2023/01/14 のログ
ご案内:「常世神社」に光奈さんが現れました。
ご案内:「常世神社」に神樹椎苗さんが現れました。
光奈 > 「~~♪」

三が日。
いつになってもこの三日間、神社はにぎわう
出店も出ているし、もちろん厳かにお参りもできる
そんな神社の鳥居に背を預けつつ端末をぽちぽちしながら待っている光奈

しいちゃんに選んでもらった浴衣を着て一応待ち合わせの形だ
こういうのはやっぱり待つ楽しみもある

「あ、おーい、しいちゃーん」

そしてその待ち合わせ相手を見つければぶんぶん手を振ってアピール
このあたりはまだまだ子供っぽい

神樹椎苗 >  
 こまった妹分に振り回された初詣だったが、椎苗の初詣はまだ終わっていないのだ。
 なぜなら、あれはイレギュラー。
 今日こそが本来予定していた初詣なのである。

「――はぁ、大した賑わいですね」

 タクシーの車窓から外を眺めれば、初詣に集まった人々が行列を成している。
 楽しそうなのは大いに結構なのだが、なにもこんなに集まらなくてもいいんじゃないかと思わないでもなかった。
 ソロソロと進むタクシーは、そんな椎苗を乗せて、ようやく鳥居の前までたどり着く。

「あー――探すまでもなかったですね」

 タクシーから降りれば、すぐに呼びかけられる。
 そもそも、相手は探し物の才能に恵まれた少女である。
 おそらく椎苗がどこから来ても、どのように現れても、すぐに見つけてくれた事だろう。

「――少し待たせちまいましたね。
 流石に道が混んでて、すんなりとはいきませんでした」

 なんて言いながら、ゆっくりと歩いて少女に近づき。
 ふむ、と上から下と眺め。

「ん、やっぱり似合いましたね。
 いつもより大人っぽく見えますよ」

 と、微笑みながら右手を差し出した。
 

光奈 > 人は多いがごった返す、というほどではない
整理係の人が良く頑張ってくれているのか、順路通りに進めばそれなりに距離を空けて進めるだろう

「ううん、いいよいいよー。えへへ~、そう?しいちゃんのセンス、やっぱりいいね!」

どちらにしても集合時間には間に合っているし、やっぱり待っている間も楽しかったから特に気にしていない
差し出された右手を握って顔を緩ませて笑う
着物に合わせて、今日は髪をアップにして少しでも厳かに
ただ、あふれ出る元気さが台無しにしてしまっているかもしれないが。

「しいちゃんも、か~わ~いーいー♪ねね、写真撮ろう写真!」

すぐにしいちゃんの着物にもめろめろになってすす、と隣に並べばハイチーズ。
早速今日の思い出を一つ生産だ

「ほら、いこいこ。まずは出店に行く?それともお参りしちゃうー?」

どうしよっかー、とはぐれないように手をぎゅっと握りつつ迷うように…参拝へ向かう行列か、出店通りに向かう行列かをチラチラ見ている

神樹椎苗 >  
 
「ふふん、服飾に関してはそれほどでもあります。
 一緒に歩く相手に、不格好はさせてられねーですからね」

 握られた手をちゃんと握り返し、とはいえ、その力は見た目よりもずっと弱いのだが。
 写真を撮ろうと端末を構える少女に、目を細めながら、一緒に並んで枠に収まる。
 二人並んで写真に写れば、それは随分と華やかな一枚になるだろう。

「ん、どちらでも構いませんが――しいは参詣はできねーですよ。
 一応、宗教が違いますしね」

 鳥居を通らないとまでは言わないが、手を合わせてとはいかない。
 それはここに祀られている神に対しても、自分が崇める神に対しても、礼を欠く行いになってしまう。
 とはいえ、椎苗の神は、そんな事を気にしたりはしないのだが。

「まあ、拝殿までは一緒に行きますけどね」

 境内を歩くのだから、その挨拶くらいはしておくべきか、という考えで。

「そうですね、出店と拝殿の方と、先に空いている方から回りましょうか。
 悪いですが、あまり体力に自信がねーですし」

 ここ最近、めっきりと体力が落ちているのを実感している。
 特別に体調が悪いというわけではないのだが。
 ヒトの多い中を歩けば、それだけバテてしまうのも早いだろうと。
 

