2021/03/02 のログ
ご案内:「宗教施設群 迦具楽の家」に迦具楽さんが現れました。
ご案内:「宗教施設群 迦具楽の家」にサヤさんが現れました。
迦具楽 >  
 ──ひな祭り。

 それは、女子の健やかな成長を祈願する祭りである。
 桃の節句とも言われ、桃の花を飾ったり、雛人形を飾ったりと、華やかに祝うものである。
 ちなみに雛人形とは、公家風の日本人形である。

「──よし、でーきたっ!」

 そしてここ、常世島の異邦人街に佇む一軒家でも、ひな祭りを祝う準備が進められていた。
 なにせ女所帯な家である。
 祝わずしてどうするのかってなもんだ。

「どうよ、この出来栄え!
 迦具楽ちゃん渾身の7段飾り!
 桃の枝も添えて、完璧でしょ!」

 リビングの一角を、かなりの圧力を持って占領するひな壇。
 人形達もまた豪華な仕様で、きらびやかなオーラが迸っている。

「いえーい!
 ほらほら、見てみてサヤー!
 最上級のひな人形、7段飾り!
 もう無敵って感じしないっ?」

 そんなひな人形と並んで、やけにテンションの高い小娘一人。
 ほっといたら飛び跳ねでもしそうな様子で、豪華なひな飾りをアピールしていた。
 

サヤ > 袴より随分と頼りないスカートという服装にもようやく慣れてきた頃、迦具楽は雛祭りをやろう!と雛人形を自分で作り始めた。
普段なら"きちんとお店で買いましょう"というサヤであるが、七段飾りの値段を見てそっと口を閉じた。
金は世界を見て回った後帰ってくる、とサヤの世界では言うが、限度というものがある。

結局、和装についての知識があるサヤも写真ではわからない構造について助言をしながら、迦具楽は一から十まで全て自分の手で作り上げてしまった。
「わー、お見事です!綺麗……。」
ぱちぱちぱち、と控えめな拍手をしながらその出来を褒め称える。
一体ごとも見事な出来だったが、こうして勢揃いすると一体感と調和からより美しく見える。

女子の成長を願う祭り、自分はもう成人を迎えているので、この家で女子と言えば一人しかいない。
「これで迦具楽さんもご加護が受けられますね。」
純度100%の、完全な善意の微笑みとともに、ごく自然に恋人を子供扱いした。

迦具楽 >  
「わっはっはー!
 私に掛かればこんなものよ!
 八割くらいサヤのアドバイスのおかげだけどね!」

 着物を作るのは出来るようになったが、さて、ひな人形の衣装はこれまたちょっと違うものであり。
 その上人形なんてさっぱりわからん迦具楽にはなかなか難しかったのだった。
 しかしそこは、足りないところを助けてくれるパートナーがいるのである。
 ぐいっと親指を立てて、やり切った顔をしていた。

「うんうん、そうそう、これで私も――あ゛ん゛?」

 満面の笑みから一転。
 変な音を鳴らしながら、ぐりん、と恋人の方を向いた。
 首がやばい角度で曲がっているが、まあ大丈夫である。

「なあぁにぃー?
 それはぁ、私がちんまいって話ぃ?
 私が子供みたいって話かなぁー?」

 ゴゴゴ、と比喩ではない熱気を放ちつつ。
 表情は笑顔のままだが、眉がピクピクとひきつる様に動いていた。
 

サヤ > 首の骨からおおよそ人間が鳴らすべきでない音を鳴らしながら、迦具楽が背を向けたまま首だけこちらを向ける。
拍手の手はそのまま口を覆い、なんということでしょう、とでも言いたげに顔が驚愕に歪む。
どうして祝福したのに怒りと熱気を向けられるのかわからず、混乱するばかり。

「え?え?いえ、だ、だって、迦具楽さんまだ生まれて10年も経ってらっしゃらないじゃないですか…?
 私のいた世界でも15で成人なのですが……ええと、こちらでは実はもっと早いんですか…??」
慌ててこの世界の常識を脳内で探る、国によって成人と見做される年に幅はあったがおおよそが20歳前後だった、迦具楽はその半分も生きていない。
それに彼女が言う通り、身長こそサヤより高いが迦具楽の体躯は子供そのものである。
どこか大人な部分あるのかな……と探るような視線で迦具楽の体を上から下まで見てしまう。

迦具楽 >  
「よーし、よーし、サヤ、ちょっとそこに直って。
 いいかしら、ねえ。
 私ね、代謝はするけど、肉体的な成長はしないの。
 オーケー? 理解できてる?」

 少なくとも四年間、髪や爪は伸びたが、身長も体重も体形も変化がなかったのだ。
 こめかみを痙攣させつつ、首に合わせて体を捻り、恋人に向き直る。
 ついでに、外れた首の骨をゴキンと嵌めなおしておいた。

「それに人間じゃないから成人もなにも関係ない――ってなにじろじろ見てんのサヤァ!」

 うがー! っと両手を上げて恋人を威嚇する小娘一匹。
 今にも飛び掛かりそうな勢いだ!
 

サヤ > 「は、はいっ。」
ピシリとした、お手本のような正座で直れと指された場所へ。膝の上で重ねられた手は、困惑をそのまま示すようにせわしなく握ったり開いたり。

「で、ですから…そのう……雛人形を…飾って迦具楽さんが今年こそ成長するように願っているのかと……違うのですか、ひえっ!!
 すみません!ごめんなさい!」
威嚇に怯えて、顔を背けて手を顔の前へ掲げる。その拍子に豊満な胸が揺れた。

迦具楽 >  
 揺れる。
 足元を見下ろす。
 揺れない。
 すとーん、と音が鳴った気がする。

「――フシャァー!」

 威嚇したまま襲い掛かり、その揺れるメロンを鷲掴み!

