2020/10/06 のログ
ご案内:「宗教施設群-修道院」にマルレーネさんが現れました。
■マルレーネ >
ひゅるりと風が冷たく吹く季節になり。
分厚い修道服が温かさを感じさせる時期。
少し暗くなり始めた修道院の入り口で、ん、っと金髪のシスターが背を伸ばす。
「……今日はおしまいですかね。」
門戸を閉ざすわけではないが、それでも夜にやってくる人は極めて限られる。
もう誰も来ないだろう、と当たりをつければ、よいしょ、とその扉を閉めて。
「………ちょっとだけ掃除の前に休憩ですかね。」
なんだかんだ、仕事の量は減っていない。
忙しく走り回って、人の話を聞いて。 それ自体はどこまでも変わらない。
■マルレーネ >
………こそこそ。
少しだけ変化があるとすれば。
「………どこまで読みましたっけ。」
クラスメイトに譲ってもらった、女性向け雑誌の数々。
ファッション、ゴシップ、恋愛指南からセクシャルな内容まで。
溢れんばかりの俗っぽい情報量が詰め込まれた雑誌をぺらりと開く。
クラスメイトが言うには、仕事以外のことで趣味見つけなよ。っていうかまだまだこっちの世界のこと知らなさすぎ。
らしい。
「………………それにしても、すごい情報量。」
ぺらりと捲って、目がちかちかする。
■マルレーネ >
「………………うわあ。」
捲るごとに現れる情報。
不倫!略奪!ドラッグ!ギャンブル!借金!
それもある意味世界の闇を見せるには十分だったが。
「………うわぁ。」
彼氏を満足させる10のテク!とか、そんな記事も丁寧に読み込む。
読み飛ばすとかできない性格だからか。
修道院でやらしい記事をじっくり眺めるシスターというとんでもなくダメな図。
ご案内:「宗教施設群-修道院」に松葉 雷覇さんが現れました。
■松葉 雷覇 >
「……此れは此れは。新たな一面を見れた気もします」
"それ"はいつの間にかそこにいた。
彼女の後ろにいつの間にか、男はいた。
温和な雰囲気に、融和的な微笑み。
物腰柔らかい仕草は何一つ変わらない。
扉が開いた音はしなかったが、修道院の扉は開いていた。
「いえ、マリー。私は貴女がどんな趣味を持っていようと、尊重致します」
ただまぁ、なんだ。
見てるページが、タイミングが悪かった……!
何か誤解を招いた気がするぞ!
■マルレーネ >
「待ってくださいいつからいたんですか!?」
ぴゃあっ! と、思わずすごい悲鳴をあげてしまいながら腰が浮いて椅子から転げ落ちて。
それでも、まだ転がりながら距離を取って起き上がる辺り、単なるどんくさいお姉さん、とは一線を画しているが。
「………違います。 全部読めって言われてたから。 それだけですから!」
顔を赤くしながら、慌てて飛びつくように雑誌をぱたん、っと閉じる。
「で、す、から、もうちょっと入ったときに声かけてください!!」
■松葉 雷覇 >
「これは失礼しました。
随分と熱中して読まれているようなので、お邪魔したら悪いかと……」
結果的にこうして声をかけているので意味は無いのだが
男なりの"茶目っ気"である。
それこそ、悪戯成功により口元に人差し指をたて、ウィンクしてみせた。
「成る程、それだけですか」
成る程成る程。
「その割には随分と熱心に読まれていたようで。
ファッションページよりも随分と、その手のゴシップに興味があるように見えましたが……」
初めからいたっぽい…!
■マルレーネ >
「いや本当、借り物なんですから!」
もう! っと茶目っ気を出す博士に対して不満そうに唇を尖らせて。
「ちょっと後ろにずっといたんですか!?」
ひゃぁ、っと赤い顔になって思わず声が出る。
セクシャルなページはまあ、そりゃあ、そりゃあ、読みますけど。
彼女がいた世界では、噂話こそ大量に垂れ流された時代ではあったが。
性の知識に関しては、それこそ生まれがよくなければ正しい知識すらもたらされなかった時代だ。
いやまあ、時代どうこうではなく、ちょっとこう、興味がないわけでもない。
彼女は健康なのだ。
■松葉 雷覇 >
「いえいえ、"其方"ではどうでしたかわかりかねますが
此方では貴女位に成れば今時珍しくもありませんよ。少し遅い位ですね」
勿論個人差はあるが、今時セクシャル的知識を持つのは
女性と言えど珍しくは無い。勿論個人差はある。
大よそ男の基準は元伴侶か妹なので差異はあるかもしれない。多分。
「ご安心ください。現在においては、聖女でも許されております」
大丈夫ですよ、と穏やかに諭す男。
何が大丈夫なのか、何が許されているのか。
その他一切の事はわかりません(確定ロール)
「それで、どうですか?此方の文化に興味が出たようにも見えましたが……ご感想のほどは?」
■マルレーネ >
「何言ってるんですか! 何言ってるんですか!
