2021/11/22 のログ
ご案内:「常世渋谷 黒街(ブラック・ストリート)」に雪景勇成さんが現れました。
雪景勇成 > 例の作戦が一段落してからは、特務広報部は取り立てて大きな作戦や急ぎの任務も無い。
男はといえば、相変わらず淡々と仕事はこなし非番の時はあちこちをブラつく生活は変わらない。

少しだけ変化があったとすれば、以前よりも口癖である『面倒臭い』という言葉が気持ち減ったくらいか。

「――そういや、この辺りも思ったより変わってねぇな…。」

黒街は歩き慣れているのか、その空気や時折り向けられる視線も何処吹く風。
そもそも、数年前に風紀側と『取引』してそちらに与するようになった切欠がこの場所だ。

それから多少年月が経過しても、相変わらず白と黒のギリギリ中間…まぁ限りなく黒に近い灰色っぽさは変わらない。
口の端に咥えた煙草から、ほんのりと香る紫煙を漂わせながら、歩く速度は気だるそうな何時ものノリ。

(さて、何か面白そうな事でも転がってねーもんか……或いは何か掘り出し物でも――…)

そういうのも偶に裏取引などで売買されている。
とはいえ、私服とはいえ風紀委員が任務以外でその手の場に行くのは問題があろう。
…まぁ、男は元々向こう側の住人だったので、興味が惹かれれば首は突っ込むかもしれないけれど。

雪景勇成 > 掘り出し物といえば、そろそろ魔術方面の手札も増やしておきたい。
何しろ自身の扱える魔術からして『特化型』なので、汎用性に乏しい欠点がある。
そこを補うのと、いざ手札を切るなら矢張り札の種類が多いに越した事は無い。

(…っつーのは、また今度考える事にして、だ)

元・二級学生時代は落第街とこの黒街を拠点として――まぁ、よく暴れていた。
当時の事は正直、”虫食いみたいに所々の記憶が抜けていて”鮮明には思い出せないけど。
常世渋谷にある風紀の分署とも揉めた事はあったし、祭祀局…だったか?あそことも若干因縁がある。

そもそも、何でこっち側にわざわざ寝返る真似をしたんだっけか…と、ふと思い足を止める。

(……やべぇな、そこの記憶も抜け落ちてるかこれ。)

ド忘れ程度ならいずれ思い出すが、そうでないとなると――…
…やめやめ、一人で勝手に辛気臭くなってどうする。煙草を蒸かしながら止めていた足を緩やかに動かし。

多分、風紀側の資料というか記録に探せば二級学生から『更正』して風紀委員入りした当時の自分のものもあるのだろう。
…が、資料探しとか正直面倒臭いし苦手なので、そこは放置しておく事にした。文字は読書だけにして欲しい。