「これかー! こいつかー!
 身長は私と変わんないくせに、こいつがあるから大人と言い張るんだなー!
 しばらく見ないうちに、こんな豊満なもの実らせおってー!」

 実際、恋人の胸は豊満であった。
 両手でぐわしっと掴みながら、ぽよんぽよんと揉みまわす!
 揉み心地がいいのがまた悔しい。

「むきー!
 たわわだしやわらかいし揉み心地いいし!
 スケベな体になっちゃってこの子はー!」

 迦具楽、怒りの揉みしだきである。
 

サヤ > 4年前は今の迦具楽より幼く、凹凸に欠けた体型だったサヤだが、何故だかこの数年で極端なほどにその凹凸が発達したのである。
ちなみに現在も成長を続けており、下着を定期的に買い換えている。

「ちょっと、迦具楽さ…っ、ひゃあ!!」
怒りのままに飛びかかってくる恋人の腕は過たずその揺れる双丘に食らいつき、無遠慮な手付きで揉みしだく。

「お、落ち着いて下さい!駄目ですから!こんなお昼から駄目ですって!!」
ぐぐぐ、と腕を掴んで放させようとするが、単純な筋力では迦具楽にかなわず離れない。
その癖胸を揉む手の力はちゃんと加減されているからたちが悪い。

「こんなのついてても大人じゃないですよ!むしろ邪魔なんですから!スケベでもないです!!」
普通の女性ならともかく、サヤは武術家である。
ぶら下げているだけで重いし揺れれば慣性が働く、その上単純に腕の動きも妨げるとあれば、いくら大福のような揉み応えと重量感が揉む側を満足させる逸物だとしても、無用の長物なのである。

迦具楽 >  
「昼間っからこんなのぶら下げて誘惑してるくせにー!
 あーもーっ、この揉み心地がずるいー!」

 むにっと手が沈み込む柔らかさ。
 そしてある程度からやんわり押し返してくる弾力。
 さらにしっかりとした感触を伝えてくる適度な重さ。

「これがスケベでなくてなんなのだー!
 邪魔ならよこせー!
 ちぎるぞーっもいじゃうぞーっ!」

 手の動きだけはダイナミックに、ますます乱暴なくらいに揉みまくる。
 が、痛くしたりはしないよう、きっちり加減をするのだけはこんな時でも忘れないのである。
 

サヤ > 「だって、迦具楽さんに買っていただいた服だから…っ!」
確かに胸の谷間がちらりと覗くVネックは普段の首元をほとんど覆う巫女服に比べれば露出過多とも言えるだろう。
しかし他ならぬ迦具楽に買ってもらったもので、その際かわいいかわいい(ついでにエロい)と大興奮していたものなのだ。

「やめてっ、くださ…っ!ひゃんっ!」
制止の言葉は通じるどころか更に興奮を促す結果に、服にシワが出来、不意に甘い声が漏れる。

「もう、めーですよ!!」
子供を叱るような口ぶりとともに、首筋にチョップが落ちる。
結構力を込めたもので、並の人間なら視界がぐらりと揺れるだろう、迦具楽なら平気だろうが、冷静になるきっかけになるだろうか。

迦具楽 >  
「むがぁー――あふんっ」

 首筋にドスン、と中々いいのが一撃入り。
 そのままその豊満な胸に倒れ込む。
 大きな大福のクッションは、迦具楽の小さな体をしっかりと受け止めるのでございました。

「――うぐぐぅ」

 そして、その感触に悔しそうな声を漏らしつつ。
 今度は優しく、ふよふよと揉みながら、谷間に顔をうずめた。

「んもぉー、なんでこんなに育っちゃったのさぁー。
 私は寸胴なんだぞ、まな板だぞー」

 むにむにと、手は変わらず動かしながら、顔をうずめた胸元でもごもごと喋る。
 なお、寸胴とは言う物の。
 胸が薄く細身なだけであり、特別、幼児体型であったりはしないのだが。
 

サヤ > 「私にもわかりませんよ。時期は……島を出てすぐだったと思います、胸元がどんどんキツくなってきて、肺病にでもかかったのかと思いました。」
まさか慎ましやかな体型だった自分がそんな成長をするとは思っていなかった。見知らぬ土地に骨を埋めることになるかと恐れる日々が続いたものだった。
胸元に顔を埋める恋人の頭、優しくなった手付きにこちらも優しく頭を撫でながら。

「今の迦具楽さんも素敵ですよ。私は迦具楽さんがちいさ……ええと、成長しないから好きになったんじゃありません。
 迦具楽さんが迦具楽さんだから好きになったんです。さっきの言葉はごめんなさい、女の子のお祭りだって聞いていて、迦具楽さんがはしゃいでるから、ご自分のことかと思ったんです。」
自分の贈ったバレッタから更に伸びる黒髪を指ですいていく。引っかかることなく滑らかに指の間を通り抜けるツヤのある黒髪は、サヤの好きな点の一つだ。

「さあ、機嫌を直して下さい。雛あられ食べますか?」
サヤが手ずから調理したお菓子の数々、テーブルに並べてあるそれを一粒取って。
うなずくなら、くるりと迦具楽を裏返して、膝枕してから口元に、はい、あーん、と運ぶだろう。