2020/07/10 のログ
ご案内:「異邦人街・住宅街」に東雲 七生さんが現れました。
東雲 七生 > 「毎度あざーっしたー!またよろしくおねっしゃーす!」

夕暮れ時の異邦人街の住宅街に東雲 七生の声が木霊する。
絶賛バイト中の七生は今まさに一件宅配を終えたところ。
三面六腕の異形のおばさんが、元気に手を振る七生を見送っていた。

「さてと、次は……あー、今日そんな多くないな。」

バイト先の宅配会社の端末を確認する。
今のを併せて今日のノルマは三件。あと一件で七生の仕事は終わりだった。
通りに出て一風変わったポストに飛び乗り、そこから塀へと飛び移り、さらに隣家の屋根に昇る。
そしてそのまま立ち並ぶ住宅の屋根の上を飛び移って進むという、いつもの七生の配達スタイル。

東雲 七生 > 「んー、今日は風が気持ち良い!」

ぱたぱたと異世界情緒あふれる建築物の屋根の上を走りながら、目を細める。
異邦人街の西側に位置するこの一帯は、海も近い。
ときおり風に運ばれてくる潮の匂いを肺に満たしながら、七生は屋根から通りへと飛び降りる。
もちろん、落下先に通行人が居ないのは確認済み。

「よ、っと!うーん、100点満点の着地!」

ぴ、と両手を高く掲げ、満足げに笑みを浮かべる七生だった。

東雲 七生 > 「よし、着地も綺麗に決めたところでさっさと今日のノルマ終わらそーっと!」

背負子を背負い直して今度は道路上を駆ける。
様々な人種が行き交う通りもするすると駆け抜けていく姿は熟練の配達者である。
赤ちゃんの入ったポッドとかは着けてないけど。

「……んーと、確かこの角曲がって、二軒超えて、と。」

通行人にぶつからない様に気を払いつつ、目的地までのルートを頭に浮かべて。
その最短ルートを割り出しながら駆ける駆ける。

東雲 七生 > 「お、見えてきた。」

最後の配達先が見えてくる。
この配達を終えたらバイト先に連絡してそのまま上がれるはずだ。
バイト後は何をしようかな、とこの後の事を考えながら。
七生は一陣の風の如く異邦人街を駆け抜けるのだった。

ご案内:「異邦人街・住宅街」から東雲 七生さんが去りました。