2022/10/23 のログ
ご案内:「常世渋谷 常磐ハイム」にシャンティさんが現れました。
シャンティ > 「……さ、て」

女の前には高層マンションがそびえ立つ。それだけの場所であれば、人の気配がそれなりにするであろうが……しかし。此処に、は生者の気配が薄い。

「ふふ……いい、気配……よ、ねぇ…… 禍々、し、い……匂い……空気……あ、は……いい、土壌……に、なり、そう……」


あたりに漂う不気味な雰囲気にも臆することなく、女は歩き回る。まるで、なにかを物色するかのように


「屋上……とか、の方、が……よさ、そう……だ、けれ、どぉ……吹き、だまり……な、ら……下、か、しら……ね、え……?」

小さく首を傾げ……ゆったりと、歩く

シャンティ > 「ハロ、ウィン……ハロ、ウィン……ふふ。す、っかり、目的、も……理由、も……忘れ、られ……形、だけ、に……なって、伝わ、った、お祭り……」

くすくすと謳うように、笑いを漏らしながら女は歩みを進める。


「死者、の……魂……が、還る、日……幽霊、妖精、悪魔……化け物、に……姿、を……変えて、戻って、くる、日……ふふ。なん、て……素敵、なの、か、しらぁ……」


どこかうっとりとするような声。


「けれ、ど……ふふ。Trick or treat……それ、も……おもし、ろい……わ、よねぇ……かわ、いい、発想……ね。な、ら……どち、らも……ある、と……お祭り、は……盛り、上がる……か、しら?」」

シャンティ > 「……ん」


ぴたり、と足を止める。そこは、明るい、場所だった。間違いなく、明るく、見通しもよい場所だった。しかし、なぜか恐ろしい。何故か近寄りがたい。なぜか……暗く思える。そのような場所だった。


「いい、ふき、だま、り……ね?」


そこには、確かにナニカがあった。なにかはわからない。見えもしないものはわかるわけがない。ただ、確かにナニカがある――そんな気配を感じることだろう。


「すこ、し……いた、だこう、か、しら……ね」

女は、平然とその場に立ってあたりを見回していた。

シャンティ > 「……さあ おいで 怨念 欲望 無念 希望」

謳うように女は口ずさむ。手を伸ばし、舞を舞うように動く


「形持たぬ 姿持たぬ 名も持たぬ あなた達に 名を あげましょう 汝らは――」


くすくすと女は笑みを浮かべる


「ハロウインの禍」


その言葉とともに、女の周りに渦巻いた黒い気配がどこかに固まった……ように感じられた


「あなたは あなた達は 一時の幻 一時の夢 人に恐怖を 人に歓喜を 人に悲劇を 人に喜劇を与えなさい」


そして、謳うようにつなげる


「あなたは 人の望むままに 魔物にも 子供にも なんにでもなって この常世の島で遊んできなさい?」

気配がずるり、と動いた……ように、思えた。そして、それはどこへともなく消えていく

シャンティ > 「ふふ……仕込み、は……おし、ま、い……あと、は……みな、が……会ったり、して……楽し、める、か……どう、か……ね?ふふ。どち、らに、なっても……ま、あ……いい、のだ、けれ、どぉ……」


人差し指を唇に当てて、暫し考える


「……ま、あ……ライブ、には……来る、かも、しれない、から……それ、だけ、で……十分、ね……」


くすくすと笑い……女も用事は済んだとばかりに、その場を後にした。

ご案内:「常世渋谷 常磐ハイム」からシャンティさんが去りました。