2020/09/10 のログ
ご案内:「常世神社【夏祭り期間】」にアストロさんが現れました。
ご案内:「常世神社【夏祭り期間】」にクロロさんが現れました。
アストロ >  

ぱしゃっと手水舎の水が跳ねる。

 

アストロ >  
その飛沫が地面に落ちると同時に、手水舎の前に朱い髪の少女が現れる。
少女は物珍しそうにあたりを見回している。

神社。日本式の神を祀る……神殿だ。
居住区に有り、常世の表の世界の施設になる。

「……一応作法は守ろうかな」

一度鳥居まで戻ろうか。

日本にも水にまつわる神がいる。
様々な分野の水の魔術を知るアストロは、神事についても多少の知識があった。

クロロ >  
「ふわァ~ァ……」

常世神社、夜。所謂夏祭り期間と言う奴だ。
鳥居を行きかう多くの人々。鳥居の下、クロロは退屈そうに欠伸をした。
クロロは神にも、ましてや祭りなんかに興味はない。
何をしているかと思えば所謂"バイト"だ。
早い話が警備員のようなもので、"浮かれた"連中を取り締まるのが役目だ。
一応真面目に巡回とかはしているが、それにしても退屈だ。
案外、こう言う所で浮かれはしても暴れる連中は出てこない。

「次、行くか……ア?」

そう思った矢先、踵を返せば見覚えのある少女の姿。

「アストロじゃン。こンな所で何してンだ?お前」

アストロ > 「あ、クロロ君じゃんー」

鳥居に行けば見覚えのある緑の男。
つくづく縁があるなぁと思う。
「やっほー」とちいさくひらひらと手をふる。

「なにって、お参りだけど」

なんか祭をしているようだけど、別にそちらには興味はない。
魔術使いとして、神社を見物しに来ただけなのだ。

「そっちこそなにしてんのぉ?此処は神聖な場所だよぉ?」

クロロ >  
「おう」

小さな手に応えるように、軽く右手を上げた。
当然少女と比べると当然大きい。

「お前、オレ様の事なンだと思ッてンだ?人の事ケガレかなンかかよ」

相変わらず不機嫌そうに眉間に皺を寄せた。
場違いなのは百も承知だ。
これも仕事なので、しょうがない。
ケッ、とその辺の小石を蹴り飛ばした。どこぞの茂みに消えるだろう。

「つーか、お前こそお参りッてな。今祭り中だぞ?祭りとか興味ねェの?」

アストロ >  
とりあえず鳥居をくぐらないように外へでて、鳥居の前で一礼。
そのまま鳥居をくぐる。

「んー?そんなんじゃないよ?
 暴れる場所じゃなかったから意外に思っただけ」

ケガレ云々で言えば、炎の彼はむしろ神聖な存在だろう。
妖しくきらめく緑の炎であろうと。

「神道も魔術だからねぇ。此処のがどんなものかと見に来たの。
 祭りは……別に、かなぁ。
 いわゆるフツーの人たちが非日常を楽しむものでしょ?」

だからこそハメを外すような人が出てしまうのであるが。
なお、今日は神事はやっていないようだ。

クロロ >  
「それ言ッたら、お前もだろうが。オレ様だッて、暴れる場所位選ぶぜ?
 表は表、裏は裏。どッちにもどッちの"ルール"ッつーモンがあンだろ?」

「オレ様はむやみやたらアッチコッチルール持ち出したり、破ッたりしねーだけだ」

クロロは無法者気質だが、最低限のルールは護る。
そして、それらを交えて考えたりはしない。
よそはよそ、うちはうち。それが"スジ"と言うものだ。
だからこそ、自らの性に合う場所に進んでいるが
時にはこういう場所での金稼ぎもするのだ。

