2020/08/31 のログ
ご案内:「常世神社【夏祭り期間】」に園刃 華霧さんが現れました。
ご案内:「常世神社【夏祭り期間】」に山本 英治さんが現れました。
園刃 華霧 >  
同居人から、せっかくの夏だし祭りに行ってはどうかな、などといわれた。
そういえば、祭りなどといものはついぞ行ったことがないな、と思って行ってみることにした。

……したのだが

「まっさカ……『祭りには祭りに相応しい格好というものがある』ってクるとハな……」

どうも同居人は人を飾り立てるのが趣味らしい。
浴衣なんて持っていない、と拙い抵抗を示したところ、
ならばお下がりがある、と返されてしまった。

……お陰様でちょっと微妙に落ち着かない格好になっている。


「ったク……別に制服でもイーじゃンかサ―……」

おまけに、髪もそれらしくしてやろう、となんだか後ろ髪を上に上げてまとめられてしまった。
ちょっと首元がスースーして落ち着かない。
と、まあ文句だらけだったのだが


「ま、食べ物ハ面白そうダし、いいカ」

右手にチョコバナナ一本と、りんご飴二つ。
左手に焼きそば。
完璧な布陣であった。

ついでに、なんかよくわからない水入りのフーセンにゴムをつなげたものがあったのでそれもゲット。
あと、なんか変なお面。
なんだかんだいいつつ満喫していた。

そこに

青年 > 「彼女一人? 一緒に遊ばない?」
園刃 華霧 >  
……これが世にいうナンパというヤツか。
なんか初めて体験した気がするが、うん。
なるほど、うざったいのはよくわかった。

山本 英治 >  
園刃先輩から『夏祭りに行くから暇だったら遊ぼうぜ』くらいの雑メールをもらった。
慌てて浴衣を見繕って来てあちこち探し回っている。
30分くらい歩きまわって見つけたのは、ナンパ男に絡まれる園刃先輩か。

なんだあの男は。
ナンパの礼儀がなってないな。
ナンパはファーストアタックのみだろ。
初手で相手が拒絶の意図を示したら引くもんだ。

まぁ、今回はどの道引いてもらうけどな。

「すまない、華霧。待ったか?」
「いや、遅刻してごめんな、なんとか会えて良かった……」

大仰に肩を竦めて。

「そちらの男性は? ああ、どうも。華霧の知り合いの方ですか~」

おどけるようにナンパ男の肩に手を置いて。

「どうも、彼氏さん登場って流れなので……今回はお引取りを?」

園刃先輩に器用に片目を瞑って見せながら。

園刃 華霧 >  
さて、流石にうざったいからどうしたものか。
殴り飛ばす……のは手にもった食べ物がひたすら邪魔。

ついでに、靴もなんかカラコロする感じのアレで蹴ったら痛そうだけどすっぽ抜けそうでもある。
浴衣自体がどうにもキックに適してないし。
どうしてこんな格好するんだろう? 喧嘩もできないじゃん。

