2020/09/18 のログ
ご案内:「宗教施設群」に幣美奈穂さんが現れました。
幣美奈穂 >  
放課後、委員会のお仕事。
常世の現世に住む、動物系の怪異の予防接種お願いのお手紙配達です。
――ちなみに、そのうち3匹は美奈穂は怪異でなく、頭のいい動物さんと思ってますけど。

最後の1匹。
ある宗教施設の警備をしている者・・。
これが、強敵なのです。

ポチ・クロ・タマとそれぞれの頭に名前が付けられた、美奈穂より大きな体躯を持つ獣系怪異。
ケルベロス・・!

「うにゃぁっ!」

両手を斜め上に広げまして、大きく見せます。
それを見て、ぐるぐるうなる3つの犬頭。
そして・・その尻尾がびっしびっしと激しく振られています。

幣美奈穂 >  
じりじり、じりじり。
草履をはいた足元を近づけます。

仲が悪いわけではありません。
どちらかというと仲良しですが・・この子たちの愛情表現が激しいのです!。
かれらは、きっと。ケルベロスではありません。
ペロペロスに違いありません。

のそり、前足を踏み出すペロペロスさん。
目を離せばとびかかられ押し倒され、顔中舐められるのです。
緊張の時間・・美奈穂にだけ。
すっと、右の振袖の中に左手を入れまして。
目を離さないまま、封筒を取り出します。

幣美奈穂 >  
「予防接種の時期が来ましたの・・きゃぁっ!?」

両手で持って頭を下げて差し出した瞬間。
視線が外れてしまいました。
その隙を逃さず、後ろ足で立ってがばっと前足を上げたケルベロス。
美奈穂の華奢な肩に肉球を乗せますと、
3つの頭でお顔をべろんべろんしはじめるのです。

支えきれず、後ろにぽてり倒れまして。
尻尾を盛大に振りながらぺろぺろすするのです。

「ちょ、ちょっと。あの、お手紙・・!」
 

幣美奈穂 >  
ちなみに、ポチクロタマちゃん。雌です。

「う、うにゃぁ~」

押し倒されたまま、それぞれの手でポチちゃんとタマちゃんの頭をわしゃわしゃなでます。
体重で3倍以上違います。
相手が満足するまで抜け出すことができないのです。

幣美奈穂 >  
お顔から耳、鼻や口。首や肩筋までぺろぺろされます。
少し着衣が乱れてしまうのですけど、どうしようもありません。
強めにわっしわっしと撫でてあげてから、
真ん中のクロちゃんは両手で頬から頭にマッサージです。

・・・・
はぁはぁ

5分近く舐められ続けまして、やっと上からどいてくださいます。
脚を横に少し崩しながら、着衣を整えます。
お顔、よだれでびっしょり・・。

じとっと、お隣にお座りして尻尾を振り。
舌を出しているポチクロタマちゃん。
視線が合いますと、ごろりん。
美奈穂の前でお腹を見せて寝そべります。

「はいはい、わかっておりますわ・・」

大きなおなかを、両手を使ってわしゃわしゃするのです。
満足しないと話を聞いてくれないのです。

幣美奈穂 >  
満足したのか、ゆっくりと座り直して。
こちらを見てくるペロペロスちゃん。

落としてしまった封筒を拾いますと。
その前で正座して、きりりとしたお顔で差し出します。

「予防接種の時期です。
 来月、10月10日までに接種してきてくださいませ」

では、と立ち上がると。
くぅんともっと遊びたそうにするタマちゃん。
それをがうっ、とクロちゃんがたしなめます。
彼らはまだお仕事中なのです。

「きちんと受けてきましたら、またお菓子もってきてさしあげます」

にこっとして頭を下げますと。
ぽえぽて、委員会にかえるのです。
今日の委員会のお仕事はこれで完了なのです。

ご案内:「宗教施設群」から幣美奈穂さんが去りました。