2022/10/18 のログ
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」にオダ・エルネストさんが現れました。
■オダ・エルネスト >
「この私の人生をかけて誓おう。
このオダ・エルネストの言動に嘘偽りは何一つない」
そう、本当にこの男の証言には何一つ嘘がない。
問題なのは、過程がかけており結論で語る悪癖だと取り調べをしたことのある風紀委員などは思うことだろう。
凄惨で理解不能な状況にしてみても、すてきな思い出でも語るかのように喋る口を塞いでやりたいと思った風紀委員の先輩もいたらしい。
「あの時、同じ場所で良い商売が出来ると思った彼……?
とはもう心と心が通わないのが残念でならない」
なんだコイツはポエムか?
なんだよ、あの素晴らしい時をもう一度とか。
落第街の大通りでようやく違法物販売者を捕縛したと連絡が入ったと思ったらコイツだよ、とこの男を知る風紀委員は顔を覆った。
■オダ・エルネスト >
近場の風紀委員会の分署がこの常世渋谷だったので連行されてきた。
今回は、比較的に楽な話だった。
悪いことをしてましたか? ノー。
みたいな簡単な問答だった。
十五分くらいで終わりそうだったから今回はご飯はないのかと尋ねたら、菓子パンくれた。
美味しいねと言ったが、相手の子は食べてなかったので気持ちは通わない。
あの素晴らしい時をもう一度。
そもそも通ったことはねーよ!と追い出されたが、コレが所謂ツンデレって訳。
「そんなことより、稼がないとなぁ……」
配布するティッシュはなくなったので、それはそれでいいんだが。
自転車も行方不明になったので移動手段なんかも減った。
街を見れば。
「ハロウィン!」
なんか格好つけたかったので無駄にかっこよく指を鳴らして声をあげた。
■オダ・エルネスト >
天啓だったと後にオダ・エルネストは他人の日記帳の一頁に記した。
広い荒野を独りで進むようで涙が溢れそうなところに、
いつまでも共に戦おうと言った戦友の事を思い出したような。
あの素晴らしい時をもう一度。
「私も芸術家の端くれ(※選択授業で取ってるだけ)!
ハロウィンでもあるし、極東の島国の伝統的に言わせてもらえば芸術の秋だ!!」
無駄に芝居がけて、無駄に第三者目線でそこそこ見た目良い感じに天を仰ぐ。
「古来より芸術品とは、高値になると相場だ」
(※ブランド物に限るし大体は作者の死後の話)
ハロウィンと言えば祭り、バザーかフリマとかなんかあるだろ。
今日の露店の失敗は次の成功体験への布石だったか、と訳あり顔で下を向いたときだった。
「チラシか?」
街路樹下の植え込みの影に見るからに「ハロウィンです!!!!」と自己主張してそうなチラシを見つけた。
めっちゃ分かりやすいカラー。
■オダ・エルネスト >
内容はそこそこに流し読みしたところ。
「芸術祭りといったところか。」
都合が良い。
祖国ではよくあったというか、
地域によっては一九〇〇年初頭な治安の悪さといった場所もあったのがあって、所謂ご禁制というものもバレないようにやってりゃ司法も見て見ぬふりというのはよくあった話。
この男にとっては「へぇ」程度の僅かな感心に留まる。
「Known Face《有名人/顔利き》ね。大言壮語で声がでかいだけではないといいが。
少なくとも私が知らないようなら……極東らしく言わせてもらえば、井の中の蛙大海を知らずだったか?
私という空の青さを今回知り、有名無実を脱する機会を与えるのもまた良し」
なんという寛大な芸術家らしい思考だ将来は現代のパブロ・ディエゴ・ホセ…中略…ルイス・イ・ピカソって呼ばれちゃうな、と自画自賛。
街のど真ん中で高笑いしてたところ通報されかけた。
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」からオダ・エルネストさんが去りました。