2021/02/28 のログ
■雪城 氷架 >
「デートコースねえ…男って大変だな。
確かにアクセサリとか服とか買ってもらうほうが、フツーの女だとまあ嬉しいのかもしんないけど」
デートコースは色々そういうのを気にして考えないといけないらしい
思ったままの感想を零しつつ、空いた両手を頭の後ろで組んで悠々と歩く
さてアルマの屋台につけば、そこはまず色とりどりの置物と香りが目と鼻を楽しませてくれる
しかも普通のアロマと違って様々な効果を齎してくれる、というのだから
まんまゲームの中のアイテムのような…そんな感じでゲーマーな少女として否応なくワクワクしてしまう
「へぇぇー…すごい…。
見た目もキレーだし、効果もなんか魔法みたいだ。…写真撮ってもいいかな?」
学生街ではなかなかお目にかかれない光景にテンションが上がる
スマホを取り出して、許可がもらえたら写真なんかも撮ったりするのだ
■照月奏詩 >
「女側がここ行きたいあそこ行きたいって思ってる場合もあるけどな」
実際そういうパターンも多い。特に今回のように買い物のような形の場合そういう人も大勢いるだろう。
さて、そうしてアロマを見ている。今のところおもしろそうなのは水を入れると自然増殖して無限に香りが続くというアロマ。
あ、わかる魔法みたいだよな……ん、どうだろうな。大丈夫ですか?」
と定員に聞く。大丈夫と頷いてくれる。
そうして彼女の方へ目線を投げて。
「写真良いそうだ」
と告げてアロマを見る。
ハーブ自体はあれでいいかもしれないがだとすると入れ物……と目についた。
「どうだ、こういうの結構好きなんだよ俺」
と持ち上げたのは亀の置物。中にハーブを入れて使うタイプである。
■雪城 氷架 >
「………へ、へぇ~…」
食い倒れデートコース最高じゃないかな、と思う自分は特殊なのかもしれない
美味しいものたくさん食べたり飲んだりするのに嫌がる人がいるのだろうか…氷架には女心がわからない
「ふふっ、こういうの、ここらじゃないとないんだろうな~」
許可をもらえれば楽しげに写真を撮ってゆく
こういうところはちゃんと女の子っぽい…のかもしれない
満足するまで写真を撮り終われば、奏詩の持ち上げる置物に視線をやって
「へー、亀?いいじゃん、可愛くて。私もなんか買おうかなー、いれるやつ」
アロマを炊く容器も色々だろう
奏詩の持つ動物の形の可愛らしいものもあったりすれば、綺麗な造形のものも置かれていて
「なるべく倒れなさそうな安定したヤツがいいよな。そうなるとお前のソレは正解か…?」
■照月奏詩 >
「ああ、異世界ならでは。って感じのも多いもんな」
煙の色が不思議だったり少し光ってたり。ここのアロマは少し考えにくいような置物も多く置かれている。
たしかにここでなければ無い光景かもしれない。
「……言われてみればたしかに。亀って意外と当たりだな」
お前すごい奴だったななんて亀を見ながらつぶやく。
重心は低く安定している。おまけに球体なので衝撃にも強い。
案外本当に大当たりだ。
「んー、こんなのはどうよ」
と指をさす置物はパンダ。4本足で太く重心はかなりしっかりしているように見えるかもしれない。
■雪城 氷架 >
亀に話しかけるような奏詩を見て、くすりと笑う
やっぱり少しヘンで、面白いヤツだと
「ん、どれどれ…?」
指し示されたのはパンダの置物
それなりにデフォルメされていて可愛らしく、ずんぐりとした体系も愛らしい
重心もかなりしっかりしていそうだった
「いいね、これにしようか」
自分で決めるとなるときっと迷って時間を潰していただろうから、
じゃあこれに決めよう、と即断即決
手を伸ばして持ち上げればしっかりとしたそれなりの重さで安心感もあり…
「うん、これにする」
胸元に抱え、にっこりと笑った
自分の買い物を家族以外の誰かに選んでもらう、なんていうのも、初めてだったかもしれない──
となるとあとは香り…これはいくつか買っちゃってもいいかな、なんて
あれもそれも、と選んでいく
それも普通のアロマにはない効果、効能でユニークかつ、面白い
寮でルームシェアをしている少女としては、同室の人間の反応が楽しみなのもあるのだろう
■照月奏詩 > 「あれあれ、重心もしっかりしてそうだしさ」
と指を指したのを選んでもらえれば少し笑う。
「お眼鏡にかなったようで。俺もどっちにしようかなって迷ってたやつだったから少しうれしいわ」
なんて言いながら自分の分の清算は終わらせる。
自分は亀の香炉と増える香草。それなりの値段になったが部屋で使う分には悪くない買い物だったと思おう。
「結構色々買うな。俺はこれだけで十分だったよ」
自分で言っておいてなんだがアロマに詳しいわけでもない。
だからこの増える香草だけで自身としては十分良い買い物だったのだ。
そうしてこのお店を離れた後。またどこかで食べながら違う店を覗いてとバザーを楽しんだことだろう。
■雪城 氷架 >
「なんだ、じゃあ飽きたら交換しようよ」
最終候補だったらしいパンダの置物を抱えて、笑顔で会計へ
最初の店にしては買いすぎだったかななんて思ったりもしたけれど、
何せめったにこないこういったイベント、予算はちょっと大目に持ってきていた
歩いて、眺めて、その度に真新しい反応見て、見せて…
普段の生活からは少し離れたこの場所で
友人?と呼ぶにはまだぎこちなく、他人と呼ぶには距離の遠い
そんなちょっと不思議な距離感の間柄、そんな少年と過ごす一日
「───……」
内心、少女は思っていた
この感じ、前に誰かとどこかを歩いた感じに似ている、と
けれどそれが常世渋谷での記憶と合致することはこの日はなく…
ただ満たされた、楽しい一日として、氷架の記憶に新しく刻まれることとなったのだった
ご案内:「異邦人街」から照月奏詩さんが去りました。
ご案内:「異邦人街」から雪城 氷架さんが去りました。