2020/06/18 のログ
ご案内:「異邦人街・ラーメン屋『永遠のティルナノイ』」から戸田 燐さんが去りました。
群千鳥 睡蓮 > 「……そ、そんな美味しそうに食べてた、かな?」

ラーメンの熱気ではないもので顔が赤くなる。
お上品になりたいわけではない、けれども、カモフラは大事。
……照れくさそうに、シュシュ取って解いた髪を弄りつつ。

「……平穏、静寂……。 ……青春」

イチとニに比べると、どこか相反する感じのある眩しい響き。
ううん、眩しいのは彼女だ。光りのなかに歩んでいく者の。
――路地裏に迷い込んだ、と言っていたけれど。
案外、傷ついたのは彼女のミスではなく、誰かの為の戦闘、負傷だったんじゃないか。
分析癖を胸裏に隠して、微笑みかける。

「石の上…えっ、なにそれ……気になる!
 それはあれじゃん……写真映えするヤツ。
 なによりもそれならバレてもアイス食べに行ったで済ませられる……だいじょうぶ!
 太るなら二人いっしょだし……!」

平穏と静寂には同意する。私にとってそれは二番と三番で、一番は――
しかし、今は彼女の青春に、ちょっとあやからせてほしい。
普通の女子高生の仮面を被って、彼女と接して生まれる感情はしかし、本物だ。

――しかし、アイスを三つはやりすぎたな。下着がキツくなりそうだから、気をつけよう!

ご案内:「異邦人街・ラーメン屋『永遠のティルナノイ』」から群千鳥 睡蓮さんが去りました。
ご案内:「異邦人街」に藤巳陽菜さんが現れました。
藤巳陽菜 > …常世島の登録されている住民の割合の中ではラミアという種族は1%にも満たないという。
珍しい。確かに珍しいが常世の島ではそのくらいの珍しさ別に珍しくも何ともない。
だが、元人間のラミアとまで絞り込めば恐らく今の常世島には彼女しかいないだろう。

ある日、突如として異形の肉体を持つことになってしまった少女

藤巳陽菜である。

藤巳陽菜 > その下半身を蛇と変えてから二年。
この体に慣れて、この島に慣れて、この異邦人街にも慣れて
今では他のラミアがやるように尻尾の先に買い物かごを提げながら
カートを押すなんてそんな芸当もやってのける。

「えーと、あとは…何だったかしら…。」

手にしたメモと買い物かごの中身を見比べて足りないものを考える。

「鶏ね…。」

目指すは精肉コーナーこのスーパーの目玉はなんといっても肉である。
肉食の異邦人たちに向けた圧倒的な安さと量を誇る肉。

藤巳陽菜 > ビニールのカーテンで区切られたその一角に入るとその外気との差に寒さに弱い下半身が縮み上がりそうになる。

「うぅ…寒…身体が冬眠の準備を始める前に早く出ましょ…」

昔ならまず言えなかった身体のジョークつぶやきながらそそくさと目的の場所に。
ピラミッドのように床のパレットに積まれた一羽丸まるのブロイラーをそのままカゴに放り込んでいく。
最初こそこの様子を見ていくらか抵抗を覚えたものの慣れとは人を変える。

「4匹くらいでいいかしら…」

藤巳陽菜 > ひょいひょいと鳥をそのまま4匹カートのカゴに入れれば
すでにカゴはパンパンもう何も入らない。

「この店ではこんなものね。」

メモとカートを見比べてレジへと向かう。

藤巳陽菜 > お値段はこれだけ買ってもかなり安い。
この店ができる前は肉食の食性を持つ異邦人たちはかなり苦労していたという。

転移荒野で野生の獣を狩って暮らさなくても良いことに感謝しながら自分のアパートへと向かうのだった。

ご案内:「異邦人街」から藤巳陽菜さんが去りました。
ご案内:「異邦人街」に先駈将騎さんが現れました。
先駈将騎 > 異邦人街の一角、商店や露店が立ち並ぶ商店街にて。

「うん。やっぱりあの親父んとこのホットドッグが一番だな」

大ぶりなソーセージを挟んだだけのシンプルなホットドッグにかぶりつきながら、雑踏の中を悠々と歩く青年が一人。
彼の名は先駈将騎。常世学園が存在する地球とはまた別の『地球』と呼ばれる惑星から訪れた存在――この世界で言うところの異邦人であった。

