にもできそうなのが型抜きやヨーヨー釣り、輪投げ。

「ん゛……阿須賀さんって何が得意なんです?」

阿須賀 冬織 > 「あー確かに、ごみ持ち歩くのはあれか。そしたら遊びながらよさそうなのないか探すか。
……んー、お祭り位深く考えるのをやめてパーっと遊びたいから……とかじゃねえか?」

できるだけ彼女の意見を反映しようと店選びに関しては少し受動的になる。

「んあ? 得意なもんか。
んー、実家はどっちかといえば田舎だったからあんまり屋台なかったんだよなー。
そっち系だとやったことあんのは金魚すくいとヨーヨー釣りくらいかな。
得意かどうかは比較できないからわかんねーけど。」

白亜 愛 > 「金魚すくいとヨーヨー釣り」

ふむ、と手を顎に当てて思案。
後者なら多分自分でもできるので。
キリッとした雰囲気でそちらへ顔を向け、

「ヨーヨー釣り、勝負しますか」

阿須賀 冬織 > 「おっいいじゃん。やってやろうじゃねーか。
沢山釣ったほうが勝ちでいいよな?」

勝負を挑まれたので当然受けて立ち、絶対に負けないと意気込む。
ヨーヨー釣り程度の勝敗で何か変わるわけでもないし、別にいいとこを見せられるわけでもないのだが……。

白亜 愛 > [1d10→8=8]
阿須賀 冬織 > [1d10→8=8]
白亜 愛 > 「へへ、じゃぁ早速」

お店の人にお金を渡し、フックを紙でできた紐で結んでいる、釣り針を受け取る。
狙いを定め、糸を濡らさずに引っ掛け、一個目を入手。
二個目は思ったより少し深いところにあったらしく、糸を濡らす。

慎重に糸を動かし三個目を入手するも、四個目を釣り上げた瞬間、ボチャリと水を跳ねて落ちてしまう。

「ぉぁ、む。みっつですか……」

ちらりと対戦相手を見る。

阿須賀 冬織 > 彼女に続いてお金を渡して釣り針を受け取る。
一個目、二個目は濡らさずに難なく取ることが出来た。

三個目をどれにするかと探していると、白と水の縞模様のヨーヨーが目に入った。。
取りやすそうな感じではなかったが、なんとなくこれがいいなと思い挑戦する。
糸を濡らし、苦戦するもなんとかお目当てのものは取れた。

「ふぅ、何とか取れたけど、こちゃ流石に次はきちーな……。」

一応慎重に四つ目を釣りあげてみるが、こちらも糸が切れポチャンと落ちる。

「ま、こんなもんかなっと。白亜の方はどうかな……。」

まあヨーヨー釣りで3つ取れたら上々だろう。
なんて思いながら彼女の方はどうかと横を見ると目が合った。

「おう、そっちはどうだった?」

白亜 愛 > 「みっつでした。そちらはー……」

同数ですか。チッ。
次の勝負を、といきたいところだが。

「このまま続けてても埒が明かないですね……ごはんにしましょ」

すぐ近くにあったフランクフルト屋を指さし。

阿須賀 冬織 > 「おう、こっちもみっつだよ。……決着つかねーじゃん。」

これください。と流石に三つ持っていくのはあれなので水色のやつだけもらう。

「まあ、そうすっか。……ん、フランクフルトか、了解っと。
あとは唐揚げとかたこ焼きでいいか? 分けやすいし。」

流石にそれだけでは足りないかなと数を融通し易そうなものはどうかと聞いてみる。

白亜 愛 > 「分けやすいのは確かに歓迎ですが」

追加で何か買おうとする男に不服。

「女の子がそんなに食べられるわけがありません。
……私はフランクフルトをやめてそちらから分けてもらうとします」

ちゃっかり自分で買う分を無くそうとしている。

阿須賀 冬織 > 「えっマジ? そうなの?
……あー、うんじゃまあそういうことで……。……ごめん。」

……やってしまった。お金をこっちで持つことには全然問題はない。
それよりも、女子があまり食べる生き物でないことは知っていた。知っていたがまさかそこまでとは……。

「……食べるのはあっちのベンチのほうでいいか? いいなら先座っといていいぞ。買うのはこっちでやるから。」

そう言って屋台群から少し離れたほうを指さす。人も少なく、離れてはいるが花火もしっかりみれそうだ。
結構歩いたし先に座っておいていいよと言ってみる。さっきので怒ってたらこれで少し機嫌治してくれるといいのだが。