光奈 > 「さっすがー!…ぴーす♪」

手際よく撮る瞬間にウィンクなどして可愛い写真の出来上がりだ
そして、初詣について聞けば…ただのイベントごととしか捉えていなかったから、なるほど、と思う

「うーん確かに…。喧嘩しちゃったら大変だもんね~
じゃあじゃあ、拝殿?の方先行こ。空いてきてるし」

既に参拝を終えた人が多いのか、どちらかと言えば出店側の方が人が多くなってきた
だから軽く手を引いて拝殿側へ向かおう

「ゆっくりいこーね。お参りもしたいけど、しいちゃんの方が大事だし」

と言いつつ歩調を合わせてゆっくり列を進んでいこう
肌寒い空気だが、防寒もしっかりしているのと楽しいのでほかほかと温まっている

「だから、悪いから~、とか思わなくていーよ。私も辛そうなしいちゃんを見る方がしんどいし」

にへー、とお気楽に笑って、一歩一歩ここの神様の元へ近づいて行こう

神樹椎苗 >  
 手をひかれながら、ゆっくりと歩きだす。
 拝殿に向かう人の列に混じって、隣の少女の好意に素直に微笑みを浮かべた。

「まったく、助かりますよ、そのお節介。
 それじゃあ、動けなくなったら背負ってもらいましょうかね」

 なんて、冗談とも本気ともつかない事を言いつつ、拝殿に近づけば。
 前の組が並んで手を合わせているのを、ぼんやりと見上げた。

「――そう言えば、お前は何を願うつもりですか?
 あれですかね、子宝とか安産とかあたりですか」

 なんてヒトの列の中で平然というモノだから、一瞬視線が集まってきてしまうのも仕方のない事。
 もう少し弁えましょう、と怒られても仕方ない。
 

光奈 > 「なんたって友達だからねー。お、任せて!しいちゃんくらいなら背負って走れるよ~」

そう。実は結構食べる彼のための食材買い出しや
今も続けている探し物で鍛えられ、運動は怠っていない
小さな友人一人くらいなら、余裕である
ただ、その余裕の顔はあっさり崩れる

「わっ、も、もーー、そういうこと言う~~~!
あ、あ、ごめんなさい。…新年から明け透けすぎだよー、しいちゃん!」

怒りはしないが照れたからか声が大きくなり、更に注目を集めて周りに謝る
その後の呼びかけも、どちらかといえば照れが大きいもので怒っている様子は無い

「そ、そりゃあ…そのうち?お願いしたいけど
今は…みんなの安全かな。しいちゃんもそうだし、ジェーくんも。私は…ほら、危ない事とかしないから割と大丈夫だけどさ
あ、行ってくるね!」

元気に見える光奈にも心配事くらいはある
自分と比べて危険だから、ぜひぜひ、周りの人を守ってくれますようにと
しいちゃんが参拝しないなら…少し外れた場所で待ってもらって、一人でお願いしに行こうと。
願いの内容は言った通り、みんなの安全、だ。

お参りが終わればたたた、と軽く駆けて戻ってくるだろう

神樹椎苗 >  
 
「――ふむ、新年ですし姫初めから始まったモノかと思っていましたが」

 なんて、ますます困らせるような事をしれっと言うあたり、懲りていない。
 どうも、こうして少女を照れさせて困らせるのを楽しんでいる節がある。

「――みんなの安全、ですか」

 行ってくる、と拝殿に進む少女の背中を見て、目を細めた。
 それは、とてもありふれて、ささやかで――けれどとても切実な願いだ。
 そんな純粋で、とても心優しい少女の願いを聞けば、どうも背中がむずむずとするようで。

(神をしていた頃を思い出しますね)

 全知の神だった椎苗は、多くの願いを聞き、未来の出来事を多く語り聞かせて来た。
 神として祀られていた名残なのか、今でも、真摯な願いを近くで感じると、どことなく落ち着かないものがあるのだ。

 拝殿で手を合わせる少女の数歩後ろ。
 そこで、静かに、祀られる神へと頭を垂れる。

(どうか、この娘の願いを聞き届け給いますよう)

 崇めるのでなく、かつて同じ存在であったモノとして、敬意をもって礼を。
 そして、すぐに頭を上げれば、列から少し外れて、少女が参拝を終えるのを待つだろう。
 

光奈 > もう、しいちゃんは~とか照れ顔で言いつつ、先へ進む
光奈は特に宗教などを信じているわけではないけれど、なんとなく御神前に出ると気が引き締まる気がする…

そんなことを思いながら会釈をして、賽銭箱にお賽銭を投げ入れ
二拝二拍手一拝を正しく行い、願う。

覚えておくと良いよ、と両親から教えて貰った作法である
途中でしばらく目を閉じて願いを告げれば、列から外れたしいちゃんを迎えに行こう

「おまたせー!…これでしいちゃんもジェーくんも、みんなも安全になってくれるといいな」

呟いてから、再びしいちゃんの手を取る
友人が礼をしてくれたことなど気づくはずもないが、変わらない笑顔で

「あ、そうだ。おみくじ引くくらいはだいじょーぶ?
それか、疲れたなら…えっとー、あそこで休憩する?」

参拝道を少し外れたところに大きな穴が掘られており、穴の中央で大きな薪が燃やされている
穴の周囲にはいくつか椅子が置かれており、ゆったり火に当たりながら休めるようだ