先駈将騎 > 「ごっそうさん」

商店街を横切る間にホットドッグを完食し、ケチャップのついた包装紙をぐしゃりと丸めてポケットに突っ込む。屑籠がどこに設置されているかなどいちいち記憶していないし、探して捨てるくらいならポケットの汚れを対価にしてでも自宅で捨てる方が楽だ。

頬に付着しているであろうケチャップを軽く指で拭って、大通りに立ち並ぶ店々を眺める。特に探している店があるわけではないが、ただこうやって商店街にひしめく看板やら暖簾やらのぼりやら、人々の暮らしを想起させる何かを眺めるのが好きなのだ。

先駈将騎 > 異邦人街だけではない。居住区でも歓楽区でも落第街でも、人の生活が肌で感じられる景色は好きだ。画一的ではなくどこかごちゃごちゃとしていて年季や変遷を見て取れる造りならなおいい。

なんとなく、無機質に整えられた箱庭のような市街地よりはまとまりがなく少々汚れたりしている旧い街並みのほうが懐かしさを感じられるのだ。どれほど親しみを覚えても、そこが将騎の故郷になってくれるわけではないのだが――

先駈将騎 > (またコンビニのアメリカンドッグが食いてえなあ)

先程食事を終えたばかりだというのにうずき始める腹をさすりながら、将騎はふらふらと雑踏の中へ消えていった。

ご案内:「異邦人街」から先駈将騎さんが去りました。
ご案内:「異邦人街 商店街」に神代理央さんが現れました。
神代理央 > 風紀委員としての巡回、巡視任務はシフトや本人の異能、都合に応じて割り振られる事がある。
少年の場合はその異能の性質上歓楽街や落第街といった治安の悪い場所に回される事が多い。特にその事に不満を言った訳でも無いし。
だからこそ、今日の放課後の巡回任務として告げられた区域は少々意外な場所であった。

「……まあ確かに、文化や風習の違いも諸々あるとは思うが。こういう場所は、何か起こったら戦闘要員を派遣する感じで良いんじゃないだろうか…」

ガッチガチに戦闘向けの異能――というかそれしかない――を保持する少年が、一応は治安の保たれている此の場所を巡視したところで【特記事項無し】で報告書は終わってしまう。
異邦人街は余り訪れた事のない場所であるため、そういった意味では学園の地理把握も兼ねた場所であるとは思うのだが。

『色んな住民と触れ合うのも仕事の内。買い食いでもしながら時間をかけて行う事』

と少年に任務地を告げた委員は穏健派で知られる先輩委員であった。何かしら思う所があるかも知れない。

「…まあ、悪目立ちするのも考え物だしな」

珍しい物でも売っていないだろうか、とちょっと観光客みたいな気分でのんびりと巡回を開始した。

ご案内:「異邦人街 商店街」に雨見風菜さんが現れました。
雨見風菜 > 「~♪」

フラフラと適当に散歩中。
近場の店でソフトクリームを買い食いして歩いている。

「それにしても本当、いろいろな服がありますねえ」

そうひとりごち、ウインドーショピングに興じる。

「……うん?」

ふと、前方に風紀の腕章をつけた少女が見えた。
ちょっと物々しい気配もする、いつでも逃げれるようにしておこうか。

神代理央 > ぶっちゃけ、巡回任務といっても特に何かある訳でも無い。
迷子だの落とし物をして困った人だのがいれば、其方の対応を行うのだが、そんな気配は全くない。
というか寧ろ、此方の方が何か好奇の目で見られてる気がする。風紀委員が訪れるのはそんなに珍しい事なのだろうか。

「…獣人にエルフ……あれは、何の種族だ?流石に異邦人街ともなれば、学園とは全く違う有様だな」

人外の種族が珍しい訳では無い此の島でも、此処迄密集して集まっていれば壮観なもの。
正しく観光客。仕事だ任務だと思っていても、興味津々といった視線で周囲を見渡してしまうだろう。

そんな環境だからこそ、人間の少女が視界に映れば逆に新鮮だっただろうか。とはいえ、何事も無ければ見送って通り過ぎるだけだったのかも知れない。
しかして。幾分高揚した少年の視線は少女――が持つ有るモノに気が付いてしまった。

「……良いなあ、アイス。暑いし、糖分だし」

ちょっと茹った思考のまま、何ともなしに少女が持つソフトクリームをぼーっと眺めてしまうのだろう。

雨見風菜 > 見られている……のはソフトクリームのほうか。
特に自分を追い回してきそうにはないようだ。
そう思いながら緊張しつつも一舐め。
何事もなかったかのように横を通り過ぎようとする。