私だって、いろいろ旅をしてきたんだからちゃんと知ってますー。
こっちの世界の風俗の乱れを確認していただけですー。」
ぷー、と頬を膨らませながら言葉を返して。
「………いえ、まだまだ。
わからないことばかりですからね。
それで、ところで何の御用でしょう?」
ジト目で睨みながら、ぷー、と不満げな顔。
■松葉 雷覇 >
「成る程、どういう事を知っていますか?マリー」
ニコニコ。笑顔を絶やさず質問で返す。
完全に弄びに来ている……!
「それもそうでしょう。私達の地球(セカイ)は大きな発展を遂げました。
主に、その要因となったのは貴女方の存在です。異界の存在は、我々に多くの技術を齎してくれました」
結果として、一度世界は混沌に陥った。
だが、男は気にも留めはしない。
その歴史に立ち会ったわけではないから、という他人事ではない。
成長には痛みが伴う。つまり、その混沌は"必要"だと思っているからだ。
自らの胸に手を当て、僅かに首を傾けて深い青が聖女を見下ろす。
「ですので、焦る必要もありません。学ぶ時間は、幾らでもあります。
私でよければ、知識のみであれば幾らでも教える機会もありますからね。……ええ」
パチン、と指を鳴らせば修道院の扉が閉まる。
「ご友人として、様子を見に。その寝顔を見に来ました。
……と、言うのは冗談です。相変わらず、遅くまでお疲れさまです」
■マルレーネ >
「どういう質問ですか!?」
思わずツッコミを入れてしまいながら、ふー、っと声を出す。
流石のおおらかな彼女でも怒る。
「………別に大丈夫ですよ。
何か趣味を見つけなさい、って言われたので、少し考えていただけです。」
もう、っと不満そうにしながらも、………相手の言葉にいえいえ、と首を横に振って。
「それでもやれることはやっていきたいですから。
………まだまだ、身体は本調子ではないんですけどね。」
ころり、と明るく笑う女。
■松葉 雷覇 >
「言葉通りですか……」
それが何か?と言わんばかりに言ってのけた。
中々悪ノリする時はとことんするらしい、この博士。
「趣味、ですか。成る程、お言葉ながらマリーは趣味らしい趣味が無かった……と言う事ですかね?」
ふむ、と顎に指を添えて小首を傾げた。
無趣味自体は然程珍しくも無いが、彼女の場合人助けに重きを置いた結果とも言えるかもしれない。
「ご無理はいけません。貴女の事を心配する皆の事を忘れたのですか?
勿論、出来る範囲でやる分には構いませんが、貴女は如何にも無茶をする……」
「────"ご自愛"ください、マリー」
穏やかな声音が、鼓膜を揺らす。
■マルレーネ >
「なんでも知ってますー!」
ムキー!と文字通りムキになって言い返す。
この癖を活用して、以前は子供にいいようにからかわれていたのだが、それはそれ。
基本的に子供である。
「………まあ、そうですね。
無理はしていませんよ。 それでも、少なくとも私がやれることをやれるだけやる、って話です。
以前なら、こうやって読む時間を惜しんで何かしていたでしょうけれど。
この時間に何かを持ってどこぞへいっても、ちょっとご迷惑でしょうしね。」
心がゆっくりと治っているのを感じるだろうか。
以前ほどに揺れぬまま、微笑む。
己の道を探しながらも、シスターであることも捨ててはいない。
そんな女。
■松葉 雷覇 >
「そうですね。貴女は趣味と言わずとも、もう少し己に時間を使うべきです。
プライベートは惜しむものではありません。それは、自身を豊かにします。」
「……尤も、私も研究一筋。貴女の言い分もよくわかる」
他人の為に己を潰す。
研究者として、この技術も知識も、全ては多くの人々へと向けられている。
彼女に再三と言った傍らなのは、ある意味同じ人種であるからこそかもしれない。
申し訳なさそうに眉を下げ、苦笑を浮かべた。
「ですので、どうでしょうか?折角ですし、寝る迄私と共に……貴女自身の時間として使うのは?」
パチン、と指を慣らせば男の手にいつの間にか抱えられたボトル。
仄かに漂うのは、オレンジの香り。
互いの間に浮かぶグラスは、重力異能の応用だ。
ボトルから注がれたオレンジ色の液体、机要らずの夜のちょっとした密会だ。
甘い果汁の匂いが鼻腔を擽る。
■マルレーネ >
「………まあ、………プライベートの時間の使い方、というものがいまいちまだまだつかめていないのが事実ではありますが。」
こほん、と一つ咳払い。
スポーツに取り組もうとか、派手な格好しようとか。
正直、どれもこれもやってみないとわからないものばかり。
「………研究一筋、ですか。 どのような研究をされているのです?」
微笑みながら、相手に自然と言葉を向けて。
「………そりゃまあ、それはいいんですけど。
実際、まだ記憶があやふやというか。 あなたのことをよく覚えていないところが申し訳なくもあり。
もう少し、教えてもらうことはできませんか?」
目を細める。
彼女とて、完全なバカではない。
■松葉 雷覇 >
彼女の言う事も尤もだ。
深い青が、その瞳を覗き込むように視線が交差する。
「松葉 雷覇……異能学会の研究者。科学者として、皆さんの"未来"の手助けをしています。
そうですね。主に力を向けているのは、"異能科学"に注力しております。具体的な内容と致しましては……そう
科学力を用いた異能制御、異能や魔術と言ったものを科学に転換し、人々の助けをサポートしております」
「身近なものであれば、学園支給の冷符がありますね?