あるいは、おみくじを引いて吉凶を占おうかと。
体力と相談するようにしいちゃんを見よう

神樹椎苗 >  
 
「きっと叶いますよ、お前の願いはとても純粋ですから」

 そんな根拠のない言葉を返すけれど。
 少女の願いはきっと届く、そんな気がした。

「ふむ、おみくじですか。
 たまには運試しも悪くねーですね。
 充電で言えば、80%くらいですし、まだ大丈夫ですよ」

 そう言って、自然と少女の左手を、細く弱い右手で握った。
 

光奈 > 返ってくる弱い力を感じながら、ゆったり歩く
にへへ、と笑ってはいるものの、心のどこかで心配はしているのだ

「お、8割残ってるんだ~。じゃあいこいこ
あんまり深刻には受け止めないけどさ、やっぱりどきどきするよね~」

ただ、本人が8割残っているというなら信じよう
おみくじは…一種のエンターテインメントというか
書かれていることに何となく気を付けたくなる感じはある
近くにある、巫女さんがおみくじを売ってくれている場所に行けばお金を払って、いざ

「ん~~~~……………はっ!…………小吉。あはは、びみょ~!」

凶や大吉などではなく、運性も普通ということか
書かれているのも、〇〇をしたらいいよ、くらいの気楽なものだ
どうやら健康面は問題ないらしいが、家移りは注意、とのこと

「ほらほら、しいちゃんも引いてみて!」

と言えば、おみくじの筒を友人に渡して、引いてもらおう

神樹椎苗 >  
 
「――お前の気遣いが、嬉しく感じますよ」

 椎苗の変調に気づきながらも、深くは訊かずに、それでも気遣いながら傍にいてくれる。
 きっとこの少女は、いい妻になり、いい母になるだろうと思わされる。

「まあこういうモノは、お遊びのようなもんですから。
 なにが出ても楽しんだもの勝ちですよ」

 そう言いながら、少女がひいたのは小吉。
 悪くはないが、特別よくもなく。
 しかしそれは裏を返せば。

「いいじゃねーですか。
 今年も大過なく、過不足なくすごせるって事ですよ。
 運試しとしては、いい結果じゃねーですか」

 うっかり大吉を引いたりするよりも、少女らしい結果だ。
 さて、渡された筒を受け取ってみるが――。

「――ふむ、これはまた」

 出て来た紙を広げて見れば。
 なんとも自分らしい、大当たり。
 広げた紙には、しっかりと太字で『大凶』と書かれていた。
 

光奈 > 「そーそー。気を付けたりすればいいだけだしね
あはは、そうかも!下手に大吉とか出たら逆に色々空回りしちゃいそー」

快活に笑ってから次はしいちゃんの番、と結果を見守り…

「だ、大凶…。始めてみたかも…。
あ、でもほら、改善っていうか…こうしたらいいよーみたいなこと書かれてない?」

そう、おみくじとは別に吉凶だけではない
こうすれば幸福になる、不幸を回避できる…そういった道しるべも書いてあるし
近くにある木に括り付ければ、悪いものは悪いものであまり気にしなくていい…なんて聞いたこともある

「ふふ、でもしいちゃんが困ってたら私がぜーったい助けてあげるからね!
ま、まあ殴り合いとかは不向きだけどさ。意外に顔広いし、私」

どん、と胸を張って宣言。
どこか心配になるこの友人のことはしっかり見ておきたいのだ

神樹椎苗 >  
 
「ふむ――要約すると、なにをやってもダメ。
 慎ましく謙虚に、注意を怠ると大怪我するぞ、と」

 びっくりするほど、ダメ押しばかりだった。
 こういうおみくじと言うものは、やはり一種のエンタメであって、大凶なんてものは滅多に入っているものではないのだが。
 それにしては、内容が悲惨すぎるかもしれない。

「ええ、まあ、構いませんけどね。
 ある意味、しいらしいとも言えますし」

 死神を崇め、連れている人間の紛い物ときたら。
 まあまあ、大凶くらい引いてもおかしくないだろうと納得できないでもなかった。

「んー、そうですねえ。
 殴り合いは自分から喜んで行きそうなやつに任せればいいですし。
 そうしたら、お前には生活の面倒でも見てもらいましょうか。
 掃除洗濯炊事と、花嫁修業がてらに――ああ、夜伽もしてくれて構いませんよ」

 慎ましく謙虚に、と言われた傍からこれである。
 まあまあ、椎苗に慎ましさと謙虚さを求めるのは無理な話なのかもしれない。
 

光奈 > 「え、ええ…そんなのあるんだ…」

ひょこ、と覗いてみると確かに何をやってもだめだと書かれていた
動くなと言われているようなものだ
けれど、それもまたエンタメ。気にせず気にせずー、と声をかけたところで

「どれもできるんだけどなー!
って、夜伽!?しいちゃんに!?、そ、それはーちょっとー、まだ開けた事のない扉っていうかー
それこそ大変容くらいの扉っていうか…」

大袈裟に言いつつ、しいちゃんならいける、か…?とかちょっと思ってしまっている

「でも、しいちゃんに料理食べてもらうのもいいかも~
それになんだか最近しいちゃんも心配だしさ。様子を見るついでに色々やったげるよー」

自分はもう学校も卒業したようなものだし、暇なのだ
だから彼との時間と、友人との時間を大事にしようとしていて
確かに、料理修行にもなるし…とか前向きに考えている