神代理央 > 「…ええと、すまない。少し良いだろうか?」

糖分への誘惑と暑さに負け、通り過ぎようとした少女に声を掛ける。
どうしてもアイスが欲しい。食べたい。しかし、周囲に売っている店が見当たらない。となれば。

「風紀委員が道を尋ねるのも申し訳ないんだが、そのソフトクリームが売っている店は近くにあるんだろうか?」

聞くしかない。近場にあれば良いが、生憎異邦人街の地理には詳しくない。
赤い首輪は流行のファッションなんだろうか、と内心首を傾げつつ、なるべく威圧感を与えぬ様に声を掛ける。

雨見風菜 > 声をかけられる。
すわ、気づかれたかと思うもソフトクリームについて聞かれただけなことに安心する。

「このソフトクリームは、あっちの……」

目的もなくブラブラと歩いてきたとはいえどう歩いてきたかくらいは覚えている。
このソフトクリームを買った店はそう離れていないし、道順もさほど複雑ではない。
快く案内をしてあげた。

子供 > 案内している風菜の後ろから、見るからにイタズラ好きな子供が忍び寄る。

「すきありー!!」

ガバッと、スカートの裾を掴んで引きずり下ろす。

スカートの下にはろくな下着ではなく、縄だった。
子供の狼藉に気づいた母親だろう女性が、ずりおろした犯人の子供が凍りつく。

雨見風菜 > 「……ふぇ?」

スースーする。
そこで風菜はようやく自分のスカートがズリ降ろされているのに気付く。
風紀の少女を見て。
手に持ったソフトクリームのコーン部分を咥えて。
両手で何事もなかったかのようにスカートを直し。

野外露出をするつもりもなかったこんなとき、どんな顔をすれば良いのかわからなかった。

神代理央 > 親切な案内を受け、一礼して立ち去ろうとした刹那。
小さな子供が少女に駆け寄ったかと思えば、公衆の面前でスカートを引き摺り降ろす。
それですめば良かった。彼女を人目から庇いつつ、子供に注意し、親御さんにやんわりと苦言を呈する。それで終われば、ちょっとした朴訥なハプニングで済んだのだが――

「……取り合えず、お子さんの行動には十分注意されて下さい。人目もありますので、後は私が引き受けましょう」

凍り付く子供とその母親に声をかけながら、それとなく立ち位置を変えて彼女を衆目から守ろうと。その間に、彼女は落ち着いた様子で衣服を整えていた。妙に慣れている様な気がしないでもない。

「……さて。何と言えば良いか分からんが…人目に晒さぬとはいえ、下着の類はもう少し常識的なものにすべきじゃないのかな」

親子に声を掛けた後、スカートを直した彼女に視線を向ければ小言めいた口調で声をかける。
別に過激な下着が校則で禁止という訳では無いのだが、曲がりなりにも風紀委員という立場上、注意くらいはしておかねば、と。

雨見風菜 > 追い回されるかと思いきや場をとりなしてくれたことに内心鳩が豆鉄砲を食ったような顔になる。

「え、ええまあ。
 前向きに善処します」

政治家みたいな物言いで返す。
実際こういうことを言う風菜は聞き入れる気がないのだが。

しかしそれにしても油断した。

神代理央 > 「何もどういう服装をしろ、とまで校則で定めたり風紀委員が取り締まる事は無い。服装は個人の自由だからな。
だが、こういうハプニングが起こる事もある。そういう点では、身だしなみには気を付けて欲しいものだ」

完全に説教、という程でも無いが。面倒な生徒指導の教師の様な小言の雨。
その言葉は、彼女のあんまり善処する気が無さそうな言葉を聞けば疑惑の視線を含ませる事になるだろうか。

「……まあ、努力してくれることを期待するよ。露出狂等と勘違いされたくなければ、自重する様に」

まさかしていないだろうな、とちょっと疑ったりしつつも。
証拠が無ければ何とやら、と小言を締め括るのだろう。

雨見風菜 > 完全に説教されているモードだ。

「あははー……」

明後日の方向に目を泳がせる。
いや露出狂なんだけどな。
そういうやり取りをしている最中にソフトクリームが溶けて豊満な胸に一滴落ちる。

神代理央 > 奇妙な方向に視線を彷徨わせる彼女に、疑いの視線は深まるばかり。
補導歴とか無いだろうな、と一応確認の為に端末を取り出そうとして――

「……あー、すまないな。それは食べてしまっても…というか、食べながらで構わないぞ。ほら、これを使え」

彼女の胸元に落ちたソフトクリーム。融ける食べ物を持たせたままの長話は控えるべきだったかと、彼女に謝罪の言葉を向ける。
そして制服のポケットを弄ると、綺麗に畳まれたハンカチを取り出して彼女に差し出すのだろう。
アイスが零れ落ちた場所から、一応視線を逸らしつつ。