あれはマジックアイテムですが、あれに近しいものを開発しております」
男の隣にホログラムモニターが浮かび上がる。
そこに映し出される文字の羅列と数々の写真。
薬品や医療品、或いは生活用具、多岐にわたって様々な開発が行われている。
「私は特に、医療道具に目を向けています。例えば、"異能疾患"と呼ばれるものをご存じですか?
異能そのものが、何らかの理由でその人間に害を成す"病状"です。此れの制御にあたる装置や
生活補助の為の器具、ゆくゆくは根元から治すような薬品の開発を行っております」
「実用段階に至ったものもありますが、中々理想を目指すとなると難しく……どうでしょうか?
マリー、貴女の周りにもそのように、お困りの方がいらっしゃいますか?」
■マルレーネ >
「……ここにはたくさんの方がいらっしゃいますから。
いろいろと悩んでいる方も、もちろんいらっしゃいますよ。」
微笑みながら、自然と言葉が流れる。
思い当たる子は何人かいるが、だからといってパーソナルな秘密をさらりと相手に漏らすような人間ではない。
「………そうなんですね。
それで、私は何を手助けできたんでしょう?」
目を細めて、笑う。
殺気や敵意は無いけれど、それでも首をかしげて、笑う。
まあ、彼女はバカではない。
前後で"違ったこと"はこの一つだけだ。
■松葉 雷覇 >
「此れは此れは……是非とも、私も力に成りたいと思う所ですね」
男の言葉に全て嘘は無い。
全て善意のままに、穏やかな声音を口にする。
「ええ、試薬品の手伝いをして頂きました。おかげで、実用段階に入る事が出来ました。マリー」
「貴女のおかげです、ありがとうございます」
そう、嘘を吐かない。
だからこそありのまま、答えた。
脳を、鼓膜を何故か刺激する声音。
……その脳裏にほんの少し、あの暗い水底の記憶が過るかもしれない……。
■マルレーネ >
「それは、目ですか? それとも筋肉でしょうか。」
穏やかなままに相手に言葉を投げかけながら。
目を少しだけ閉じて、息を吐き出して。
「………それとも、脳でしょうか。」
穏やかに言葉を吐き出す。
相手の言葉に対して、何かを確認するかのよう。
呼び起されずとも、あれから忘れたことは無い。
敵意は全くないままに、まるで何かを確認するかのように言葉を交わして。
■松葉 雷覇 >
「ふむ……そうですね。どれでもあるとも言えますし、そうでもないとも言えます」
今一要領を得ない返事の仕方だ。
そう言う返答を選んでいるのかもしれない。
微笑みを絶やさない、絶やす事は無い。
「強いて言えば、"異能"ですね。尤も、試薬品は直接的な異能の関係はありません。
もしかすると、その影響で何かしら目覚める"きっかけ"になるかもしれませんが……」
「主な目的は、耐久テスト、副作用問題ですね」
適材適所。研究者は、被検体に見合った実験しか行わない。
被検体を死なせる、ぞんざいに扱うのは二流だ。
快く協力してくれた相手に、そのような事が出来るはずもない。
「他に、聞きたい事はありますか?」
■マルレーネ >
「ありませんよ。」
相手の言葉に納得をして、これ以上は問わない。
「聞きたいことはありませんが、言いたいことはあります。
2つほど。」
ぺろ、と舌を出して笑いながら、目を細めて。
「……まず一つ。 私はなんでも許すというわけではありません。
やっていけないことは、やってはいけない。
これで終わりにすることです。」
何も言わない。 もしかすると怒っているととらえるかもしれない。
それでも彼女は、今は殺気を放たなかった。
頭の中に浮かぶのは、この島に住む他の人。
そこに手が及ぶのならば。
「………次に。
後ろに回り込んで本を読む姿を覗き見るのは失礼ですからやめましょうねー?」
にひ、と、歯を見せて笑った。
■松葉 雷覇 >
「成る程」
彼女の言葉に何かを納得したらしい。
明るい笑顔に応えるように此方も一礼した。
「本の一件は私なりの冗談です。気をつけますよ、マリー」
「ですが……『実験をやめる事はありません』
既に、次の段階の準備が出来ていますので」
それだけは、了承しかねる。
