2022/07/30 のログ
ご案内:「常世島共同墓地」にマルレーネさんが現れました。
マルレーネ > 「………ふう。」

静かに吐息を漏らして目を伏せる女。いつも通りに汗まみれで土まみれだが、それは、それ。
心にはずっしりと、重い重いものが転がる。

異邦人街には様々な人間が集まる。……人間以外ももちろん。
ほとんどが自分の世界に対して郷愁の念を抱きながらも、どこかで割り切ってこの世界へなじんでいく。
この世界がサポートに手厚いこともあり、最後まで馴染めない、ということも基本的には無い。

マルレーネ > 彼女の隣にある棺の中には老婆が眠っていた。

同じように違う世界からやってきて、同じようにこの世界へ馴染んだ老婆。
異世界の人間が多い中、顔役のような役割を務めて、馴染めない人間へのサポートも欠かさなかった。
迷惑をかけないようにお金も貯めて。自分が死んだ後の手続きも全て終わらせて

誰にも迷惑をかけずに旅立った。

「………全くもう。お墓作る人まで指名しなくてもいいと思いません?」

ぼやきながら、ふふ、と僅かに笑う。
その表情は暗い。

マルレーネ > …しっかりと気を強く持っていた彼女は。
…死を目前にして、人が変わったように寂しがった。

聞いた事のない地名に行きたいと口にして。知らない人の名前を口にした。
修道女を娘と呼び、男性の名前で呼んだ。

そして最終的には、上手く聞き取れない発音の言葉を呟いて。