訝しげにアストロを見ていたが、鳥居での一礼を見て軽く瞬き。

「へェ……そーゆーの、出来ンだな」

ただの悪ガキと言う訳でも無いらしい。
自分にはない、礼節と言うものだろうか。
素直に関心を持つ。

「そりゃ、お前も勤勉だな。オレ様は他の流派にあまり興味はねェが……」

鳥居の向こう側。祭りの明かりを一瞥すれば後頭部を掻いた。

「…………」

「せッかくだ。おい、祭り回ろうぜ?
 オレ様もいい加減、騒ぎが起きなくて飽きてンだよ、ちょッと付き合え」

アストロ >  
「私は別に暴れに来てるわけじゃないし~?」

暴れるのが一番楽しいのは言うまでもないが、そうでもない遊びも好きだ。
知恵比べだったり、ゲームだったり……勝負事なら大体何でも楽しめる。
全てが運任せなものはむしろ嫌いだけど。

「鳥居から内側は神域。私は神道の魔術も使うからね~。
 それに、精霊ちゃんにも怒られるしぃ」

一種の儀式であるから、恩恵を受ける者として大事にしている。
特に神道に因む神々は尊重しないと荒ぶりがちだ。

「……うん?」

「付き合ってあげてもいいけどぉ。まだお金ないよ?私」

学生証が手に入ったからと言って、昨日今日で稼げるものでもない。

クロロ >  
「"遊び相手"……だッたか?マジで暇人かよ、お前。……気持ちはわかッけど」

退屈は嫌いだ。何もできないし、面倒くさい。
そう言う意味では彼女の気持ちは理解出来る。

「精霊魔術、な。オレ様の魔術は毛色が違うから、よくわかンねェや」

恐らく、自分が知る限り、見る限り自分の魔術は"異端"だ。
何かしらの契約元から力を借りる、精霊魔術と似たようなものだろうが
決定的に違うのは、『尊重すべき相手も契約相手もコンタクトが取れない』事。
勝手にパイプを繋いでいる感じだ。人に気を使わない分マシと言えばそうだが
時折、その悍ましさに自分自身冷汗をかく。

自身の首を撫でれば軽く横に振った。

「いーよ、オレ様が奢ッてやる。行こうぜ?」

そう言うや否や、早速鳥居を…くぐる前にぎこちなく一礼。
そして境内へとずかずか進んでいく。

アストロ >  
「暇人といえばそうかもね。それしかしてないし~」

けらけらと笑う。
今日も退屈はしなくて済みそうだ。

「私は精霊魔術の他にも色々使えるよぉ。
 やろうと思えば忍術とか、ルーン魔術、とか。
 こないだのアレもそうだし……あれはそっちのに近いのかな?」

アレは神道に近いものが有るが、確かに根本的に違う。
神やそれに類するモノのような強大な存在に呼びかけて力を借りる
……と言えば聞こえは良いが、実際は垂れ流しだ。
精霊加護のバックアップもあって、アストロは平然と行使しているが、
普通であればコントロールも難しいのではないだろうか。

「じゃ、お言葉に甘えちゃおうかな~」

人通りも多いので、神社そのものをじっくり見れるものでもない。
そっちについてはまた今度来ることにしよう。
クロロの後をついていくように追った。

クロロ >  
「なンだか中年ダメ男みてーな感性だな。まァいいや」

何だその例えは。

「お前意外と多芸だな。……、……まァ、多分な。
 ぶッちゃけ、覚えてるのは『使い方』だけで、『内容』はわからン。
 絶賛解明中なンだが、忘れてる事が多すぎてな……。まァ、事故らなそうだからいいンだけど」

彼女の推察通りで大よそあっているが、人によっては危ない綱渡りのような事を言っている。
要するにクロロは、あれだけの術を『説明』を聞かずに『感覚』だけで行使している。
何時、事故が起きてもおかしくはない。
とは言え、使う当人が『その心配はない』感覚が残っているらしく
事実、今の所暴発の心配は、"あの時"のような可能性以外はないだろう。