雨見風菜 > 「ああいえ、お気遣いなく」

溶けてしまえば液体収納の対象だ。
スッと消える胸のひとしずく。
そうして、ソフトクリーム本体の溶けた部分を舐め取る。

しかしそれにしても可愛い顔して男の子なんだなあと思いつつ。

神代理央 > たちどころに掻き消えた胸元の雫にへえ、と感心した様な感嘆符。
そういう異能か魔術、能力何だろうかとちょっと仕事モードに思考が切り替わりかける。傍から見れば女性の胸元を見て感嘆符を零した残念な風紀委員でしか無いのだが。

「であれば良かった。じゃあ、先程の件はくれぐれも胸に留め置いて……何か私の顔についているか?」

と、アイスを融けさせるのも申し訳ないかと小言を切り上げようとした矢先。若干視線を感じて小さく首を傾げる。
其処で漸く、諸々落ち着いて彼女に視線を向ける事が出来れば、随分と男子に人気がありそうな見栄えだな、と暢気な感想を抱いていたり。

雨見風菜 > そんな残念な風紀委員ムーブは気にせず。

「いえ、特には」

と、呑気にソフトクリームを齧る。
自分の体が値踏みされてる視線に内心喜びを感じつつ。

神代理央 > 「…そうか?それならば良いんだが」

特には、と答えられれば此方も深く追求する事は無い。
さて、と気を取り直した様に口を開くと――

「ともあれ、問題行動は起こさぬようにな。…それと、念の為名前を聞いておこうか。何、別に今日の件を問い詰めようという訳では無い。ただ、小さなトラブルでも報告書は上げないといけないからな」

勿論嘘である。眼前の少女がまさか露出狂――とは思っていないものの、念の為名前だけ控えておくかくらいのもの。
懐から端末を取り出しながら、淡々と事務的な口調で彼女に名前を尋ねる。
彼女が内心抱いている邪な感情には、残念ながら気付かぬ儘。

雨見風菜 > 名前を問われる。
偽名でも名乗ろうかと思いつつも、後で調べられると困るかと振り払う。

「雨見風菜です」

まあ正直今更か、とも思いつつ。

神代理央 > 「…ん、ありがとう。本当にこれで成績だの評定が下がる事は無いから安心して欲しい。勿論、何も問題行動を起こさなければ、という前提ではあるがな?」

彼女の名前を端末に打ち込み、そのまま仕舞いこむ。
そして、ふと思い出したかの様に改めて視線を向けると。

「…此方も名乗っていなかったな。私は神代理央。風紀委員の二年生だ。何か困った事があれば、何時でも私を含め、風紀委員を頼ると良い。
まあ、男子に言い寄られて困る、といった具合の相談は応じかねるかもしれないがな」

名を聞いた以上名乗らないのは失礼かと、此方も彼女に名乗り返す。
最後に付け足した言葉は、ちょっと長くなった小言を和らげる様に冗談めかした口調であっただろう。

雨見風菜 > 問題行動はしているし、あまり風紀委員に頼る事態にならないほうがいいなとは思いつつ。

「そうですね、ありがとうございます」

男子に言い寄られるのは嫌いじゃないのだが。
まあ言い振りからしてちょっとした冗談のつもりなのだろう

神代理央 > 「ん。それじゃあ、良い一日を。……と言っても、もう放課後だがな」

実際、彼女に言い寄る男子は多そうなものだし、それが深刻化すれば風紀委員の出番もあり得る。と、ちょっと気を引き締めていたり。
問題は、その心配も杞憂も彼女にとっては全く問題にならない事を理解していない事だろうか。

「では、私は巡回に戻る。何かあったら、直ぐに風紀委員を頼る様にな」

アイスを買いに行かねばならない事だし。
小さく彼女に笑みを浮かべると、そのまま雑踏の中に埋もれる様に歩き去っていくのだろう。
数分後、彼女に教えて貰った店で美味しそうにソフトクリームに舌鼓を打つ風紀委員の姿があったとか。

ご案内:「異邦人街 商店街」から雨見風菜さんが去りました。
ご案内:「異邦人街 商店街」から神代理央さんが去りました。