白亜 愛 > 「わかりました。じゃぁあそこに座っておきますね」

裏で、楽できる。ヨシ。とか考えながら、ベンチへ歩いていく。せこい。
仲の良い知り合いだしいいよねとか思ってる。

ベンチに座れば、熱を逃がすために袖をぱたぱたしながら待っているだろう。

阿須賀 冬織 > 屋台に並んでいる間に今後の予定を確認する。
飯を食って、花火を見て……よし。



「おーい買ってきたぞ。……こっちのほう持ってくんない?」

しばらくして、両手にそれぞれ白色の発砲容器を持ってくる。
彼女の隣に腰を下ろして片方を自分の膝に、もう片方を彼女の方に差し出す。
蓋を開ければ出来立てのおいしそうなたこ焼きと唐揚げが出てくるだろう。

白亜 愛 > 「へへ、お待ちしてました。
はい、ではこっちを……出来立てほやほや、ですねぇ。へへへ」

片方の容器を膝に乗せる。
蓋を開ければ熱気が押し寄せてきて、ふーっと息を吹きかけて冷まそうとする。

「ふへへ。それじゃぁ、そそれぞれ二個くらいはいただきましょうかね。たこ焼きはしっかり冷まさないと大変ですよ?」

私の口の中が。

隣で食べる様子を見ながら雛鳥みたいにごはんを待ち構える姿勢。

阿須賀 冬織 > 「じゃあ、いただきまーす。……うん、やっぱたまにはこういうのもいいな。」

確かに、たこ焼きは冷まさないと火傷するなと気を付ける。ふーふーと息を吹きかけて口に運んでもぐもぐ。

……自分の前にあるのはたこ焼きだが、手が伸びる気配がない。
唐揚げを取るときに彼女の様子を見ると、なんだか物欲しそうな感じだ。
えっ……。……これってそういうことでいいのか……?

「……食べるか?」

たこ焼きを一つ取り、きちんと冷ましてから、彼女の方に手を動かす。

白亜 愛 > 「ふへ。いただきます。あー……む」

口を開け、近くまできたたこ焼きを食べる。
お祭りの屋台らしさ溢れる味である。

「もぐ。……私こういうの地面に落として泣き崩れることが多いので。
横からおこぼれを貰うのはアリですね」

ちょっと便利です。なんてニヤリと笑う。

阿須賀 冬織 > 「そりゃまた災難なことで……。……ほらもう一個もどうぞ。」

半分くらい冗談だったんだけどなあ……。うーむ、彼女の基準がわからなくなる。
でもまあ可愛いしいっか。二個食べると言ってたためにもう一個も冷まして運ぶ。
もしかしたらあーんなんて心の声が漏れたかもしれない。

そんなやりとりをしていると辺りはだいぶ暗くなっていて、ヒューっと花火が上がる音が聞こえた。

白亜 愛 > 「ふへへ。それではもいっほ」

言い終わる前に口の中に入れる。
はふはふ言いながらご満悦。

「おいひいえふんぇ……ほぁ」

何かが聞こえ、その方向を見ると、空に光が。
髪の隙間から、輝く大輪を瞳に映しながら、次々上がるそれを眺める。

阿須賀 冬織 > 何だこの可愛い生き物は。

「……おいしいならよかった。わりーな、最初言ってたフランクフルトじゃなくて。
……おっ、始まったな花火。……打ち上げ花火を生で見んのは初めてだけど、こりゃ綺麗だ。」

キラキラと空に咲いては消えるそれを綺麗だなと眺める。
……時々目線が隣にいっているが。

白亜 愛 > 「もぐ。……フランクフルトならそれだけでお腹いっぱいになりますからね。
……。」

返事も疎かに、静かに花火を見上げている。
記憶に残すように。

阿須賀 冬織 > 「そっか。まあ、満足してもらえたならよかった……。」

そう呟くように言う。
じっと、食い入るように花火を見つめる彼女の邪魔をする、なんて選択肢はなかった。
様子からするに彼女も初めてなのだろうけど、自分は彼女ほどじっと見つめることはできなかった。

