2020/09/25 のログ
ご案内:「異邦人街」にレオさんが現れました。
レオ >  
異邦人街。
異世界からやってきた来訪者たちの住む居住区であり、常世島でも異質の街。
歩く住人達は獣の特徴を持つ者、不定形の者、エイリアン然とした者等、多種多様な人物たちで彩られている。

その中に一人、普通の青年が袋を抱えながら歩いている。
風紀委員であるその人物は、今日は風紀委員の制服を着用せず、何時も来ているシャツとズボンといった出で立ちでその町にいた。

「あと必要なもの、は……」

異邦人街は、異世界からの来訪者たちの拠り所だ。
異世界に流れ着いた住人達の文化が雑多に入り乱れ、ここでしか手に入らない物も多く存在する。

「琥珀漆、鶯松……あと鈴鉄粉……
 糸竹もあったらいいな。とりあえずその位か…」

ここでしか手に入らないもの、というのは即ち「流れ着いた物」だ。
異世界でしか取れないもの、異世界出身者でしか使い方の分からないもの。
そう言った品が、異邦人街では流通している事がある。

「……フられちゃったなぁ」

先日、ある少女に好意を伝えてしまった。
勢いに任せたもので、帰ってきたのはある意味、好意にはまだ応えられない、という内容だった。

まぁ、これから、という感じだ。
『これから惚れさせてみろ』というような言葉を言われた。それに費やせる時間は…短い。

とりあえずまず一つ目として、自分が出来る事を考えて……
”渡しておきたいもの”を作る為に、こうして非番の日に材料を集めていたのだ。

レオ >  
「……」

正直、あんな事を言うつもりはなかった。
言っていい相手でもないと思っていたし、何より自分がそんな事を伝える資格はないと思っていたから。
だが、言ってしまった。

それはある意味、その前までに色んな人に”背中を押されて”いたから。
いや…他人のせいのように言うのは卑怯か。
だが言う切欠と、その結果今こうしているのは、間違いなく直前に言われた言葉によるものだった。

―――”自分を大切に”というのは、まだ…上手くは出来ないが。

それでも、変わらないといけないらしい。
変わらないという怠慢は、選んではいけないから。

レオ >  
――――そうだ、異邦人街なら、何か珍しい果物が売ってるかもしれないな。

彼女用に、探してみようか。
あの子は甘いものが好きらしいから。

ご案内:「異邦人街」からレオさんが去りました。