2020/08/26 のログ
> 「んー、私がこっち」

赤い色を取って、青色をしーなちゃんに渡して、特別予算(黒猫基金)から払い。

「お揃い!」

にこーって楽しそうに笑い

神樹椎苗 >  
「お揃い、ですね。
 まったく、子供っぽいのです」

 そう言って青を受け取りながら、言葉に反してどこか嬉しそうに笑みを浮かべ。

「ほら、そろそろ花火の時間ですよ。
 よく見えるところを探しましょう」

 そう言って、見晴らしの良いところを探しに。

> 「えへへ」嬉しそうに宝物を抱くように赤いそれを手に

「はーい、しーなちゃん」

また手を繋いで、歩いて行く

神樹椎苗 >  
 手を繋いで、境内の中を人の流れから外れて歩く。
 鎮守の森の方まで行くと、屋台も何もないためか人は少なく、比較的見通しがよかった。

「ここならそれなりに見えそうですね」

 空模様は晴れ。
 花火が上がれば、綺麗に見える事だろう。

 そして少し待てば、尾を引くような音が鳴って、空に火の粉の花が咲く。
 華やかな色は、あまり興味のなかった椎苗にも、綺麗なものだと思わせる。
 

> 「うん、見れそう」

キョロキョロと周りを見回しながら、まだかなまだかな、と

「わ」

綺麗だ、と言葉を飲みこんで

神樹椎苗 >  
 花火は連続して上がっては、空を彩っていく。
 体の芯まで響くような音も、綺麗な光景と合わさって心地よい。

(結局、また付き合わされちまいましたね)

 空を見上げながら思う。
 本当なら、この少女との付き合いは試験が終わるまでのつもりだった。
 それが、遊びに行く約束をして、課題をして、片腕を贄にしてまで助けたりして。
 気づけばこうして、並んで空を見上げている。

 帯に着けた飾り紐に触れる。
 二人の記念であり、思い出。
 きっと、二か月前の自分だったらこんなものは受け取らなかっただろう。
 そして、こんな光景も知らなかったに違いない。

神樹椎苗 >  
「――ありがとう、ですよ」

神樹椎苗 >  
 小さく呟いた声は、花火の音にかき消されていくだろう。
 それでも、今日、今の『椎苗』があるのはこの少女のおかげだ。
 その感謝の思いだけは、伝えるつもりはなくとも、言葉にしておきたかった。

ご案内:「常世神社【夏祭り期間】」にさんが現れました。
> 「んー?なに、しーなちゃん?、綺麗だねー?」

夏祭りのソラを見上げ

> 「えへへ、しーなちゃん、ありがと」

こちらも花火の中、そう伝え

神樹椎苗 >  
「なんでもねーですよ」

 そう返す表情は自然と笑顔になり。

「はいはい、どーいたしましてです」

 二人で並び見上げる空は眩しく。
 何も感じないはずの繋いだ右手は、とても暖かかった。

ご案内:「常世神社【夏祭り期間】」から神樹椎苗さんが去りました。
ご案内:「常世神社【夏祭り期間】」からさんが去りました。