しばらく、自分にとっては心地悪いわけではない無言が流れるだろうか。

白亜 愛 > 連続で打ちあがる花火がクライマックスを迎え、最後に大輪の花が咲く。

やがてその残滓も消え、晴れているだけの夜空に戻ったころには現実に引き戻され。

「……ぁ、ごはんが冷めてる」

阿須賀 冬織 > 「いやあ、綺麗だったな。白亜も生で見んのは初めてだったか?」

最後の一輪が完全に消え、向こうの方で立ち止まっていた人だかりも動き始めた。
タイミングを見計らって彼女に声をかける。

「ん、ああ。まあ冷めちゃっても屋台のなら普通にうまいぞ。
今すぐじゃなくていいなら持って帰って温めるのもいいけどな。」

花火に夢中で止まっていた食事は冷めてしまったようだ。
持って帰るか食べちゃうか彼女に聞いてみる。

白亜 愛 > 「たぶん、前にもあった気がしますが、小さいころのは覚えてないですね。へへ。
でも今日のは綺麗ですごかったな!」

いいものが見れてご機嫌。

「ごはんは……人はまだ多いしこっちで食べちゃおっかな」

冷めたから素手で掴んじゃおうかな?と唐揚げを眺める。

阿須賀 冬織 > 「ま、小さい頃の記憶なんてそんなもんだよなー。
そんなに喜んでもらえたなら誘った甲斐があるってもんだ。」

楽しそうな様子にこちらも嬉しくなる。
きちんとした記憶にある初めてが自分とのものだ、なんていうのもあるのだが。

「んじゃ、俺も残りはここで食っちゃうか。」

そういって、自分の分のから揚げを掴んで食べる。
衛生的にはあまり褒められないがまあ大丈夫だろう。
……あとは彼女が食べ終わるのを待って伝えるか。

白亜 愛 > 「……いいや、素手で食っちゃお」

隣もそうだし。
自分の分を口に入れ、ハムスターのように頬を膨らませてもぐもぐと。

「んっは、ごちそーさまでした」

時間をかけ、ようやく食べ終わり、汚れたら指先をてちてちと舐める。

阿須賀 冬織 > 「なあ、……一つ、話を聞いてもらっていいか?」

彼女が食べ終わったのを見て、姿勢を正し問いかける。

白亜 愛 > 「んぁ、はい?……なんでしょう?」

いつになく真剣な面持ちで声をかけられれば、少し警戒心を抱いてしまう。
髪の向こうから、そちらの様子を伺う。

阿須賀 冬織 > 一度、深呼吸をする。否定の言葉がなかったので、そのまま続けてしまう。

「その……さ。俺、お前と……お前と一緒にいる時間が、すっげえ楽しいんだ。
最初に出会ったときからバカみたいに言い合ったりしてさ……。
……初めはな、仲のいい友達ってつもりだったんだけどよ……。なんか、違うなって最近思って……。」

恥ずかしさと不安で、少し詰まったりしながら自分の思いを打ち明ける。
最後の一文を言えば、その結果がどんなものであれ、今の関係性は何らかの変化があるだろう。
そのことが不安で不安で仕方がないが、かといってこのままでは何も変わらない。


「…………もっと一緒に居たいな、もっとお前のことを知りたいなって思ったんだよ。

阿須賀 冬織 > 白亜 お前のことが好きだ。 俺と、……付き合ってください!」
阿須賀 冬織 > 言い切るとともに心がスッとする。
もう、どんな答えが返ってきても悔いはないや。

白亜 愛 > 「……ん?」

ぱちくり。
首を傾げる。

「好き?私が……うん、うん?」

私も阿須賀さんは怖くなくて好き。
でもなんかそれと違う感じがする。

それが、その差がよくわからなくて。
どう返せばいいのかも知らず、ただ、口をぱくぱくと開閉させるのみ。

「ぇ、え、っと……?ま、待、っま……え」

汗と、涙があふれてくる。
わからない。
止まらない。

「わからない……ぉぇ」

何も返せず泣くしかできなかった。

白亜 愛の心は、育っていない。

阿須賀 冬織 > どんな答えが返ってきても後悔はないし受け止める。
そう思って相手の返事を待っていた……

ぱちぱちと瞬きしながら首をかしげる様子に少し妙だなと思いながらも、
やはり突然の事だから戸惑っているのだろう。
はじめはそう思った。けれど……

「おっおい。ちょっ……わわわ、なっ泣くなって。」

突然泣き出した彼女に、どうしていいのかわからず……。
自惚れではあるが、Noというわけじゃないだろう。
自身の気持ちの整理のためというのも大きいが、
それでも多少は勝算があると思っていたから踏み切った。