と、微妙に風紀的にアウトな不穏なことを考えていたところ。
聞き覚えのある声。

あ、そういえばなんかメールしてたっけ。

って、ああ。
なるほど、そういうことね。

エイジの会話の内容を聞きながら納得する。
しかも、なんかウィンクされたし……
まあ、乗っておくか

「ったク。エイジ、遅かっタな!
 おかゲでなンか知らンやつに絡マれてたンだけドー?」

ニタっと笑って男を見る。

山本 英治 >  
「俺もモテなかったからナンパする気持ちはよーくわかる!」
「グッドラックフォーユー! では俺たちはこれで」

笑顔で手を振って。
そそくさとナンパ男から離れていった。
それから小声で話しかけて。

「……園刃先輩、不用心すぎますよ」
「先輩、可愛いんですからお祭りソロは無謀ですって」

ガリガリとコメカミの辺りを掻いて。

「すいません、彼氏とか言い出して。あの場ではこれが一番穏便かと思いまして……」

そしてニカッと笑って相手の目を見る。
いやぁ、役得役得。

「一瞬ですが、先輩の彼氏役ができて嬉しいです。浴衣、似合ってますよ!」
「俺は浜松浴衣の十字模様にしてみました」

さぁて、今日はお祭りを最大限楽しもう。

園刃 華霧 >  
「やーレやれ、オトトイきやガれー、だっケ?」

誘導されてそそくさと男から離れながら。
それでも憎まれ口は忘れない。
性分みたいなものだから、そこは仕方がない。


「そーカ? ってカ、ナンパなンて初めテだゾ?」

まあ、昔々の其の昔、スラムに居た辺りだと妙なのに絡まれたこともなくはない、が……
アレはナンパとは違うだろう。
カウントはしない。

ついでに、コッチに来てからはそういうこともない。
まあそりゃ、こんなのに絡むやつもいないだろう、と納得してたんだが……
どうも其の辺のからくりはよくわからない。

「マあ、祭り自体初メてなンだけどサ。
 なンか思ったヨり、食べ物とカあんのナ。」

けたけたと楽しそうに笑う。
手にもったものを見れば、まあ満喫ぶりは分かるだろう。

「ン、あー。それ?
 ま、いいンじゃナい? アタシは別に気にシないシ。」

むしろ、アタシの彼氏、とか逆にソッチが損でないだろうか。
そんなことを思うが、流石にそれは言わない。
それは言ってはいけないと思うから。

「アー……まあ、ナんだろ。つっきー先輩のお下がリなんダよね。
 着ろ着ろうるサくテな…… アタシにはよくワかんナいからサ。
 似合ってルってんナら、まあ悪くナいのカね?」

白を基調として、美しい花が主張しすぎずに描き込まれた浴衣。
恐らくそれなりの値がするものだろう。
どう考えても、目の前の少女の自前とは思えない。

山本 英治 >  
「そうなんです? そりゃ男どもは見る目がない」
「ま、今の園刃先輩は髪もサラッサラで浴衣姿という美少女度四割増しなので」

これ以上可愛くなったら国が傾きますよ~?
と冗談っぽく注意をして。

「チョコバナナにりんご飴に焼きそば…いやぁ、既に満喫していたとは……」
「両手が塞がっているでしょう、今後の荷物持ちはお任せあれ」

胸に親指を向けて鍛えてますからアピール。

「……そうですか? ちょっとは気にして欲しかったな~」

告った男が一時の彼氏役になんてちょっとはドキドキする展開じゃない?
そうじゃないですか、はい。精進しましょう!

「真琴さんの……そうですか、真琴さんも良いセンスだから納得ですね」
「とても綺麗です」

射的を指して歩く。
ああいうのがお祭りの定番だろう。

「射的なんかどうです? 食べ物、一時預かりますよ」

園刃 華霧 >  
「あいッカわらズだな、エイジ。
 まア、そのノリはもウ"喰った"し、マ……いい加減突っ込マん」

美少女度増し、とか本当なんだろうな。
とは思うものの、もうこれはコイツの病気なんだろう、と思うことにする。
そう思えばまあ、そんなものかと呆れることもないしすんなり受け入れられた。

「ァ―……そーダな。エイジも食う?」

ついっと目の前に右手……すなわち、チョコバナナとりんご飴を差し出す。
自分ばっかり食べてるのもなんだしなあ、と。


「謝っトいて、気にシて欲しイの?
 結局どっちダ、それ?」

きょとん、とする。
どうも、たまにこいつの言うことは理解できない。
どこかでズレてるんだろうか。
どっちが? やっぱこっちか?

「まあ、つっきー先輩、どう見テもいいとコ出っぽいシな……
 そりゃ、出来も良いシ綺麗だローな。
 正直、これノ値段トか、知りたくナい」

こわいこわい、と首を振る。
何かが決定的に違っている反応。


「射的? お、面白ソーだな。エイジ、やったコとあンの?」

子どものように目を輝かせて聞いた。

山本 英治 >  
「そうですか、慣れてくれましたか!」
「相互理解が深まった気がしますねぇ」

気のせい? そりゃどうも。
しかし夏祭りの最終日に惚れた女の隣を歩けるなんて。
男冥利に尽きるもんだ。

差し出されたチョコバナナに迷わず齧りつく。

「ふぐ……なるほど、チョコレートソース良いの使ってんなぁ」

バナナも普通レベル。どっちも良すぎると味が呆けるので最適解。
良いチョコバナナだ。

どっちだ、と聞かれて人差し指を立てて振る。

「男心は複雑なんですよ?」

自分で言いながらあんまりわかってない。
恋愛の経験薄き者であるがゆえに。
そこはノリと勢いでカバーだ。

「違いますよぉ、綺麗なのは浴衣と、それを着こなす園刃先輩です」
「チョコバナナはチョコソースかバナナどっちかが主役になるのが定石ですが」
「浴衣というのは良い浴衣と綺麗な女性のアルモニーなのです」

