2020/08/25 のログ
ご案内:「常世神社【夏祭り期間】」に希さんが現れました。
ご案内:「常世神社【夏祭り期間】」に神樹椎苗さんが現れました。
■希 > 「わくわく」
髪を結い上げ、今日はおめかしもした幼女
黄色の浴衣に、向日葵の絵柄は彼女らしく元気で、オレンジの帯が引き締めて、赤いポチ袋を抱えて、友人を、待っている。
■神樹椎苗 >
買ったばかりの浴衣に袖を通し、待ち合わせ場所に急ぐ。
ついつい家を出るのが遅れてしまい、時間もギリギリになってしまった。
「――はあ、悪いですね。
少し、待たせちまったです」
ほんのり息を切らせながら、速足でやってくる。
椎苗の姿もやはり、普段と違う装いだった。
袖や裾、襟元にフリルやレースがあしらわれ、黒を基調とした生地にネコマニャンが多数散らばっている。
一部にはアクセントとして桃色や薄紫が用いられており、派手ではないが、椎苗の色白さや淡い髪色にマッチし、可愛らしさを引き立てていた。
そんな、ロリィタ系浴衣に身を包んだ椎名は、髪も結い上げて大きな黒いレース生地のリボンでまとめている。
「ん、向日葵ですか。
馬子にも衣装ってっやつですね、似合ってるじゃねえですか」
黄色い浴衣の少女を見て、可愛らしい装いに率直な感想を伝えた。
■希 > 「しーなちゃんも、可愛いよ、ネコマニャン!」
にっこり笑って近づいて
「えへへ」
にこーと嬉しそうに笑い
■神樹椎苗 >
「ふふん、運よく見つけたのですよ。
まさかこんな掘り出し物があるとは思わなかったです」
ロリィタ風浴衣と言うだけで人を選ぶ上に、ネコマニャン柄だ。
相当なものずきしか買ったりしないだろう。
「さて、さすがに人が多いですね。
はぐれないようにしないと、迷子になりそうです」
もちろん、横の少女の事だ。
速足で来たからか、少しずれた白いニーハイ足袋を直し、桃色のミュールを履きなおす。
「ほら、右手の方に掴まるのですよ。
あまり強く引っ張ると折れるから、気を付けるのです」
と、自分の右側を少女に向けながら。
■希 > 「しーなちゃん、きれいだから似合うよ、可愛い」
キラキラした目で
「うん、そだね、なら」
手を差し出して
「今日は、あそぼ、しーなちゃん」
手を繋いだ
■神樹椎苗 >
「ん、そうですか――ちょっとてれくせーですね」
左手で頬を掻きながら、右手に繋げられる少女の手を見る。
感覚こそ失って枯れ木のようになった右腕だが、手が繋がっているのを見るとどことなく安心を覚えた。
「遊びますか。
ああでも門限だけは忘れないようにですよ。
花火が上がったら帰るのです」
手を繋いだまま歩き出す。
参道に入れば多数の屋台が連なっている。
どこも人が集まっているが、どこにいる人も楽しそうで、賑やかだ。
■希 > 「えへへ」
ニコニコ笑い、本当に楽しそうで、握った手にちくり、とした痛みを覚えながら。
「うん、しーなちゃん、あそぼ、何から食べる?」
ニコニコ笑い、屋台をキラキラした目で見回しながら
■神樹椎苗 >
「早速食べ物の話ですか。
しいは別に、空腹とかねーですし――ああでも、綿あめくらいは定番として食べておきたいところですね」
と、偶然に目に入った色とりどりの綿あめが並ぶ屋台。
「それに、りんご飴とチョコバナナあたりも押さえておくべき定番どころですか」
けっして、甘味にしか興味がない訳ではない。
■希 > 「しーなちゃんだって甘いものばっかりだよー」
苦笑しながらチョコバナナを見たり、焼きそばを見たり
■神樹椎苗 >
「定番を抑えてるだけです。
ほら、食べ物を抱えてたら屋台で遊べねーですよ」
あれもこれもと買い食いしそうになるのを、一先ず止めて。
遊戯系の屋台を示してみる。
「ほら、射的に金魚すくいに、型抜きと色々ありますよ」
■希 > 「んー、それなら遊ぶー、射的!から」
ゆっくり並びながら、ネコマニャンの大きなぬいぐるみを見つけて
「あれ!とか、しーなちゃん!」
手を引いてテクテクと
■神樹椎苗 >
「ほう、射的です、か――」
手を引かれながら屋台の前に行くと、大きなぬいぐるみを見て固まる。
目が釘付けだ!
