2022/08/18 のログ
■セレネ > 彼が単純で良かったと、本当に思う。
まぁ追及されても疚しい事ではないから良いけれど。
「景色の良い所は好きなのです。静かな所なら猶更。
…あとは、貴方と一緒だからというのもありますけれど。」
物寂しさもあれど、まぁそこも良さと捉えよう。
偶然見つけた場所を己に教えてくれた。
何とも思っていない彼かもしれないが、己にとってはそれだけでも充分嬉しいのだ。
「…んー。そう、ですね。お願いしても宜しいですか?」
どうせなら一緒に食べたい、と思ったが。
炎の身体でも食べられるのだろうか。
…まぁ、食べられないならそれでも構わないけれど。
気遣ってくれる彼に、そう答えた。
■クロロ >
「……そういうモンか?何時も一緒でも逆に鬱陶しくねェ?」
その言い方だと、自分がいれば大体娯楽ともとれる。
たとえ火の中水の中、とでもいうやつか。
実際、炎の体である自分にそれはちょっとシャレにならないかもしれない。
不思議そうに首を撫でながらぼーっと金色は水平線を眺めていた。
「……何となくだけど、海にイイ思いねーンだよなァ。覚えてもねーけど」
本当に"なんとなく"だ。
何故だかあの暗い水平線の奥底には
"何か"嫌なものが眠っている気がして仕方がない。
ケ、と気だるそうに吐き捨てれば彼女の言葉にうなずいた。
「いいぜ。で、何食いてェンだよ?」
■セレネ > 「私は鬱陶しいとは思いませんね。
好きな人とならいくら一緒に居ても嬉しいものです。
…少なくとも、私はそう思ってます。」
彼の隣に居られれば、それこそ何処でだって構わない。
…けれど、彼も同じ考えだろうとは思っていない。
だから彼が嫌だと言うなら己はそれを受け入れるつもりだ。
「…貴方、炎の身体ですものね。
覚えてないのにそう感じる…って事は、過去に何かあったのかもしれませんね。」
探りたい彼の過去。だけれど、探れるような足掛かりは残念ながらあまりない。
何が食べたいか、との言葉には
「……綿あめ、とか?」
熱いものは己は猫舌だから食べられないし。
かき氷が食べたい気分でもない。
…だから、無難なものを所望してみた。
■クロロ >
「……そーゆーモンか」
今一要領を得ないがそういうものらしい。
鬱陶しいとは思わないが、女性はそういうのが好きなのだろうか。
わからない、乙女心。未だによくわからない。
ただまぁ、彼女がしたいならそうしよう。
それ位には気を許しているつもりだ。
「相性が悪い気もするが、なんだかな……」
本当に感覚的だし、真っ白な記憶には何も残ってない。
気にするだけ無駄かもしれないが、月が近づくその時
脳裏に"何か"がフラッシュバックする。
それが何かは、わからないが…顔を顰めて首を振った。
わからないことを考えるのはやめておこう。
「おう、ちょッと待ッてろ」
適当に手をかざして一旦クロロは去っていく。
丁度その数分後だろう。空を割く音と共に、夜空を彩る光彩。
色とりどりの花火が遠方で音を立てて花を咲かせている。
「────ちょうどやり始めたみてーだな」
そうこうしてるうちに帰ってきたクロロ。
その足元にはデブ猫がおり、背中にビニール袋と綿菓子が刺さっていた。
クロロが出す使い魔だ。持たせておけば、燃える事もない。
「どーせ喉乾くだろーし、ラムネ?とか買ってきた。好きに飲めよ」
■セレネ > 「えぇ、そういうものです。」
何だかんだ言っても付き合ってくれるのは彼の良い所。
否定の言葉がない辺り、己の好きにさせてくれるようだ。
それが嬉しくも、少しばかり心苦しい。
「……大丈夫ですか?」
彼の表情が、苦い顔に変わった。
己の香りは今の彼には伝わっていない筈。
…別の理由があるとすれば、それは失われた記憶に関するものだろう。
「――っ。」
火薬が弾ける音。
夜空に煌めく鮮やかな色。
花火が爆ぜる音と共、ビクリと身体が強張ってしまった。
「…あ。有難う御座います。」
彼が帰ってくるまで、何とか平静を取り戻そうとしつつ。
見れば足元にはいつぞや見た太い猫。
買って来てくれた綿あめとラムネを受け取っては
しげしげと綿あめを眺めよう。
「…貴方も食べます?」
■クロロ > 【一時中断】
ご案内:「常世神社」からクロロさんが去りました。
ご案内:「常世神社」からセレネさんが去りました。