射的の代金を支払って5つのコルク弾と玩具の銃を受け取る。

「それが射撃は苦手なんですよねぇ」
「良いところ見せたいところですが…先、どうぞ」

園刃先輩の手に持っている食べ物と銃を交換だ。

園刃 華霧 >  
「相互理解……ン、ンー……相互、なノか……?」

いや、どうなんだろう。
アタシがなんとなく理解したような気はするが。
向こうは果たして理解したのかどうか。
まあ、いいか。 分かったのなら、多分良い。


「ン、そッカ。そっち一本シか買ってナいんダよな。
 じゃ、アタシも」

あぐっと、食べかけをかじる。
ン―……なるほど。まあチョコとバナナってよくある取り合わせだったな。
確かにまあ旨い。ちょい安っぽい感じもあるけど、そういうのがいいのかもしれない。


「はァ……よーワからン。
 別にいヤじゃナい、くらいノ簡単ナ話で十分じゃナいの?
 男ってややコしいノな」

よく見る情報じゃ、女のほうがややこしいって見る気がするんだけど。
初めて聞く話だ。まあ、これも"喰って"おけばいいか……

「ほーン、そンなもンかね。
 じゃあ、男はドーなのサ?」

じっと浴衣姿のエイジを見る。
でっかい図体に浴衣……さてはて、これは似合ってるのか否か。

「ン、ぁあ。荷物?
 大丈夫ダって。ほら」

あんぐりと口を開けて……りんご飴を一本、ごくりと棒ごと飲み込む。
単なる異能による収納なのだが、相変わらずやり方の見た目が悪い。


「……ァ―……いや、やっぱ持って」


一本飲み込んでから、やはり交換だ、と残りの食べ物と銃を交換する。
……よく考えたらリミッターのせいでそこまで収容できなかったんだった。

山本 英治 >  
「相互理解は一気に進むものではないのです」
「お互いが片方ずつ、少しだけ相手を知ることを繰り返す過程が尊い」

ニカッと笑ってチョコバナナを指す。

「二人で一つの食べ物を口にしていると、本当に恋人同士みたいですねえ」
「あ、いや、今のは照れるッ。照れアフロー」

はははと笑って髪を弄る。
フワフワもこもこの、いつも通りの髪型がそこにあった。

男心が面倒というより。
俺が面倒なだけな気がするな。

「少なくとも俺はややこしいんです」
「男の浴衣はセクシーさで勝負というかなんというか…」

自分でもよくわかってない。

相手がリンゴ飴を“飲み込んだ”後に、食べ物を渡されて。

「不便じゃないですか、リミッター」

リミッター。俺が15歳だった頃に話題になった異能封印装置。
初期バージョンはブラックギアスと呼ばれていた。
チョーカーが似合っているから、強くは言えないけど。
いつか外れるものなのだろう。そう信じる。