■希 > 「ん、アレ、頑張ってみる?」
ぬいぐるみを狙って
「おねがいしまーす」
ぐぐ、と、狙って一発、外れ
■神樹椎苗 >
「いえ、ああいうのは残念ながら取れないようになってるんですよ。
実際にあのぬいぐるみの後ろに支えがあって、落ちないようになってます」
と、少女が一発目を外したのを見ながら、そんな事を言う。
『おいおいお嬢ちゃん、そんな言いがかりはよしてくれよ』
屋台のオヤジが顔をしかめて言うが、椎苗は不満げにジトりとした視線を向ける。
「でしたら、証拠を見せてください。
もし濡れ衣でしたら、景品全部を仕入れ値の三倍で買い取りますよ」
『ははは、お嬢ちゃん、そう言う冗談はもっと大人になってから――』
オヤジの前の台に、袖口から出した札束を黙って叩きつける。
オヤジと椎苗の間に、嫌な沈黙が流れる――。
■希 > 「しーなちゃん?」
えーとって疑問が出てきたり
「あれ、とれないの?」
純粋な疑問が店主を襲う
■神樹椎苗 >
オヤジの背中に流れる冷たい汗――!
椎苗のやけに強気な圧と、純粋な視線に、オヤジの良心は耐えられるのか!
『――大丈夫、取れる取れる。
ほーら、支えなんてなかっただろ』
オヤジはネコマニャンぬいぐるみを一番上の台から、一番手前の台に降ろす。
その際に、こっそりと何かを隠したように見えたが、少女の視線からは見えないだろう。
『まあ子供から小遣いを巻き上げるような事はできねえからな!
ほらお嬢ちゃん、それはさっさとしまっちまいな』
オヤジは視線で語る。
取りやすくしてやるから、細工の事は黙っていろと。
「――そうですね。
どうやらしいの誤解だったようです」
そして椎苗も静かに頷く。
そっと分厚い札束は袖口に戻っていった。
「さ、存分に撃つといいですよ。
落ちるまで何回だってやって構いませんからね」
■希 > 「はーい」
てい、ていとそれから何十発も撃ってようやく、ぽてんと、それを倒して
「ありがとうおじさん」
受け取り、はい、と椎苗ちゃんに渡すように
■神樹椎苗 >
「――ようし、よくやったのです直情ロリ」
横から無制限に軍資金を提供し続ける黒い和ロリ。
ぬいぐるみが落ちた瞬間、左手の拳は強く握られていた。
「オヤジ、もって歩くにはこれはでかすぎるのです。
帰りに取りに来るので、預かっておくのですよ」
そう言うと、オヤジも黙ってぬいぐるみを預かる。
なにせ何十発と弾を買った上客なのだ。
ぬいぐるみの仕入れ値はとっくに上回っている。
『くっそ、取りにくんの忘れるんじゃねえぞ性悪娘!』
オヤジの負け惜しみのような声が響くのだった。
■希 > 「えへへ、ありがとうしーなちゃん」
にっこり笑って
「お腹空いちゃった、何か食べよ?」
幼女は純粋である
■神樹椎苗 >
「こちらこそ、良いものをもらったのです。
それで、何が食べたいですか?
ぬいぐるみのお礼になんでも買ってやりますよ」
また手を繋いで、屋台をめぐる。
食べ物は焼きそばたこ焼き唐揚げポテトフランクフルトケバブと、屋台飯ならなんでもありそうだ。
■希 > 「焼きそば!、たこ焼きも食べたい!」
この幼女、よく食べる
エネルギーをたくさん使うのか
たくさん食べてたくさん遊んでいる。
■神樹椎苗 >
「はいはい、焼きそばにたこ焼きですね」
屋台が都合よく隣り合っている。
二人で別々に並んで、ささっと合流。
焼きそばとたこ焼きをゲットだ!
「ほら、向こうで人混みから外れて食べるのです」
屋台の裏の方に回って、ヒトが通らない茂みの方へ。
虫が寄ってきそうなので、虫よけスプレーをシュッシュッシュ。
■希 > 「えへへ、ありがと、しーなちゃん」
横に座ってニコニコ食べ始める
「楽しいね、しーなちゃん」
にっこり笑い
■神樹椎苗 >
楽しそうに笑う少女に、微笑み返す。
「お前が楽しんでるならよかったです。
ほら、口元にソースが付いてるのですよ」
と、ポシェットからティッシュを出して、拭ってあげる。
■希 > 「しーなちゃんも、あーん」
たこ焼きを差し出して来た
口を拭かれて、お世話をされながら
■神樹椎苗 >
「――しかたねーですね」
差し出されたたこ焼きに、口を開けて食べて。
「ん、意外と美味しいですね」
もぐもぐと、ちょっと熱いたこ焼きを食べて。
予想よりも美味しく感じたことに、眉をしかめた。
■希 > 「えへへ、良かった、おいしかったから」
こちらもたこ焼きを食べながら
「んー、何か記念になるものー」
その後屋台を見て歩き
「しーなちゃんしーなちゃん、はい」
お揃いの色違い、赤と青のトンボ玉付きの飾り紐を
「思い出に買っておけって」
■神樹椎苗 >
「んー、何を探してるんですか?」
あちこち見て歩く少女にたずねると、記念になるものと答えられた。
首をかしげていると、ガラス細工の屋台の前で足が止まる。
「思い出、ですか」
トンボ玉の飾り紐。
赤も青も、どちらも鮮やかな色で綺麗だった。
「お前はどっちの色が好きですか?」
二つあるという事は、それぞれで持っていようという意味なのは分かる。
お揃いのトンボ玉。
思い出に持っていたいという少女の気持ちを、無下にするつもりはなかった。