既にもう男の計画は進んでいる。やってはいけない、やるやらないではない。
"出来る"からやってしまう。その先の未来が安寧であるからこそ、進む。
「ただ、貴女に実験を及ぶことはありません。そこだけはご安心ください」
既に彼女の段階は終わった、それだけだ。
男は一切の微笑みを絶やさない。
シンプルな、答えだ。
■マルレーネ >
「ええ、わかりました。
であれば。」
理解した。
「………安心しました。」
つまるところ、彼は私の行動を止めるつもりはないらしい。
穏やかな微笑みとともに、んー、っと伸びを一つ入れて。
「今度、お話でもしましょうか。
できるだけ、広い場所がいいです。
もうしばらく時間が欲しいので、もうちょっと後で。」
穏やかな微笑みをこちらも絶やさない。
シンプルな、要請。
■松葉 雷覇 >
「はい、いいですよ。貴女が望むのであれば……」
男は誰かを拒否する事も無い。
止める事も無い。望むままに、その意思を尊重する。
だからこそ、彼女が何をしたいのか理解した上で、"止めはしない"。
微笑みを浮かべたまま、浮かしたままのグラスとボトル。
今はそのままにしながら不意に、彼女の顔を覗き込む。
「所で……"なんでも"、とは。何をご存じなのでしょうか?」
──聞き流したわけじゃない、ここぞとばかりに聞いてきた──!
■マルレーネ >
「だからそういう質問ですってば!!」
もう! と腕を組んでぷんすこする。
「………………い、いやそりゃ、ええと。
あれです。 そのぉ………、男性と女性がですね、こう……
何説明させてるんですか!!」
こらっ! と怒りながら腕を振り上げて。 むきー!!
■松葉 雷覇 >
振り上げた腕にするりと伸びる、白い手。
上質な布の感触を持つ手袋が、優しくその手首を掴もうとする。
「──────至らぬ所であれば、私の方から説明しましょうか?マリー」
何処となく意地の悪く、甘い囁きが鼓膜をなぞる。
融和で、穏やかな雰囲気を崩すことなく
静寂の夜中に、男女が二人────。
■マルレーネ >
手首を掴まれた。
だからそのままで肘を曲げて、相手の鎖骨とか頬を肘で攻撃せんとする。
常に攻撃する方法を考える肉体派シスターは、こんな時でも変わらなかった。
「……セクハラですねー。 もー、ダメですよー?」
意地の悪い、甘い微笑みが相手に向けられる。
お互いの制空権同士が触れ合うレベルの状態で。
穏やかな雰囲気を崩すことなく。
優しい笑い声だけが響いていた。
■松葉 雷覇 >
飛んでくる肘内は、"見えない何か"によって押し出された。
軌道が逸れて、本来の狙いには当たらない。
重力を操る異能。物理的手段であれば、造作もなく攻撃は逸れる。
「おや、これは失礼致しました。マリーの色気に当てられたのかもしれません」
なんて、冗談を一つ返した。
他愛ない、友人同士のじゃれ合い。
例え如何なる腹心算だろうと、男の考えは何一つ変わる事はない。
「今夜は少し、冷え込みますよ。マリー、ちゃんと眠れますか?」
そんな楽しい時間も、そろそろ終わりの時だ。
そっと手首を離せば、静かに尋ねる。
■マルレーネ >
「ご心配なく。
私は今は、眠らなくても健康ですからね。」
誰のおかげ、とは口にはしなかった。ただ微笑みを返しながら。
肘がするりと当たらないことを感じれば、瞳の奥が鋭く。
「……それに、色気なんてこの格好で出るわけないって一番わかってますからねー!」
んべ、っと舌を出して見送ろうか。
■松葉 雷覇 >
「それでも必要な事です。体が元気でも、精神衛生上必要な事ですよ
マリー。ちゃんと寝てくださいね?」
この辺りの身心の健康状態にはちょっと口うるさい。
彼女の眼光に気にする事も無く、一礼。
「貴女は十分、女性的魅力を持っていますよ。それでは、おやすみなさい。マリー」
見送られるままに踵を返し、静かに修道院の扉が開かれた。
振り返る事は無い。次出会う時を、"楽しみ"に去っていく────……。
ご案内:「宗教施設群-修道院」からマルレーネさんが去りました。
ご案内:「宗教施設群-修道院」から松葉 雷覇さんが去りました。