「あれいきましょうよ、ネコマニャンのデカぬいぐるみー」
「隣のディスティニーマウスでもいいですが」

園刃 華霧 >  
「……ン。なルほド?
 そッカ……そう、ダな……
 アー……確かに、そッカ。」

なんだか、納得するところはあった。
お互いが、少しずつ。
うん、なるほど。急ぎすぎないのも大事か。

「ンじゃ、今はアタシがエイジをちょっと理解しタってトコか。
 じゃ、今度はソッチの番か? なンかリクエストとカある?」

貰ってばっかりはよくない。
それなら返さないとな、と聞いてみる。


「ン、そッカ。そーイや、ストロー二本さしテジュースを二人で飲む、トかあったッケ?
 そう考えるト、なンか儀式っぽイな……?」

妙にレトロな知識を披露しつつ……
恋人って思った以上に、なんか妙なもんだな? と改めて思う。

「そーイや、アフロ戻しタのな。それ、やっぱコダワリ?」

まあわざととはいえ、アフロが本体、みたいな扱いをしたのだ。
其の割に元気にアフロにしてきた、ということはそれなりに意味があるのだろう。


「エイジは、ややコしい男……と。覚エた。
 ……これモ相互理解、か?」

おや、とちょっと思う。
また貰ってしまってる。


「セクシー……せくしー、ねぇ……」

思わず、その巨躯を眺める。
……筋肉質、なのはわかる。
セクシー……なのかは、わからない。

「ァ―……ま、不便だけドさ。
 でもこりゃ反省ってーカ……まあ、一生、これ抱えてもしょーガないかナってネ」

これは、トゥルーバイツを生きた証。
ひょっとしたら、取っていいと言われてもずっと着け続けているかもしれない。
その辺は、今の自分には予想もつかない。

「ネコマニャン、かー……チェルちゃん好きだっタな。
 ちっと狙ってみッカ」

まずは雑に狙いをつける。
一発目、外れ

「ァん?」

ちょっとイラッとする。
周りを見る。
身を乗り出して撃ってる連中がいた。

なるほど、そういうのもありか。
よいしょっと、台に身を乗り出して狙いをつけてみる。

山本 英治 >  
「それじゃ園刃先輩の過去でも聞かせてもらおうかなぁ」
「何でもいいんですよ。惚れた女の話なら何だって記憶に留めていたい」

さっきよりは幾分か真面目な笑みを浮かべて。

「先輩それアベックがやるものですよ……死語ですけど」

聞かれると、自分の髪に触れて。
穏やかに告げる。

「今までの自分とは、違う自分になるという意思表示です」
「どう足掻いても親友がいた頃には戻れないので」
「でも、親友の死を認めた今はこの髪型に拘泥する必要もないのですが……」

俺に他に似合う髪型なんて、あるだろうか。
あるなら、そういうのも試してみたいな。
 

「個人的には胸板がセクシーだとは思うんですよ~」
「毛を処理するかは悩みどころ」

そして園刃先輩の話を聞けば。
多分、彼女はまだトゥルーバイツにちょっとだけ所属していることがわかった。
日ノ岡あかねさんとまだ繋がっているんだ。心が。

「レイチェル先輩、ああいうのが好きなんですねぇ」
「それじゃ狙っちゃいましょうよ」

一発目は見事に外れ。
はははと笑って。

「ちょっと園刃先輩、あんまり身を乗り出すと……」
「……裾を気にしてくださいね?」

こっちはこっちでハラハラしてきた!!
ラスト二発は俺が撃とう。

園刃 華霧 >  
「過去……過去、なァ……
 ンー……なンかトゥルーバイツの騒ぎの時にざっくリ、話したンだよナぁ。
 あンな話スんのエイジが初めてダったから、だーイぶいい加減ダったけド。
 これ聞いテみタい、とカないノ?」

お陰様で話す機会が増えた最近は、だいぶ整理して話せるようになった。
逆に言えば、初めて語ったこの相手にはろくに整理されてない大雑把なことしか言えていない。
だから、逆に何を話せばいいか迷ってしまう。
うーん、と思わず真面目に考えてしまう。


「なールほどナ。今ままデと違う、か……
 アフロ無しデも様にはナってタし、色々試すノもいーンじゃナい?
 ちナみに、元々はドんなンだったノ?」

死語、という話はとりあえずスルーする。どうやら古い知識らしい。
だからそっちは無視して興味本位の話を聞いてみる。
確かに、アフロのイメージは強いから逆に興味がある。


「セクシーってーのガいマいちわカらんカラ、わからンけど……
 ま、分厚いヨなァ……」

思わずポンポンと叩こうとする。
そういえば、前もなんか触り倒した気がした。



「ァん? 裾?」

台に足を乗せてはいけないと怒られたので、
仕方なく上半身だけを完全に前に乗り出させて狙いをつけ始める。

結果ちょっと無防備なのは背中側

山本 英治 >  
「生まれた時どうだったとか、幼少期どうだったとか」
「話しづらいなら、いいんですが……ざっとしか聞いていないので」

空っぽだった。何も持っていなかった。
その感情だけわかっていて、詳細を知らない。
感情だけが先行した言葉をお互いぶつけてしまった負い目もある。

 
「元はこう……普通でしたよ」
「モミアゲも普通、後ろは9ミリで刈り上げてもらって前髪も適度に短くしてもらって」

普通じゃなくなったことを、自分から表現しようとしてきたけど。
空回りは、もうそろそろ辞めてもいいのかも知れない。

「様になってたなんてー、もう褒め過ぎですよう」

そんなに褒めてないか。

 
「はっはっはっ、鍛え抜かれた胸板です」
「快気祝いで神代先輩と雨夜先輩と飲みに行ったのでちょっと脂肪もついたかな?」

そんな急には太らないか。
でも筋肉ばかりじゃなく、薄く脂肪を纏うのも格闘士には大事だ。

 
「だ、大丈夫ですか。ちゃんとバランスは保ってくださいね」

焼きそばなどを手にそわそわ。
気が気でない。