「少しは遠慮しろ、水ガキ」

そう言う割には、口元は笑みを浮かべていた。
青年と少女、二人の姿は人込みに紛れていく。

さて、右を見ても左を見ても人の姿。
並ぶ屋台料理や遊戯が目につくが、人よりもクロロは興味が薄い。

「アストロ、なンか食いたいモンとかあるか?」

アストロ >  
「子供らしいっていってほしいなぁ~?」

学びの場に居らず、仕事をしているわけでもない子ども。
やることといえば……遊ぶしかないだろう。

「ま、全部精霊ちゃんのおかげだけどね」

多芸についてはこれに尽きる。

「あー、なんていうか、体が覚えてる、とかそんな感じぃ?
 私が何もアクションなしで精霊魔術使えるのと同じような……」

だとすれば、それは。彼は"あちら側"の存在の可能性も有る。
あの掌を切っ掛けに何かを思い出しそうになっていた、とすれば。
もしそうなのであれば……とても危険な存在で。

とても興味がそそられる。


「えー?別に私は付き合わなくても良いんだよぉ?」

冗談交じりに相変わらずの挑発。

「ん。特に思いつかないけど……何が有るのかな?」

縁日の出店をじっくりと見たことは特に無いので、まずは見てみなければ。

なお、アストロは食べなくても水さえあれば飢えない。
ただし、その場合は成長が停滞する。年齢の割には体格が1歳分遅れてるのはそれに起因する。
そういうわけで、食にあまり頓着していなかった。

クロロ >  
「よく言うぜコイツ」

見た目子どもだし子供らしいのは間違いない。
ハァ、と溜息を吐いて周囲を見渡す。

「ふぅン。……アー、まァ、そンな感じ。なンか覚えてるから使える的な」

文字通り感覚だけで使っている。
……底知れぬ深淵に繋がっている事に知ってか知らずか……。
はたして、これは大きな火遊びになってしまうのか、果たして────……。


「ウルセェな、黙ッて付き合え」

ああ言えばこう言う。
それこそまるで、子どもみたいだ。

「何ッて……色々だよ、色々」

クロロは"食事"に対しての興味は薄い。
自身の体質の関係上、大よその食べ物は口に入れて"燃える"。
全て魔力へと変換されて、体の一部になるのだ。
それは要するに、食べ物じゃなくてもいい訳であり
魔術師と言う効率主義者である以上、その辺りの頓着は薄かった。
だが、折角二人で回ると言った手前、それではあんまりだ。
何か無いものかなぁ、と視線を右往左往している最中
目に入ったアオリは『絶品!常世チョコバナナ!』

「アー、アレとか?丁度ガキの舌にも合いそうだな」

とかそうこう言ってると実に自由な男らしく
屋台の前に行っては二人分キッチリ既に買ってきた。
なんだかやたらでかいバナナが串にささっており
たっぷりの甘いチョコレートとトッピングが施されている。

「ホラ、食えよ」

アストロ >  
「そっかぁ……じゃあ、使いすぎには気をつけて、かな?」

使い過ぎられれば無自覚で引っ張られていく可能性も高い。
とりあえず今は、やんわりと警告をしておく。

「はぁい」

ビタ一文ださないんので、下手には出ておく。
あんまり不機嫌にさせても仕方ない。
そんなわけで、言われたとおり黙ってついていけば……
クロロが何かを見つけたらしい。

「なにかあったのぉ?」

クロロはそれに応じる前に、
一人で行ってあっという間に戻ってきた。
手にはやたらでかいチョコバナナ。

でかいチョコバナナ。

「わぁ、太くておっきいー。
 咥えたら顎疲れちゃいそう……」

受け取った少女はつい、お約束の反応をした。
通じないのはもちろん分かっているが。

クロロ >  
「アァ?……考えとくよ」

但し、考えるだけだ。
いざ戦いとも喧嘩とも成れば容赦なく使う。
自らの力に、一切のセーブは付けない。

さて、持ってきたチョコバナナに随分と面白そう(?)な反応をする少女。
割と適当に子どもにあいそうなものをとってきたが、正解のようだ。
流石オレ様、と内心自画自賛しニヤリと口角を吊り上げた。馬鹿である。

