2021/06/07 のログ
ご案内:「宗教施設群」にセレネさんが現れました。
セレネ > 淡い雨音、人気の無い教会に一人。
青い傘を手に長椅子に座る。

『少しだけお邪魔させてね。
…こうも雨が多いと浄化も出来なくて困るわ…。』

然程大きな教会でもなく、道の端にぽつんと佇む場所。
流れる言語は異国のもの。人が居ないから気が楽だ。

周りを蒼が見渡す。
本当に人が居ない事を確認すると普段隠している翼を生やして大きく伸ばした。
文字通り、羽根を伸ばす。
教会内の明かりを受けていても淡く輝く両翼は、蒼い月の色をしていた。

セレネ > 己が待ちわびる月の光は魔力回復もそうだがもう一つの利点がある。
体内に蓄積する不浄の浄化だ。

不浄が蓄積すれば肉体に様々な影響が出る。
全くもって不便だと思うが、仕方ないか。
こういった所謂”神聖な場”に来て排出すれば良いだけの話だし。

ぐぐーっと、数分かけて隅々まで翼を伸ばし終えれば一息。
元に戻してまた魔術で隠そう。やたらと見せるようなものではない。

『あー……疲れた。』

セレネ > 身体が妙に気怠いのは、魔力が足りないせいか不浄のせいか。
脚を組んでは背凭れに背を預け、天井を見上げる。

色素の薄い蒼には天井から吊るされた明かりも眩しく、眉間に皴が寄った。
10秒と待たず目がチカチカしてきたので瞼を閉じて明かりをシャットアウトする。

ふるふる、頭を数度振って瞼を開ける。
…明かりが残光となって視界を遮っている。
深い溜息と共、目頭を片手で押さえた。

何をやっているんだか。

セレネ > しとしとと降り続く雨音に耳を傾ける。
蒼を何度か瞬かせつつ、カーディガンのポケットからスマホを取り出して時刻を確認。
…陽が伸びたお陰で夕方でも、雨模様でもまだ比較的明るい。

もう少しだけ此処で身体を休めよう。雨宿りも兼ねて。

一つ深呼吸をして、静かに羽を休めるのだった。

ご案内:「宗教施設群」からセレネさんが去りました。