「ごめん……。……気分悪いならいいぞ……。」

今にも崩れてしまいそうな様子に不安になる。
大丈夫だとは思うが、ごみを纏めるためにと持ってきていたビニル袋をそっと口の先に置き、
俯く頭を肩で支えて背中をさする。
彼女が落ち着くまで……
後悔はしないなんて思っていたけど、こうなると知っていたら……。

白亜 愛 > 「わかんない……わっかんない。稚内……」

自分でも何が起きてるのか。どうして泣いてるのか知らず。
涙をこぼして茫然自失状態。

「ぅぇ、待って吐きたいわけじゃないんじゃ、何言えばいいのか吐き出したいけど、ぉぁ」

されるがままになっている。この姿勢はマジで吐きそうになるのでストップをかけるが。

「ごめんなさい……ぅぁっ好きは好きだが、なんか違う気がしてほんとにわからん……」

涙をだばだばと流しながら、助けを求める。

阿須賀 冬織 > 大丈夫だと言われ、体を元に戻す。
わからない……わからないかあ。
少し人見知りのする普通の少女だと思っていた。
周りとの関係から図書館に住んでいるとしってもそれはあまり変わらなかった。
だけど、彼女はきっと、もっとつらい思いをしている。愛がわからない程度には。

「謝んねーでいいよ。……こうなったのは、白亜のことをきちんと知らないまま告った俺のせいだ。
……本当のところはわかんねーが、きっとお前の"好き"はLIKEであってLOVEじゃねえ。
……返事はまだいい。俺が……いつかお前がLOVEを思えるくらい、色んな思い出を作ってやる。」

……例え、その相手が俺じゃなくても。
カードをリセットしました(残り枚数52枚)
白亜 愛 > 「……ぇひっ、ぃぇ、そういう゛気持ちがあるのは、いいことです、ょね?貰えるのも、いいこと、で、っ?」

言葉が途切れ途切れになりながらも、丁寧に喋る。

「その、ぇぅ、えっと、ぃい今駄目になってて、返事も駄目だけど、ちゃんと、っ返せるように……」

頭がパンクしながらも、言葉をひねり出すと一気に体から力が抜けて、ベンチにへたり込む。

阿須賀 冬織 > 「ああ、きっといいことだよ。」

彼女の言葉を逃さないように耳を傾ける。

「……ほんと、無理しなくていいからな。」

返事がだとかそんなことより彼女が泣いた事が辛い。
いつかのように、隣でへたり込んだ彼女の頭を優しく撫でる。

白亜 愛 > 「んに」

撫でられれば目を細め、頭を手に押し付けるように傾ける。
気が抜けたからか、眠気が襲ってきてしまい。

「帰って……考えて……私はワンちゃん、じゃ……ね……」

阿須賀 冬織 > 「……寝ちゃったか。」

最後にいくつか呟いたかと思うと彼女は寝てしまった。撫でるのをやめる。
……あれ……?これどうしよう。
起こす……いや流石に、恐らく疲れが原因で寝ている彼女を今起こすのは酷だ。

「……うへえ、下手したら風紀委員なんかに補導されそう……。
……しゃーないか。えっと、とりあえずごみ片づけて……。
よっと。うわっ、思ってたより軽いな。」

ごみなんかを片付けて、彼女を背負う。
あれ、これあたってるんじゃない?なんて思ったが努めて気にしないようにする。

学生街を顔を赤くしながら彼女をおぶって歩く金髪の男子生徒がいたとか。

阿須賀 冬織 > こちらこそありがとうございました!
ご案内:「常世神社【夏祭り期間】」から白亜 愛さんが去りました。
ご案内:「常世神社【夏祭り期間】」から阿須賀 冬織さんが去りました。