「そーだろ?食い応えバッチシだし、甘くて丁度いいンじゃね?」

はい、当然通じない。顎が疲れるのは知らない。
早速歩きながら自分のを噛り付いた。
味覚がない訳じゃないので、味はそこそこ感じる。
チョコの甘味とバナナの程よい甘味の相乗効果、とも言うのか。
確かに美味い。ボリボリと食べ進めていく。

「んぐ…ほふぁにふぁなんふぁ、ひゃふぇきほか?」

ものを食いながらしゃべるな。

アストロ >  
もちろん期待もしていない。
むしろ使ってくれると期待しているところがあるが、それは言わない。

少女は食に頓着していないが、それはそれとして甘味は好きだ。
なんとかかんとかは蜜の味ではないが、甘いもの、好き。
このあたりも子供らしいとも言える。

「そうだね~、甘いモノ好きだし、嬉しいよー」

通じない。期待もしていない。

早歩きで追いかけながらこちらも口をつける。
舌をわざとらしく出して舐める様に味わう。
クロロにはもちろん通じない。微塵も期待もしていない。
だが周囲はの目線はそうでもないかも知れない。

しばらくすれば、"遊び"はほどほどにして、普通に食べ始めるだろう。

「射的?いいねぇ、勝負するぅ?
 これならクロロ君も勝てるかもねぇ?」

行儀悪いとか突っ込む気はない。

クロロ >  
「……?」

何だか心なしか、周囲の視線が集まっている気がする。
なんだかこう、全員よそよそしいというかなんというか。
特に男の視線が集まってる。なんだなんだ、と訝しんで視線を追えば……
皆、アストロを見ていた。舌を出して舐めるアストロの姿に釘付けだ。
そうこう言ってるうちにこっちは食べ終えていた。
どうせ"燃える"から余り噛まないのだ。

「……アイツ等なンでお前等の事見てンだ?」

普通に聞いてきた!
当然無いものはわからないから聞いてくるよね、しょうがない。

「ア?言ッたかコラ?上等だ!テメェがオレ様に勝てると思うなよ!
 勝ッた方が一つ言う事聞くッつーのはどうだ?」

早速射的銃を手に取り凄んでいく。
クリエイト:フラグも順調だ!

アストロ >  
「あは、気づいた~?
 ああいう目がセクハラって言われる視線なんだよぉ」

そうクロロに言うと、それを聞いた周りの男は慌てて目を逸らした。
今回は自分が煽ったから、セクハラではないが。
そちらから見れば"くだらない遊び"になるだろう。

さて射的の方だ。

「言う事……いいよぉ、勝てたら何でも聞いてあげる」

にやにやと笑う。

「じゃ、先手譲ってあげるねぇ?がんばれ、がんばれー」

クロロ >  
「"せくはら"?あれが?……よくわかンねェな」

そう言うものらしい。よくわからないが、覚えておこう。
とりあえず、彼女の食べ方は"セクハラ"されかねないものらしい。
それ位頭は回る。……もしかして、そう言う事もするのか、コイツは?

「ほう、言うじゃねェか。今に見てろや!」

意気揚々と銃を向けたぞ!
ダイス勝負だ!3d6で数字が大きい方が勝ちだ!
[3d6→2+5+5=12]
クロロ >  
意外とセンスはある。
百発百中とは言わずとも、中々の命中率だ。
くるくると銃を回しながら得意げに笑みを浮かべた。

「ヘッ、こりゃオレ様の勝ちだな」

速い勝利宣言だ!

アストロ >  
そのとおりである。クロロが真実に到達するのも近いのかもしれない。

「おお、すごいじゃん?意外と才能ある?」

クロロの結果には素直に褒める。
けらけらと笑って
チョコバナナを食べ終えて、串をごみ袋に放おって。

意気揚々と銃を受け取って。

「よーし、やってみよっか」

勿論、アストロに経験はない。
ってか、銃が大きくて上手く狙えない。
[3d6→1+1+4=6]
アストロ >  
全然当たらなかった。
私が……クロロに負けるッ!?

「難しいなぁ」

やっぱり上手く狙えなかった。
重たいのは身体強化でいいのだけど、握れないのはどうしようもない。
魔術でズルするのも考えたが、それでは味気ない。